藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

刺入速度

イメージ 1鍼の素材によっては若干の左右差はあれど、鍼を体内に刺入する事により、異物であると受け止めた身体は鍼を排出しようと、筋収縮が起こります。臨床上の経験ではありますが、細ければ細い程に収縮は弱く、太ければ太い程に収縮は強いようです。
 
その為、メインで用いている10番鍼は若干太めである為、鍼菅からはみ出ている2~3ミリの鍼を叩き入れ、必要深度まで刺入しようとするには、切皮後は即座に鍼菅を抜いて刺入しなければ、体内での抵抗が大きすぎて、鍼が進まない状態となります。一度筋収縮の起きた身体に更に刺入すると、余計な痛みを患者様に与えてしまう事になります。
 
このような事態を克服する為には、鍼を体内に入れる前に、刺入深度を決めておく必要があります。
 
事前に身体に触れておくことで、そして押し手を作った時点で定めておく必要があります。体内でグリグリと押し進められたり、必要もない角度調整を体内で行われるのは不快ですしね。
 
仮に刺入位置に到達出来なかった場合は、抜鍼して刺し入れ直すよりは、新たにもう一本の鍼を使い、刺入したほうが患者様の負担は少ないようです。