藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

副作用と「認めたか」「認めていないか」だけの差


   
国内臨床試験において、本剤接種後7日間に症状調査日記に記載のある612例のうち、
局所(注射部位)の特定した症状の副反応は、
 
疼痛606例(99.0%)、
発赤540例(88.2%)、
腫脹482例(78.8%)、
疲労353例(57.7%)、
筋痛277例(45.3%)、
頭痛232例(37.9%)、
胃腸症状(悪心、嘔吐、下痢、腹痛等)151例(24.7%)、
関節痛124例(20.3%)、
発疹35例(5.7%)、
発熱34例(5.6%)、
蕁麻疹16例(2.6%)であった。

海外臨床試験において、本剤接種後7日間に症状調査日記に記載のある症例のうち、
局所(注射部位)の特定した症状の副反応は7,870例中、
疼痛7,103例(90.3%)、
発赤3,667例(46.6%)、
腫脹3,386例(43.0%)
疲労、頭痛、胃腸症状(悪心、嘔吐、下痢、腹痛等)、
発熱、発疹で7,871例中それぞれ
2,826例(35.9%)、
2,341例(29.7%)、
1,111例(14.1%)、
556例(7.1%)、
434例(5.5%)、
筋痛、関節痛、蕁麻疹で7,320例中それぞれ
2,563例(35.0%)、
985例(13.5%)、
226例(3.1%)であった。

局所の前記症状は大部分が軽度から中等度で、3回の本剤接種スケジュール遵守率へ影響はなかった。
また全身性の前記症状は接種回数の増加に伴う発現率の上昇はみられなかった(承認時)。

1.重大な副反応

1).ショック、アナフィラキシー(頻度不明):ショック又はアナフィラキシーを含むアレルギー反応、
血管浮腫が現れることがあるので、接種後は観察を十分に行い、
異常が認められた場合には適切な処置を行う。

2).急性散在性脳脊髄炎(ADEM)(頻度不明):急性散在性脳脊髄炎(ADEM)が現れることがあり、
通常、接種後数日から2週間程度で発熱、頭痛、痙攣、運動障害、意識障害等が現れるので、
本症が疑われる場合には、MRI等で診断し、適切な処置を行う。

3).ギラン・バレー症候群(頻度不明):ギラン・バレー症候群が現れることがあるので、
四肢遠位から始まる弛緩性麻痺、腱反射減弱ないし腱反射消失等の症状が現れた場合には
適切な処置を行う。

2.その他の副反応
1).過敏症:(10%以上)そう痒、(1~10%未満)発疹、蕁麻疹。
2).局所症状(注射部位):(10%以上)疼痛、発赤、腫脹、(1~10%未満)硬結、
   (0.1~1%未満)知覚異常。
3).消化器:(10%以上)胃腸症状(悪心、嘔吐、下痢、腹痛等)。
4).筋骨格:(10%以上)筋痛、関節痛、(頻度不明)四肢痛。
5).精神神経系:(10%以上)頭痛、(1~10%未満)眩暈、(0.1~1%未満)感覚鈍麻(しびれ感)、
   (頻度不明)失神・血管迷走神経反応[血管迷走神経反応としてふらふら感、冷汗、血圧低下、
   悪寒、気分不良、耳鳴り、徐脈、頻脈等の症状が発現し、
   失神・血管迷走神経反応は強直間代性運動を伴うことがある]。
6).肝臓:(頻度不明)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)等。
7).眼:(頻度不明)ぶどう膜炎、角膜炎。
8).その他:(10%以上)疲労、(1~10%未満)発熱<38℃以上を含む>、
   上気道感染、(0.1~1%未満)全身脱力、(頻度不明)リンパ節症。

添付文書に記載されている副作用発現率は
大抵が嘘である事は以前も書きました。
現実にはもっと被害は出ています。
その症状を医師が副作用と「認めたか」「認めていないか」だけであり、
数字を鵜呑みにしないようにしましょう。
 
薬物別による有効率、副作用発現率等々が幾らだから
安全だの危険だのの話しは今回は置いておいて、
実際に副作用の被害に遭われた際、どのような経緯を辿るか、
どのような結論を下すか、どのような結果となるのか。少し見ていきましょう。
 
その前に少し話しは反れますが、
上記HPVワクチンの有効率は幾ら位なのでしょうか。
参院厚生労働委員会(厚労委)でワクチンについて質問した、
はたともこ参院議員(生活の党)は、こんな数字を口にしました。
 
 
「このワクチンで効果の可能性があるのは、全女性の0.007%、10万人に7人でしかない」

 

意外とも思える低さですが、国が公表している資料を基に計算すれば、容易に導き出せます。
子宮頸がんを引き起こす高リスク型ヒトパピローマウイルスHPV)は約15種類あり、
そのうちワクチンの効果が確認されているのは16型と18型の2種類。
この2つで高リスク型HPV57割を占めるとされますが、
日本人女性が感染する割合はというと、16型が0.5%、18型は0.2%で合計0.7%に留まります。

0.7%のうち9割は自然にウイルスが排出され、残る1割の中の90%も自然治癒するため、
ワクチンの効果が期待される子宮頸がんの初期段階に至るのは、0.007%にすぎないという計算になります。

こうしたデータは、国立感染症研究所20107月にまとめた
HPVワクチンに関するファクトシート」に盛り込まれており、
厚労委で、はた氏の質問に答えた厚生労働省の矢島鉄也健康局長も、肯定する発言をしています。
 
0.007%の有効率を求める為に、HPVワクチンを打つ必要はありますでしょうか。
 
では、話しを戻します。
結論から言えば、因果関係は不明、もしくは不十分のオンパレードです。大人の事情でしょう。
そんな大人の事情に付き合わされたくなかったら、情報を鵜呑みせず、自分で調べる事です。


ワクチンの接種とADEM発生の因果関係について (米国医学研究所;Institute Of Medicine)
www.mhlw.go.jp/stf/shingi/...att/2r9852000002r5nu.pdf
 
【生物学的機序】
自己抗体の産生やT細胞の異常、自己組織の抗原物質と微生物由来の抗原物質との間で
共通の構造があることによる分子相同性の機序等によるADEMの発生は理論上考えられるが、
そのことを支持するエビデンスは多くない。
 

麻疹ワクチン、風疹ワクチン、おたふくかぜワクチン
対照群の設けられた疫学研究の報告は見られなかった。
また、ワクチン接種後のADEM報告した研究が3文献見られたが、
時間的関連性以上の根拠を付すものでなく、
因果関係を否定若しくは肯定するに足るエビデンスはないと判断された。
結論 不十分

水痘ワクチン
対照群の設けられた疫学研究の報告は見られなかった。
また、ワクチン接種後のADEM症例を複数報告した研究が1文献見られたが、
時間的関連性以上の根拠を付すものでなく、因果関係を否定若しくは肯定するに
足るエビデンスはないと判断された。
結論 不十分

インフルエンザワクチン
対照群の設けられた疫学研究の報告は見られなかった。
また、ワクチン接種後のADEM症例を報告した研究が15文献見られたが、
時間的関連性以上の根拠を付すものでなく、中には混合感染を来たした症例や想定される
潜伏期間より短すぎる症例が含まれていた。
結果、因果関係を否定若しくは肯定するに足るエビデンスはないと判断された。
結論 不十分

A型肝炎ワクチン
疫学研究の報告は見られなかった。
また、ワクチン接種後のADEM症例を報告した研究が2文献見られたが、
時間的関連性以上の根拠を付すものでなく、想定される潜伏期間より短すぎる症例、
混合感染を来した症例が報告されていた。
結果、因果関係を否定若しくは肯定するに足るエビデンスはないと判断された。
結論 不十分

B型肝炎ワクチン
疫学研究の報告は見られなかった。
また、ワクチン接種後のADEM症例を報告した研究が8文献見られたが、
7文献については時間的関連性以上の根拠を付すものでなかった。
一方、ワクチン接種後に繰り返し反応がみられた2症例については、
発生機序からワクチン接種とADEM発生との関連を疑わせるものであったが、
全体として因果関係を否定若しくは肯定するに足るエビデンスはないと判断された。
結論 不十分

ヒトパピローマウイルス感染症ワクチン
疫学研究の報告は見られなかった。
また、ワクチン接種後のADEM症例を報告した研究が4文献見られたが、
時間的関連性以上の根拠を付すものでなく、
因果関係を否定若しくは肯定するに足るエビデンスはないと判断された。
結論 不十分

ジフテリアワクチン、百日咳ワクチン、破傷風ワクチン
疫学研究の報告は見られなかった。
また、ワクチン接種後のADEM症例を報告した研究が5文献見られたが、
4文献については、時間的関連性以上の根拠を付すものでなく、
想定される潜伏期間より短すぎる症例も含まれていた。
一方、ワクチン接種後に繰り返し反応がみられた1症例については、
発生機序からワクチン接種とADEM発生との関連を疑わせるものであったが、
因果関係を否定若しくは肯定するに足るエビデンスはないと判断された。
結論 不十分

髄膜炎ワクチン
疫学研究の報告は見られなかった。
また、ワクチン接種後のADEM症例を報告した研究が1文献見られたが、
時間的関連性以上の根拠を付すものでなく、
因果関係を否定若しくは肯定するに足るエビデンスはないと判断された。
結論 不十分


平成25年度第2回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会(平成25年6月14日)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000034lcq.html
 
2011-2012 シーズンインフルエンザHA ワクチン死亡症例一覧(平成24 年5月21 日までの報告分)
基礎疾患を青文字に変えています。

90 代・女
 
子宮筋腫、胃カルテノイドのため胃全摘出、イレウス肺塞栓症、左大腿骨頚部骨折、
骨粗鬆症、逆流性食堂炎、便秘症、肺塞栓後反復性肺炎
接種3 日後に重篤肺炎にて死亡
 
結論 評価不能

70 代・女
肺癌、背部痛、不安障害、変形性脊椎症
接種8 時間後に浴槽にて死亡

結論 因果関係は極めて低い

90 代・女
多発性脳梗塞誤嚥性肺炎
接種翌日、喀痰誤嚥による窒息にて死亡

結論 不明

90 代・女
虚血性心疾患、右第10,11 肋骨骨折、肺挫傷、右血胸、変形性関節症、高血圧
接種3 時間30 分後、突然心肺停止。5 時間後死亡。死因は虚血性心疾患と推定される。

結論 評価不能

80 代・男
C 型肝炎、脳出血、慢性気管支炎
ワクチン接種2 日後、熱発し抗菌薬を投与開始。接種3 日後、肺炎と診断され、
その後酸素吸入を開始するも接種5 日後死亡。

結論 評価不能

80 代・女
胃潰瘍、肺炎、甲状腺機能低下症、骨粗鬆症、不安障害、洞不全症候群
ワクチン接種日より発熱。重症肺炎の診断で加療するも接種7 日後死亡。

結論 関連無し

60 代・女
自己免疫性胆管炎、気管支喘息、左乳がん術後、高血圧、胃潰瘍
ワクチン接種5 日後、感染性心内膜炎を発現。接種15 日後死亡。

結論 評価不能

70 代・男
高血圧、高尿酸血症、胃食道逆流性疾患、鼻炎
ワクチン接種3 日後、発熱、咳嗽発現。接種11 日後に両肺に浸潤影を認める。
接種26 日後に間質性肺炎の憎悪を認め、接種42 日後呼吸状態の悪化により死亡。

結論 評価不

70 代・男
狭心症、2型糖尿病
ワクチン接種32 日後咳嗽が発現。接種42 日後、間質性肺炎、血小板減少を認める。
接種67 日後呼吸状態の悪化により死亡。

結論 確認中


医者が患者をだますとき」ロバート・メンデルソン
 
患者向け添付文書として、薬の副作用と禁忌に関する情報を開示することは求められても、
製薬会社は反対する必要などない。反対はすでにアメリカ医師会が行ってくれている。
医者は「患者との信頼関係が損なわれてはいけない」という名目で、
患者に副作用をかなり控えめな表現で伝えるか、あるいは完全に隠し通したままなのである。
 
医者がよく口にする言い分はこうである。
「患者に薬について説明していたら、いくら時間があっても足りない」
「患者が副作用についてすべて知ってしまったら、薬を絶対飲まなくなる」
医者が守っているのは患者本人でなく、患者との信頼関係であり、
しかも、その関係は患者に本当のことを知らせないことで成立している。
医者と患者の信頼関係というのは、患者の盲信に依存しているのである。

【予約制】 0173-74-9045 又は 050-1088-2488
                             (繋がらない場合は090-3983-1921)
【診療時間】 7:00~21:00 時間外対応可
【休診日】 なし 土・日・祝祭日、お盆、正月も診療しています
緊急性の低いご相談に関してはメールでも受け付けています。
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