28日の部会は、2製品の適応追加について、医薬品医療機器総合機構(PMDA)が
適応にPTSD(外傷後ストレス障害)を追加することになった。PTSD適応は日本で初めて。
【報告事項】(カッコ内は一般名、会社名)
▽パキシル錠5mg、同10mg、同20mg(パロキセチン塩酸塩、グラクソ・スミスクライン)
【報告事項】(カッコ内は一般名、会社名)
▽パキシル錠5mg、同10mg、同20mg(パロキセチン塩酸塩、グラクソ・スミスクライン)
1日1回夕食後投与。投与は10~20mgから開始し、原則として1週ごとに10mg/日ずつ増量する。最大40mg。
DSM-4より
・以下の2条件を備えた外傷的出来事を体験したことがある。
・実際に死亡したり重傷を負ったりするような(あるいは危うくそのような目に遭いそうな)出来事を、あるいは自分や他人の身体が損なわれるような危機状況を、体験ないし目撃したか、そうした出来事や状況に直面した。
・当人が示す反応としては、強い恐怖心や無力感や戦慄がある。
【備考】 子どもの場合には、むしろ行動の混乱ないし興奮という形で表出することもある。
・外傷的な出来事は、次のいずれかの(あるいはいくつかの)形で、繰り返し再体験される。
・その出来事の記憶が、イメージや考えや知覚などの形を取って、追い払おうとしても繰り返し襲ってくること。【備考】 幼児の場合には、繰り返し行なう遊びの中に、その外傷の主題やその側面が現われることもある。
・その出来事が登場する悪夢を繰り返し見ること。
【備考】 幼児の場合には、内容のはっきりしない恐ろしい夢のこともある。
・あたかも外傷的な出来事が繰り返されているかのように行動したり、感じたりすること(その出来事を再体験している感覚、錯覚、幻覚や、覚醒状態や薬物の影響下で起こる解離性フラッシュバックもここに含まれる)。
【備考】 幼児の場合には、外傷特有の再現が見られることもある。
・外傷的出来事の一面を象徴するような、あるいはそれに似通った内的・外的な刺激に直面した時に、強い心理的苦痛が起こること。
・外傷的出来事の一面を象徴するような、あるいはそれに似通った内的・外的な刺激に対して、生理的な反応を起こすこと。
・当該の外傷に関係する刺激を執拗に避け、全般的な反応性の麻痺が執拗に続く状態が(その外傷を受ける前にはなかったのに)、以下の3項目以上で見られること。
- その外傷に関係する思考や感情や会話を避けようとすること。
- その外傷を思い起こさせる行動や場所や人物を避けようとすること。
- その外傷の要所が思い出せないこと。
- 重要な行動に対する関心や、その行動へのかかわりが著しく減少していること。
- 他者に対する関心がなくなった感じや、他者と疎遠になった感じがすること。
- 感情の幅が狭まったこと(愛情を抱くことができないなど)
- 未来の奥行きが狭まった感じがすること(出世や結婚、子ども、通常の寿命を期待しなくなるなど)。
- 高い覚醒状態を示す症状が執拗に続く状態が(その外傷を受ける前にはなかったのに)、以下の2項目以上で見られること。
- 入眠や睡眠状態の持続が難しいこと。
- 激しやすさや怒りの爆発があること。
- 集中困難があること。
- 警戒心が過度に見られること。
- 驚愕反応が極端なこと。
- その障害(基準B+C+Dの症状)が1ヵ月以上続くこと。
- その障害のため、社会的、職業的に、あるいはその他の重要な方面で、臨床的に著しい苦痛や欠陥が見られること。
急性――症状の持続期間が3ヵ月未満の場合。
慢性――症状の持続期間が3ヵ月以上の場合。
次の点を明確にすること:
発症遅延型――発症がストレス因から少なくとも6ヵ月経過している場合。
>>薬による治療は、最終的な手段として慎重に行うよう助言している。
「SSRI」と呼ばれる新しいタイプの抗うつ薬を推奨する。
最低でも1~2週間は続け、症状が無くなった後も1年間続けると、再発防止効果があるという。
パキシルに関しては
事件・事故・裁判・GSKへの罰金等々と色々書きたい事が多すぎるから端折りに端折って…。
以下添付文書一部抜粋
・24歳以下の患者で、自殺念慮、自殺企図のリスクが増加するとの報告があるため、
本剤の投与にあたっては、リスクとベネフィットを考慮すること。
・不安、焦燥、興奮、パニック発作、不眠、易刺激性、敵意、攻撃性、衝動性、アカシジア/精神運動不穏、軽躁、 躁病等があらわれることが報告されている。また、因果関係は明らかではないが、これらの症状・行動を来した 症例において、基礎疾患の悪化又は自殺念慮、自殺企図、他害行為が報告されている。
・本剤投与中に自殺行動(自殺既遂、自殺企図)のリスクが高くなる可能性が報告されている
・家族等に自殺念慮や自殺企図、興奮、攻撃性、易刺激性等の行動の変化及び基礎疾患悪化があらわれるリ スク等について十分説明を
・投与中止(特に突然の中止)又は減量により、めまい、知覚障害(錯感覚、電気ショック様感覚、耳鳴等)、
下痢等があらわれることがある。症状の多くは投与中止後数日以内にあらわれ
「こうなっても良ければ飲んで」とも気軽に言えません。
精神科系統薬全般に言える事ですが、これらの薬は衝動性や攻撃性が増し、他害の危険性があります。
他人に暴力をふるうなど攻撃性が高まる症状が表れた問題で、
厚生労働省はメーカーに対し、攻撃性についての注意書きを盛り込むよう添付文書の改訂を指示した。
対象は
パキシル、ルボックス、デプロメール、ジェイゾロフトの4社4製品と、
作用が似ているトレドミンの計5社5製品。医師や患者への注意喚起も行う。
同省薬事・食品安全衛生審議会の部会で、家族へ暴力を振るったり、
対象は
パキシル、ルボックス、デプロメール、ジェイゾロフトの4社4製品と、
作用が似ているトレドミンの計5社5製品。医師や患者への注意喚起も行う。
同省薬事・食品安全衛生審議会の部会で、家族へ暴力を振るったり、
他人にけがをさせたりした症例35件を詳しく調査。
服用との関係が否定できないケースが4件あったことなどから、注意喚起が必要と判断した。
パキシルによる事件↓
福岡市西区の公園で2008年9月に起きた小1男児殺害事件で、
殺人罪に問われた母親の富石薫被告(36)の初公判が3日午前、
福岡地裁(松下潔裁判長)で開かれた。罪状認否で富石被告は「間違いありません」と述べ、
起訴内容を認めた。弁護側は、被告の責任能力に問題があるとし、
冒頭陳述で検察側は、背景には親子がそれぞれ抱えていた病気があると指摘。
発達障害で被告に暴言や暴力を振るうなどしていた長男に対する不満がたまっていたところ、
介助を頼んだトイレで「病気のママなんかいらん。早く死んでしまえ」と言われて怒りを爆発させ、
首を絞めたとした。
この記事の中ではふれられていませんが、弁護側が主張しているのは、
被告は心神喪失状態だったとして、無罪を主張しています。
この母親は事件のおよそ1ヶ月前からパキシルを処方されており、
指摘した経験があるということが判明しています。
わが国で起きている不可解な事件、猟奇的な事件を調べると非常に多くのケースで、
その精神科医自身がこうした薬をばら撒いている張本人なのですから。