藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

伏臥位が不可能な患者の大腿後面へのアプローチ(膝痛)

イメージ 1膝痛で来院される患者の多くは、大腿部内側の筋群に顕著な圧痛が見られます。
 
地域性もありますが、円背により伏臥位が取れない方も多く、時間的な効率や体力的な面を考慮した場合、仰臥位での姿勢で治療を行う場面にも遭遇します。
 
この場合、前面部から刺入し、後面部の筋群に対して刺入していく事になります。
 
方法としては、大腿骨に一度鍼尖を当ててから、転向しつつ目標の筋肉を狙うのが一番安全かと思います。
 
図にもあるように、長内転筋、大内転筋、半腱様筋の場合は、一度大腿直近のやや内側より刺入し、大腿骨に一度当てます。
 
その後、深大腿動静脈を避けるように鍼体を骨にかすめながら先ずは長内転筋へと入れます。
更に刺入すると大内転筋へとアプローチがかけられます。
その先の半腱や半膜様筋に関しては、患者に電撃様疼痛が生じていないかを確認しながら刺入していけば
良いと思います。
座骨神経に当たる場合もありますからね。
 
半腱や半膜様筋に関しては、無理に大腿直筋内側からアプローチをかけなくとも、
大腿骨の外側をかすめながら刺入していっても良いと思います。
常に筋群を3Dでイメージしながら、鍼尖の感触により刺入している
筋肉が何であるかを感じながら進めていけば、それ程難しくはないはずです。
足部は腹部や背部と違い内臓が無い為、リスクは殆どありませんので。
 
膝痛に限らず、慢性的な運動器疾患に関しては、骨の付着部に近い程、硬結を多く見受けられます。
指の届く範囲であれば触診で確認は出来るのですが、
指がどうしても届かない範囲は鍼で探る必要があります。
しかし、根気良く探して緩めていくと、双方共に納得の出来る効果を実感出来るはずです。
 
 
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