藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

治療時の閾値を上げ、治癒までの閾値を下げる

 
諸説はありますが、麻酔効果も高い鍼灸
 
当院は終始太めな鍼や長い鍼を多用し、どんどん置鍼していく為、
患者にとっては辛い時間となる場合が多いのです。中には気持ち良く寝ている人もいますが。
 
置鍼メインの理由は、
単刺&雀啄で行うよりも、時間的効率が良い事、効果が高い事が理由としてあります。
太めの鍼や長い鍼を使う理由も、現代の日本鍼灸の思想に対してのアンチテーゼが…否、
劇的に効果が現れていく事、深層への刺鍼の際にも高い安定性を保持出来る事、初診時の患者に対しても、
治療回数を見積もりやすい事が挙げられます。
 
しかしながら、冒頭にも書いたように治療が辛い時間にもなりうるというデメリットもある訳です。
 
どこも悪くないのに冷やかしで来る患者は、問診時にブレがあったり、鍼を刺せば分かるので割愛しますが、
症状が悪ければ悪い程、重ければ重い程、治療時間は長く、鍼数は多くなる傾向にある為、
治療時の身体的な負担も増幅されていきます。
 
そうなると、痛みに敏感な患者に対しての処置が非常に難しくなります。
押し手を置いただけで「痛い」、鍼管を置いただけで「痛い!」、鍼を入れずに鍼管を叩いただけでも「痛い!!」
 
先日触れたノーシーボの話ではないのですが、全て管散術で行ったにも関わらず、「痛い痛い」と言われ、
頚部に鍼管を置いた途端、迷走神経反射まで起きたケースもありました。
 
昨今は様々な鍼灸院のHPの謳い文句や、美容鍼やお灸女子の影響もあり、
随分と鍼灸は痛くなく優しいというイメージが浸透しているようです。
 
そのイメージで当院に来院されると大失敗です。
 
当院は、癒しの空間の中、ニコニコ笑顔で優しい治療なんて一切ないですからね。
 
只、患者の言う「痛い」は真摯に受け止めています。
患者の痛みは術者の尺度で測れないですから。
しかし、管散術でも痛いとなると、私としては施しようがない状態です。
 
こりゃ何か対策を練らなければとずっと思っているのですが、如何せん練馬区旭町のダビンチと呼ばれた私は、実用性に乏しいアイテムしか発明出来ず、今に至っています。
まあ色々あるのですが、いつか花開くかもしれない可愛いアイテム達なのでここは秘密にしておきます(笑)
 
切皮痛は何とかなります。問題は刺入痛です。深層を狙う場合、何層にもなる筋肉を鍼尖は貫きながら
到達させる訳ですし、深層部を狙うような場合は、浅層部の筋だって大抵が緊張状態ですからね。
 
鍼を細くする、治療時の患者の姿勢の工夫、無痛鍼管の使用、短い鍼管で叩き入れる、
念入りに揉んでから刺す、自作アイテムを使ってみるetc…。
大抵の事は考え実践してきましたが、長短があり今一つ。必ず直ぐ先に壁が見えてきます。
 
それで、上記の動画。鍼麻酔をしながら鍼治療もアリかなと思いました。
しかし、私は鍼麻酔なるものを経験した事がない為、どれ位の効果が出るのかは分かりません。
既に実践している方がいらしたら、情報を頂けたら幸いです。
 
 
☆人気ブログランキングに投票☆
 
 
イメージ 1