藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

2019-01-01から1年間の記事一覧

神経変性疾患との向き合い方を考える 2

「逆転」の意味を冠に授かったALSリバーサル(ALS reversal)は、発症と診断に大きなラグが生じる全ての疾患に、希望を齎します。神経細胞の表現は、部位や疾患名を問わずに重症度は掌握し易いですが、神経細胞の生き死にが明確に表現される病態は、諦め易い…

各々の症状の成立理由と脆弱性、傷病名依存の弊害

「膝に水が溜まる理由から、様々な症状の成り立ちを改めて考える」 何故、膝に水が溜まるかを改めて考える事で、症状全般の成り立ちも漠然とながら見えるかもしれません。原因は多彩ながら、関節包内で炎症が惹起された結果、火消しの役割として水が包みの中…

治療ツール/健康食品の弊害

「治療」や「健康食品」等と謳われていれば、あたかも身体に良さそうなイメージがありますが、諸手を挙げて提案や提供が出来ないケースもあります。以下は大まかにシリコーンとシリコンの2つの内容に分かれていますが、一見有害性の低いと思われているこの2…

違法合法の垣根が存在しない作用を持つ薬物使用者が生む社会的混乱と弊害

「憎しみ」と「金」と「治癒遅延」 貰い事故と単独事故によるムチ打ちでは、貰い事故によるグループが、治癒までの期間が大幅に遅れる事は古くから知られています。この古くからのデータが事実か否かは、労災や保険を取り扱わない私の所ではよく見えてきます…

岩手県大槌町に行ってきました 3

いつも伺うショッピングセンター※1の一画にある本屋さんには、以前と同様に震災関連の書籍が並んでいました(1枚目)。撮影と掲載許可を頂いた際に、当時からおられる方とお話する事が出来たのですが、この一画はほぼ何年も同じと伺いました。町の全体を見た…

神経変性疾患との向き合い方を考える

中枢神経の傷害理由は多岐に及び、外傷や感染症、腫瘍や神経毒等、数限りなく考えられます。また、傷害理由問わず諸々の以後の状態と推測される、脱髄や軸索変性等の器質的な神経変性が生じた結果論での症状表現も異なります。只、受傷部位で症状内容は異な…

向精神薬由来症状/離脱症状の安全な取り組み方の検討と治療 13

1)GABAと体性神経の関係と症状群から、GABAレセプタ由来の症状群を考える 脊髄症や神経根症を呈する症状群も、受傷理由問わず、症状の継続により罹患高位のGABAの減少が示唆されています。推測するに発症初期は抑制を掛ける為、高い濃度を維持しようと機能…

向精神薬由来症状/離脱症状の安全な取り組み方の検討と治療 12

炎症性サイトカインの誘発イベントの継続で、血液脳関門のサイトカイントランスポータのアップレギュレーションによる脆弱性、グルココルチコイドレセプタのダウンレギュレーションによるHPA軸のネガティブフィードバック、炎症カスケードへの抵抗性の弱体化…

向精神薬由来症状/離脱症状の安全な取り組み方の検討と治療 11

「症状の成り立ちと重症度を決める原因、病態を考える」 重症度は受傷時のエネルギーと暴露時間で左右されます。強い力で継続的に力を加え続ける場合と、弱い力で短期的に力を加えた場合では壊れ方も異なります。壊れ方が異なれば治り方も治るまでの過程も回…

向精神薬由来症状/離脱症状の安全な取り組み方の検討と治療 10

1)断薬後も残存する症状群から病態を読む事で回避出来る服薬中のリスク 自己分泌能の低下とダウンレギュレーションによる全身症状への反映に、服薬しているからの理由を直結させる印象を受けますが、この理屈では断薬後も残存する症状群に対する辻褄が合わ…

向精神薬由来症状/離脱症状の安全な取り組み方の検討と治療 9

~ベンゾ離脱症例の治療応答から見える基礎病態と将来性~ 幾度と無く検討を続けている内容ですが、治療反応性や経過等も踏まえた上でベンゾ離脱期の身体状態を探る事は、当該事情を抱えた場合の生活向上と安定性に繋げられると考えています。先ずは「良くな…