藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

一個人が下す診断にビビるよりも、 一個人が出すクスリにビビっていたほうがイイ


コドモはオヤにクスリを飲まされ続けた結果、抑えつけられた感情は急激に攻撃性を持ち、牙を剥ける。
それでも尚、オトナであれば理性もあり自身を抑えられる場合もある。しかし、年齢的にも未熟な場合、その衝動は抑えられない場合もある。コドモとオヤの関係と言うのは血縁関係だけを示すのではない。学校でも会社でも、コドモとオヤの関係と言うのは存在する。
オヤが自身の力で制御不能だと、精神状態のコントロールをクスリに頼り、支配欲による反発で起きた事件や事故と言うのは数え切れない程、多い。
コンサータ 副作用 (添付文書より一部抜粋)~
不眠症、チック、睡眠障害、不安、抑うつ気分、攻撃性、激越、うつ病、抜毛、幻聴、気分変動、過覚醒、感情不安定、精神病性障害、妄想、神経過敏、落ち着きのなさ、緊張、怒り、無感情、歯ぎしり、幻視、リビドー減退、多弁、気分動揺、涙ぐむ、錯乱状態、失見当識、幻覚、躁病、パニック発作、リビドー亢進
ストラテラ 副作用 (添付文書より一部抜粋)~
頭痛、傾眠、浮動性めまい、体位性めまい、睡眠障害、易刺激性、不快気分、不眠症早朝覚醒不眠症、気分変化、振戦、抑うつ気分、錯感覚、不安、感覚鈍麻、幻覚を含む感覚障害、うつ病、攻撃性、リビドー減退、チック、激越、落ち着きのなさ、びくびく感
リスパダール 副作用 (添付文書より一部抜粋)~
不眠症、不安、激越、妄想、うつ病、幻覚、抑うつ症状、躁病、被害妄想、精神症状、睡眠障害、緊張、自殺企図、錯乱状態、リビドー亢進、徘徊、リビドー減退、神経過敏、気力低下、情動鈍麻、無オルガズム症、悪夢、アカシジア、振戦、傾眠、構音障害、ふらつき、頭痛、ジストニー、鎮静、めまい、立ちくらみ、運動低下、ジスキネジア、パーキンソニズム、錐体外路障害、精神運動亢進、無動、痙攣、注意力障害、構語障害、しびれ感、よだれ、仮面状顔貌、頭部不快感、嗜眠、錯感覚、意識レベルの低下、会話障害(舌のもつれ等)、味覚異常、記憶障害、てんかん

患者個々の社会的背景迄は詳しく知る由もないが、効かぬ病態、病勢期に無効及び遅延、長期乱用で憎悪を示す可能性のある薬物が簡単に用いられる為、有効性を自覚出来ない患者群(そもそもマッチングしないのだから鎮痛は得られても回復はない。故に悪循環に陥る。)は更なる薬物を求める傾向にも陥ります。
最近は10代半ばのスポーツ障害的な症状にもオピオイド系の鎮痛剤が積極的に処方された事で、薬物依存に陥る方々が話題にあがっている。患者欲求が鎮痛であれば、鎮痛作用を得られる事は欲求を満たす材料には十二分である為、尽く依存していく傾向になる。
他、発達障害等々のPRの拡大等により、覚せい剤紛いの薬物も同様に浸透している状況で、この流れは、昨今の向精神薬の危険性が表面化した事で(巨大企業でさえ、向精神薬の開発を止めるほど)矛先が変化しつつある事に端を発しているものだが、以前も書いた通り、中高年に対しての向精神薬処方の衰退と共に、今後は若年層へ向けての疾患喧伝や、依存性治療(タバコ・アルコール・ギャンブル等)に対して数年前からシフトしつつある。
但し、これらの薬物も中枢神経系へ作用を齎す以上、副反応の被害も甚大である事には変わらない。それが服薬者の身だけに降り掛かる問題でもないという事が、中枢神経系へ反応を及ぼす、精神異常を来す薬物によるもの。以下、一部例。
<暴力を誘発する薬剤リスト、指数2.0以上>
Chantix (Varenicline)(チャンピックス) 18.0        
Prozac (fluoxetine) (プロザック)10.9             
Paxil (paroxetine)(パキシル) 10.3                
Amphetamines(アンフェタミン)9.6                 
Strattera (atomoxetine)(ストラテラ) 9.0 
Halcion (triazolam)(ハルシオン) 8.7 
Luvox (fluvoxamine)(ルボックスデプロメール) 8.4 
Effexor (venlafaxine)(エフェフサー) 8.3 
Pristiq (desvenlafaxine) (プリスティーク)7.9 
Zoloft (sertraline)(ジェイゾロフト) 6.7 
Ambien (zolpidem)(マイスリー) 6.7 
Lexapro (escitalopram)(レクサプロ) 5.0 
Celexa (citalopam)(セレクサ) 4.3 
Abilify (aripiprazole)(エビリファイ) 4.2 
Amitriptirine(トリプタノール) 4.2
OxyContin (oxycodone)(オキシコンチン) 4.1 
Wellbutrin/Zyban (bupropion)(ブプロピオン) 3.9 
Geodon (ziprasidone)(ジオドン) 3.8 
Ritalin/Concerta (methylphenidate)(リタリンコンサータ) 3.6 
Trazodone(トラゾドン) 3.5
Remeron (mirtazapine) (リフレックス、レメロン)3.4 
Neurontin (gabapentin)(ガバペン) 3.3 
Keppra (levetiracetam)(イーケプラ) 3.3 
Valium (diazepam)(セルシンホリゾンジアゼパム)3.1 
Xanaz (alprazolam) (ソラナックス、コンスタン)3.0 
Cymbalta (duloxetine)(サインバルタ) 2.8 
Klonopin (clonazepam)(リボトリールランドセン) 2.8 
Risperdal (risperidone)(リスパダール、リスペリドン) 2.2 
Seroquel (quetiapine)(セロクエル) 2.0
Lamotorigine(ラミクタール) 0.8
Valproic acid(デパケンバレリン) 0.8
Phenytoin(アレビアチン) 0.4
Carbamazepine(テグレトールテレスミン) 0.3
Paliperidone(インヴェガ) 0.7
Clozapine(クロザリル) 0.6
Lorazepam(ワイパックスロラゼパム) 0.3
覚せい剤アンフェタミン)よりも、禁煙補助薬や抗うつ薬のほうが暴力的衝動が高く誘発される
※pradoxical reactionやactivation syndromeの状態に陥った凶暴性を持つ患者と対峙していれば術者精神も強くなる。だから術者は積極的に向き合うべき。そして危害を加えられそうになっても実害に遭っても警察沙汰にせず協力者(医師でも家族でも患者の友人とでも)と共に面倒を見なければならない。
「警察→精神科病棟→自分の名前すら言えなくなる程の薬漬け」という最悪な事態になり、社会復帰が益々困難になる。これは違法薬物で逮捕され、幸いにも向精神薬に置換される事なく更生し、社会復帰を果たす事よりも困難な状況に陥る。
ウチラにゃ通報義務はない。患者をホントに助けたいと思うなら精神科病棟へ後戻りさせるようなルートを作っちゃならない。

知らない人が見たら本当に驚く程の状態に陥っているケースも多い。下記にも症状、患者表現は触れているが数名程度の表現を以下に添付する。「腰が痛くてね」という、整形領域疾患とは明らかに異なる事が分かると思うし、文面からもある程度の年代は掴めると思う。カタカナで並んでいるのは服薬中、及び過去に服薬した向精神薬である。
恐怖感、希死念慮、不随意運動、過呼吸、不眠、嫌な事を思い出すと頭が今にも破裂しそうな感覚、1分ももたない頻尿など、日常の全てに過剰に反応し学校での出来事と関連させる。それが自然にごく当たり前のように発展し、説明しがたい嫌悪感でいっぱいの考えになる。(言葉、仕草、状況が当時と似ている、あいつも同じ事言いそう、しそう、言っていたらこうなるはず・・・と、リアルに想像して止められない。脳がクルクルと回転している様な感覚で発狂しそうになり、もの凄く嫌な感情で収集つかなくなる。)・常に不安とイライラがある。(四六時中嫌なことに繋がるきっかけを探しているよう。)・自分や家族の少しの間違いも、異常に気になる。(何か大変な事に発展してしまいそう。)
・プラスイメージのものに、自分をいじめた教師や生徒を投影する。(自分をいじめつつ上手く立ち回り、皆には受け入れられていた事を思い出す。)・マイナスイメージのものに、自分を投影する。(教師や一部生徒に言いくるめられ、皆から悪い噂や無視をされていた事を思い出す。)・寝る前は特に、無意識に嫌な考えに囚われる。・あるひとりの生徒(同性)のことが異常に気になる。(自分のあらぬ噂を信じて誤解しているのではないか。また、自分をいじめた生徒が、この生徒とも仲良くしていたことも嫌でたまらない。)・学校に関連しないことでも、ふと思ったことに対する考え方がおかしい。(我慢できずに発狂するほど言い表せない嫌な感覚。脳が壊れたと実感する。)
・思考が混乱・興奮し、これらが終息するまで、気をそらすことも振り払うことも出来ない。(この間、悲鳴、暴言、暴力、物を投げる、外へ飛び出すなど、人が変わったようになる。)脳が「ギチュギチュ」と鳴って逆流する感覚・発狂し暴れだす位の気持ち悪さ・脳が「ガシャ」と恐怖に切り替わる感覚・頭を殴られたような「痛い!」「怖い!」などの異様な感覚。ビクンビクンと痙攣したりすることもありました。恐怖感が異常であり、妄想と現実の区別もつかなくなっていました。
症状は頭のてっぺんから足の爪先にまで有り。脳の働きが明らかにおかしい。手先がまともに動かない。朦朧とする。感情のコントロールができない。イライラ、涙もろい、笑い出すと止まらない。ドライアイ、目蓋の腫れ。肌質が変わる。抜け毛、切れ毛。鼻の穴、耳の穴が大きくなる。歯茎からの出血(歯科に行くも原因不明)ヒゲを触る癖が付く。起きている間中ジョリジョリ弄る。動悸息切れ。下痢。頻尿、早漏、残尿。罪悪感、脅迫感、焦燥感。
顔の表情の変化、病人面。全身の凝り、首、肩。吐き気。巻爪。犯罪を犯してしまうのではないかと思う心配、狙われているのではないかと思う心配。声が出せない、言葉が出ない、考えを言葉に出来ない。対人恐怖、自分は嫌われているのではないか?イジメられているような思い、生きて来たこれまでの人生が蘇る。活力が湧かない、常にネガティヴ。夜から深夜に掛け少し和らぐ気がする。お風呂に浸かると和らぐ気がする。熟睡感が無い、すぐ目が覚める。
筋肉痙攣、体中の痛みや凝り、かい離、吐き気、顎の痛み(顎関節症)、視界異常、音や光に敏感、味覚異常、目の痛みやドライアイ、口が開く、舌が出る、呼吸制御、腹部の張り、胃酸、ゲップ、心臓痛、ソワソワする、手足の痺れ、耳鳴り、食欲不振、味覚異常、歯痛、免疫低下、口の乾き、腕や足が重い
不安、パニック、恐怖感、錯乱状態、不眠、フラッシュバック、社会不安、考えがまとまらない、思考能力低下、ストレスに過度に敏感、人間不信、悲しみ、孤独感、鬱、イライラ、自殺願望、離人感、怒り
子供 ※発達障害と診断された子供が中枢神経刺激剤(コンサータストラテラ)を服薬している時の表現
「飲んでない時(効き目が切れている時)は、心の色は白だとしたら飲んでいるときの気持ちは、ほとんど黒の灰色になるよ」「何も楽しいと思えなくなるの、全部に興味がなくなるの」「友達と遊びたくなくなるし、遊ぼうとしても出来ない。気持ちがなくなるの」「とにかく何も興味が無くなって僕が空っぽになる」
「母ちゃんのご飯でも食べたい気持ちになれない」「何も感じなくなる」(喜怒哀楽を失う)「ロボットになったような感じ」「おなかが痛くなってくる、気持ち悪い」「全然好きじゃないことに勝手に集中してしまうから疲れる」「空や花がきれいだと思わなくなるの」「気持ちが「ズーン」ってなる」「考えたくないことで頭がいっぱいになるの」

そんな現場に立ち会うものだから、そりゃ何とかしなきゃとは思うものの、如何せん離脱が辛すぎる。本人も分かっちゃいるけど(本人が一番辛いのでしょうけど)辛すぎる。少し手を伸ばせば薬がある環境。薬物を管理している家族の目を盗んで服薬したり。それで治る訳がないのだが、僅かでも症状が収束するのならと、ありと凡ゆる薬物に手を伸ばしたがる傾向もある。
他にも、端的に言えば術者と患者の温度差というべきか。ある程度、重篤化した患者の場合、外出どころか自分で電話もメールも出来ない為に、患者家族からの治療依頼が多く、患者自身の温度は以外と冷めている場合も多く(要は、患者家族によって無理やり話を持ちかけれているケース)、患者の向精神薬についての理解が追いついていない場合も圧倒的に多い。
凡ゆるタイミングで患者を蝕む離脱症状という現象を然と理解するには、現状として強い離脱症状が惹起されている患者に理解しろというのは辛いかもしれない。だから周囲のフォローが相当重要になってくる。幾らプラン及び今後の状態をプリントした用紙を渡してその時は納得しても、実際に始まるとやはり辛い事には変わらない。一体、重篤化した何れ位の層が向精神薬という蟻地獄から抜け出せる事が出来るのかと思う。
ミイラ取りがミイラになる瞬間、奴隷になる瞬間、悪評を振り巻かれる瞬間、それでも尚、立ち向かうのはやはりマゾスティックな行為なのかもしれない。どうりで精神医療の問題に取り組んで5年以上経つが、周りを見渡してみれば、医療機関、非医療機関とて、「向精神薬を飲んでいる患者の治療は致しません」という表記をよく見る訳だ。「精神疾患」や「精神障害」、「精神症状」を患っている方と記載しているのではなく、「向精神薬を飲んでいる患者の治療は致しません」と記載されている表記を見る限り、恐らく過去に相当痛い目に遭った経緯があるからなのだろう。
確かに痛い目に遭う時は多い。それは私とて同様である。しかし、精神医療の問題に気づいたら、幾らミイラになっても奴隷になっても悪評を振り巻かれても、手を伸ばしてくれた人間は引っ張りあげなければならんと思うようになったのは、精神医療、向精神薬にハマれば、様々な社会的制裁よりも極めて厳しい人生、そして社会的地位も何もかも全て奪われる人生を送らなければならなくなった人間が多すぎる。

精神料医療推進派や反精神医療派でもない。その理由は実に簡単で、前にも書いたが私は向精神薬を飲んだことも無ければ、勿論、非合法の薬物を服薬した事も無いのだが、明らかに臨床上、迷惑な性格を持つ薬物である事には変わりはない。
先に書いておくと、精神医療推進派により実害を被った患者もいれば、反精神医療派により実害を被った患者もいる。これは事実である。減~断薬の仕方1つで急激に悪化した原因を紐解けば、反精神医療による書籍やネットであり、急激に悪化した原因を紐解けば、精神医療推進派による常用量離脱であり、それに付随したかのような薬漬け医療である事には違いない。
そもそも、クスリなんて無ければ、そこらにいるジジババとて、若い頃から元気に働き、それでも働く以上、時として身体を傷め、自然発症性の整形外科領域疾患や、自律神経系領域疾患と対峙すると言う、極めて単純で優しい症例に溢れかえっていた事だろう。
それがどうしたもんだか、蓋を開けてみたら、薬物血中濃度ピッタリの時間しか睡眠が取れないジジババで溢れかえっている事に気づき、それすらも患者は医者に言いくるめられては増量されている事に気づき、それが思春期だの更年期だの老年期だの気のせいだのと、適当に曖昧な表現で片付けられている現状に対しては、日常を起因とする多くの諸症状に対しては随分と軽視されている事に気づく。
しかしながら、その日常を起因とする諸症状こそが、今後の大病に発展していく恐れもあり、止めなければならない諸症状が一番軽視されている為に、結局は、患者はキツいクスリに手を出し続け、いずれは初期的な症状など忘れるほどに具合が悪くなる。
層が厚いからと、軽視してはいけない。軽視し続けた結果が今の惨状を生んでいるのは事実であるのだから、止めなければならないのは薬物に手を伸ばす前段階で症状を消失させるスキルと、疾患に対しての患者の根本的思考の改革が必要となると思う。

もう少し視点を変えてみると言うか、書き方を変えてみると言うか、捉え方を変えてみると言うかの話に過ぎないのだが、よく「〇〇病は存在しない!」って鼻息荒くしている人もいるが、これでは、そのセリフを言った人は散々精神医学や精神医療を見てきた、どちらかと言うと反精神医療派にありがちな発言。
確かに、検査手段に乏しく主観性が極めて高い疾患の類が100%を占めている精神医学に関しては、それで間違いはないセリフかと思うが、さて、言われた側は、その意図を汲み取る迄には何れ程の年月が掛かるだろうか。
もしかしたら、言われるという事は、言われた側は何かしかの精神医療と言う存在を肯定し、生きてきた過去を持つ人間だと思う。恐らく、精神科や心療内科で良い子いい子してもらって、向精神薬を服薬している可能性と言うのが圧倒的多数、且つ、向精神薬に対して恩恵を受けていると思っている層になってくるだろう。このような事象は、精神医療推進派、反精神医療派以外でも、恐らく至るところで同じような事が起きていると思う。
だから、理解の得られない段階で物事を伝えるには、幾つかの段階を経なければならない。一番手っ取り早いのが、その患者自身が向精神薬を服薬していたところ、耐性の獲得に伴い常用量離脱が出てきた時が一番納得してもらいやすいかもしれない。
しかしながら、一度でも常用量離脱が出始めれば、精神医療推進派の患者は、精神医療を肯定しているだけあり、薬物の増量を求めるケースが多い。それもまた、知らなければ当たり前の事であるし、増量により症状が落ち着けば、精神科医による「症状の悪化だからクスリを増量すれば落ち着きます。ね、落ち着いたでしょ?」と言う経緯に対しても納得する事になる。
この段階で、このような患者は大きな誤りを犯している事になるのかもしれないが、誤りを犯していると判断出来る理由を知らなければ、患者は、それすら気づく事はない。
さて、その内、クスリは増量、若しくは増減されつつも、闘病と言う名の調整で何年も何十年も過ごす事になる。この過程でも、何度か周りには言われるかもしれない。それでも尚、症状と言うよりも、最早、体調と表現したほうが適切かもしれないバランスは、クスリによってヤジロベー状態が続いている事になる。この頃には薬物由来に伴う精神症状も出ているかもしれない。
やけに「怒りっぽくなったり」、「不安がったり」、「焦っていたり」等々である。臨床上の感覚的なものだが、ベンゾ系を長期に渡り服薬している群は、極端な不安を抱えているケースが見受けられる。これは以前も書いたが、その多くは仮にもベンゾ由来では「ない」疾患、仮にも純粋な整形領域疾患だとしても、ベンゾ非服薬群とは異なる気がする。
ここで、私自身が服薬内容を事前に問診時でヒアリングしているからバイアスが掛かっていると思う人もいるかもしれないが、これも以前書いた事だが、向精神薬関連の話に関しては、患者から意見を求められない限り、私は一切タッチしない事にしている。その内、勝手に患者がベンゾ系の服薬を喋りだした時に、初めてチェックする程度であり、敢えて聞かないからこそ、見えてくるものもある。
まぁ明らかに薬物由来の場合は喋るし、患者から意見を求められても喋るかもしれないが、基本的にはノータッチのスタンスである。それを不誠実と思われるか思われないかは知らないが、患者自身が現行の向精神薬の服薬に対して、「不自由」を感じていない限り、それは「症状」として捉えないと言うフラットな視点で私は常にいる。
このように、精神病と言う存在や、向精神薬とは何かと言う観念が異なれば、確実に話は平行線になる事は知っている為、患者自身が気づかない限りは私も知らんぷりなのだ。それが1つの患者の医療選択の自由を守る為でもあろう。患者の健康は向精神薬で守られる事はないのは分かっているが、大衆医療に用いられる向精神薬なんて、多くの患者にとっては嗜好品みたいなものだろう。だから、多くの患者は身体を壊す迄、気付かないのである。
さて、冒頭の話に戻るが、これは凡ゆる疾患に対しても同様な事が言えるかもしれないが、例えば、それがパニック障害であれ、適応障害であれ、社会不安性障害であれ、うつ病であれ、躁鬱病であれ、統合失調症であれ、発達障害であれ、一部、ガチで薬剤性由来でしかない疾患も含まれているが、「〇〇病はない」と言う言い方をするのは、相手にとっては分かりづらい表現である。
改めて書くが、患者はその〇〇病で何ヶ月も何年も過ごしてきた訳だから、「ない」と言われたところで、意味が分からない。かと言って、そこから精神医学や精神医療の歴史を紐解く勉強をしてもらおうと思ったとしても、殆どの人間はしないだろう。だから表現方法を変えてみようというのが今件の課題でもあると思う。
そもそも、病名と言うのは同じ人間が創ったものである。その同じ人間が創った病名を信じるか信じないかは、患者にとって、その病名が充てがわれる事でメリットになるかデメリットになるかを患者に考えてもらうのが良いのかもしれない。
事実、精神科の通院歴がある患者は、他科に仮にも掛かった時に、不遇な想いをするケースは多い。精神病と言う疾患を充てがわれた事で、凡ゆるデメリットもある。場合によっては取れない資格や免許も出てくるかもしれない。思い浮かぶのはこの位であり、どちらかと言うと、精神病を盾にしている患者のほうが圧倒的に多いのではないかと言うのが正直な印象である。いわゆる、疾病利得を持つ層が多い。故に、そちらの層が厚い為、精神医療は潤い続けていると言うだけに過ぎない。
「治りたいか」「治りたくないか」の次元の話ではなく、「治らないほうがイイ」「現行の支援制度から外されたくない」「向精神薬を止めたくない」と言う話に過ぎない。反論があるのは重々承知しているが、周りを見渡せばどっちが多いか直ぐに分かると思う。5個も10個も精神病を並べて、クスリを並べてピースしている患者と、精神病とは何か、向精神薬とは何かに気づき、必死に減~断薬している層では、前者が圧倒的に多く、且つ、後者の同行は精神医療推進派には煙たがられる行為でしかないからだ。
マジョリティに煙たがられるから、クスリを止めると言う至極当たり前の行為が何故か反医療行為と言われる。そもそも、クスリなんて飲むものではないし、病院なんて行く場所ではないし、クスリを飲んで病院に行って得られる健康なんて、極々限らているのではないかと思う。「クスリ止められた。良かった」が何故かこの世界にはないのではないだろうか。特に日本は他国と異なり処方期限が定められていない為、「死ぬまで飲んでろ」が当たり前なのかもしれないが、死ぬまで飲み続ける向精神薬と言う「クスリ」は「クスリ」なのだろうか。
人が創った病名に不安になる必要もない。同じ人間じゃないかといつも思う。同じ人間が創った、在るのか無いのか分からないような病名に対して、仮にも言われたからと負けない気持ちは持ってもらいたいものである。

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