藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

続 パロキセチン塩酸塩水和物 2013年6月改訂


うつ病エピソード Major Depressive Episode


A. 以下の症状のうち5つ以上 が同一の2週間に存在し、病前の機能からの変化を起している; これらの症状のうち少なくとも1つは、1 抑うつ気分または 2 興味または喜びの喪失である。 注釈: 明らかに身体疾患による症状は含まない。
1. その人自身の明言 (例えば、悲しみ、空虚感、または絶望感を感じる) か、他者の観察 (例えば、涙もろく見える) によって示される、ほとんど1日中、ほとんど毎日の抑うつ気分。注釈: 小児や青年ではいらいらした気分もありうる。
2. ほとんど1日中、ほとんど毎日の、すべて、またはほとんどすべての活動における興味、喜びの著しい減退 (その人の言明、または観察によって示される)。
3. 食事療法中ではない著しい体重減少、あるいは体重増加 (例えば、1ヶ月に5%以上の体重変化)、またはほとんど毎日の、食欲の減退または増加。 (注釈: 小児の場合、期待される体重増加が
見られないことも考慮せよ)
4. ほとんど毎日の不眠または睡眠過多。
5. ほとんど毎日の精神運動性の焦燥または制止 (ただ単に落ち着きがないとか、のろくなったという主観的感覚ではなく、他者によって観察可能なもの)。
6. ほとんど毎日の易疲労性、または気力の減退。
7. 無価値観、または過剰あるいは不適切な罪責感 (妄想的であることもある) がほとんど毎日存在(単に自分をとがめる気持ちや、病気になったことに対する罪の意識ではない)。
8. 思考力や集中力の減退、または決断困難がほとんど毎日存在 (その人自身の言明、あるいは他者による観察による)。
9. 死についての反復思考 (死の恐怖だけではない)、特別な計画はない反復的な自殺念慮、自殺企図、または自殺するためのはっきりとした計画。


で、タイミングによっては誰しも起こりうる可能性のありそうなDSM-5判定にて「大うつ病」と診断され、
パキシルが出されたとします。「良い薬だよ」「皆も飲んでいるよ」と。
実際にはパキシル単剤で出される事はないでしょうけど、そのパキシルの内容ってのが
(以下、パキシル添付文書より抜粋)


海外で実施した7~18歳の大うつ病性障害患者を対象としたプラセボ対照試験において
有効性が確認できなかったとの報告、また、自殺に関するリスクが増加するとの報告もあるので、
本剤を18歳未満の大うつ病性障害患者に投与する際には適応を慎重に検討すること。
「効能・効果に関連する使用上の注意」、「慎重投与」、「重要な基本的注意」及び「小児等への投与」の項参照)


抗うつ剤の投与により、24歳以下の患者で、自殺念慮、自殺企図のリスクが増加するとの報告があるため、
本剤の投与にあたっては、リスクとベネフィットを考慮すること。(「警告」及び「その他の注意」の項参照)


1. 躁うつ病患者[躁転、自殺企図があらわれることがある。]
2. 自殺念慮又は自殺企図の既往のある患者、自殺念慮のある患者[自殺念慮、自殺企図があらわれることがある。]
3. 脳の器質的障害又は統合失調症の素因のある患者[精神症状を増悪させることがある。]
4. 衝動性が高い併存障害を有する患者[精神症状を増悪させることがある。]
5. てんかんの既往歴のある患者[てんかん発作があらわれることがある。]
6. 緑内障のある患者[散瞳があらわれることがある。]
7. 抗精神病剤を投与中の患者[悪性症候群があらわれるおそれがある。](「相互作用」の項参照)
8. 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
9. 出血の危険性を高める薬剤を併用している患者、出血傾向又は出血性素因のある患者[皮膚及び粘膜出血(胃腸出血等)が報告されている。](「相互作用」の項参照)

1)海外の疫学調査において、妊娠第1三半期に本剤を投与された婦人が出産した新生児では先天異常、
特に心血管系異常(心室又は心房中隔欠損等)のリスクが増加した。このうち1つの調査では、
一般集団における新生児の心血管系異常の発生率は約1%であるのに対し、パロキセチン曝露時の発生率は約2%と報告されている。

2)妊娠末期に本剤を投与された婦人が出産した新生児において、呼吸抑制、無呼吸、チアノーゼ、多呼吸、てんかん様発作、振戦、筋緊張低下又は亢進、反射亢進、ぴくつき、易刺激性、持続的な泣き、嗜眠、傾眠、発熱、低体温、哺乳障害、嘔吐、低血糖等の症状があらわれたとの報告があり、これらの多くは出産直後又は出産後24時間までに発現していた。なお、これらの症状は、新生児仮死あるいは薬物離脱症状として報告された場合もある。

3)海外の疫学調査において、妊娠中に本剤を含む選択的セロトニン再取り込み阻害剤を投与された婦人が出産した新生児において新生児遷延性肺高血圧症のリスクが増加したとの報告がある1), 2)。このうち1つの調査では、妊娠34週以降に生まれた新生児における新生児遷延性肺高血圧症発生のリスク比は、妊娠早期の投与では2.4(95%信頼区間1.2-4.3)、妊娠早期及び後期の投与では3.6(95%信頼区間1.2-8.3)であった2)。]

授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること。
[母乳中に移行することが報告されている。(「薬物動態」の項参照)]
 
1. 小児等に対する安全性は確立していない。また、長期投与による成長への影響については検討されていない。
2. 海外で実施した7~18歳の大うつ病性障害患者(DSM-IVにおける分類)を対象とした
プラセボ対照試験においてパロキセチンの有効性が確認できなかったとの報告がある。(「警告」の項参照)
また、7~18歳の大うつ病性障害、強迫性障害社会不安障害患者を対象とした臨床試験を集計した結果、
2%以上かつプラセボ群の2倍以上の頻度で報告された有害事象は以下のとおりであった。
パロキセチン投与中:食欲減退、振戦、発汗、運動過多、敵意、激越、情動不安定
(泣き、気分変動、自傷自殺念慮、自殺企図等)なお、自殺念慮、自殺企図は主に12~18歳の大うつ病性障害患者で、また、敵意(攻撃性、敵対的行為、怒り等)は主に強迫性障害又は12歳未満の患者で観察された。
パロキセチン減量中又は中止後:神経過敏、めまい、嘔気、情動不安定
(涙ぐむ、気分変動、自殺念慮、自殺企図等)、腹痛

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1999年よりグググッと売り上げが上昇しているのが分かると思います。
1999年には何がありましたでしょうか。
前項にも書いた通り、「うつは心の風邪」キャンペーンにて患者を掘り起こし始めた年でした。
これが終わりへの始まりです。
 
>>大うつ病性障害患者を対象としたプラセボ対照試験において
  有効性が確認できなかったとの報告、また、自殺に関するリスクが増加するとの報告もあるので…
 
自殺を誘発するリスクばかりの薬を飲んでいるよりだったら、ラムネをかじっているほうが100倍マシですよ
 
そうそう、患者間で精神科系の薬の横流しの話を頻繁に聞きます。
このブログを読んでいる方でも思い当たる節のある方は絶対に止めてください。
自殺、中毒、依存、離脱時etc…、善意のつもりが患者を悪化へと追いやる可能性があります。
 
 青森から鍼灸治療の意識改革を~