藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

再考をする 52 2024/12/25~2025/1/5

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/pfbid0EzhUkHvCL81VCwCpDjt5sydM7GEER9doFJMtPvA2XacT6JZoxrFVRZdbnHbsJdJAl?locale=ja_JP

 

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6523855

 

献体の前で写真を撮った投稿が炎上していますが、それに対する意見は他の方に任せて、それ以前に何らかの形で解剖体を集める必要があります。先ずは解剖医のジョンハンターが思い浮かびます。現代では考えられない手段で新鮮な死体(fresh cadaver)集めに注力し続けた事は有名です。

 

>>解剖体を確保することは、解剖教室の運営や彼自身の研究に欠かせなかったため、さまざまな形の調達方法を開発した。死刑因が死刑執行された後の遺体を奪い、一般市民に死者が出ると葬儀屋を買収して棺の中身を確保し、墓荒らしに依頼して新鮮な遺体を盗んだ。彼の調達法は教え子によりアメリカにも「輸出」され、ニューヨークでは1788年に解剖医に対する抗議の暴動がおこるほどのインパクトを与えた※1)

 

今回の本題は冒頭の通りそれではなく、当該美容外科医は瀉血とカッピング(正確には身体をメス等で少し切ってカッピングで負圧を掛け、血液を外に吸い上げる手段だと思います)を好むようですが、ジョンハンターは四体液説学を否定する為、当時流行していた梅毒に自ら感染(正確には淋病と梅毒)し、瀉血を行い治らなかった事を理由に当該学説を否定した事でも知られています。

 

現在では極めて限定的な病状でのみ、且つ対処療法的なカテゴリで有効性が認められる瀉血ですが、それ以外の場面で用いるのは四体液説を肯定しての事かどうなのかは分かりませんが、ここから学ぶ事は歴史のある行為が現在も続いているからと、歴史があるから良い、或いはその逆の新しいから良いという考え自体が既に危うい思考である事を学びますし、他人の考えに任せず自分で考える力を持つ必要性を感じます。

 

※1)chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.dent.nihon-u.ac.jp/.../%E7%9B%AE%E9%8C%B2.pdf

 

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/pfbid02Q9gEUSYGdfUEThLYQepLoknUkPjnMuPKk1ty7aV5Ugo9VoivLYreLY45C3zyc4gal?locale=ja_JP

 

>>我が家の娘は統合失調症の診断をうけ、抗精神病薬の服薬が始まりました。

 

>>不登校から始まった強めの反抗期のような状態はなくなったものの、その顔からは表情が消え、小刻み歩行に緩慢な動作、娘は半開きの口からぼんやりとつぶやく

 

>>「好奇心がなくなった。人の話がわからなくなった・・・」

 

>>何が起こっているか、まるで理解できない私。そんな娘の変化に主治医は満足そうに微笑む「やっと、薬が効いてきたようですね。そう思いませんか?お母さん」

 

>>・・・鳥肌が立った。これが治療の成果なのだろうか。私には悪化しているようにしか見えなかったのです。それについても主治医は言葉を付け加えました。

 

>>「今は良いお薬が出ていますが、病気の進行の早さについていけなかった。娘さんは薬の効きにくいタイプ。もう少し量が必要」

 

傍から見ていれば相変わらず迷惑な薬物ですが、この問題は行っている側に悪気がない点です。その為、こちらのお母さんのように疑問に思うと間柄が剥離する構図が生まれます。

 

また、このようにパーキンソニズムが惹起された状態だとしても、こちらのお母さんとは正反対の感想を持つお母さんもいると思います。「子どもが暴れなくなり、学校にも毎日通い、大人しく机に座っています。私の言う事もよく聞くようになりました」等など。この時点から解釈の違いは見られますし、そこから先のアレコレはより枝分かれした解釈になりますが、看板に「治療」とあると、ヒトはおかしなバイアスが掛かってしまうのかもしれません。

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/pfbid02ynpofJdkt91RXTnB51HkZBCzkrnqpAxGz6tCxwxWUWDERXvvZpiQ959axu4gK2m5l?locale=ja_JP

 

https://news.yahoo.co.jp/.../a5be6c95a2476576c27d11703ab4...

 

>>調べに対し「確かにその行為をしました」と容疑を認める一方、動機については明確に語っていない

 

「確かにその行為をしました」の表現内容、そのような答え方となった背景を考える必要があります。平原政徳容疑者にとっての殺害行為は、朝になったら起きて、トイレに行って、ご飯を食べて、シャワーを浴びて、人間を刺して、帰りに買い物をして、ご飯を食べて、寝る、これら諸々の行為と価値基準は変わらないと考えています。

 

その為、「朝になったら起きたか?」と問われれば「確かにその行為をしました」と答えると思いますし、「シャワーを浴びたか?」と問われれば「確かにその行為をしました」と答えると思います。結果、殺害行為も「確かにその行為をしました」という答え方にしかならないはずです。

 

ひとつひとつの物事の基準がとんでもなく平坦、或いは良い悪いの境界が存在しない為、ひとつひとつの行為そのものが良いとも悪いとも分からない感覚に近いのかもしれません。このような状態がいつからか、また、何がキッカケかを読む必要があります。多くの方は朝になったら起きて、トイレに行って、ご飯を食べて、シャワーを浴びて、買い物をして、ご飯を食べて、寝る、これらの行為に特筆すべき動機は存在するでしょうか。恐らく多くは動機が存在しないと思います。

 

多くは「トイレに行ったか?」と問われれば、「確かにその行為をしました」と答えると思います。むしろ「何を聞いてるの?」「何でそんな事を聞くの?」と思うかもしれません。このように平原政徳容疑者にとっての人間を殺す行為とは、動機も反省も存在しないトイレに行くのと同じレベルと考えています。

 

関連)https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/9088477981243387?locale=ja_JP

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/pfbid0jysy5PwuVeB5W3ohSXQB696NcCBEyy3hCvZi6BNivh5gBRhZcK2TyoQA6txpW6oYl?locale=ja_JP

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/63bfe94665cc2577e8193a1d6c5c9a08db0b08a8

 

>>電話ではいつもどおり穏やかな感じなのですが途中激昂することもあり

 

>>極度の被害妄想、強迫性障害にある

 

「ストレス発散の為に~」で取り込む行為の諸々は、現状のストレスより更に強いストレスを心身に加える事で発散された感覚を錯覚させているに過ぎないと考えられます。その為、「ストレス発散の為に~」の「発散」という解釈がそもそも間違いです。勿論、この「発散」は「解消」「軽減」「改善」等々、どのような表現に置換しても同じです。

 

市中に氾濫するサービスの大概は、快か不快かで言えば快に感情が偏るよう設計されています。アルコールも薬物も単糖類も接客態度も一般的にはヒトを不快にさせず、急速な快へ導きます。また、急速であるほど喜ばれる印象を持ちます。では、快という感情は脳にとってストレスではないかと言えばストレスと捉えます。快も不快もヒトにとっては異常反応と表現するのも分かり易いかもしれません。

 

別例を挙げます。イスに座っているヒトが「これはイスでありイスに座っている」と教育を受けた人間は、「イスに座っている」と解釈しますが、ヒトの脳は臀部を攻撃されている、圧迫されていると解釈するようです。イスをイスと教育を受けていないヒトが座っても、脳は同様の反応を持ちます。

 

注目は「イスである」と教育を受けた人間が今の状況をどのように解釈するかではなく、ヒトの脳がどのように解釈するかです。そうなるとストレスを軽減する手段は、より負担の少ないイスに座って臀部への攻撃を減らすか、一層の分散を図る為、イスに座らず横になる手段が望ましいと解釈出来ます。何なら横になる手段すら重力や自重その他で一定量の負担は掛かる為、無重力の空間が望ましいと解釈出来ます。

 

しかしながら簡単に宇宙に行く事は出来ない為、妥協線を何本も引きながら生活を送る訳ですが、話しは戻し根本的な前提として人間がどう思うかではなくヒトの脳がどのように解釈するかを考える事が大切で、如何なる環境も快や不快の情動、或いは教育で培った快や不快、周囲に合わせた偽りの快や不快の演技は勿論、それらは関係なくストレスとして脳は受け取る前提で何れのベクトルも異常反応と捉えたヒトの脳は自律的に戻そうと機能します。その機能を壊すのが冒頭の 

 

>>「ストレス発散の為に~」で取り込む行為の諸々

 

となります。それには物質、非物質と様々存在し、直接的に影響を与える前者が強い負荷を掛けると推測しますが、現状のストレスを誤魔化す為に更に強いストレスへの曝露が将来的な自律性を壊す契機になるのであれば、現状のストレスよりも更に弱いストレス下に自身を置く事が安全と考えられます。

 

また、ストレスの曝露で壊れた自律性は閾値が急降下する為、突発的に激高する地雷ポイントが分からなくなり、且つ地雷は増え、簡単に爆発するでしょう。言葉を借りれば被害妄想、強迫的な観念にも囚われ、目立った猟奇的な事件や事故以外にも、カスハラやパワハラなどの混乱も当然のように招きます。

関連)https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/9082087518549100?locale=ja_JP

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/pfbid02r4r81NYqkME1pfDD9keXJncj82yGg2tgZMJHtczz4W2gvcjUu3D4G76beSSpuUhfl?locale=ja_JP

 

GABAAレセプタを例に挙げても、当該神経伝達物質はアルコールやベンゾジアゼピン系、バルビツール酸系、左記の性格を側面に持つ鎮痛剤等々が増強する役割を持ちますが、仮にベンゾの摂取量が減少しても、反比例してアルコールの摂取量が増加していれば本意ではないと思いますし、アルコールの減量と併行してベンゾが増量する関係性でも同じです。

 

また、アルコールとベンゾジアゼピン系の摂取が過去から併行しているような、複数の精神作用物質で同一レセプタを標的としている状況では、それぞれ単体のみでの摂取歴と比較すれば、何れの減量時も離脱症状の惹起確率の高低や重症度の軽重に色濃く反映される印象は変わらず、慎重度を高める必要があります。

 

シェア内にもリスク因子と回避策は幾つか挙げていますが、前項を踏まえると物質/非物質問わず、全体のストレス量を落とす必要性が見えてきます。具体例を幾つか挙げると、ベンゾを減らす代わりにアルコールを新たに入れる、或いは以前より増やす、SSRISNRIを入れる(もちろん他の向精神薬も)、コーヒーや飴、ガムを入れる、甘い飲食物を入れる等々は、物質に頼った圧倒的なストレスに曝露し続ける印象があります。

 

離脱症状と呼称される中枢神経の障害との対峙は勿論、異なる物質に置換を求めたあまり、糖質過多の継続か、精神ストレスの継続かが契機で糖尿病になる等、2次的な病気も誘発するリスクもありますし、免疫の抑制により細菌やウイルス感染時の重篤化リスクも当然あります。

 

それでなくとも非物質のストレスとは不可抗力的に対峙し続けている為、それ以上に物質でストレスを掛ける必要性もないと感じていますし、ストレスを掛けるほど更に物質を欲する状態に陥り易いと思うので、その波は日内日差問わず自ら作らないほうが良いと感じます。

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/pfbid04YusWGbqs6VEdEvUYFU3JZ67q7tBgPS7mpWws18D9cgXXwfDUnNtDQmr2zeNiTWKl?locale=ja_JP

 

>>箱根駅伝を往復ボーっと観る人は危ない※1)

 

>>約1万人の高齢者を3年半追跡し、肺炎球菌ワクチンを接種していた高齢者では認知症が23%少なかったことを明らかにしました。 その一方で、インフルエンザワクチン接種では、接種した人と接種していなかった人の間で認知症発症に差は認められませんでした※2)

 

シェアをした標題を見た時、真っ先に思い出したのが上記のワクチン接種と認知症との関係性の話題です。確かにテレビの垂れ流しも危ないかもしれませんが、自分に都合の良い情報ばかりを集められるネットもまた危ないもので、ネットのおかげで動きを速められた事例もあれば、逆に動きを悪くした事例も多く存在していると思います。

 

話しは戻し、この共通点が何処にあるかと言えば、箱根駅伝を往復ボーっと観る人は危ないとありますが、既に危ない人がボーっと観ているに過ぎず、肺炎球菌ワクチンという割とアンテナを立てて自発性を要するワクチンを接種する人は、日々意識が清明である、と読んでいます。

 

既に危ない人、または意識が清明な人は、テレビの見方以外の場面や、アンテナの立て方を観察する事で見えてきますが、結局はその差に過ぎず、認知に問題を来たす強大な原因はそれ以前に存在すると考えています。

 

※1)https://trilltrill.jp/articles/3951854

 

※2)https://www.jages.net/library/pressrelease/...

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/pfbid02sJpKqhHDho3o3LBZt6k5UYhvKgxH6VkHmRb8qJgxJCCyxbG9bi83yTnHLW9BCkMSl?locale=ja_JP

 

「私たちの人生は、私たちの思考が作りあげるものでしかない。空中に投げられた石にとって、落ちるのが悪いことではないし、昇っていくのが良いことでもない。 それは不運ではない。むしろ、それに気高く耐えることが幸運である。」

 

マルクス・アウレリウスの自省録から「空中に投げられた石」です。こちらを前置きしてシェア内の冒頭を引用しながら以下に続けていきます。

 

>>精神症状の惹起を無益と捉えず、有益なものと捉える事が出来ないかと常日頃考えています。人は重篤な症状を抱えた場合、事態から逃避する為、精神症状を併発する傾向があります。主に不安や焦燥、恐怖、強迫、解離辺りでしょう。時に患者本人のみならず、患者を想うあまり、最も近しい家族も発症し、悪循環は生まれ続け

 

中枢神経機能は自力制御が困難で、仮に自力制御が出来たらヒトは直ぐに死にます。不随意的に機能しているからこそ、心臓を止めたいと思っても止まらず、寒ければ身を震わせ熱を生み、暑ければ汗をかいて熱を逃がします。勿論、その他の自律的な機能も全て同じです。それを制御出来るかのように治療者側となる第三者が「調整する」「整える」と表現するのは完全な誤りで、少なくとも私は私からこのような表現をした事は一切ないと思います。

 

このようにヒトは生きているのではなく生まれ以た時から自身の機能によって生かされています。それらを踏まえた上で、先程、中枢神経機能は自力制御が困難と書きました。この状況はまるで空中に投げられた石と同じで、既にどっちに向かおうがどうしようもない状態です。その為、その後の石が落ちても昇ってもどうしようもありません。どうしようもないと書くと後ろ向きな所感を持たれがちですが、どうしようもないとは前向きでも後ろ向きでもありません。

 

さて、昇るとは中枢神経機能であればどのような状態か、或いは落ちるとは中枢神経機能であればどのような状態かと問われれば、恐らく昇る事が良い方向、落ちる事は悪い方向と想像するかもしれません。これも人間の思考が勝手に作りあげた解釈です。では、良い方向とは何か、悪い方向とは何かを考えるにあたって、それは自分自身にとっての軸を持つ必要があり、他人の軸を基準にしては危ない事を歴史が教えてくれます。

 

他人の評価軸を基準にする為、その他人は自分や子供や犬猫を薬物で眠らせ、何ならその他人も薬物で眠る。実際にこれらの行為はアヘンかアルコール程度しか存在しない時代から見られますが、延長線上である今日もその時の反省があったかと言えば全くなく、人間は同じ事を繰り返しています。その発生の契機が家族か学校か職場かは問わずです。

 

この現象は何処に問題があるかと言えば、空中を飛び回るどうしようもない中枢神経機能を他人が疎ましい、鬱陶しいと考えた側、薬物を投じた側に問題が存在しています。薬物はポンと置かれている限りは何も起きませんが、その薬物を投げた人間も制御不能な中枢神経機能を持ち、それで感じた疎ましい、鬱陶しいという感情も中枢神経機能に依るものです。

 

これらも踏まえ冒頭に戻りますが、そもそも症状と呼称する現象を不思議と思うのであれば、不思議の反対の現象に対しての定義が必要になります。さて、反対の定義は出るでしょうか。嚙み砕くと、痛いを不思議と思った場合、痛くないを不思議ではないと仮定します。

 

では、どちらがヒトの生存に不必要で必要かと考えれば、痛いが必要で、不思議と思ってはいけない現象になります。必要な現象を不必要とし、不思議ではないものを不思議としたのは、人間の思考が作りあげたものでしかないと知ります。近年であれば人間の思考が作りあげた疾患喧伝と表現しても良いかもしれません。

 

必要な事象を不必要と掲げ、不必要な事柄を必要と掲げ、不思議ではない現象を不思議とした不自然な諸々全ては、人間の思考で作りあげた脆弱さでヒトを壊し、また、不必要なものや不自然なものは、どれだけこねくり回しても不必要であり不自然さは残るものと知ります。

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/pfbid029xTHW9Bjd1wYtT5zwtRNYLdDGBUBpPsbYYRG66pw36gp7Y4YftDDdDo1actXGwsrl?locale=ja_JP

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/25ae7aaed5de58d32785f8c661cf85621e3c57e8

>>79歳の患者の女性は、腰痛があったものの、十分に歩くことができた2020年1月、 赤穂市民病院で松井被告に、腰骨の変形で神経が圧迫され、脚が動きにくくなる「脊柱管狭窄症」と診断された※1)

術前の患者が自動車に乗り込む迄の動作を見る限り、杖は突いているものの動きは悪くない印象を持ちましたが、どこか痛くて写真を撮ったら「そうだった」だけで、その「そうだった」が腰痛を自覚するタイミングで惹起されたと到底考え難いのは、骨性の変性の多くは交通事故等による突発的なものを除けば経年による緩徐な変性の為です。

大雑把に書けば、腰に痛みを感じた日が脊柱管狭窄症の誕生日ではない訳です。その為、椎間孔や脊柱管の狭窄、滑りや分離、椎間板ヘルニア、椎間板や椎体の摩耗や圧壊、骨棘形成、後縦靭帯の骨化や黄色靱帯の肥厚その他諸々が写真で認められても無症候事例は有触れていますし、写真で異常が認められなくても上記の診断名と同様の症状が惹起する事例も有触れています。

見方を変えれば当該骨性変性が現症と直接的な因果関係を結ぶ事自体が端から難しく、そこに手術という選択肢があれば、消去法的に、或いは治療診断的に行われる場合もあると思います。その上で無効例も当然あり、逆に増悪したり、或いは痛みは取れても痺れや知覚鈍麻は残存したり、固定術から数年後の隣接椎間障害やボルトやプレートの脱落に至る迄、理由や原因を考える必要があるものの、これらは腰部に限らず頸部でも起こり得ます。

話は戻し、こちらの患者は極端に日常生活に困っていない状態にも関わらず、写真を撮ったところ腰部の脊柱管に狭窄があり、現症は狭窄が原因と告げられ、手術をしたら楽になりますよ、何なら追々固定術もしますよと話をされていたようで※2)、結果的に医療事故に遭遇したようです。

流れは逆になりましたが、個人的に知りたかった部分がどのような術式で事故が起きたかです。「片側性の椎間孔拡大術では両下肢に麻痺を残す事故なんて起き難いよね、いきなり固定術をするとは思い難いし、でも事故とは想定外の事が起きるから事故なんだけど…」と思ったのが始まりで、調べたところ上述の諸々が分かってきた部分もありましたが、

>>〇〇医師(過失医)より『腰部脊柱管狭窄症であること』『早急に腰椎後方除圧術を受けた方が良い』『腰椎後方除圧術の後、投薬(フォルテオ)で骨を強くしてから数ヶ月後に固定術を受けた方が良い』等の説明を受けました※3)

このように後方除圧術で、椎弓や関節突起等の骨や靱帯を開いて除圧を試みる術式になるのですが、その時に露出した硬膜をドリルで破り、奥の馬尾性に展開する足に伸びる神経達を巻き込んで損傷した結果、両下肢の異常や膀胱直腸障害へ発展したようです※動画)。

ソースを失念しましたが(見つかり次第挙げます)、術後、両下肢の麻痺や膀胱直腸障害の他、強い痛みも※動画)あるようで、その痛みに対し「がん患者にも使う強い鎮痛剤を使っても効かない」ともあり、恐らくオピオイド、現症も加味すればトラマドール塩酸塩、先発品の商品名ではトラムセットの類かと思いますが、現症の負担は勿論、薬物による負担等、輪を掛けて問題が大きくなっている事が分かります。

※追記)2021年10月 >>ひとつはリボトリール。投与量増やしたからといって必ず良くなるか全くわからないです。試してみてどうだってことで。ベースにトラムセットを4錠、それと、ミロガバリンというリリカの後発のやつで、リリカよりも更に良いというやつでタリージェ。何とかガバリン系というやつですね。ミロガバリンとかそういうやつ。それがベースです。それでも痛い。そこでそういう時にはアセリオ1000mg、あるいはソセゴンの1アンプルを筋肉注射※4)

※補足)「脳外科医 竹田くん」の元になる人物と示唆されていますが、今回の事故と類似したお話が以下のURL、「【第40話】74歳女性」から「【第45話】歩けなくなった福永さん」迄です。 

https://dr-takeda.hatenablog.com/entry/2023/02/23/%E3%80%90%E7%AC%AC%EF%BC%94%EF%BC%90%E8%A9%B1%E3%80%91%EF%BC%97%EF%BC%94%E6%AD%B3%E5%A5%B3%E6%80%A7

※1)https://www.fnn.jp/articles/-/808310?utm_source=headlines.yahoo.co.jp&utm_medium=referral&utm_campaign=relatedLink

※2)https://ameblo.jp/iryoukago/entry-12778807874.html

※3)https://ameblo.jp/iryoukago/entry-12776322311.html

※4)https://ameblo.jp/iryoukago/entry-12847945043.html

※動画)https://www.youtube.com/watch?v=cdMyzeMYlns 3:00前後

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/pfbid02iLsKBGGRR3gkrsqn6bh2cKa7wTBt9bxai4xVyjboah5vQFMRC9mhYPqwSCqzP1g8l?locale=ja_JP

 

コロナワクチンの接種開始以降、帯状疱疹や溶連菌を代表とする常在菌の感染症による重篤例、インフルエンザ、ただの風邪(ただの風邪って何?)等、免疫抑制時に目立つ病状も頻繁に取り上げられ、当該ワクチンとの関連性の議論は今も対立しています。過去の事例を踏まえても、個人的には延々対立すると推測しますが、接種後に具合いが悪くなった事には変わらないので、認める認めないは別にして、何とかする必要があります。

シェア内のHPVV接種後の >>口唇ヘルペス >>顔面部や肩頚部に異常な量のニキビ 他、接種後に帯状疱疹を疑う等、類似する症例は当時から見られますが、HPVVはコロナワクチンと比較すると圧倒的に違うのは接種者の母数、偏った年代と性別です。その為、報告数も数値のみで比較すれば少ないですが、少ないから軽視するものではありませんし、少ないから関連性はないとするものでもありません。

両ワクチンに共通する現象は、体内に異物が入ったと認識した生理反応で炎症が惹起され続ける事が契機でリソースが持っていかれ、免疫の抑制が始まり生体の防御反応が乏しくなり、普段なら問題にならないウイルスや細菌による感染症重篤化や、普段は後根神経節に潜むだけの過去に罹患したヘルペスウイルスが暴走して帯状疱疹と呼ばれる状態に陥ります。

ただ、この問題はワクチン特有の事象ではなく免疫能低下で惹起される為、例えば近年の報道の仕方としては、コロナ禍で家に篭りがちだった為、体力が落ちて云々と流れていたのは目にした事があると思います。このようにこれらの問題はワクチンによる特異的な反応ではなく、何かのイベントが前以て存在しての2次的な誘発の為、冒頭の通り認める認めないの問題が延々続きます。

HPVVが積極的に接種されていた時代は少し前なので記憶に乏しければ、コロナワクチンの接種が始まって間も無くから、サイトカインストームと呼ばれる現象が起きているとメディアが発表していたと思います。これはHPVVでも起きていました。当該現象は派手なものですが、そこまで酷い状態に陥らずとも、地味に地味に脳細胞、中枢神経に非日常的な炎症の継続で細胞にダメージが入っていく事象、或いは鎮火してもその時に傷んだ細胞は傷んだままの為、症状が継続し続ける事例はあるものです。

その為、当該病期に入るとNSAIDsやステロイド薬、TNFα阻害薬等々の火消し薬も無効で、結果的に向精神薬や中枢神経に反応を及ぼす鎮痛薬の類が列挙して弊害は大きくなり、更に

>>ワクチン由来と示唆される患者群が過去の受療機関か現受療機関かは扠措き、「ワクチン接種背景有り+(接種後の期間関係無く症状を発した)身体疼痛や自律神経症状」を抱える患者群及び、ワクチン由来との関係問わず向精神薬を服薬している患者群に対し、「これは○○病(精神病や自律神経失調症等が入る)ではなくワクチン由来だから」で、向精神薬の一気断薬を行っている傾向がある

副反応を診る病院が幾つか出来上がったものの、皮切りとなった大学で上述の対応を喰らう等、このやりとりは今のコロナワクチン接種後でも同様な印象を持ちます。これらの薬物達はワクチン接種後の具合いの悪さの時にだけ登場するものではなく、前項の術後後遺症のような状態でも投与されたり、日常的に惹起される症状群にも投与される等、2010年頃から特に目立ちます。それまでの性格とは全く異なる薬物が現在は蔓延しており、過去の薬物達と同じ流れで飲んだり止めたり貼ったり剥がしたりの繰り返しが、中枢神経に脅威となるリスクがあります。

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/pfbid02P2hccyEGoudfRsegrvKczeHazJ8EQmVTCe9JCxg3Dk14bJgHW1KMQbB4ze8P6Bksl?locale=ja_JP

 

シェア内の出来事は2014年か2015年頃です。当時の針刺し行為で惹起される生体反応と対病態(=当該病態に陥る罹患細胞の状態と針刺し行為で惹起される生体反応と回復の関係性)は、2015年に勉強会をしようと類似したものがあるので以下に転載します。見直してみると現在と異なる点として、神経細胞に栄養を与える因子の観点、当該栄養因子が生合成される部位へのアプローチの観点が抜け落ちています。それらも踏まえて、

 

1)不必要な部位への刺針を当時は示唆している

 

2)針刺し行為で惹起される生体反応を活かしきれていない

 

3)神経細胞の栄養因子が生合成される部位に対する観点がない

 

隅々まで反省点を挙げると膨大になりますが、大きな反省として上記3つが挙げられます。パッと誰かに聞かれた時に便宜的に説明するには分かり易いかもしれませんが、点数を付けるとしたら以下の内容はゼロ点です。

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2015年

 

主題 

 

整形外科領域に於ける腰下肢痛患者と針治療

 

目的 

 

整形外科領域患者の多くは、自己の症状を比較的把握しながらも、医療・代替医療機関の受療に対して消極的な現状がある。幾つかの理由として、既に一般的な医療機関が標榜する治療内容を患者が把握している事、及び、治療効果が芳しくない旨を把握している事が理由として挙げられる。

 

一般的な保存的治療として外用薬、内服薬、各種ブロック他、牽引や電気療法、マッサージ等の他、一部医療機関では針治療を取り入れている箇所も存在するが、リスクや治療時間を重視している為、患部に直接的に侵襲出来る程のアプローチが乏しいと判断されると共に、患者1人辺りに対して使用出来る時間が少なく、患部及び当該患部の栄養支配領域に至るまでの処置が難しい側面がある。

 

開業鍼灸師のメリットは、上記短所を全て網羅出来る点が挙げられ、日常生活を脅かす腰下肢領域の諸症状に関しては、早期にでも症状を改善したい患者ニーズの柱になる事が可能である。他の治療手段よりも圧倒的な効果の差を叩き出し続ける事が受療動機に繋がり、鍼灸業界の発展に寄与出来るものと思われる。積極的治療姿勢を見せる患者の期待に応えられる針師を目指す勉強会。

 

概要

 

明白な外傷性要素や内臓疾患を伴わない筋骨格系様疾患に関しても、症状の寛解増悪因子より損傷筋群の推定は可能であり、且つ、損傷筋群名を当該患者に対して告げる事は治療内容の明確性が生じる為に重要な事項であり治療指針にはなるが、更に治療内容に発展性を求めていくのが今件の課題である。先行的に、筋肉は筋肉に栄養供給をしていない事を念頭に置く。

 

とかく私達は筋肉に対して目を向けがちではあるが、それは所見及び患者伝達時に於ける価値しかない事を知る。無論、発症形成に至った当該患部への処置により、血流量の増加は求められ、一時的な症状改善を患者は自覚する事になるかもしれないが、損傷部位の発症に至る理由は当該患部には存在しないという事も知らなければならない。

 

器質的異常が直接的な症状を惹起するか否かの因果関係に関してはここでは触れないが、各種腰椎変性疾患としての所見に至るまでの理由も同様であり、椎間板が突出(脱出)や摩耗、椎間関節や棘突起の摩耗、種々靭帯の肥厚や場合によっては骨棘の形成に至るまでも、更に神経根、馬尾、椎間孔由来等々の諸症状に発展するまでも、同様に即時形成によるものではなく累積結果にしか過ぎない。

 

故に、発痛部位はともかく、発痛由来を解除しなければ長期効果は求められず、症状の段階的収束にも至りにくいと思われる。当該患部に対して脆弱性を生じる(生じ続ける)部位が把握出来れば、患者に対して日常的に回避姿勢を促す事ができ、治癒速度の向上に寄与出来る。

 

刺針行為で生じる理屈は刺傷を起点とする動脈血の強制流入にて、患者保持の恒常性による刺傷再生時の経時変化の利用であると推定され、この事で、各種損傷部位の低酸素解除、炎症拡散による疼痛除去、柔軟性保持、柔軟性確保、柔軟性惹起、柔軟性維持、神経損傷の回復(部位問わず、観血的治療が必要でないと判断された程度のneurapraxia)、椎体付近(神経根・馬尾・椎間孔・後根神経節)の炎症拡散、及び低酸素解除による神経症状の改善が見込まれる。

 

針の作用は広く、簡便に行える手段である故、患部近接部位及び当該患部栄養支配領域の処置に至るまでも比較的短時間で可能である。尚、発症中の一般患者を募る理由は、発症初期及び特定刺針箇所に於ける特異的に賦活化された部位反応を共有する為である。

 

※「経絡経穴」「MPS」「TrP」「アナトミートレイン」「運動連鎖」「交差症候群」等の理論解釈は含まれません。患部近接部位及び当該患部栄養支配領域の血流動態異常により派生し惹起された諸症状と捉えての理論展開の為、あくまで脈管理論で進行する解剖学が基礎理論になります。目新しい単語は飛び交いませんので予習の必要はありません。

 

勉強会内容

 

A)症状発症初期の神経症状惹起患部箇所の特定手段の検討

B)症状発症後期の神経症状惹起患部箇所の特定手段の検討

C)腰椎及び仙椎の神経由来症状惹起箇所の栄養供給箇所の検討

D)腰椎及び仙椎の神経由来症状惹起箇所の栄養供給箇所の維持及び確保の検討

E)神経根及び後根神経節周囲の状態を、刺針を通して把握すると共に、症状消滅理由の検討

F)腰下肢痛発症患者に対しての日常生活時に於ける注意事項と禁止事項をC)及びDを踏まえ検討

G)各種腰椎変性疾患に於ける摩擦・張力・牽引力による症状寛解と増悪理由の検討

H)画像所見が乏しいにも関わらず、腰椎変性疾患と同様の症状を発症する理由を検討

I)A)~H)を包括出来る治療内容と治療展開の検討

J)筋細胞、神経細胞及び脈管を自動及び他動する事による不確定要素の検討

K)累積治療によるVAS変化の検討

 

「勉強会にあたって」

 

痛みや痺れ、感覚鈍麻、脱力等々の発症理由は諸先生方で見立ては異なるかもしれませんが、今回の勉強会に関しては、身体観を統一して頂きたく思います。私は、下肢症状(痛み、痺れなど)の発症理由は神経根や後根神経節、及び、デルマトームに則していない広範な下肢症状に関しては多根(一般的なL4/L5、L5/Sだけでなく、L2/L3、L3/L4とか)の神経根や後根神経節症状と捉えており、比較的現代医学的考察に準じているものの、一般的な種々腰椎変性疾患が直接的に症状を引き起こしているとは考えておりません。しかし、器質的異常が引き起こす腰椎の不安定性は考慮した上で治療を進めています。

 

臨床上での私見では、腰下肢症状に限らず、針治療を行う事によっての患者の改善自覚を追跡する限り、筋肉症状⇒自律神経症状⇒神経症状の順にタイムラグが生じているように見受けられる。神経症状を発症している場合、神経機能の回復の改善自覚が得られるまでは、推定上の話しではあるものの、筋細胞が弛緩し、周囲の血流量の増加が伴ってから神経機能の回復が得られる事になる為、

 

1)針治療はあくまで筋肉細胞への処置となり、神経実質や血管実質に刺針した事によって効果を示す事はない。筋肉実質への刺入で弛緩した事により、内部走行、及び直下を走行している神経及び血管の疎通が改善され、当該刺針箇所の血流量増加、及び走行下抹消、中枢部の機能改善が見込まれる。

 

2)整形領域の症状発生要因、及び追随する自律神経症状群は、患者個々の身体適応能力を超過し続けた事による、筋肉の低酸素状態持続による筋萎縮に伴い、内部走行の血管や神経が絞扼される事より始まると推定される。故に症状が重度である場合、絞扼及び圧迫度合が高度であれば、刺針の感覚も鈍麻となるが、治療継続により弛緩傾向となるに従い、刺針感覚も敏感になり、場合によっては当初と同様の針を使用していたとしても、患者自覚は無痛となる場合がある。

 

3)針治療の作用は当該患部の低酸素状態が萎縮された筋肉へ刺入する事で、意図的に組織損傷を発生させる。組織損傷を生じると、血管拡張・血流増加・血管透過性亢進による血管反応が生じ、それに伴い炎症兆候(発赤・疼痛・熱感・腫脹)が生じる。血管透過亢進状態を視認的に認められる皮膚の白い患者は、刺針箇所から直径2~3cmに生じる為(フレア反応)、(※一部伏せ)余談であるが、針治療は骨間を抜けられるメリットを保持している為、例えば大腰筋刺針という手段に於いても、(※一部伏せ)。

 

4)これらの種々血管反応(3)の部分より)により動脈血流が強制流入されて、栄養源を補充された筋肉は弛緩する。

 

5) ※伏せます

 

6)この事で、腰部筋群に広範な低酸素状態が生じ、筋細胞が萎縮した結果、内部走行及び近接を走行している神経や血管も絞扼及び圧迫傾向(自由度が低下すると表現しても良いかもしれない)となり、常に脆弱状態に曝されている事になる。このような状態の時に突発的に強い力が生じると、突発的な腰痛へと発展すると思われる。そして、場合によっては突発的に強い脊髄近接部での損傷(炎症)が生じ、下肢症状へと発展すると推測される。器質的異常(椎間板ヘルニア 腰部脊柱管狭窄症等はその結果である)の有無関わらず、下肢症状が発生するのは、患者自覚の有無に関わらず、持続的に委縮した筋細胞内で自由度の失した神経根、後根神経節、馬尾神経、椎間孔の種々異常で生じると思われる。

 

7)発症初期含め、比較的強い症状を生じている場合、棘突起外側から数センチ(主に神経根部)を押圧する事により、下肢への放散痛及び、押圧箇所の特異的症状を自覚する場合も多く、これらの場合は恐らく神経根、後根神経節が炎症状態が生じている為、押圧のような外的刺激に対しても過敏になっているケースが多く散見される。そのために、当該部位への刺針に関しても、患者は刺針による強い痛みを自覚すると共に、無症状の患者には見られない、下肢への電撃様疼痛が引き起こされやすい。

 

~不確定要素の検証~

 

冒頭で器質的異常(新鮮期以外)が直接的な症状を引き起こす事はないと述べたが、画像所見上、異常が認められている患者群に於いては、治療時に注意を要するように見受けられる。結果的に器質的異常が生じた場合、椎間板ヘルニアによる椎体間の不安定性、分離すべり症による不安定性、狭窄による不安定性等は生じているものと思われ、仮にこのような患者群に対して針治療を行った場合、筋弛緩が原因と思われる異なる症状を呈するケースが数件見られる。

 

検証した結果、リスクが高度となる条件が幾つかあり、1)大なり小なり画像所見上、器質的異常が認められる患者 2)症状発症箇所が両下肢、単下肢問わず、治療を両腰臀部にした患者が先行条件に挙げられ、更に患者側が1)行動制限が出来ない環境下に置かれている患者2)行動制限が出来る環境下にいるにも関わらず、症状を無視した仕事や運動を行い続けた

 

が挙げられる。これらのリスク回避には、初診時の段階で、患者に対して器質的異常の有無の確認と、行動制限が可能な否かの確認が必要となる。リスク高度な場合は、仮に症状が両下肢に出ていたとしても、単下肢のみの治療で段階的に症状の収束は可能であるし、単下肢の場合であれば、リスクは元々低い。

 

~行動制限時に於ける注意点~

 

別紙にも禁止事項として書いているが、腰椎神経の由来と思われる諸症状に関しては、歩く事で腰椎への負担が高度になり、下肢へ走行する神経や血管の損傷が高まる。運動は抹消筋群の血流量増加に伴い、一時的にも症状の軽快を患者は自覚出来る事になるかもしれないが、あくまで一時的なものである事を知る。その為、神経由来症状を呈している患者に対しては、動かない事に努めてもらう事が肝要である。

 

【Steal Syndromeの疾患概念を逆視点から考察する針治療】

 

※血液をAに持ってこようとするとBにある血液は持っていかれるという基礎概念下で考察

※Aに100を持ってきて回復を強化させたい場合、Bにも処置すると、血液流入量は分配され、極論ではあるものの、A:50、B:50となり、治療効果が薄れるという基礎概念下で考察

 

1)筋由来、脊椎神経由来、自律神経由来の症状発症要因の理由として、日常生活の負荷の累積結果により生じた当該患部の低酸素及び鬱血に伴う状態により痛覚閾値を超えた時点で症状自覚、且つ、筋細胞萎縮に伴う内部走行及び直下走行の神経や脈管を絞扼及び圧迫する事により、神経機能異常や自律神経系異常が生じるものであると同時に器質的異常の有無問わぬ腰下肢に派生する神経症状に関しては、腰部エリアの常時萎縮に伴い、神経根部の摩擦や伸張位が高度となり下肢症状へ発展するものであり、仮に椎間板ヘルニア等の異常が生じている場合は、間接的ながらも症状への発展はし易いものであると考察は可能である。しかしながら神経根部及び周囲組織の損傷さえ回復すれば、器質的異常の有無問わず無症候になるものである

 

2)針が体内に刺入され生じる現象は(鎮痛作用となるGate control theoryは除外した上で)刺傷を起点とする動脈血の強制流入にて、患者が保持する恒常性による刺傷再生時の経時変化を利用する。この事で損傷部位の低酸素解除、炎症拡散による疼痛除去、柔軟性保持、柔軟性確保、柔軟性惹起、柔軟性維持、神経損傷の回復(部位問わず、観血的治療が必要でないと判断された程度のneurapraxia)、椎体付近(神経根・馬尾・椎間孔・後根神経節)の炎症拡散、及び低酸素解除による神経症状の改善、各種自律神経症状の安定化、脳内血流量増大による、脳血管障害後後遺症や、各種中枢神経疾患由来の諸症状、高齢に伴う脳血流量減少から派生する脳神経系由来の症状に対して回復を求む事になる

 

3)これらの現象を再考察するに辺り、刺入箇所に動脈血が強制流入されるという事は、他箇所から血液が移動してくるという現象が生じるという推測が可能となり、信頼度が高い現実的な問題となる。この理屈が現実であれば、発症箇所が仮に広範囲であれど、原因患部が比較的明瞭且つ、損傷箇所のエリアが微小な神経由来症状に関しては、当該患部に対して分散させない血液流入を求め、既存の治療指針である「1)当該患部の栄養支配領域の確保」「2)症状発症部位の神経支配領域の確保」「3)発症患部に於ける疼痛等より発生したと推測される交感神経系の亢進による血管収縮箇所の開放」「4)kinetic chainを基礎とする維持・確保を望む広域な刺針箇所の選定」を求める4つの理論を併せて一度の治療で落とし込む治療手段は適当とは言えなくなり、1)及び2)のみに刺入箇所を絞り、刺針部の血流量増加を求める事で様々なメリットが生まれると推察される。以下にメリットとデメリットを術者及び患者を含め記述。

 

術者メリット

・刺針部位が減少する事により術者疲労が軽減される

・時短化に伴い治療可能患者を増やせる

・刺針部位を敢えて絞る事により、1回毎の治療に於いて効果の判定が容易になる

 

患者メリット 

・刺入箇所の減少、治療時間の時短化に伴い、治療時の疲労やストレスが軽減される

 

患者デメリット

・痛い部位に刺入する事を「治療」だと誤った認識をしている場合、治療行為と見なされない可能性がある(勿論、事前に解剖的な説明を踏まえて且つ治療効果が伴っていても)が挙げられる。しかしながら、適応疾患はあくまで神経由来症状が適当であり、例えば外傷性要因の高い疾患、及び外傷性要因の高い疾患に付随した疾患に関しては、患部血流量の増加(血管新生も含む)を求めなければならない為に、必要な箇所には処置しなければならない事には変わらないのと同時に、患者の訴える疾患が神経由来か筋由来かの見立ての正確性は必要となる為、見立て誤りは効果を落とす結果に直結する。

 

主に針治療を受ける患者群というのは、総じて大関節疾患及び脊椎疾患由来の症状や自律神経系含む中枢神経疾患が占めてくるものの、これらの諸症状は勿論、上記疾患を抱える患者が全員針治療を受療するかと言えば別であるが、これらの諸症状とは十二分に対峙出来る事も意味する。

 

しかしながら、症状も重篤化及び、世間一般では「針灸適応外では?」という疑念を患者が抱えている場合や、既成疾患概念に洗脳されている場合(「○○病だから治らないのよ」「○○は手術なのよ」「○○は薬を飲んで治すものなのよ」等々)の基礎的思考を持つ患者の場合は簡単に脱落するものなので、結果的に治癒まで治療継続可能なケースというのは整形領域や自律神経系領域以外の疾患では少ないのではないかとも思われる。得てして、その既成疾患概念に準じた治療が施されて治らない患者が来るところが針屋であり、幾らでも情報は集まる場所というのを一般患者は知らないのだから仕方ないのだが。

 

結果的に手術を勧められた、若しくは手術を行う、他、如何なる治療手段に於いても効果を示さなかった難聴や視力低下、三叉神経痛等の脳神経経由来症状や何十年も続いた耳漏やEDや頻尿が良くなったというのは副産物的要素(勝手に偶然と捉えられる)でしか受け止めないだけで、これらを主訴として来院するケースというのは、○○専門と謳っている場合以外は少ないのではないかと推測される。○○専門と謳っているから治せるかと言えば、また別なのがこの業界であるが。

 

改めて治療時の4本柱を記述すると「1)当該患部の栄養支配領域の確保」「2)症状発症部位の神経支配領域の確保」「3)発症患部に於ける疼痛等より発生したと推測される交感神経系の亢進による血管収縮箇所の開放」「4)kinetic chainを基礎とする維持・確保を望む広域な刺針箇所の選定」が基礎的な治療内容になり、これらを包括しうる理屈を構築していた訳だが、SSの概念から考察し、限り無く減らし治療効果を引き上げる要素として1)~4)の柱のどれかを削り、患部に対しての栄養供給を強化させる必要性もあるだろう。このように考察すると3)と4)は必要なく、1)と2)に対して精力を注ぎ込む事が肝要である事が分かる。

 

この概念を取り込む事により、凡ゆる治療手段や日常生活動作時に於いて「してはいけない事」と「しても良い事」、「したほうが有用である」「したほうが確実性が高まる」というのも見えてくるものである。尚、これらの概念下に於いての治療手段を用いれば、脊椎由来疾患の諸症状のみでなく、小関節等々のアロディニア的要素が高い諸症状の判定も簡便になるというメリットも生じる。そして、3)と4)の理論「のみ」では、アロディニア的要素は勿論、陳旧例の筋及び神経由来症状に対しての効果は限り無く薄くなる。

 

改めて記述するが、治療効果というのは針治療の作用時間を過ぎてからのVAS値の推移が低下して初めて有効治療と判定する為、直後に症状が無症候になったとしても、それは判定材料にならない。即時効果を患者が得たいのであれば別として、経時変化での原因患部の収束による段階的症状の改善手段として臨床的意義はないと感じる。

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f:id:fujiwarakota:20200710112556p:plain イメージ 1 ~針治療から病態定義の見直しを~

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