藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

続・コーヒーブレイク2

今春も多くの希望に満ち溢れた鍼灸師が世に飛び立ちます。
 
私が当時、臨床実習中に先生から聞かされた話です。
 
「貴方達は、既に目の前に患者が準備されている状態である事を知るべきだ」と。
 
そうです。既に患者がおり、鍼を打てる環境が用意されている臨床実習中とは異なり、
 
開業鍼灸師は目の前に患者はおりません。
 
全て1からスタートなのです。
 
まさにイバラの道です。
 
そして、術者が逃げの思考と満足感を少しでも持とうものなら、
 
患者の人生を壊す結果となる事を開業鍼灸師は特に念頭においておくべきだと思います。
 
開業鍼灸師は雇われ鍼灸師と異なり、全ての責任を自分が負う事になります。
 
そこに言い訳は一切通用しない厳しい世界です。
 
逃げ癖と言い訳癖があるなら雇われているほうが楽よ
 
 
では前回の続きです。
 
そんなこんなで急遽ヘルニア患者となり、
 
揉んでも湿布貼っても効かないもんだから、
 
取り敢えず治療院巡りをしようと。
 
私は周辺の治療院、治療院事情は詳しく知りません。
 
こんな時に手軽に調べられるのがインターネットですね。
 
サクサクと調べて、電話を入れて主訴を伝えます。
 
「ヘルニアと言われました。歩くのも辛いです。身体も傾いてます。」
 
さて、おかしな状況の治療院が数件あります。
 
「この日は一杯です。その日も一杯です。」のフレーズ。
 
実は、私が以前住んでいた東京でもよくあったのが、このフレーズです。
 
まぁこの辺りは同業ですから心理も分かります。
 
こんな時は連れに、「肩こりなんですが、○○日は空いてますか?」と、
 
私がさっき伝えた日と同じ日で予約を取ってもらおうとすると、サクッと取れる。
 
 
そうですね、もうお分かり頂けたかと思いますが、
 
…出来ませんと言ったら評価が落ちる…
            ↓
…しかし、治療したところで治せる気がしない…
            ↓
…だったら満員ですが良いだろう…
            ↓
「その日は一杯です。」
 
となりますね。意外と泥臭いもんです。
 
 
そんなこんなで、結局自分で自分に鍼を打って終わらせましたとさ。
 
「出来ない」と言える勇気も大切ですね。
 
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 青森から鍼灸治療の意識改革を~