藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

風邪

イメージ 1整形外科的疾患に対しては、筋肉や神経等の解剖学を頭に叩き込んでおくことで、様々なアプローチが考えられ、治癒へと導き易いのですが、とかく内科的疾患となると、急に弱気になるせいか、やけに東洋医学的解釈により鍼を打つことに終始してしまう場合が多く見受けられます。
 
肺経やら、「風」とつくツボに刺鍼、施灸してみたりとやら。
残念ながら、それだけでは良くなりません。そして、風邪で弱っている患者様に対して、弱刺激で終始しても良くなりません。
攻下派を冠につける鍼灸院は、特にその辺りを肝に銘じて治療にあたらなければなりません。
 
熱があるなら熱を押し出すような鍼。
寒気がするなら熱を押し込む鍼。
気管支に影響が出ているなら、呼吸器筋含め弛緩させる鍼。
 
「風邪」という症状を漠然と考える為、対処に困るのであって、
風邪で出ている症状を細かく分けていけば、自然に刺鍼のポイントは見えてくるはず。
 
当院の基本治療の流れに、免疫低下により発症する疾患に対して、そして、免疫を上げ、予防対策ともなる要素はギュウギュウに詰め込まれています。
解剖学的解釈をした場合、基本治療の流れの中には、頸と腰の根っこ付近を遠隔からシツコイ位に攻めながら、中枢へ向かっている事が分かるかと思います。
前もどこかで書きましたが、首と腰の根元を押さえる治療法というのが、整形外科的疾患や内科的疾患でも重要になってくると考えています。難しく考えず、今までどおりの治療方法を反復していくだけで相当な効果があげられるはずです。
 
 僕自身にも言える事ですが、「風邪をひいたから今日は鍼灸治療をキャンセルさせて下さい」と言われないよう
に。風邪をひいた時だからこそ、鍼灸をファーストチョイスにしてもらえるように頑張っていきましょう。