藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

神経変性疾患との向き合い方を考える 2

「逆転」の意味を冠に授かったALSリバーサル(ALS reversal)は、発症と診断に大きなラグが生じる全ての疾患に、希望を齎します。神経細胞の表現は、部位や疾患名を問わずに重症度は掌握し易いですが、神経細胞の生き死にが明確に表現される病態は、諦め易い側面も備える分野かもしれません。また、この手の疾患は今が「軽症だから良かった」でもありません。それでも尚、グラフの通り100ヶ月以上に渡る進行的な病態からの回復は、リバーサルという表現が最も的確だと感じます。

 

 

画像元

 

ご飯を食べて空気を吸っていれば治る話ではありませんが、進行性を示唆する神経変性疾患との対峙は、原始的な栄養と酸素に回帰しつつあります。只それは、進行性を示唆する神経変性疾患が主です。では何故、そのような状況にあるのか、またそれ以外は何故、相も変らぬのか、様々な理由があるかもしれません。神経細胞に限らず人間が備える皮膚も筋肉も骨も全て、何に栄養供給をされ、そして保たれるかを考えると、何を以て罹患細胞の回復が得られるかも見えてくるかもしれません。

 

神経細胞は外圧(外因)で傷めるか、内圧(内因)で傷めるかに大別されると思います。少々具体的にすると、栄養血管が不健全となって傷めたり、外圧により逃げ場を失った結果も含め、神経内部を走行する血管が不健全となり神経を傷めるかです。血管の破裂や詰まり、過剰な糖によるダメージ、下記でも触れるビタミンの欠乏や、脊柱の摩耗や圧壊で潰されたり、感染や自己免疫を異常とした炎症、神経伝達物質の過剰分泌や蛋白の蓄積、腫瘍の圧迫や浸潤、外傷等、様々な理由はあります。

 

病名とは、どの部位でどの理由で起きたか、そしてどの理由で起き続けているかで変わるものですが、細胞死に至る過程はどれも同じかもしれません。その為、惹起過程により様々な部位、様々な理由で外圧~内圧による損傷としても、当該部位の栄養供給が不健全であれば、横ばいないし悪化し続けると思いますが、健全であれば最低限度で済む可能性と、改善出来る可能性もあるとの観点で見ていきます。
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先日、糖尿病を既往に持つ、進行性を示唆する神経変性疾患を抱えた方より、「糖尿病治療薬を飲んでから、神経内科に掛かる症状が出始めた」と教えて頂きました。時系列を追う限り、糖尿病治療薬が原因だけでなく、糖尿病と診断されて以降、減量の為の食事制限で、肉や魚の摂取が減少した事も伺っている為、以下に関連する側面があるかもしれません。

 

>>https://www.m3.com/academy-flash-report/articles/10522…

>>第76回 米国糖尿病学会(ADA2016) 糖尿病患者における神経障害リスクは、メトホルミン2,500mg/日以上で上昇、未満で低下する結果に 2016年6月14日配信

 

表題の通りメトホルミン2,500mg/日以上でVB12の吸収が阻害され、神経障害のリスクが上がるとの内容です。また、年齢や代謝酵素の件も踏まえれば、数値で推し量れるリスクではないので、2,500mg/日未満なら安全ですではありません。他、一般的な食事をし続け、ある程度の胃腸機能も健全であれば、VB12の欠乏は稀かもしれません。只、減量の為にと肉や魚を控えた結果、食事からのVB12の摂取も減少した事、及びメトホルミンによるVB12の吸収阻害も拍車を掛けたのかもしれません。

 

VB12欠乏症による神経障害の機序も様々な理由が考えられている為に割愛しますが、仮に何らかの要因で神経障害を来した場合、VB12の処方はあらゆる医科で一般的です。只、どれほどの効果を得ているかは不明瞭です。神経系のダメージはVB12の欠乏で惹起されるケースもあるかもしれませんが、傷めてからのVB12では力不足なのかもしれません。また、ここ最近は進行性の神経変性疾患にVB12の大量投与の治験もされていましたが、追々の結果を待ちたいところです。
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ここまでは大雑把に進めた為、イメージを膨らませる為に復習すると、神経障害の類は一般的に痛みや痺れと思われている節が多いです。坐骨神経痛などの類が該当します。それは、整形領域的な疾患が他疾患の神経障害と比較するとカジュアルで膨大な為、そのようなイメージが付いているのかもしれません。

 

整形領域疾患で脊椎を起点とした末梢神経障害は、何故上記の痛み痺れの知覚神経がメインとなるかは、脊椎の構造を振り返ると推測は立ちます。脊椎を輪切りにして上から見下ろせば、腹側から運動神経、自律神経、知覚神経が担当部位に走行しています。末梢神経障害の痛みや痺れの原因を惹起すると思しき知覚神経の位置は背側となり、頸部や腰部を前屈させる等の、日常生活動作で非生理的な曲線が形成される為、横軸のテンションが当該神経に掛かり、症状が惹起されると推測されます。その易発症部位は脊椎のRange of motionに依存する為、多くは似たような部位に症状を自覚します。

参考 https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/1375632652527997

 

3膜存在する周囲膜を越えた神経実質にまでダメージが及べば、痺れも酷く、皮膚知覚が過敏又は鈍麻になると推測され、重症度の評価にもなります。また、運動神経や自律神経も侵す整形領域疾患として目立つ脊椎系疾患は、脊柱管の狭窄が著しく、縦軸の潰れを有するケースで、運動神経や自律神経も含む諸症状が表現され易くなります。椎間孔は比較的、神経根その他の逃げ場は確保され、椎間板が殆ど無い状態でも空間が存在する場合もありますが、捻じれや骨棘、癒着等の問題も含まれるので、個体差はあるはずです。

 

他、手根管症候群や足根管症候群の、ある程度の四肢遠位で惹起される症状に運動神経由来が目立つのは、神経は近位ほど知覚神経の周径が太く、遠位(末梢)になるほど、運動神経が太くなる為です。これらの通り、ある程度は類似性が高く、且つ選択的な受傷ケースが大半です。

では、糖尿病性の神経障害や、メトホルミンによるVB12の吸収阻害による神経障害や他の薬剤性神経障害、自己免疫疾患、神経毒、代謝障害その他は、整形領域疾患のような日常生活動作や生理的な構造に由来する、惹起し易い部位が定まらないと考えるのが自然で、幅広い臨床像が形成されます。その為、知覚神経症状は目立たず、運動神経や自律神経症状のみが目立つ、運動神経症状のみが目立つケースが存在しても不思議ではありません。では表題通りVB12がメトホルミンで吸収が阻害され、神経障害が惹起されたと仮定します。
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>>https://www.msdmanuals.com/…/%E3%83%93%E3%82%BF%E3%83%9F%E3…
 
貧血が起こり、蒼白、筋力低下、疲労が生じ、重度の場合には息切れやめまいも起こります。重度の欠乏症によって神経が損傷することがあり、手足のチクチク感や感覚消失、筋力低下、反射消失、歩行困難、錯乱、認知症が起こります。診断は、血液検査の結果に基づいて下されます。高用量のビタミンB12サプリメントを摂取すると、貧血による症状は消失する傾向があります。高齢者における認知症など、神経の損傷による症状は残ることがあります。

>>神経の損傷による症状は残ることがあります。と記載されている通り、先ほどの内容と被りますが、VB12の欠乏で神経細胞を傷めたとしても、VB12の摂取で傷んだ神経は回復しない可能性も述べられていますし、現場でも有り触れた話です。こちらに限らず何らかの栄養を摂って罹患細胞の回復を得る手段が巷に溢れていますが、現場と巷では剥離感が大きく常に疑問です。また、この通り神経障害以外の併発症状が肝になります。

 

当該患者も神経障害と思しき足底の違和感や、筋力低下や筋萎縮、腱反射の消失等の下位運動ニューロン障害が起きています。しかしそれは糖尿病でも惹起される為、食事内容やメトホルミンによるVB12の欠乏とは因果関係を結べません(血液検査で分かります)。次に考えられる神経障害は乳酸アシドーシスで、「組織灌流低下」や「低酸素血症」の結果論で生じる病態です。しかしこちらも糖尿病でもメトホルミンでも起きます。その為、因果関係は不明ですが、大切な事は元疾患や薬物の副作用がどうだではなく、罹患部位の改善の可否です。
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参考 https://www.min-iren.gr.jp/?p=32468

 

>>たとえ高用量投与であってもメトホルミンによる乳酸アシドーシスは起きないだろうとメーカーは宣伝していたのですが、2010年から2012年3月までに死亡5例を含む27例、当モニターにも4例が報告されるなど、現実は乳酸アシドーシスが相次ぐという厳しいものでした。
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この通り、乳酸アシドーシスは起きないだろうと謳われていても、実際の現場は全く異なる現象が起きています。また、乳酸アシドーシスの是正にメイロン(炭酸水素ナトリウム/重曹)は今一つの臨床結果を残し、肺水腫等を惹起するなど、リスクの高い印象があります。上記死亡例は全身性ですが、局所的な神経障害も、局所的な乳酸アシドーシスの病態がその過程に存在する可能性はあります。糖尿病やVB12欠乏症、メトホルミン等は全身性の為に症状も多彩ですが、1本の神経が標的とされても不思議ではありません。その根本となる「組織灌流低下」や「低酸素血症」の2つの単語でイメージすれば、より理解は進みます。

 

この状態は、冒頭の外圧内圧含む全ての要因(血管の破裂や詰まり、過剰な糖によるダメージ、下記でも触れるビタミンの欠乏や、脊柱の摩耗や圧壊で潰されたり、感染や自己免疫を異常とした炎症、神経伝達物質の過剰や蛋白の蓄積、腫瘍の圧迫や浸潤、外傷等、様々な理由)で起きうるイベントとなり、大きな過程になると思われます。そしてこれらも表現方法は枝分かれしているのが現状です。選択的脆弱性、低酸素性神経細胞壊死、遅発性神経細胞壊死、興奮性細胞死など、成り立ち具合の差異か、研究者の違いによる表現の差異かは様々ですが、何れにしてもこの段階を踏んで神経系が傷むのであれば、何を以て改善出来るかもある程度は瞭然としてくるかもしれません。

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神経変性疾患との向き合い方を考える https://fujiwarakota.hatenablog.com/entry/15619929」 でも取り上げた症例の経過です。4か月弱経過し、体重は5~6㎏増量しています。掲載している写真は、下肢痙性によるものか、股関節の外転も芳しくなかった時期もあり、Range of motionの比較に撮影させて頂いたものですが、胸部や腹部を中心に、体格の変化が把握し易く思います。

 

受療初期は、遠目でも分かる顕著な線維束性収縮が惹起されていた、左短母指外転筋や第一背側骨間筋、左肩甲背神経が担当する筋群をメインとした、腕神経叢由来の下位運動ニューロン異常と思しき症状は、現在殆ど見られません。肘関節の回内動作(雑巾を絞るような動作)や両手指で体重を支える動作(腕立て伏せみたいな動作)に力を入れられるようになり、左1指~2指で、薄い紙を挟んで掴み続ける事が出来るようになったと伺います(写真3枚目 ※この手は私です)。手指の粗大~巧緻運動や握力等も引き続き問題なく、片足立ちの保持時間も良好な経過を示しています。

 

また、当該疾患と関連があるかは定かでありませんが、以前見られた足底接地時の違和感やカサカサ感が今はない模様です。全てが大幅に改善されたかと問われれば、未だそうではないかもしれませんが、上記の局所的な改善の他、新規症状も見られず、進行性が示唆される疾患への抑制が掛かりつつあるのかもしれません。個人的には睡眠や食事の問題、嚥下障害、呼吸機能等、生命維持を脅かす類の諸症状も引き続き一切出ていないのが安心です。

 

一般的な進行度合いと大幅に異なる経過を中途から示した場合、当初の診断が覆る可能性もあります。人が人に病名を付けるのは本当に難しいと思います。特に進行性が示唆される神経内科的な疾患は、検査上も除外に次ぐ除外を繰り返したり、薬物に対しての反応性を以て診断をする等の、経過を追うしかない側面もあります。只、取り敢えずは病名を付けておかなければ、保険適応での薬物投与や、その他治療、制度の利用が出来ないだけの便宜上のものでしかなく、そもそもの病名に拘る必要はないのかもしれません。

 

 

 

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「遺伝性と孤発性の差異と全体の進捗状況から、孤発性の難しさを推測する」

 

孤発性のALS(筋萎縮性側索硬化症)に限らず、その他の類似疾患や症状の完成が見込まれる疾患でも立てられている推測にグルタミン酸仮説は根強く、私自身も信頼を寄せています。今現在の遺伝性の神経変性疾患の類は、特に脊髄性筋萎縮症を筆頭に、相当なレベルで治療できる手段が確立されつつ、病因の同定が可能なものは、今後も高い再現性を見込める印象があります。

 

ではその逆に、孤発性の類は同定し難い側面からも患者背景や、元来保有する神経伝達物質の過剰分泌/流入による細胞死の見方が引き続き、未だ困難を極める状態が継続されているのが現実です。これらの罹患背景に触れると、有名どこでは頸部への負担が掛かる労作や運動が長期間に渡り継続した背景や、初期は頚椎症性神経根症にも類似する事から、観血的治療を施した事を契機に、進行増悪例が多い事に由来する側面もあります。

 

また、サッカーのセリエAに所属する選手にALSの発症率が高い等※1)職業やそれに伴う環境の傾向も考えられてます。>>危険因子として推測されている、加齢,男性,外傷,金属への曝露(地下水の金属イオン濃度),喫煙,重労働,植物種子の摂取などの他、①単に重労働が発症に関与したもので,サッカー特有の危険因子があるわけではない,②サッカー特有の外傷(例えばヘディングなど)が発症に関与した,③当初心配された非合法薬剤や,治療薬などの使用が発症に関与した,④グランドの化学肥料や除草剤が関与するなど、何らかの暴露による発症も考えられておりますが、これらの因子を取り込む事で過剰に惹起される神経伝達物質も、グルタミン酸で説明が可能になります。

 

又、特異的な筋萎縮を呈する解離性小手筋萎縮(split hand)が、髄節及び末梢神経レベルでは説明出来ない病態の為、上位から下位運動ニューロンに掛けてのグルタミン酸の過剰分泌に伴う神経毒性で惹起し続ける変性とされています。これら諸々の病態仮説を元にリルゾールが存在し、似た病態解釈によるペランパネルも治験を終えています。また、様々な方面からALSに対しての治験が存在する為、恐らく今後もポジティブな情報は挙がってくるかもしれませんが、先の遺伝性の進捗と比較すると、見栄えしないのが現状です。

※1)https://blog.goo.ne.jp/p…/e/64e41eddae51bc23a8d7d932912e8aab
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※資料

 

写真(1枚目)は、左手に髄節レベルc8~t1の脊髄前角細胞等に病変が存在した事で惹起される筋萎縮です。左短母指外転筋、小指外転筋の付近を、右手と同じ筋群の膨隆と比較する事で把握出来ると思います。診断上はALSです。写真(2枚目)は、左短母指外転筋は萎縮していますが、左小指外転筋の萎縮が認められません。末梢神経/髄節レベルの病変では説明出来ない筋萎縮を呈するsplit hand(解離性小手筋萎縮)は、ALSや一部の下位運動ニューロン障害、感染症で惹起され、基礎的な病態を探る重要因子と見ています。診断上はALSです。

 

 

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遺伝性の可能性が希薄な病態は、遺伝子変異や蛋白凝集/封入体による病変ではなく、生きる上で元々保有する神経伝達物質がエラーを起こし、神経を破壊する/破壊し続ける病態は、ALSに限らず多くあるかもしれません。また、例えば脊椎の問題で発生する平山病などは、ある程度の年齢になれば進行は停止します。これは筋萎縮その他の原因が、脊椎の成長過程で発症し、成長の収束と共に、脈管系の負担も解除される為です。

 

その過程を待てない場合、又は耐えられない場合の対応も、平山病に限った話ではありませんが常にリスクが上回る行為が散見されるのも実際です。故に、ベンゾジアゼピン系やバルビツール酸も含め、標的部位や副作用及び離脱症状の病態を既知としていれば、以下の情報も直ぐに理解の出来る現象です。しかし人間とは、具合いの悪い時ほど正常性バイアスが機能し、症状は独りの物だと忘れがちになり、集団化する傾向にある為、まとまって散々な状態になるケースも少なくありません。
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https://www.dovepress.com/sleep-disturbances-in-patients-wi

 

筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、一般的な筋力低下と早死につながる不可避の進行性運動ニューロン疾患です。睡眠障害は、ALS患者に非常によく見られ、患者と介護者の両方の病気の負担を大幅に増加させます。睡眠の混乱は、筋肉のけいれん、痛み、運動性の低下、痙縮、粘液貯留、およびむずむず脚症候群などの身体症状によって引き起こされる可能性があります。さらに、うつ病や不安は重大な不眠症につながる可能性があります。

 

患者の小さなサブセットでは、レム睡眠調節に関与する中枢神経系経路の神経変性を反映して、急速眼球運動(REM)睡眠行動障害が存在する場合があります。全体的な予後に関しては、睡眠呼吸障害(SDB)と夜間低換気(NH)が最も重要です。特にNHは呼吸不全に先行するためです。タイムリーな機械的換気は、ALSの寿命を延ばすための最も重要な治療手段の1つであり、経皮的カプノメトリーは、NHを早期に検出するパルスオキシメトリーよりも優れています。さらに、在宅換気支援を受けている患者の生存時間は、睡眠時の正常酸素欠乏症、正常酸素症、および無呼吸イベントの排除を確実に達成できるかどうかに依存することが示されています。

 

いくつかの研究では、ALSの睡眠障害睡眠障害の臨床的決定要因を調査していますが、正確な有病率は不明です。したがって、睡眠関連の症状を常に意識することが適切です。罹患した患者に治療的治療を提供することはできないため、治療可能な病因を特定し、生活の質を可能な限り改善または安定させるために、睡眠の苦情を徹底的に調査する必要があります。催眠薬の使用は、ほとんどの化合物がSDBを悪化させる可能性があることを考慮して、終末期の緩和と病気の初期段階の難治性不眠症に限定する必要があります。
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ベンゾジアゼピン系やバルビツール酸はGABAに作動を求めますが、GABAの前駆物質はグルタミン酸です。神経適応後の離脱症状の類では、それが当該レセプタや酵素に異常を来すのか、グルタミン酸が過剰流入するとイメージするのはそんなに時間は掛からないはずです。只、副作用や離脱症状の類は、それこそ原因物質が同定されている為、それが原因で命を落とさないレベルで推移する限りは、悪化し続けるケースは存在しても、何処かで症状の完成が見込める、非進行性に分類されると思います。

ALSリバーサルと称される100ヶ月以上に渡る進行からの停止、そして回復例も存在する事から、前向きに考えれば孤発性ALSも、症状の完成例は存在するのかもしれません。また多少話は変わりますが、どの由来による傷め方でも、ダメージ次第では生涯に渡り当該部が生き返らず、治らないと推測される症状で落ち着いたとしても、60ヶ月後や120か月後に気が付いたら治っていたと聞く話は案外珍しくありません。

 

恐らく相当の遅延を以て、又は極めて地味に側副路が形成され、神経の再支配が可能となる例も様々な症例を通して伺います。それとALSリバーサルを並べる事は短絡的ですが、生きている限り信じられない程の可能性があります。症例はカジュアルな例になるほど理解の相違や剥離が大きい為に脆弱で、暗転し易い傾向は残念ながらあります。その為、成す術なしとされた重症例ほど安定感も強固となる印象は何年通しても変わりませんが、これら回復例を目標に、再現性や確実性が見込める手段を模索していきたいところです。

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 イメージ 1 ~針治療から病態定義の見直しを~