藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

頸肩腕症候群における深層筋アプローチの重要性

 イメージ 1解剖に自信がなかったら追試しないで下さい。
最悪、死亡する事故にまで発展しますので。
 
 鍼を使える立場にある人間であるならば、
深層筋へ自由自在に刺鍼できる技術は身につけておいて損はないと思います。
 
 表在筋が罹患した程度のものであれば、発症時期にもよるでしょうが、アイシングやホットパック、マッサージ等で軽減されてくるものでしょう。
 
 只、鍼灸院に覚悟を決めて来院される患者様は、上記の方法をされても改善する事はほぼ無いと思ったほうが良いでしょう。
 
 鍼は指の延長です。
 
 指が届かない位置の筋肉に対してアプローチ出来る道具を、指の届く範囲で留めるのは非常に勿体無いと思います。
 
 そして、神経が絡みながら付着している筋肉も深層筋には多いのです。神経が絡む罹患筋に刺鍼する事により、筋肉が緩めば、締め付けられている神経も楽になり、痛みも減っていきます。
 
 更に、深層筋は関節の位置を正常に保つ能力があります。深層筋が罹患していれば、若干なりとも関節の位置もズレてきていると思われます。そのような罹患した筋を解除してあげる事により、治療効果も高く、持続性も高まります。
 
 習得には少しばかり時間を要するかもしれませんが、先ずは解剖書とにらめっこしながら練習すれば上手になるもんですよ。
 
安全な方法としては、鍼の最終地点を骨にするという事です。骨に当てておけば、肺にも心臓にも刺さらないでしょうし、患者様のふいの体動でも事故が起きる事はありません。まずは骨に当てる訓練から行えば良いと思います。
 
鍼にしか出来ない事を考えると、様々な治療手段が見えてきます。
これで格段に成果は上がるはずです。