藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

視線を狭めた末の終着駅とは


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厳密に言えば、低周波治療器や超音波治療器も時折持ち出す事もありますが、
鍼治療という行為「しか」しない事で見えてきた世界は多くありました。
 
その1つとして、症状の成立過程は患者個々人で差はあれど、根本的要因は同一であるという事でしょう。
只、現段階での話なので今後も私自身の時間が経過する中で異なる見解を示す事もあるかもしれません。
アレコレ書いてきた薬やワクチンを基盤とした諸症状と、
日常生活を基盤とした諸症状では訳が違うという事もあるでしょう。
 
諸症状の回復過程に於いて肝臓や腎臓、消化管の機能損失の大小も左右されるでしょう。
毒物の代謝を人間は先行的に行います。お酒を飲んだら回復は遅れます。薬を飲んだら回復は遅れます。
書いている意味が分からない方は、既に別な毒喧伝により思考自体が異なっているかもしれません。
対処は対処であり、対処以上の何者でもなく、「治る」という行為とは異なります。
筋骨格系統の諸症状であれど、内臓機の諸症状であれど、
自身の生活を振り返れば色々と考える事は沢山あるかもしれません。
 
以前も書きましたが、生きる為には自分の身体を犠牲にしなければ生きられない時は多くあります。
一日中、力仕事をしている人だって沢山います。一日中、椅子に座り続けている人だって沢山います。
付き合いで休日はゴルフクラブを振り回して腰や肩を傷めた人もいるでしょう。
付き合いで飲めない酒を無理に飲んでる人もいるでしょう。
そのように、自分の身体を犠牲にして、沢山の人は生活を送っています。
 
私が現場でお伝えしている理想論は患者側も分かっているかもしれません。
誰だって自由に時間を使って休養を取る事が出来れば、このようにならなかった事も知っています。
但し、理想論を論じなくても済むような効果を発揮する治療内容を私も常に考えています。

発症の度合いや発症からの時期がどれだけ経過したかにも左右されるでしょう。
事故や突発的なエネルギーが加わる怪我は例外かもしれませんが、
症状を自覚するに至る迄、相応の蓄積があったからこそ「症状」と自覚します。
 
「過去にも同一症状があったが薬で治った。でも今になって又現れた。」
 
無症候であったであろう空白期間、自身の生活を省みた事はあったでしょうか。
薬で治ったという思考は再発症時には通用しないケースは多々あります。
当時の「薬で治った」という思考から間違えているかもしれません。
 
勿論、強い薬は幾らでもあるかもしれません。
昔の様に作用も副作用も強烈なイチかバチかの薬は少なくなっているかもしれません。
それでも、「今は良い薬があるよ」という言葉も鵜呑みにしないほうが良いかもしれません。

発症から今に至るまで、どのような治療を患者側が行ってきたかにも左右されるでしょう。
「楽になる」と「治る」は根本的に異なります。このような事も患者側も十二分に知っていると思います。
 
「楽になりたい」のであれば、極論を言えば「死」しかありません。究極の「逃げ」です。
では、次の「逃げ」は何でしょうか。腕が痛ければ腕を切り落とす。足が痛ければ足を切り落とす。切断です。
では、次は何でしょうか。薬ではないでしょうか。全否定はしません。本当に必要な人はいます。
但し、前々から話しているように、要らぬであろう薬を漫然と飲み続けている人はゴマンといます。
 
「逃げ」でも「妥協」でも捉え方は何でも構いませんが、
「死」であろうと「切断」であろうと「要らぬ薬」であろうと、
日常生活とは逸脱した行為を送り続けた結果、
要らぬ後悔の念に生涯駆られて生き続ける事になった方々は沢山います。
言い方は悪いかもしれませんが、過去にどれだけの人間が「同じ」後悔の念に駆られた事でしょうか。

人は、自分の痛みに固執します。極々当たり前の事でしょう。
痛みは生活基盤を揺るがします。QOLは急激に低下していきます。
周囲の人間にも迷惑を掛けると焦ります。
焦りや苛立ちは一層視線を狭めます。
多くの病院を回り、自身の痛みの原因を探します。病気を探します。
仮に病気が見つかったとしたら、自身の病気について徹底的に調べます。
 
徹底的に調べ尽くした結果、それが「手術と薬で治る」と導かれた場合、手術と薬を選択します。
周りの人間が止めても本人は聞きません。周りの人間は止める理由を持ち合わせているのです。
手術しても良くならない人を沢山見てきたからです。もしかしたら本人もそれを知っているかもしれません。
それでも痛みのあまり、「最終手段」だと勝手に捉えてしまった手術を行います。「自分なら手術で治る…」
手術が終わり麻酔から覚め、「何も変わっていない」状況に落胆するかもしれません。
視線が狭まった結果です。仕方ない事かもしれません。
まだこの段階では幾らでもリカバリー出来るチャンスはあります。
 
「何で治らないの?」と患者は執刀医に聞くでしょう。
手術で治ると聞いたもんだから患者も苛立ちが隠しきれません。
勿論、色々な説明はあるかもしれません。
真っ当な意見も含まれているかもしれませんが、患者は「治る」か「治らない」かの2択です。
 
もしかしたらその頃になると処方箋にコッソリと向精神薬の類が追加されるかもしれません。
抗不安薬」「抗うつ薬」ですとは直接的に言わないかもしれません。
「気持ちが落ち着く薬です」程度にしか言わないかもしれません。

…「先生!あの薬効くね!」
 
ここからが終わりの始まりです。
 
何処へ患者は向かっていくのでしょうか。
何処へ患者を向かわせようとしているのでしょうか。
もしかしたら「楽になる」かもしれません。
しかし「治る」とは確実に異なりますし、
「治る」までの過程もより複雑となり、患者自身が仮に気づいたとしても、
途中過程は相当苦しい思いをしながら乗り越える事になるかもしれません。
 
身体を治す前に根本的な思考を入れ替えなければならなくなります。
それでなければ、2度も3度も同じ過ちを繰り返す事になるだけでしょう。

整形領域に於ける「あの人は手術で治ったけど、この人は手術しても駄目だった」、
このような話はよく聞く機会はあるかもしれません。
そのような手術は、そもそもが手術で拾える場所に答えは転がっていないのです。
 
一度、自身の痛みに苦しんだ時、自身の○○という痛みだけでなく、
△△や××、□□の痛みを調べてみても損はないかもしれません。
○○に対しての手術は全く必要ない事に気づく事が出来るかもしれません。
結局、○○も△△も□□も××も同じ手術をして同じ薬を飲んで体よくあしらわれているって事です。

 
DSM-I
1952年発表。「反応」(reaction) の面から精神障害を3群に大別したものであった。診断名106種類。
 
DSM-II
1968年発表。DSM-Iの基本概念を継承しているが、
「反応」の言葉を廃し、「障害」を10群に大別した。診断名182種類。
 
DSM-III
1980年発表。症候学的記述および量的基準を導入した新しい診断基準を採用、
さらに多軸評定という新しい手法を導入した。障害概念も追加され、診断項目はほぼ倍増した。
診断名265種類。
 
DSM-III-R
1987年発表。DSM-IIIを基にした小改正版である。診断名292種類。
 
1994年発表。DSM-IIIの基本概念を踏襲しつつ、
ICD-10との整合性確保を図るなどした改訂版。精神障害を16群に大別した。診断名374種類。
 
DSM-IV-TR ('Text Revision' of the DSM-IV)
2000年発表。診断名374種類。
 
DSM-5
2013年発表。なお、この回から算用数字で表すようになる。診断名約500種類。
 
100人病院に行けば、100人が何らかしらの病気になります。

 一度前項から一部抜粋しますが、http://blogs.yahoo.co.jp/anti_white_supremacy/10759476.html
 
>>例えば、「心因性○○」と診断された場合、
身近なものであれば「心因性腰痛」「心因性頭痛」等々という表現で述べられると思います。
では、この方々に対して処方される薬剤を少々調べてみると、
SSRI、SNRI、NaSSA、MPH、BZD、オピオイド及び非オピオイドが選択されています。
言ってしまえば、「筋筋膜性腰痛」とか「緊張性頭痛」とか「群発性頭痛」でも何でも同じですが…。
 
他、医療機関で「うつ病」と診断された場合の選択薬はどうでしょうか。
統合失調症」と診断された場合は?「高次脳機能障害」と診断された場合は?
若しくは高齢患者が知らず知らずの内に「認知症予防で」と飲まされていた薬は?
例えば、「椎間板ヘルニア」と診断され、治療効果が芳しくない場合で処方される薬は?
うつ病」と診断されたからSSRI、SNRI、NaSSA、BZDの類を飲んでいる人と、
不眠症」と診断されたからSSRI、SNRI、NaSSA、BZDの類を飲んでいる人と、
椎間板ヘルニア」と診断されたからSSRI、SNRI、NaSSA、BZDの類を飲んでいる人と、
「脊柱管狭窄症」と診断されたからSSRI、SNRI、NaSSA、BZDの類を飲んでいる人と、
認知症予防で」言われたからSSRI、SNRI、NaSSA、BZDの類を飲んでいる人と、
高次脳機能障害」と診断されたからSSRI、SNRI、NaSSA、BZDの類を飲んでいる人と、
発達障害」と診断されたからSSRI、SNRI、NaSSA、BZDの類を飲んでいる人と、
線維筋痛症」と診断されたからSSRI、SNRI、NaSSA、BZDの類を飲んでいる人と、
「ワクチンの副反応」と診断されたからSSRI、SNRI、NaSSA、BZDの類を飲んでいる人では、
 
薬理作用が変わるのでしょうか。
結果的に同じ薬を飲んでいる以上、それは「心因性」「分かんないや」に帰結していると同時に、
「取り敢えず頭(脳)を抑えとくか」で終わらせようとしている現代医療の本質を垣間見る事が
出来るのではないでしょうか。何度も書いていますが、自己修復能力を阻害するこれらの薬が
蔓延している状況は大変危険なのです。それが、生死を分ける救急救命時ならいざ知らず。
 
勿論、上記診断名、症状に対してだけ処方されている訳ではありません。
診断名はともかく、原因不明と言われ、訳も分からず言われた通りに飲んでいるケースも数多く。
「オレはNSAIDsだから良かった」という話でもありません。
大体皆そこから始まっているのです。
 
脳を不均衡にする薬を飲み続け、社会との均衡を取れているのも一時的です。
今に絶対に後悔する日が訪れます。絶対に早い内に気づいてもらいたいものです。

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