藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

向精神薬被害患者との対峙


~はじめにまとめ~
寒冷、不安、恐怖、孤独、疲労、悲しみ、怒り、苛立ち、不眠等のネガティブな状態は、自身が抱える諸症状に対しても鋭敏に反応し易くなるものです。このような状態を痛覚閾値(疼痛閾値)の低下と言います。何かしかの症状を抱えていれば、自己の心身の疲弊は避けて通れず、結果的に閾値の低下が招かれるという悪循環は致し方ないところではありますが、自己の抱える症状や情動以外にも、外的要因で閾値の低下を招いてしまうケースも多く散見されます。最も多いケースを幾つか挙げますと、アルコール多量摂取による疼痛回避、タバコ、強い圧でマッサージや指圧を受け鎮痛作用を求め続ける行為、慢性期での漫然としたNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)の使用、向精神薬及びオピオイド系鎮痛薬の長期服薬は急激に痛覚閾値を低下させ続けます。特に、中枢神経系で鎮痛を求む事になる向精神薬オピオイド系に関しては、長期服薬による耐性の獲得から派生する常用量離脱症状の発症だけでなく、断薬後に自身の能力で即時的に各種脳神経伝達物質を生成分泌出来ない状況となり、その結果、薬物を止められず、経時経年で増量させ続けなければ過去と同一の鎮痛作用を求められない状態となる患者を多く見掛けます。結果的に薬物中毒状態となり、生涯に渡り薬物の調整無しでは生きていけない状態に陥る人も少なくありません。こちらをご覧になり、該当していると思われた方は、早期段階で薬物から手を放す事を推奨します。針治療は痛覚閾値の上昇を求められる治療手段でもありますが、継続的に漫然と痛覚閾値の低下が招かれる身体環境を薬物で形成し続けた場合は相反し続ける状況になり、症状改善の速度は急激に低下します。医療選択は患者の自由意志ではありますが、相反する作用を求め続けても不利益を被り続けるだけあり、患者にメリットが生じる事はありません。このまま薬物の調整と一生涯付き合う覚悟なのか、薬物を手放す覚悟を決めるのかを考える良いキッカケかもしれません。尚、薬物の減~断薬に関しては処方医とご相談下さい。

現時点の向精神薬被害患者(主に断薬間もない離脱症状と減薬中の離脱症状との対峙)に対しての考え方等を簡単に記述します。数年間治療及び追跡し続けてきた結果、特に断薬間もない患者は如何なる外的刺激も受け付けない状態になる事を知ります。且つ、アプローチする部位を誤れば数十時間~数日は憎悪傾向を呈する場合も多く、術者側の解剖生理の知識と技術介入の高度化が要求されてくるケースです。故に、現在当該患者に関しては、無痛・高効率・高作用・低リスク・治療時間の時短化に努めており、場合によっては当該患者以外の領域(純粋な整形領域等)にも作用を落とさないまま幅を広げられないかデータを取り続けている段階です。
 
今回、記述するに至った理由として、針治療や注射含む、全ての外的刺激(マッサージや指圧、整体と称される治療手段全て含め)は、必ず随伴的合併症というのは存在します。一過性ながらも自律神経系の変動、降圧作用、筋弛緩時の筋痛様症状等など、治療手段の侵襲力の高低、侵襲箇所によっても左右されてくる問題ですが、向精神薬の常用量離脱症状、減~断薬による離脱症状の発症中に於いては、侵襲箇所、侵襲手段等々によって、症状の改善や平行線どころか、症状憎悪を引き起こしてしまう可能性が限りなく高くなり、一層の医療(代替医療)不信を患者に与えてしまう可能性もあります。且つ、患者の治癒遅延も招きかねないという相互の悪循環を引き起こす要素が混在すると思われ、記述するに至りました。
 
以前も書きましたが、向精神薬を飲んでいる方々は予想以上に多く、高齢になるほど傾向は高く、向精神薬を飲んでいると自覚している患者群も少なくないものです。他、この場では伏せますが、若年層に於いても性差、性格、職業等々によって傾向もあります。仮に完全な整形領域症状での来院動機であったとしても、整形領域症状を改善させる為に、一時的に患者が特異的な症状を自覚する場合もあり、更に、薬物由来症状の改善を望む来院動機であったとしても、認知しておくべき事は多く、且つ、患者の訴える整形領域的症状が薬物由来である事を見抜く一つのヒントになってくれる事を願います。私が向精神薬の害を何年も訴え続けても何も変わりません。他の医療者が訴えても大きく変わりません。しかし、徐々にですがパラダイムがシフトし始めているのは事実です。向精神薬の被害に遭った患者方が声を上げる事により、大きなメディアで報道され広く認知され、その結果、被害の縮小に繋がります。
                                                   ※一部内容は伏せています。

     
 
   仮に精神病が存在したとしても、精神病「だけ」では死ぬ事は出来ません。その何故かを考えましょう。

1)鍼灸適応症状は、日常生活動作時に損傷、及び累積損傷によって生じた痛みや痺れ、麻痺様症状、自律神経症状(自律神経失調症)に対して強い効果を示し、適応範囲は医療機関にて下された各種診断名や諸症状、整形領域に於ける器質的異常(手術適応疾患、手術推奨疾患含む)、術後後遺障害に対しても網羅されてくる。
 
日常を起因とした諸症状は、生活動作を見直す事で改善も憎悪も示す。それは回復期間(加療回数や加療期間)にも左右する事であり、患者自身がプライドを捨て、積極的休養も含む行動制限に励む事により急回復する事を意味する。 行動制限の指示に対して「ムリ」「出来ない」「したくない」と言ったところで、痛みを引きずり続け、不利益を被り続けるのは患者自身なのである。もし、圧迫骨折をしたり、足関節を捻挫したら当該患者は安静にすると思う。無理をして動いたらどうなるかも分かると思う。日常で生じた症状も全て同じなのである。半端に動ける神経由来症状は圧迫骨折や捻挫よりもタチが悪い。ことに高齢患者に至っては、廃用性萎縮を招くからと、鎮痛剤を飲ませながら歩行を強要され、椎体に負担が掛かり続けた結果、悪化した患者はゴマンといる。患者は痛いから歩けないのであり、痛いから腰を曲げるのであり、理由があって逃避性跛行や間欠性跛行を呈するのであって、薬で痛みを誤魔化したら、各関節の圧壊や摩耗が著しくなり、症状憎悪を来すのは当たり前なのである。患者本人が「負荷→損傷→治癒遅延」の図式を理解しているのであれば未だ良いのである。治療期間は若干伸びるかもしれないが、通い続けたら治す事は出来る。しかし、この図式さえ理解出来ずに治療ベッドに横たわって時間を過ごし、日常生活を今まで通り好き勝手に送って治ると思ったら間違いである。これは、全ての病気や怪我に対しても同様である。それは患者が痛みに対してプライドを捨てきれず、精神論で闘おうとしている表れである。しかし、精神論で治った人間は誰一人いない。そして、手術と薬に答えを求めたところで尽く敗退している患者が溢れているのが現実であり、そこに答えは転がっていない事を意味する。痛みに見舞われた事は気の毒な事であり、患者自身も屈辱的な事かもしれないが、治るという行為はもっと屈辱的な事である。痛みに耐える事は美徳ではない。「動くな」というサインである「痛み」を振り払ってまで現実に目を背ける人間が治る事はなく、痛みに耐えた結果が強大化、難治化する姿ほど滑稽なものはない。ここに、仕事も出来ない程の重症例患者から早期回復でき、仕事が出来る程度の中軽度の患者が治癒遅延する真意が転がっているのである。「痛み」を生半可に考えてはならない。僅かでも痛みが残存している内は、幾らでも牙を剥いて患者に襲いかかってくるタイミングを狙っているのである。
 
先ずは、ここの意味が分からなければ2)以降の意味すら分からないと思う。…しかし、今にして思えば薬というのはプライド高き患者ほど似合っているような気もする。誰にも何も言われず、口の中に放り込んでおけば良いからである。100歩譲って急性憎悪期に自制の効く場合であれば未だしもである。但し、治るという意味を放棄した対処療法に終始した手段であり、目先の鎮痛に溺れた手段であった事を、先々になって知る事になるだけなのである。…デパスという薬がある。今はジェネリックも多数出ている。十数年前から整形領域でも筋弛緩を目的とし、多くの患者に処方され続けている。今は似たような作用を持つ薬も多い為、デパス以外の向精神薬を整形領域で処方されている患者も多くいるが、これらの惨状は既に十数年前から始まっていると共に、整形領域の力不足が痛みの取れない患者の原因を脳由来にし始め、ますます向精神薬の処方量は膨れ上がり、その結果、難治例、重症例患者が溢れ始めている現状を今一度認識すると同時に、改めて薬漬け医療に対して警鐘を鳴らし続けなければならないのである。
 
2)薬物由来によって生じた諸症状に対して、鍼灸治療は直接的な効果を示す事はなく、特に脳神経伝達物質の障害が起因となる中枢神経症状(身体症状・精神症状)、今件に関しては向精神薬の副作用、常用量離脱症状、減薬中の離脱症状、断薬後の離脱症状に関しても同様であり、直接的な効果を示す事はない。他の術者も存分に経験していると思うが、手指の強張りを持つ患者に対して手指に対してアプローチをしたからと、中長期的な奏功を示した事はないはずであり、あくまで中枢神経由来の諸症状に関しては、薬物由来であれ脳血管障害の類であれ、間接的なアプローチとなる。
 
3)しかしながら、薬物由来症状の患者であれ、日常生活動作全般で生じる損傷(疲労)累積による症状発症も患者群に於いては多分に含まれてくるのも現状であり、2)の薬物由来の症状以外に関して惹起されている諸症状に対しては効果を示す。では、今件に於ける向精神薬被害患者の早期回復、早期離脱症状脱出の為の第一目的としては、離脱症状の軽減~緩和~改善、及び脳内血流量の増加により、向精神薬の服薬によって生じ、且つ減薬~断薬後に於ける、自身で放出出来なくなったと推定される脳神経伝達物質分泌異常の改善となる。
 
4)故に、複数回の治療を行い、患者の訴える現症状に全く変化が無い場合、不適応疾患及び薬物由来症状である事を早期で疑う必要性が出てくる。その為には、術者がある程度の技量を既に持ち、鍼灸適応疾患を軽減~改善させられるスキルを要していなければ判定も何も出来ない状況となる事を認識しなければならない。イメージとしては、日常生活時の疲労(整形領域症状)に対して、薬物由来症状が上乗せされているという考え方が良いのかもしれない。
 
5)他、判定材料は幾つかあるが、患者自身が減薬~断薬により、訴える諸症状が憎悪傾向を示すようであれば、現症状が薬物由来である事を第三者的にも患者自身に於いても自覚可能となる。他、如何なる外的刺激(気温変化、気圧変化、僅かな負荷、後述するが誤った場所への外的刺激、刺激物摂取、仕事や家庭内ストレス、お風呂の水温に至るまで、少しでも刺激として患者が自覚した場合、顕著に憎悪傾向を示し、憎悪傾向を示した場合、回復する迄の期間は数日と長く、場合によっては長期間回復不能になる場合もある)に対しても過敏な反応を示す。但し、この際、患者自身及び患者周囲の人間に理解が無い場合、減薬~断薬による時系列に一致した離脱症状群に対しても元病の悪化と捉えられ、再服薬に繋がる。私が見てきた限り、一時は減薬に運べた患者が様々な理由(離脱症状に耐えられない、患者自身が元病悪化と捉えた、患者周囲の人間に無理やり飲まされた等々)で再度服薬した率は6~7割と非常に高率となり、再服薬後の減薬~断薬は更に困難な状況に陥っている事が伺え、患者自身にも強い精神力と知識、体力、周囲の理解と協力が必要である事が示唆される。
 
6)A)副作用、B)常用量離脱症状、C)減薬後の離脱症状、D)断薬後の離脱症状に関しては、鍼灸治療を行う上でも細心の注意が払われてくる。A)、B)、C)に関しては、鍼灸治療による外的刺激で生じうる一時的な自律神経系の変動であっても、恒常性の機構が脆弱ではあるかもしれないが、良くも悪くも薬物による修飾作用(GABA・セロトニンノルアドレナリンドーパミンアセチルコリン等)が働く為に、仮に交感神経が一過性ながらも過剰亢進した場合でも、比較的短時間で症状憎悪は収束する。しかし、D)の場合、5)でも記した通り、如何なる外的刺激に於いても修飾作用が働かない傾向が強く、脳神経伝達物質を制御出来ない状況であると推測される。主に、ステロイド長期投与後の減~断薬後の考え方と類似してくる。D)の場合、如何なる外的刺激も交感神経過剰亢進状態が持続し、且つ、恒常性が脆弱状態である故、患者自身が僅かでも「痛い」と感じる治療手段を取った場合、数十時間~数日は憎悪傾向を示す事になると思われる。
 
7)服薬期間、服薬内容にも左右されてくる問題かもしれないが、脳神経伝達物質の障害に関しては、あくまで中枢部の諸問題となり、離脱症状が終了するまでの期間というのは個人差が大きい。患者によっては力価の低い睡眠薬を1週間しか飲んでいなくても、断薬後に反跳性不眠が暫くの期間見られたケースもある。一般的には1~3ヶ月で85%の患者に依存が生じると言われているが、あくまで統計上という話で見ておく程度が良いと思う。日常的に離脱症状と対峙する患者群はADLが急降下しており、且つ早期離脱症状脱出を望む為に策を講じなければならず、人間の解剖生理的に触れてはいけない部位、触れても問題のない部位、触れる事で回復をする部位を探索しなければならなくなる。
 
~以下略~
 
8)薬物由来ではない鍼灸適応となる諸症状に関しては、超重度症状患者であれ、初期数回治療時に症状変化を患者自身も自覚する事になるのだが、全く症状に変化が無い場合は他疾患及び薬物由来を疑う必要性が高くなる。主に機能的症状としては対称性である事が挙げられ、症状発症部位は両前腕、両下腿、両上肢、両下肢、両肩頚等が左右差なく呈している場合、他、整形領域様症状である神経根症状や頚椎症性脊髄症が疑われる症状、日内変動や日差変動の著しい(固定している場合もある)各種自律神経症状、且つ、如何なる理由でも向精神薬の服薬がある(あった)場合は複数回の治療で判定する必要がある。一見、多発性筋炎、多発性硬化症、関節リウマチ、シェーグレン、ギランバレー等の自己免疫疾患と類似してくる諸症状を呈する場合や認知症様症状、ALS様症状、パーキンソン様症状、他、多くの脳疾患由来と推定とされる症状を呈する場合も見られる為、医療機関を未受療の場合は、精査依頼をする必要もある。だが、多くの患者群は既に各種検査が済み、異常がない故に、線維筋痛症慢性疲労症候群、薬物由来であると否定されてしまったむずむず脚症候群、複合性局所疼痛症候群等と診断されている場合も多く、その場合は鎮痛剤や向精神薬が再投与、増量されているケースも多い。この場合、身体症状や精神症状は一層悪化傾向になり、寝たきり、電動車椅子の状態に陥る患者も散見される。アクティベーションシンドロームを呈している患者群も増えてくる為、術者側の精神力の強さも要求されてくる。この頃になると、相当強い意志が無ければ減薬~断薬は不可能な時期に入ると同時に、症状の長期化は自身の病気を難病化、美化し、類似疾患を抱える患者同士でコミュニティを作り始め、トップに置く人間は薬物治療推奨の医師である場合も多い。患者は薬剤性で惹起された症状群である事を強固として認めず、「病気だから」としか認めず、収拾不能になる場合も多い。故に、団体に所属している内は薬漬けになるだけで、日々の薬の調整に追われるだけになり、ゴールラインが無くなるのである。どんな病気でも同様の事が言えるが、治りたいのか治りたくないのかの意思表示と目的だけは透明化してもらいたい。
 
9)多くは向精神薬の長期投与後、再度ステロイド免疫抑制剤含む)、オピオイド含む各種鎮痛剤が再投与されるケースも多い。心療内科~精神科経由の場合は過去の診断を切り替えて再度異なる作用を持つ薬物を投与されているケースも多く、その時々の流行によって診断名は左右される。ここ数年は「うつ病双極性障害」「うつ病アスペルガー症候群」が目立つ。※整形領域経由の場合、低用量単剤~2剤程度での処方が目立つが(プラス鎮痛剤)、心療内科や精神科経由の場合、高用量多剤が目立ち、減薬を経ず急激な断薬から別作用を持つ薬が処方される事により、一層、危険が高まる展開に発展する可能性がある。極端な例ではあるが、ベンゾからSSRIに切り替えるとした場合、ベンゾを漸減処置せず、いきなり10→0にし、SSRIに切り替えるというケースや、ベンゾ長期服薬者に対して、SSRISNRI、NaSSAを追加していく場合も強い身体症状は惹起され易い。後者はケースとしてもっとも多く、薬物治療偏重意識の高い思考を患者が保持し続ける限り、その後もマイナーとメジャー共に増量が続き、気がついたら高用量多剤の薬漬けに陥っている場合も多い。他、初診でベンゾ・SNRI抗精神病薬を同時に処方されるケースも多く散見され、精神科領域の診断基準の曖昧さや、病態定義の不明確な処方内容が浮き彫りとなる。そもそも、精神科領域の教科書的に使われるDSMに記載されている疾患名は、選考委員が多数決で決めている程度のものなのだ。其れくらい、根本から診断基準は甘い。
 
10)以下に、向精神薬の処方として多く見受けられるベンゾジアゼピン抗不安薬気分安定剤睡眠薬等々と表記される多くの薬)の離脱症状を示す。以下の羅列を見ると、如何に症状惹起状況が交感神経過剰亢進状態(否 交感神経嵐)である事、及び、日常的に薬物使用がなくても惹起される可能性のある症状群が大半である事が分かる。厄介なのが、日常的にも起こりうる症状が大半である事と、検査をしても異常が出ない事であり(長期服薬の場合は脳萎縮を呈している場合もある。データとしては1年以上の服薬で1%の脳萎縮が見られるという。)、多くは「心因性」「気のせい」「歳のせい」「自律神経失調症」「現在の投薬量では足りない」「○○病も発症したかも」となる場合もあり、薬物由来である事が認められるケースは希少であり、せいぜい、服薬初期時の違和感に対して副作用であるからと処方をストップされればラッキーだと思ったほうが良いのかもしれない。場合によっては数週間飲み続ければ慣れるからと、服薬を強要する所もあるくらいだからだ。ここで誤解の多い点である「副作用」と「離脱症状」の違いなのであるが、服薬中に生じるのが「副作用」であり、服薬中に耐性が生じた結果、現投与量では足りなくなる状態に陥った事を機に発症する症状群が「常用量離脱症状(常用量依存)」、減薬中や断薬後に生じるのが「離脱症状(退薬症状)(禁断症状)」であり、服薬期間や服薬内容によっても発症状態や期間は左右されてくる部分もあるが、薬を止めたらからと言って、薬で生じた症状が消える訳ではなく、寧ろ、断薬後からが本当の闘いになると言っても過言ではない。恐らく、離脱症状という恐怖を医療機関に問い合わせた患者も多いと思うから念の為に書いておくが、医療機関によっては離脱症状の存在を本当に知らない場合もある、若しくは隠している場合もある。意図的に隠している場合は近所の調剤薬局の方々も口止めされている場合もある。薬の情報を聞ける場所は病院やクリニックだけではない為、情報を統制しなければマズイ場合もあるのだろう。余談だが、私の知っている薬剤師は、その事に嫌気が差して辞めてしまった。疑義照会をしたらクビにされた薬剤師もいた。真面目で患者想いの人間程、医療業界に相応しくないのは悲しい現実である。ベネフィットしか患者に伝えない所ほど恐ろしいものはないと思うが、一般の方々はどういう気持ちなのだろうか。話は戻すが、離脱症状が発症しても一ヶ月程度だと伝える所もある。低用量短期間の服薬であれば、一ヶ月程度で離脱症状も終了する場合もあるのだが、現実は一ヶ月どころではない。
 
AMより抜粋
 
~精神症状~
易興奮性(イライラ・落ち着かない)、不眠、悪夢、睡眠障害、不安の増大、パニック発作、広場恐怖、社会恐怖、知覚変容(痛覚過敏等)、離人感、非現実感、幻覚、錯覚、抑うつ、脅迫観念、妄想的思考、激怒、攻撃性、易刺激性、記憶力、集中力の低下、侵入的記憶、渇望
 
~身体症状~
痛み・筋肉の凝り(四肢、背中、頸、歯、顎)、ピリピリする感覚、痺れ、感覚の変容(四肢、顔、胴体)、
脱力(下肢に力が入らない等)、疲労感、インフルエンザ様症状、筋肉がピクピクする、ミオクローヌス、チック、
電気ショック様感覚、震え、めまい、朦朧感、バランス失調、霧視(ぼやけて見える、目がかすむ)、
複視(二重に見える)、眼痛、ドライアイ、耳鳴り、過敏性(光、音、触覚、味覚、嗅覚)、
消化器症状(吐き気、嘔吐、下痢、便秘、腹痛、腹部膨満感、嚥下)、体重の変化、口渇、金属様味覚、
嗅覚異常、潮紅、発汗、動悸、過呼吸、排尿障害、月経異常、皮膚発疹、かゆみ、ひきつけ
 
下記に患者表現を抜粋するが、臨床上、傾向としては以下の症状の訴えが多い。身体症状に関しては、比較的、抗重力下の力価の強い姿位で目立つ。反面、抗重力下の力価が低い姿位に切り替えると、即座に軽減される。整形領域的視点から見た場合、特異的な安静時痛も示す為、身体症状の判断は下しやすいものである。
  
「顔面や背部が重い」「頸部や背部に雑巾を絞るような痛み、抓られるような痛み」 「背部が引き下げられる感覚になる」「顔面が詰まる感覚になる」「微熱の持続」「涙が出る(もしくは涙が出そうになる感覚が持続する)」「頭痛(側頭部~頭頂部~後頭部)」「耳鳴り(耳閉感も含む)」「飛蚊症」「ドライアイ様症状」「強い不安感」「強い孤独感」「両鼻共、空気は通るのに鼻が詰まった感覚がする(副鼻腔炎様症状)」「粘膜出血」「体内(もしくは頭部)に熱がこもる感覚」「目を常に押し付けられている感覚がする」「顔面や背部が硬直するような感覚になる」「異常発汗」「口が苦くなる(金属臭や味覚障害的症状も含む)」「血圧の異常上昇」「下肢が重い」「下肢が落ち着かない」「背中を押される、若しくは引っ張られる感覚」「手指・足趾の強張り」「アロディ二ア」「動悸」「睡眠障害
「生理痛」「胃腸障害(腹痛・便秘・下痢・便秘と下痢を繰り返す)」「過食」「食欲不振」「集中力低下」「思考低下」

以下、患者表現を抜粋
アモバン サイレース ドラール ハルシオン マイスリー ユーロジン リスミー レンドルミン
ロヒプノール セルシン セレナール ソラナックス デパス ドグマチール メイラックス レキソタン
ワイパックス セパゾン アモキサン トフラニール トリプタノール トレドミン パキシル エビリファイ ジプレキサ セレネース セロクエル ベゲタミン リスパダール レボトミン ロドピン テグレトール
リーマス

脇腹、腰の激痛(チクチクガラスで刺される様な)が、お尻、背中、脚に広がりました。吐き気。ドライアイ。痺れ。
不眠。だるさ。食欲不振。頭痛。発熱。震え。動悸。音、光過敏。逆流性食道炎の様な症状。
最近、泣いたり死にたいとばかり考えるように。孤独感も増しました。

パキシル
  
しゃんびり 感情が遠い 自分の考えていることが解らない 人の話している内容が理解できない 
生々しい悪夢 寝汗(下半身) 頭に走るぞわぞわ感 頭の締め付け感 光が眩しい 
凶暴な感覚 (作った料理を素手でぐちゃぐちゃにしたり、せんべいを袋ごと粉々に割ってしまったり・・・)
自殺願望 お酒が全く抜けなくなってしまい、一週間ぐらい二日酔い状態が続くので、
お酒は飲まなくなりました(強かったんですけどね)
感情が動く瞬間(嬉しいとか、悲しいとか、しまった!)とかの瞬間、
頭から足の先まで「うわっ」という電気が走ります

ハルシオン セルシン ソラナックス デパス ドグマチール メイラックス リーゼ レキソタン
グランダキシン セパゾン アナフラニール アンプリット ルジオミール ジェイゾロフト トレドミン
パキシル エビリファイ コントミン ジプレキサ セレネース ピーゼットシー ベゲタミン
リスパダール ルーラン テグレトール ラミクタール リーマス
 
恐怖感、希死念慮、不随意運動、過呼吸、不眠、
嫌な事を思い出すと頭が今にも破裂しそうな感覚、1分ももたない頻尿など
・日常の全てに過剰に反応し学校での出来事と関連させる。
それが自然にごく当たり前のように発展し、説明しがたい嫌悪感でいっぱいの考えになる。
(言葉、仕草、状況が当時と似ている、あいつも同じ事言いそう、しそう、言っていたらこうなるはず・・・と
リアルに想像して止められない。脳がクルクルと回転している様な感覚で発狂しそうになり、
もの凄く嫌な感情で収集つかなくなる。)
・常に不安とイライラがある。(四六時中嫌なことに繋がるきっかけを探しているよう。)
・自分や家族の少しの間違いも、異常に気になる。(何か大変な事に発展してしまいそう。)
・プラスイメージのものに、自分をいじめた教師や生徒を投影する。
(自分をいじめつつ上手く立ち回り、皆には受け入れられていた事を思い出す。)
・マイナスイメージのものに、自分を投影する。(教師や一部生徒に言いくるめられ、
皆から悪い噂や無視をされていた事を思い出す。)
・寝る前は特に、無意識に嫌な考えに囚われる。
・あるひとりの生徒(同性)のことが異常に気になる。(自分のあらぬ噂を信じて誤解しているのではないか。
また、自分をいじめた生徒が、この生徒とも仲良くしていたことも嫌でたまらない。)
・学校に関連しないことでも、ふと思ったことに対する考え方がおかしい。
(我慢できずに発狂するほど言い表せない嫌な感覚。脳が壊れたと実感する。)
・思考が混乱・興奮し、これらが終息するまで、気をそらすことも振り払うことも出来ない。
(この間、悲鳴、暴言、暴力、物を投げる、外へ飛び出すなど、人が変わったようになる。)
脳が「ギチュギチュ」と鳴って逆流する感覚
・発狂し暴れだす位の気持ち悪さ
・脳が「ガシャ」と恐怖に切り替わる感覚
・頭を殴られたような「痛い!」「怖い!」などの異様な感覚
ビクンビクンと痙攣したりすることもありました。
恐怖感が異常であり、妄想と現実の区別もつかなくなっていました。

デパス
 
頭痛(頭にビリビリ電気が走るような痛さ、後頭部がぐわんぐわんする)、頭重、
ひどい肩こり、眩暈、ふらつき(突然地面が陥没したかのようにガクンとしたり、
後ろにバーんと転倒するかのような症状)音に敏感、眠りが浅い、
みぞおちから喉にかけてのつかえ感(ヒステリー球)、幻聴、気力が出ない、ボーとする、
手の震え、吐き気、食欲不振、下痢、激やせ(6㌔減)、光が眩しい、だるい、焦燥感、呼吸が浅い、
筋肉の硬直・顔面硬直(起床時口が開かない、手足が動かない等) 
症状が悪くなると動悸、焦燥感から過呼吸へ、目の乾燥。

アモバンサイレース、ロヒプノール、リボトリール、レキソタン、ワイパックス、トリプタノール
デジレル、レスリン、エビリファイ、コントミン、ジプレキサ、セロクエル、リスパダール、
ルーラン、ロドピン、ロナセン、デパケン
 
・不眠・右手右腕のこわばり・つっぱり、感覚異常、肩こり(ガチガチ)
・腹部膨満感(夜中になるとゴボゴボ、ガスが溜まっている感じ)
・強い吐き気・発熱(夜中になると37.4〜37.8度まで上昇)・異常発汗、熱感・ドライアイ、目のかすみ、疲れ
・頻尿(20回以上/日)、頻便(10回以上/日)・ふらつき、めまい、離人感・食欲減退、食欲不振
・頭痛、頭部膨張感、圧迫感

エバミール サインバルタ エビリファイ
 
身体の冷え、脳みその中が、血の流れる音?ひゅんひゅんというのがする、攻撃的になる、
話したくない、もちろん眠れない、全身かゆい、脳みそ、身体のこわばり、顔が変、眼をあけているのがつらい、
開けていると、まぶしい、鼻の付け根が痛い、歯ぐきが過敏になる、手に力がはいらない、
呼吸がしづらい、寝ているとき、足の芯が、ずくんとして起きてします、姿勢が悪くなる
エバミール ネルボン マイスリー ユーロジン レンドルミン セルシン デパス メイラックス
リボトリール レキソタン ワイパックス サインバルタ ジェイゾロフト ルボックス
レクサプロ デジレル リフレックス エビリファイ セレネース セロクエル ルーラン デパケン
 
不眠 動悸 頻脈 目眩 耳鳴り 不安 希死念慮 パニック発作 異常発汗 胃腸障害 離人 現実感喪失 体感幻覚 震振 痙攣 頭痛 筋肉の凝り 歩行困難 平行感覚異常 排尿障害 脱毛 シェーグレン症候 群類似症状
末梢神経痛 集中力低下 記憶障害 肌荒れ 体毛変化 体重減少光過敏 臭過敏 音過敏

サイレース トフラニール ジェイゾロフト ルーラン レボトミン
 
ジェットコースターから落ちる感覚が永遠と続いて気持ち悪い、強い不安感、
不眠、鬱、だるさ、寝たきり、(ジェイゾロフトは下痢便秘も)念慮自殺、パニック

レンドルミン デパス ドグマチール レキソタン ジェイゾロフト パキシル
 
めまい、ふらつき、舌が痺れる、目の圧迫、下痢、不安、動悸、光が眩しい、痛い、
やる気が一気になくなる、変なときに汗をかく、太る、落ち着かない
悪夢、全てが敏感に感じられる、酒をたくさん飲むようになる、自分の容姿、性格が嫌になる、悲しくなる。

セルシン ソラナックス リーゼ リボトリール レスミット トレドミン
 
視覚異常(眩しい、物の位置がつかめない、二重に見える)、しゃがむのが難しい、真っすぐ歩けない、
浮遊感、全身疲労、超ネガティブ思考、うつ、過食気味、判断能力や思考力など様々な能力の衰退。

デパス
 
食欲不振、嘔吐、下痢、耳の閉塞感、目の痛みと乾き、肩凝りと頭痛
頭が回らず目の前が1枚膜が張ったような感じ
顔面と背中の皮膚感覚が無い様なピリピリした感じ(触られると過剰反応・触られると不快)
不眠・胃痛・体感温度の落差・足の裏のコリ・耳鳴り

レンドルミン メイラックス ワイパックス サインバルタ ジェイゾロフト
 
自信喪失、やる気喪失、倦怠感、自殺願望、集中力低下、体力低下、イライラ、頭痛、
不眠症、めまい、呂律不全、焦り、吐き気、気持ち悪い、口の中のおかしな味、
金縛りのようなもの、悪い夢を見る、肌荒れ

ユーロジン ワイパックス アンプリット ジェイゾロフト ルボックス
 
過剰な寝汗、悪夢(激しい怒りと叫びを伴った。)、突発的な軽躁、
強烈な食欲(過食、したがって体重25kg増加)、容易に怒りの感情が起こった。焦燥感。

マイスリー レンドルミン ソラナックス ドグマチール リーゼ レキソタン
アモキサン トレドミン パキシル
 
呂律が回らない、手の脱力感で文字が上手に書けない、動悸、頭痛、手足の痺れ、眩暈、
眩暈と脱力で歩行困難、声が出ない、不眠、耳鳴り、高音に過敏になる、抑うつ状態、不安感、
対人恐怖症、極度に緊張する様になった、思考能力が落ちた

アモバン レンドルミン ロヒプノール デパス レキソタン ワイパックス
ルジオミール ジェイゾロフト トレドミン ジプレキサ リスパダール デパケン
 
歯茎が針で刺されるようなピリピリした痛みが24時間続きます。
口の中に異物感があるようななんとも表現出来ない不快感。脳を手で掴み取られるような不思議な痛み。
冷や汗が出て話しも出来ないほどの肛門の急激な痛み。焦燥感、不安感、自殺企画、絶望感、
のどのつまり、パニック発作など上げきれないほどの離脱症状があります。
ただ、歯茎の酷い痛みは絶え間無く続くため、心身共に疲れ果てています。泣き叫びたいほどの辛さです。
こんなに苦しく、QOLが低下した生活を送ることに、何の意味があるのか考えています。

メイラックス リボトリール アナフラニール アモキサン
プロチアデン サインバルタ レクサプロ エビリファイ
  
断薬から約8ヶ月経過。全くと言って良いくらい改善には向かっていないどころか、
更に悪化しているような状態。症状は頭のてっぺんから足の爪先にまで有り。
脳の働きが明らかにおかしい。手先がまともに動かない。朦朧とする。感情のコントロールができない。
イライラ、涙もろい、笑い出すと止まらない。ドライアイ、目蓋の腫れ。肌質が変わる。
抜け毛、切れ毛。鼻の穴、耳の穴が大きくなる。
歯茎からの出血(歯科に行くも原因不明)
ヒゲを触る癖が付く。起きている間中ジョリジョリ弄る。
動悸息切れ。下痢。頻尿、早漏、残尿。罪悪感、脅迫感、焦燥感。
顔の表情の変化、病人面。全身の凝り、首、肩。吐き気。巻爪。犯罪を犯してしまうのではないかと思う心配、
狙われているのではないかと思う心配。声が出せない、言葉が出ない、考えを言葉に出来ない。
対人恐怖、自分は嫌われているのではないか?イジメられているような思い、
生きて来たこれまでの人生が蘇る。活力が湧かない、常にネガティヴ。夜から深夜に掛け少し和らぐ気がする。お風呂に浸かると和らぐ気がする。熟睡感が無い、すぐ目が覚める。

 
孤独感 空虚感 感情の希薄 呼吸が辛い 睡眠異常 音に過剰反応 
耳の閉塞感 ドライアイ目の痛み 記憶退行 頭の中の音や違和感 多汗 吐き気 めまい
肌のピリピリ感(特に顔) 全身に力が入らない 手足の痺れ 体内の震え
強烈な不安感、恐怖感 強烈な喉の渇き 脳が引っ張られる 脳がこねられる
睡眠中発汗 頭から押さえつけられて立っていられない時がある 予期不安 喉のつかえ 
回復期の焦燥感 絶望感 希死念慮 孤独感 
風邪など引いた時の身体症状のぶり返し(頭重感 喉のつまり渇き) 晴天時の灼熱感

ソラナックスデパス、レキソタン、アナフラニール、パキシル 
 
だるさ、感覚の麻痺、食欲不振、味覚の麻痺(口の中が苦い、何を食べてもしょっぱさが残る)
思考力の低下、物忘れ強烈な不安感、自殺願望、希死念慮、頭痛、イライラ、
認知症のような物忘れ(自分がやったことを覚えていない)
フラッシュバック、吐き気、手足末端の極度の冷え風邪をひいた時のような筋肉痛、悪寒

11)等価換算時(力価換算時)に用いられる代表的な薬、ジアゼパムベンゾジアゼピン)の適応症と副作用を見てみよう。
適応症→不安 疲労 うつ状態 激しい感情の動揺 震え 幻覚 骨格筋の痙攣
副作用→不安 疲労 うつ状態 激しい興奮状態 震え 幻覚 筋肉の痙攣
である。この内容に違和感を覚える事は出来ないか。勿論、ジアゼパムに限った話ではない。

12)多くの諸外国ではベンゾジアゼピンの投与期間は4週間以内迄と定められているが、日本では無期限で処方され続けている。処方量は日本が群を抜いて世界一である。ここにドクターズルール425があるので開いてみよう。「薬の数が増えれば、副作用はねずみ算式に増える」「できれば全ての薬の使用をやめよ」「高齢者の殆どは、薬を中止すると体調が良くなる」「4種類以上の薬を飲んでいる患者は、医学知識の及ばない危険な状態」とある。日本では、どれだけ多くの患者が危険水域に突入しているかが、他国と比べると大いに分かる。勿論、4種類以上でなくても、単剤であっても当たり前だが副作用は出る。例えばこのような事例もある。恐らく珍しい例ではないだろうから記述しておくが、age 65 sex f が脳外科領域の疾患で入院中(点滴治療のみ)、「眠れない」と言う事を主治医に告げたらハルシオン0.125mgを処方され、退院後も同量の処方が続いていた。その3ヶ月後、不安、孤独、健忘、離人、うつ、食欲不振、思考低下等々、一見、認知症のような症状を呈し、減薬~断薬したところ全ての症状が1年掛かりで消滅した。たった3~4ヶ月の単剤処方で、このような症状が出る場合もある。その前に、患者は薬が原因ではないかと処方した医師に尋ねたところ、ハルシオンの副作用は否定され、「認知症ですね」の一言で、抗認知症薬が出されただけであった。物言えぬ患者だった場合、このままハルシオンアリセプトを飲み続けていたのではないかと思う。高齢は全ての症状を高齢の責任とされる。今はこの患者も元気を取り戻し、旅行が出来るほどだ。

13)向精神薬を服薬している患者群(精神疾患患者、精神障害者と書かれている場合もある)は一切受け付けないという医療(代替医療)機関も存在する。それ程までに、向精神薬の服薬によって脳の神経伝達物質の分泌不全を来たしている患者群というのはデリケートであり、更に離脱症状の改善、早期脱出となると困難を極める未知の領域に入る。前述にもある通り、多くの患者は脳外科、整形外科、耳鼻科、内科等々の凡ゆる科を堂々巡り(たらい回し)した上での今である事を忘れてはならない。患者が既に薬物由来である事を認識していれば話は早いのだが、認識していない場合、既に医療不信に陥っている患者群に対して納得してもらう為には、相当量の労力を強いるという事は確かである。それでも尚、術者が己の心身を犠牲にする事で患者に笑顔と健康が戻れば、覚悟を共にして生きた時間の価値はあるというものである。

※昨今、多くの被害者の声により、向精神薬及び精神医療の実態が大きなメディアを通しても報じられ、減薬~断薬が一種の流行になっていると情報が入っています。危険性を知ったからと、減薬~断薬は興味本位で取り組めるような生易しいものではありません。急激な減薬~断薬は命に危険を及ぼす場合もあります。自己判断では行わないように※

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