藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

精神科バブルはいつまで続くのか

2010年
うつ病患者に対しての薬漬け問題」という発言に対しての日医の反論。

何故、このような異常事態に陥っているのか。
数年前より心療内科や精神科を標榜したクリニックが何でこんなに増えたのか。
知らない方もいるかもしれませんので改めて復習していきましょう。

2007年12月28日
 
まずは以下の統計をご覧下さい。
イメージ 1

この統計は厚生労働省の医療施設調査を参考にしています。
http://wwwdbtk.mhlw.go.jp/toukei/data/160/2005/toukeihyou/0005658/t0125765/A0008_001.html
ただし、この統計は重複計上ですので、精神科と心療内科を両方掲げている場合、
それぞれでカウントされています。

向精神薬の売り上げの増加も異常でしたが、精神科を標榜する診療所の増加も異常です。
都道府県-15大都市別の診療所数の統計を見ると、やはり都市部に集中しているのがわかります。
 
15大都市の人口は約3000万人で全国の1/4弱ですが、
精神科診療所は全国の1/3以上がここに存在します。東京都の区部に至っては、
人口あたりの精神科診療所数は、計算してみると全国平均の約2倍です。
ちなみに、主たる診療科目(注:主たる診療科目とは、
二つ以上の科を標ぼうしている診療所について、そのうち主な一科である。)ごとの統計もあります。
http://wwwdbtk.mhlw.go.jp/toukei/data/160/2005/toukeihyou/0005658/t0125846/A0089_001.html

これによると、2005年は精神科が2082、心療内科は454で、合計すると2536です。
1996年(精神科が1170、心療内科が47、合計1217)と比較すると、2倍以上になっています。

これだけ精神科クリニックが増えている理由は何でしょうか?
開業する人々の動機は、人それぞれです。
本当に患者のためとなる良質な医療を提供するためには、
病院という枠組みでは不可能と感じ、開業するような人もいるでしょう。
逆に「儲かるから」「初期投資がいらないから」「リスクがないから」「適当なことができるから」、
といった低いレベルの動機で開業している人はどのくらいいるのでしょうか?

はっきり言って精神科クリニックは儲かります。
結果を出さなくても儲かります。
むしろ、いい加減な治療をすればするほど儲かります。
まじめに公立病院で必死に働いている医師からすると信じられないことだと思います。
こんなクリニックは要注意です。患者の健康や命よりも収入を大切にしています。

・依存症にさせる薬(リタリンマイナートランキライザー)をやたらと出す ※2007年の話ですよ
・高い新薬をやたらと出す
・多剤大量処方をする
・再診は無診察、あるいは秒察(秒殺)で薬のみ
・薬の副作用の説明をしない。あるいは「眠くなる程度です」と嘘をつく
・副作用の説明を求めると不機嫌になる
・患者の話を聞いていない
・一見やさしそうだが、ずっと薬の量や種類を変えることしかしていない
・簡単な問診のみですぐに病名をつける

 
こういう精神科医は、診療報酬の不正をしていることも珍しくありません。
患者は、何か不審なことを感じたら、レセプトを開示したり、
保健所や社会保険事務所に相談したりするべきです。

さて、今まで精神科のクリニックは無法地帯でした。院内処方であればなおさらです。
何をやっても誰からも咎められないのでやり放題でした。しかし、そんな状況がやっと変わってきました。
ようやく、人々にその実態が知らされ始めたからです。リタリン問題など、
あくまでごく表面的な問題に過ぎませんが、広く報道されることにより、
そろそろ精神科バブルの実態も明らかにされつつあるのではないでしょうか。

開業すれば必ず儲かる、という時代もそろそろ終わりです。
今までは、精神科で治療を受け、悪化していても、患者はそういう病気なのだと納得し、
治療に疑問を持たないできました。
しかし、それが「悪化させられている」ことにようやく気付き始めました。
精神科の治療や診断に疑問を抱き始めました。結果を出していないのにもかかわらず、
クリニックや患者、薬の売り上げが異常に増えていたという現象は、実態のないバブルだったのです。

バブルは崩壊します。
しかし、人々の目をごまかすことにより、長期的に持続させることも可能です。
今までは巧妙なPRでうまく逃げてきましたが、来年はどうなるのでしょうか。

というのが2007年。
動画は2010年、長妻大臣の「うつ病患者に対しての薬漬け問題」は的確かと思うのですが、
医師会は「そんな事はない」と反論するのは当たり前。
医師会が「薬漬けにして、一生飲ませ続けるぜ」と言う訳がありません。
特に高齢になれば成る程、こんな事になっているのが一般的になんじゃないの?↓

78歳のこの女性は2007年3月頃より、
左胸から腹部の周囲に痛みを感じ内科も受診。
検査上は異常なく内部というより肋間や筋の痛みが主体であった。
疼痛部位は肋間神経痛としては矛盾がみられ範囲が左上半身に及び、
原因不明として鎮痛剤などで様子をみたが改善せず、
入院して胸部のコルセットによる固定と安静のみで経過観察となった。
だがリハビリも何もしなかった結果むしろADLは悪化し筋力が低下、内科も異常なしで放置、
治療法もないということで退院となり心療内科にまわされることとなった。
心療内科うつ病と診断され処方を受けるが改善せず、
疼痛による不眠を訴えるたびに薬は増量され以下のような処方内容となった。

ベンザリン(10)1T 1×
ロヒプノール(2)1T 1×
アモバン(10)1T 1×
マイスリー(5)1T 1×
レンドルミン(0.25)1T 
ロラメット(1)1T 1×
ドグマチール(50)3T 3×
ソラナックス(0.4)3T 3×
メチコバール 3T 3×
ガスロン 2T 2×
ノイロトロピン4T 2×
アスパラCa 2T 2×
アルファロール 2T 2×
酸化マグネシウム 2g 1×
プルゼニド 2T 1×
 
この処方内容を薬漬けと言わずに何て言うのでしょう。これで死んでも「高齢だから」、
仮に死ななくて認知機能やADLの低下があったとしても「高齢だから」で話が済んでしまうのです。
高齢者にデパスドグマチールを処方する医師は周囲の評判が良いと、
国立病院勤めの精神科医が言ってましたが、その理由は何故でしょうか。
「高齢患者の動きを止める事が出来るから」だそうな。
要は認知機能とADLの低下は医師や介護施設にとって「都合の良い」状態となるのです。
患者自身の益となる処方内容ではない事が分かりますね。

2014年に差し掛かろうとしている今、徐々に一般の方々にも知れ渡る状況になってきました。
さてさて、今後はどのように推移していく事になるやら。
アナタの人生を薬に預けてしまって良いのですか?
「だってしょうがないじゃない」で済ませますか?
それとも現実に目を向けて闘いますか?

【予約制】 0173-74-9045 又は 050-1088-2488
                             (繋がらない場合は090-3983-1921)
【診療時間】 7:00~21:00 時間外対応可
【休診日】 なし 土・日・祝祭日、お盆、正月も診療しています
緊急性の低いご相談に関してはメールでも受け付けています。
fujiwaranohari@tbz.t-com.ne.jp お返事には数日要する場合も御座います。
 
 ~鍼治療から病態把握の見直しを~