藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

目指すべき治療とは一発勝負

治療家が持つ目標は数多くあるかもしれませんが、
その中の一つに一発勝負というものが恐らくあると思います。
要は、一回の治療で究極の完治を目指す手段手法を得る事です。
 
日々送られてくる頼んでもいないコンサルからの営業メールと営業電話には、
リピーターを確保するにはどうしたら良いかが主目的になっているケースが多く、
特にサービス面を強く出している治療院(店舗)は、それが大きな課題ともなっているのでしょう。
 
私が以前勤めていた所も同じようなものでした。
当ブログでも以前書いたように、時間の延長を勧める、ポイント制にする、紹介割引サービスを導入する、
HPの作り方等々を使った集患、集客方法は山ほどあると思います。
 
現在開業するに至った理由というのが、利益追求型の治療院には一発勝負の概念が
必要ないものだからでした。技術は2の次3の次で通わしてナンボという営業理念は、
私には到底合いませんでした。
 
では私のところは実際どうかと聞かれたら、残念ながら全ての症状に対して
一発で完治させられるモノではありません。受傷時期が早かったり、症状が軽かったり、
年齢が若かったりと、幾つかの要件を満たしたものしか一発勝負には出れない状態です。
 
治療は患者の身体に作用するものです。逆を言えば反作用が伴います。
この反作用をリバウンドと言ったり、副作用と言い換えても良いかもしれません。
 
受傷から数年~数十年経っていたり、症状が重かったり、
高齢だったり体力面を考慮した上で僅かずつしか治療を行えないケースもそれ相応に発生します。
受傷内容により治療回数というよりも治療を行ってからの時間の経過が重要になってくる場合もあるでしょう。
 
しかし、そのような状況であったとしても、1回でも少ない治療、そして短期間で何とかしたいと考えています。
これは今後も考え続けていく課題ともなるでしょう。自分が患者だったらと思うと簡単に導き出せる答えを、
現在の医療業界は競争の激化により患者のニーズを蔑ろにしているのだと思います。
  
前述した通り、大きな作用を伴う治療には反作用が避けられません。
その為に、現状は治療時間、治療姿勢、物療器等で工夫をしながら、
大きな作用を出しつつも反作用を消す、或いは軽減させる治療を日々心掛けています。
 
理論ある治療が私の前提である以上、
魔術師のように手をかざして治すような治療は理解出来ませんし行えません。
 
今後も術者患者共に、納得しながら改善していく理論と治療を行えるよう、
より一層の研鑽を積んでいきたいと思います。
 
今後もバカ正直な内容は多いでしょうけど、治療の現場というのは想像以上に泥臭いものです。
ウソを付いて得する仕事では決してありませんし、
患者保護の為には言わなければならない事もあります。
 
これ以上、「病院や治療院に通い続けても一向に良くならないね」
という感情を、辛い症状を抱えて足を運ばれる患者に思われぬ業界に
していかなければならないと思っております。
 
これを遅ればせながら、年頭のご挨拶とさせて頂きます。
  
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 青森から鍼灸治療の意識改革を~