藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

突き指含む足関節捻挫(急性期の処置)

イメージ 1 赤文字の靭帯が、足関節捻挫の好発部位ですね。
 今回は下肢の書庫に記載しましたが、足首や手首、指先であれば、足に限らず、全て同様な事が言えますが、急性であればあるほど、翌日へ痛みを引きずらない程度まで簡単に除痛が出来ます。
 
 ご存知かとは思いますが、足首や指先って、刺しても直ぐに骨にコツってあたりますね。だから、どこに刺そうかと思い悩み、商丘、中封、解けい、丘きょ等の隙間に潜り込ませる鍼が一般的に多いのかもしれません。
 
 僕も今までそうだったのですが、急性期の炎症ってそんな事しても余り意味が無いと、臨床上で気付き始めました。そして、何より上記に上げた経穴に深く刺す事で、炎症を深めてしまい、痛みが固定化してしまうケースが多く見受けられます。
 
 鍼の刺激により、捻挫や突き指の痛みがフィルターにかけられ、ぼやけてしまう感覚になり、あたかも捻挫や突き指が良くなったと感じられる事もあるのですが、
これはあくまでフィルターに掛けられただけで、潜在的な痛みには対処出来ていないと思うのです。
 
 その為、数分間は患者様に我慢して頂く事になるのですが、一番良い処置としては、突き指や捻挫をした周辺の圧痛点に、骨に当たるまでの刺激を行い、圧痛部位の筋肉に関しては膝下辺りまで、単刺にて5番程度で刺激をしていき、圧痛部位には透熱灸、腫れが出始めていたら刺絡も行う事により、翌日の痛みが10から2~3まで落ちていきます。そして翌々日には10~1となり、治療3日後位には消失している事でしょう。
 
 念の為、治療後は直ぐにRICEも行ってもらえればバッチリです。1週間掛かる痛みを1日に短縮させる事が出来ると思います。
 
 只一つ言えるのは、治療時はかなりの強刺激になる為、治療者側も相当な痛い視線を患者様から浴びせられますので、メンタルトレーニングも治療者側は行っていたほうが良いでしょうね(笑)
 
 治療翌日に患者様から感謝の言葉を頂けるように、心を鬼にしてその場は治療に励みましょう。