「いつもここが痛いねん」と、
右のお尻の大臀筋と中臀筋の境目辺り、やや外側を指している人。
上臀神経が走行している付近ですね。
疼痛動作等の確認をしても、如何せんパッとせずボンヤリした痛み。強くもならず、弱くもならず。
慢性的な腰痛患者の多くに見かける、痛みの好発部位でもあるのですが、
どう触診しても刺鍼の必要が無い状態。押しても刺しても緩和せず。
勿論、関連しているであろう周辺の筋群への触診やら何やらも行った上での状態。
ふと思いついたのが、
棘下筋の痛みだと患者が指した痛みは、実は肩甲下筋だったという、骨一枚挟んでの痛み。
これもよくある話。
早速、腸骨筋へ置鍼すること数十分。見事に緩和。
このような見逃しってホント危険ですよね。
患者の問診ばかり鵜呑みにして治療を行うと、高確率で見逃しが発生します。
特に、何かしらの治療方針に固執してしまっている場合や、頭の中がTPチャート図で一杯の場合等ですね。
下腿のシビレだからと言って小臀筋ばかり狙っていても駄目ということですね。
靴下脱がせたら閉塞性動脈硬化症だったなんてオチもあるんです。
問診だけで触診と動作痛の有無等の確認を怠ると、改善出来なかった場合、単なるコリ相手の症状であれば「あそこはヤブだ」で終わるだけですが、鍼灸不適応の症状を持つ患者に治療し続けると大変な事になります。
是非ぜひ、骨の裏側まで手を伸ばしてあげられるよう、良い意味で頭をニュートラルの状態にして臨床には
望みたいもんですね。
裏側というと、筋膜の裏側にも筋膜がありますね。実はこここそが…
※こないだ書いた、治療の流れの反響が大きかったので、こちらの患者の流れも書いていきます。
「仰向け」⇒内転筋群⇒大腿直筋⇒中間広筋⇒前脛骨筋⇒長指伸筋(屈筋)⇒腹直筋⇒腹斜筋⇒腸骨筋
「うつ伏せ」⇒中臀筋⇒小臀筋⇒大腰筋⇒小菱形筋⇒大菱形筋⇒上鋸挙筋⇒肩甲挙筋⇒棘上筋⇒棘下筋
⇒僧帽筋上部等々に置鍼(20分)
で終了。
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