藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

肩井付近の圧痛

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 特に、知覚が麻痺しているとか冷覚を感じるという類のモノではない症状。
 主に、僧帽筋の上部繊維(ツボで謂うと肩井付近)に圧痛が生まれるものですね。患者様に尋ねると、例えば、右の肩井が痛い場合、
左手を用いて指差しをします。
 これは、我々が取穴をする際、一つの目安として同じように行います。自然と人間は同じように動作をするのです。
 
 圧痛点ばかりのアプローチでは、肩井付近の痛みは取れないのは、皆様も臨床の場面で経験されている事でしょう。
 
 凡そ、そのような方に対しては、頚椎を指で圧迫して、どのように感じられるか聞いてみると、対象部位にピリピリとした痺れを感じられる方が多いです。
 
 もしかしたら筋筋膜性の痛みではなく、脊髄神経後枝からの知覚過敏により、肩井付近に圧痛が生まれたのではないでしょうか。
 
この場合、刺鍼点は大分絞れてきますね。C3からC4にかけての脊髄直側の、神経後枝を狙ってみるべきです。僕の場合、最近は新鍼法よりは北京堂スタイルを信頼しておりますので、置鍼をして、30分位は横になっていてもらいたいです。
 
少ないデータからの抽出で恐縮ですが、上記のような、肩井付近に圧痛を感じられる患者様は、精神的疲労も多く見受けられます。その場合、単刺によるアプローチでは、交感神経が高ぶり、余り良い結果が生まれませんでした。その為、置鍼にて横になってもらうほうが良いですね。
 
※肩井への捨鍼も宜しくです。