藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

パロキセチン塩酸塩水和物 2013年6月改訂

抗うつ薬パキシルジェネリック薬に重大な副作用が発見され厚生労働省から通達がありました。(平成25年6月4日付)

 薬剤性横紋筋融解症を引き起こす原因に、脂質異常症治療薬のスタチン系薬剤、抗精神病薬などがありましたが、パキシルにも発見されました。服用されている方はご注意ください。

 横紋筋融解症は、横紋筋細胞が融解し筋細胞内の成分が血中に流出する症状、またはそれを指す病気のことです。(筋肉がなくなり起き上がれなくなります。)

 骨格筋が壊死を起こし筋細胞中の成分が血液中に浸出し、筋肉が障害されて筋肉痛や脱力感等の症状があらわれ、次第に疼痛や麻痺・筋力減退・赤褐色尿などの症状が発現します。

> 使用上の注意の改訂指示 >  厚生労働省通達

【医薬品名】パロキセチン塩酸塩水和物

措置内容 以下のように使用上の注意を改めること。
[副作用]の「重大な副作用」の項に
横紋筋融解症:
横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。」
汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少、血小板減少:
汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少、血小板減少があらわれることがあるので、血液検査等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。」
を追記する。

一般的名称

パロキセチン塩酸塩水和物
Paroxetine Hydrochloride Hydrate

警告

海外で実施した7~18歳の大うつ病性障害患者を対象としたプラセボ対照試験において有効性が確認できなかったとの報告、また、自殺に関するリスクが増加するとの報告もあるので、本剤を18歳未満の大うつ病性障害患者に投与する際には適応を慎重に検討すること。(「効能・効果に関連する使用上の注意」、「慎重投与」、「重要な基本的注意」及び「小児等への投与」の項参照)

効能又は効果

うつ病うつ状態パニック障害強迫性障害社会不安障害

効能又は効果に関連する使用上の注意

1.抗うつ剤の投与により、24歳以下の患者で、自殺念慮、自殺企図のリスクが増加するとの報告があるため、本剤の投与にあたっては、リスクとベネフィットを考慮すること。(「警告」及び「その他の注意」の項参照)

2.社会不安障害の診断は、DSM-IVに基づき慎重に実施し、診断基準を満たす場合にのみ投与すること。
DSM-IV:American Psychiatric Association(米国精神医学会)のDiagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders,4th edition(DSM-IV精神疾患の診断・統計マニュアル)

用法及び用量

うつ病うつ状態
通常、成人には1日1回夕食後、パロキセチンとして20~40mgを経口投与する。投与は1回10~20mgより開始し、原則として1週ごとに10mg/日ずつ増量する。なお、症状により1日40mgを超えない範囲で適宜増減する。
パニック障害
通常、成人には1日1回夕食後、パロキセチンとして30mgを経口投与する。投与は1回10mgより開始し、原則として1週ごとに10mg/日ずつ増量する。なお、症状により1日30mgを超えない範囲で適宜増減する。
強迫性障害
通常、成人には1日1回夕食後、パロキセチンとして40mgを経口投与する。投与は1回20mgより開始し、原則として1週ごとに10mg/日ずつ増量する。なお、症状により1日50mgを超えない範囲で適宜増減する。
社会不安障害
通常、成人には1日1回夕食後、パロキセチンとして20mgを経口投与する。投与は1回10mgより開始し、原則として1週ごとに10mg/日ずつ増量する。なお、症状により1日40mgを超えない範囲で適宜増減する。

用法及び用量に関連する使用上の注意


本剤の投与量は必要最小限となるよう、患者ごとに慎重に観察しながら調節すること。なお、肝障害及び高度の腎障害のある患者では、血中濃度が上昇することがあるので特に注意すること。(「薬物動態」の項参照)

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)
1.躁うつ病患者[躁転、自殺企図があらわれることがある。]

2.自殺念慮又は自殺企図の既往のある患者、自殺念慮のある患者[自殺念慮、自殺企図があらわれることがある。]

3.脳の器質的障害又は統合失調症の素因のある患者[精神症状を増悪させることがある。]

4.衝動性が高い併存障害を有する患者[精神症状を増悪させることがある。]

5.てんかんの既往歴のある患者[てんかん発作があらわれることがある。]

6.緑内障のある患者[散瞳があらわれることがある。]

7.抗精神病剤を投与中の患者[悪性症候群があらわれるおそれがある。](「相互作用」の項参照)

8.高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

9.出血の危険性を高める薬剤を併用している患者、出血傾向又は出血性素因のある患者[皮膚及び粘膜出血(胃腸出血等)が報告されている。](「相互作用」の項参照)
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禁忌

(次の患者には投与しないこと)
1.
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.
MAO阻害剤を投与中あるいは投与中止後2週間以内の患者(「相互作用」及び「重大な副作用」の項参照)
3.
ピモジドを投与中の患者(「相互作用」の項参照)