藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

手術と鍼灸



緊急取材中―精神科病院・20万人以上が1年以上の長期入院という現実―
 
精神科と心療内科は、この世から無くなったほうが良い。
仮に精神薬が必要だとしても、必要な人間は他者に危害を加える犯罪者のみで十分です。
根拠無き病名にて患者を増やし続け、脳に不可逆的損傷を与え続ける精神医療こそが罪を受ける存在です。
 
         
 
         
 
※精神薬やステロイドを服薬中の方、強い禁断症状を呈する可能性がある為、急激な減薬・断薬は危険です。


「手術しても駄目だったから鍼灸」「鍼灸しても駄目だったら手術」という
言葉を時に耳にする事がありますが、鍼灸適応疾患と手術適応疾患での相関関係は基本的にありません。
 
整形領域に於ける疼痛管理という局所的な観点から患者の様態を見た場合、
鍼灸治療は保存療法というカテゴリー枠に入れても良いかもしれませんが、
物療や電療、そして鍼灸含め、これらの「保存療法」と「手術」という2つの手段も、関連はありません。
鍼灸という療法が、驚異的な侵襲性を保持し続けられ、効果が高い為に、
他の保存療法とは一線を画す事が出来るのです。
 
では、整形領域に於ける手術適応疾患とは何なのかという話から
導き出せば分かり易いのかもしれませんが、「骨折」や「軟部組織の断裂」程度なのではないでしょうか。
それすらも整復して固定するだけで済む場合も多くありますので、
手術適応疾患というものは非常に限定的なものではないでしょうか。

         
 
黄色靭帯骨化症の話題が出ています。後縦靭帯骨化症でも同様な事が言えますが、
病態の説明に於いて「神経圧迫により痛み・痺れ・麻痺が出て~」と一般的には説明がされています。
但し、「痛み・痺れ」と「麻痺」は全く異なる病態です。
言い方を変えれば「痛み・痺れ・感覚鈍麻が出て~」が適切な表現ではないでしょうか。
「痛み・痺れ」程度であればベンチを蹴っ飛ばす事も出来ますが、
「麻痺」が生じていれば足を上げる事も出来ません。
 
勿論、「痛み・痺れ」から「麻痺」に移行する事もありません。
恐らく、感覚鈍麻や脱力の事を麻痺と表現しているのかもしれませんが、
この表現方法は一般の方々に対して大きな誤解を与え続ける事になると懸念しています。
 
では、本来の麻痺とはなんでしょう。脊髄の完全断裂が良い例かもしれません。
交通事故等で脊髄を損傷し、損傷レベル以下が動かないというのがありますね。
所謂、脊髄損傷患者です。不全断裂なら若干の知覚や運動感覚も残存しますが、
完全断裂の場合、お湯を掛けても冷たい水を掛けても分からないという人がいます。
それが麻痺であり、胴上げされて、重力に抗して足を水平位に保つ事なんて出来ません。

自覚症状の有無に関わらず、腰部のMRIを全員に撮れば、相当数がヘルニアや狭窄と認められるでしょう。
但し、症状が無いから知らなかった訳で、症状を感じない人が態々写真を撮りに行く事はありません。
 
症状が出て初めて、これは「ヘルニアじゃないか…」という既存の知識を元に検査を受け、
写真を撮ったら写っていたというだけの話です。
写真を撮った日、痛みを自覚した日がヘルニアや狭窄の誕生日ではありません。
自覚症状が無い時から身体に負荷を掛け続け、ようやく身体が黄色信号を出したから痛みとして
動作を防いでくれたのであって、日々粛々とヘルニアや狭窄が出来上がっていったと考えるのが自然でしょう。
 
再度、術者側と患者側の相互理解を高める為に分かり易く書いていきますが、
例えば、「椎間板ヘルニア」と診断された場合、画像所見上、
椎間板から髄核が脱出(突出)しているのが確認出来ます。診察室での一般的な会話は、
「今の足腰の痛みや痺れの原因は、ヘルニアによって神経が圧迫されているから」となるでしょう。
ここ最近では手術する事も少なくなってきたようですが、ヘルニアが痛み痺れの原因であると告げます。
 
画像所見に異常が生じている場合、診断名は「椎間板ヘルニア」で間違いありません。
但し、「椎間板ヘルニア」が「痛み・痺れ」を起こすという事はありません。
「では、手術でヘルニアを取りましょう。」と言われ、手術でヘルニアを取ります。
理屈から言えば、「椎間板ヘルニア」を「治す」という意味であれば、ヘルニアを除去する事で成立します。
しかし、患者が困っている事は、除去が目的なのではなく、痛み・痺れの改善が目的なのです。
痛み・痺れの改善を目的として、画像検査を受け、ヘルニアに原因説を求められ、患者側が納得し、
手術を受けたとしても、ヘルニアはキレイに除去されたが、足腰の症状は依然変化が無いという話は
腐る程に取り上げてきました。端から病態把握が異なれば、当たり前のように説明の食い違いは生じます。
 
椎間板ヘルニアに限った話ではありませんが、構造上の異常と痛みの相関関係はありません。
以前も書きましたが、私は左足の骨が一本折れたままですが痛みはありません。

脊柱管狭窄症や分離・すべり症も同様です。
外達を伴う分離・すべり症を初め、疼痛箇所は受傷時期によって変化する場合もありますが、
同様な事が言えます。これらも、先ほどの説明と同様、患者側が何かしかの症状を呈しない限り、
腰部の写真を撮るという事はありません。これらの病態把握も上述通りとはなるのですが、
分かり易いように書けば「狭窄箇所で神経を圧迫しているから痛み・痺れが生じている」とか言われるでしょう。
 
患者はこのような説明を受けた場合、狭窄箇所を手術で何とかすれば何とかなるだろうと思います。
例えば「血流保持の為の手術を~」「狭窄箇所を固定し~」等々ですね。
同様に、狭窄箇所を手術で固定すれば、狭窄症というは治った事になります。
更に言えば、狭窄箇所の進行も止まる事でしょう。
 
但し、患者は足腰の痛みや痺れが出るから手術をしたのであって、
狭窄箇所を固定する事が目的なのではありません。
手術すれば足腰の症状から快方されると聞いたから手術しただけの話です。
 
何度も書きますが、腰部に強い負担が掛かり続ければ、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症という診断を
受ける腰になるかもしれませんが、椎間板ヘルニアや狭窄が原因で腰痛や下肢痛を発症する事はありません。
勿論、黄色靭帯骨化症後縦靭帯骨化症も同様です。
病態の説明を聞いていて、何処かがオカシイと思いませんか?しかも今回は「胸椎」黄色靭帯骨化症です。
術式によっては後戻り出来なくなる可能性もあります。
この手の疾患群には、無症候性の患者群も溢れている事を知り、
現状の痛みの原因を診断名とイコールで結ぶのだけは大変危険です。

このように、手術をする事によってヘルニアや狭窄箇所に対しての目的は達成した事になったとしても、
患者が納得した結果が出るかどうかは、全くの別問題です。
実はという訳ではありませんが、整形領域に於ける構造異常と疼痛の相関関係は既にどうでも良く、
治療内容に関しては完結している節がある為、後は症状で苦しんでいる方々(非鍼灸選択患者)が
病態把握の理屈に気付いて納得してくれる事を祈っているだけなのです。
後は症状改善の為に治すか治さないかは患者のモチベーションの問題でしょう。
治る気も治す気もない連中に興味はありませんが、多くの疾患は放置したところで死ぬ事はありません。
但し、急激に低下するQOLに気持ちがついていけるかどうかだけ。
 
要は「神経圧迫=痛み・痺れ」の理屈を選択するか、「神経圧迫≠痛み・痺れ」の理屈を選択するかだけであり、
前者を選択した場合、術後も症状が変わらず薬漬けなんて患者は多く見ている以上、言い続けなければ
ならない事でもあるのですが、幾ら言っても無駄な人はいるものなので、私は既にどうでも良いのです。
どんな疾患でもそうですが、患者が選択した手段を私はどうこう言うつもりはありませんが、
拗れれば拗れる程、治療費も時間も負担は倍増していく事実は拭いきれません。
 
以前も書いた通り、拗らせて行く原因、謂わばマイナス判定が多ければ多い程に治りは悪くなります。
薬で疼痛を誤魔化す。コルセットで可動を制限して誤魔化す。強圧にて筋線維を破壊し、柔軟性を削ぐetc。
やればやるほどにドツボに嵌っていくのです。勿論、治療期間中も多くの方は就労している為に、
例外的措置を取る必要性もありますが、基本的に過去のツケは回ってくるものです。
 
参考
 
 
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整形外科で結果が出なかったからと精神科へ回せるのは、
ある意味特権かもしれませんが(笑)、それだけは断じて許せない現状があるのは、過去にも書いた通り。
この話は今後でも良いと思いますが、整形外科に於いても精神科領域の薬が散々出されている
現状を鑑みると、恐ろしい事になっているとしか言えません。身体だけでなく脳まで破壊されますからね。
 
それでも良いんだと言うのであればそれまでですが、
治っていないという事に気付いたほうが良いと思います。端から手術という手段が間違いである以上、
骨折や感染症等々の他疾患で無い限り、検査だけで終わらせる事が肝要でしょう。
何度も書きますが、告げられた診断名を手術にて覆す事は可能です。
しかし、患者が求める目的を手術や薬で覆す事は不可能です。
 
あ、診断された事によって1つだけメリットがありましたね。
世間一般では「ヘルニア」や「狭窄症」と診断された事によって仕事を休み易いってとこでしょうか。
 
で、ここまで書いて自身の症状を何とかしようと家族に相談してみた方、答えは出たのでないでしょうか。
自身の症状と闘う為の妨害者は医師でもコメでもなく家族である場合が大半だという事をです。
 
私はアレコレ批判している中でも医師等と仲良く出来ているのは
裏でヨイショしているからでもありません。実情を知っているからです。
そんな中、疾患喧伝やメディアの情報を鵜呑みにし続けてきた一般人が一番の障壁となるのです。
一般の方々にとって一番大切なのは家族、同僚、隣近所との病態把握の相互理解なのではないでしょうか。
そうでなければ何時まで経っても道は開きません。悪くなる一方です。

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  ~針治療から病態定義の見直しを~