藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

2011-12-01から1ヶ月間の記事一覧

膝痛から派生する腰痛

人間は何処かしら痛(傷)めると、大なり小なり全身に波及していくものです。 只、人間の身体はロボットじゃない訳です。 これだけ医療が進歩した世の中でも、肩こりや腰痛の患者様が減らないのが証明しております。 感染症、ガン、骨折等々の対応に関しては…

変形性膝関節症

疼痛の発症の原因、疼痛部位、腫脹の有無、靭帯の損傷の有無による挙動確認、変形の有無、年齢等、ある程度は刺鍼ポイントは絞られてくるのではないでしょうか。 肩や股関節のような、多様に動く関節とは異なり、膝のような、ある意味動きが制限されている関…

家族が増えました

骨くんが中国から届きました。 患者様への説明も俄然行いやすくなりました。 今後とも宜しくお願いします。

世間一般で言われる正攻法に疑問を持つ目を養え

僕自身が交通事故にて入院していた時や、大学時代に実習で様々な科の病院を見ていた時、そして、鍼灸を学び、実際に患者様のお話を聞いている時、何故にここまで患者様に対して怠慢な治療を行う医師が多いのかと驚きます。 当院では、神経痛や関節痛等々の、…

星状神経節ブロック

些か困難な刺入箇所というのが、星状神経節付近です。 現状はC3の神経根付近に刺入して、仮的なブロックを行っております。 ペインクリニックでは多くの効果を上げているそうですが、実際に受けた方々に感想を聞くと、何十回という回数を受けなければ効果…

主動筋と拮抗筋

http://www.tm.hum.titech.ac.jp/Basic_Biomechanics/10.pdf#search='主動筋 拮抗筋 リスト' 頚 屈曲(前屈):胸鎖乳突筋、椎前筋群⇔伸展(後屈):板状筋群、脊柱起立筋群、後頭下筋群、短背筋群 腰 屈曲:腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋⇔伸展:長背筋群、短…

美容鍼

医者の業界でも同じような風潮はあるかもしれませんが、 業界内の人間が飽和状態になってくると、個別化を図る為か、「スポーツ」や「美容」という名称で掲げてくる医院、治療院が蔓延してきます。 鍼灸業界でも同じように、「スポーツ鍼」「美容鍼」と銘打…

刺入速度

鍼の素材によっては若干の左右差はあれど、鍼を体内に刺入する事により、異物であると受け止めた身体は鍼を排出しようと、筋収縮が起こります。臨床上の経験ではありますが、細ければ細い程に収縮は弱く、太ければ太い程に収縮は強いようです。 その為、メイ…

基本治療時に於ける腰背部の刺鍼ポイント

僕「症状をお伺いします」 患者「特にないです」 僕「!?(何故来たの?)」 個人院を始めてからは上記のようなやり取りは無いのですが、渋谷や東松山の治療院に勤めていた頃は、比較的頻度の高い問診の始まり。 勿論、問診なり触診なりで症状を引き出そう…

頸肩腕症候群における深層筋アプローチの重要性

解剖に自信がなかったら追試しないで下さい。 最悪、死亡する事故にまで発展しますので。 鍼を使える立場にある人間であるならば、 深層筋へ自由自在に刺鍼できる技術は身につけておいて損はないと思います。 表在筋が罹患した程度のものであれば、発症時期…

灸頭鍼を考える

主に、輻射熱で皮膚を温める作用を持つと言われる灸頭鍼ですが、輻射熱以外にも、鍼体にも熱は確実に伝わっています。 実際に、灸頭鍼を身体に刺したまま付け替える際に、押し手で鍼柄やら鍼体を触ると相当熱い。この鍼体の熱を治療に使えないかしらと調べて…

第1回Q&Aコーナー

質問コーナーのネタも溜まってきたので、一つ一つお答えしていこうと思います。 他の方も参考になれば幸いです。 Q、折込広告や広報誌の広告に、料金が書いていないのは何故? A、あはき法で決められているからです。以下の文章があはき法の原文となります…

梨状筋症候群に伴う外転筋の短縮(続き)

では、このスパイラルからどのように脱却したら良いのか。 今回は絞扼性疼痛症に限局し、敢えて神経ブロックを用いないで除痛を目的とする事を前提に考えたいと思います。 神経ブロックに重点を置き、普段治療を行っている僕にとっては、ブロック治療の効果…

梨状筋症候群に伴う外転筋の短縮

梨状筋症候群の慢性化に伴い、外転筋の短縮も~と書こうと思ったのですが面倒臭くなったので止めました。 要望者よゴメン。 結果的には、慢性化するほど、疼痛に伴い患者様の自発的な可動というのも明らかに減少してしまうと思うのですね。「痛いから動かさ…

梨状筋症候群に伴う外旋筋の短縮

患者様から教えられて気付いた事も多々あります。 所謂座骨神経痛と病院にて診断され、鍼灸院に来院、テスト等にて梨状筋症候群と目安をつけ、梨状筋に置鍼し、著効が見られるも、長続きせずに元に戻る。 なんでだろうなと考えながらの3回目の治療中、「腰…

突き指含む足関節捻挫(急性期の処置)

赤文字の靭帯が、足関節捻挫の好発部位ですね。 今回は下肢の書庫に記載しましたが、足首や手首、指先であれば、足に限らず、全て同様な事が言えますが、急性であればあるほど、翌日へ痛みを引きずらない程度まで簡単に除痛が出来ます。 ご存知かとは思いま…

心身症

心身医学的な配慮が特に必要な疾患(いわゆる心身症とその周辺疾患) 呼吸器系気管支喘息、過換気症候群神経性咳そう、慢性閉塞性肺疾患など循環器系本態性高血圧症、本態性低血圧症、起立性低血圧症、冠動脈疾患、一部の不整脈、神経循環無力症、レイノー病な…

「浅刺し」と「深刺し」

「浅刺し」と「深刺し」。この言葉、もう止めませんか? 浅刺しの人間をやけに持ち上げる昨今の業界と、深刺しをする人間をバカにする風潮も。 「それだけ深く刺せば治るよな~!」と小ばかにする人間は、患者様を治せずに不幸にさせているだけの治療費泥棒…

押し手から得られる情報

押し手という解釈で良いのかわかりませんが、僕の場合は、右手には常に鍼菅と鍼を持ち、左手で刺入のポイントを定め、刺していきます。 この時の左手はというと、骨の位置、筋肉の張り、硬結を確認し、目標部位が深い箇所は筋肉と筋肉の境目を探り、番手に応…

鍼先から得られる情報

例えば、陰部神経を殿筋から刺入する場合を例にとってみると、皮膚や真皮を破った後は、厚い脂肪を過ぎ、硬い仙結節靭帯、梨状筋を貫き、陰部神経へと10センチ前後の鍼を進めていく事になります。 その間、上記にも記した通り、幾枚にも及ぶ障害を乗り越えて…

風邪

整形外科的疾患に対しては、筋肉や神経等の解剖学を頭に叩き込んでおくことで、様々なアプローチが考えられ、治癒へと導き易いのですが、とかく内科的疾患となると、急に弱気になるせいか、やけに東洋医学的解釈により鍼を打つことに終始してしまう場合が多…

頚椎が原因による上肢の痺れ

下肢にも全て同様な事が言えるのかもしれませんが、「痛みを止める」という手法のみで良ければ、首の治療法も、腰の治療法も何ら変わりません。 散々言っているデルマトームに則した治療を行えば良いだけです。しっかり狙えば、しっかり痛みも止まる。 学生…

頚椎捻挫

頚椎捻挫の際は、患者様自身でのケアとしては、痛みのある時期は安静。局部の痛みが引き始めたらセルフストレッチ等にて、ROMの改善と筋力増強により再発防止の対策を行って頂きたいと思います。 頚椎捻挫の場合、発症時期が早ければ早いほどポイントが絞…

腰痛(慢性)

右の図は起立筋群です。 後屈させる際に働く非常に大きな筋肉です。恐らく、腰が痛い、背中が張ると来院された患者様方に、触診する際に触れる部位というのは、恐らく起立筋群になってくるかと思います。 しかしながら、起立筋群って誰もが張っている事にお…

三陰交の意義

三陰交の刺鍼位置に関係している筋肉は、長指屈筋と後脛骨筋。少しずらせば、脛骨神経等も流れています。 婦人科疾患としても有名な経穴でもありますし、腰痛等にも効果的なのは、この解剖図をご覧になって頂ければ 一目瞭然かと思います。 デルマトームで言…

膝下の疲労

歩行や階段の昇降等で、底背屈を繰り返す事により、膝下の疲労が酷い方(自立出来ない程の方も対象)に対しては、東京にいた時代にもブログで書いていた、主動筋と拮抗筋に対しての串刺しが最も効果が高いような気がします。 とは云え、五十肩の治療を行う時…

COPD

COPDに罹患している患者様が、COPDをメインで受診される方はまだいらっしゃいませんが、呼吸に関与する筋肉を弛緩させる事により、呼吸も楽になってきます。 主に、肩や背中の張りを緩める治療で、副産物的に呼吸も楽になるものです。COPDに罹患…

腰痛(ギックリ腰)

腰痛と言っても余りにも漠然とし過ぎている為、 一つ一つ掻い摘んでいきたいと思います。 先ずはギックリ腰からです。 鍼灸師たる者、ギックリ腰こそ一発で治せなければ。 ギックリ腰は、患者様にとっても一発で鍼灸の力を理解して頂けるのではないでしょう…

肩井付近の圧痛

特に、知覚が麻痺しているとか冷覚を感じるという類のモノではない症状。 主に、僧帽筋の上部繊維(ツボで謂うと肩井付近)に圧痛が生まれるものですね。患者様に尋ねると、例えば、右の肩井が痛い場合、 左手を用いて指差しをします。 これは、我々が取穴を…

深層筋への刺鍼

主に大腰筋、多列筋周辺、後脛骨筋etcの深層筋に対しての刺鍼を行っております。 が、が、深層筋へのアプローチが必要であるにも関わらず、敏感な患者様にはどうしたら良いものか。 ①表在筋のみの治療で気持ちだけ良くなってもらう。要はごまかし。 ②痛みに…