藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

2018-01-01から1年間の記事一覧

向精神薬由来症状/離脱症状の安全な取り組み方の検討と治療 8

~ベンゾ離脱の進行病変の抑制手段を考える~ 離脱症状が中枢神経の回復期を意味する事は決してなく、症状自覚を有する時点で急性期か慢性期に分類される極めてデリケートな状態に置かれている基礎病態を知る事で、如何様にも変動するリスクを僅かでも回避す…

向精神薬由来症状/離脱症状の安全な取り組み方の検討と治療 7

向精神薬の弊害による症状群も、星の数ほどある疾患名に上手に名前を変えられて闇に葬りさられているだけで、数十年前からこのような問題は存在していました。只、それを知った上での対処法も、栄養その他で末梢の神経伝達物質や末梢の内分泌を弄る程度で、…

向精神薬由来症状/離脱症状の安全な取り組み方の検討と治療 6

純粋な肩こり腰痛神経痛患者が、いつの間にか訳の分からない言動を取ったりギャンブルや買い物に依存したり、不思議な交通事故を起こしたり自殺未遂をする度、これまた「あ~〇〇さんはウツ病だからね」と随分な言われようを世間や隣近所にされる背景に向精…

向精神薬由来症状/離脱症状の安全な取り組み方の検討と治療 5

~ベンゾ離脱の急性症状と慢性症状を、シナプス間隙間ギャップと興奮性細胞死に置き換えて考える~ 離脱症状の病態検討のメリットは増悪因子を呼び込まない事に繋がります。中枢神経に幅広く深く反応を及ぼす薬物による弊害は、僅かな理由で症状増悪に至る極…

向精神薬由来症状/離脱症状の安全な取り組み方の検討と治療 4

~知覚神経症状を、口腔/頭部/顔面症状から治療反応性を踏まえ、周辺事情と共に理解を深める~ 脳幹から各器官へ分枝する脳神経の知覚神経異常から生じる表現は様々です。人間が言葉や文字で何かを表現する時は、過去に経験した症状と照らし合わせたり、外部…

向精神薬由来症状/離脱症状の安全な取り組み方の検討と治療 3

~アセチルコリン放出不全に伴う筋収縮機能の低迷~ 表題からも概念として神経筋接合部の疾患が思い浮かびますが、個人的には向精神薬由来の症状群を各論的に考える意義は低いと考えています。それは度々述べていますが、各論的に述べても治療上は当該部位を…

向精神薬由来症状/離脱症状の安全な取り組み方の検討と治療 2

~ベンゾを代表とする離脱症状とはそもそも何者なのか~ 自律神経(交感神経/副交感神経)の1つ、交感神経の持続的な亢進は多大な影響を全身に反映させるのは既知の事実です。この度は簡単な基礎概要と現場での治療反応性を僅かに踏まえながら以下に続きます…

向精神薬由来症状/離脱症状の安全な取り組み方の検討と治療/症状改善速度と治療抵抗性の理由を考える

向精神薬が濃厚に絡む中枢神経症状を抱える症例が最もデリケートで困難を極める理由に、向精神薬由来と思しき精神症状の併発が全てを無にするほど強大な力を持つ事が1つの理由に挙げられます。脱抑制による精神症状は自己制御が出来ず、尋常ではない苦しみを…

中枢神経系症状と治療時の生理反応の臨床応用とリスク/現場から見えた異なる回復手段の可能性

~頸部交感神経節近傍の処置に伴うリバウンドと治療応用~ 中枢神経に酸素濃度の高い血液を非日常的且つ持続的に送り続ける事が各種罹患細胞の栄養へ繋がり、患者にとっては症状の改善自覚へと繋がる。只、脳内血流量を感知又は左右する頸部交感神経節(近傍…

常用量離脱症状や離脱症状は回復に向かっている証拠?/治る能力を奪い続けるものとは

~常用量離脱症状や離脱症状は身体が回復に向かっている証拠なのだろうか~ ベンゾ離脱を抱える患者より以下の言葉を聞く機会が度々あります。「離脱症状が出ているのは、身体が適正な方向に向かおうとしている証拠」「離脱症状が出ているのは回復に向かって…

中枢神経症状の機能回復自覚のタイムラグ理由と、既存病態定義に随伴する治療抵抗性の理由

脳神経含む脳及び脊髄由来症状(以下 中枢神経症状)は解剖的にも間接的栄養となる事から、機能回復自覚はタイムラグが生れ易い印象があるが、罹患期間や損傷度、再生能力により更に左右される側面も否めなく、又、此れだけで説明が終わるほど単純ではない。…