藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

鍼灸治療を受療するにあたっての諸注意を少々


米俳優ロビン・ウィリアムズ自殺か、最近重度のうつ状態
 
ロビン・ウィリアムズさん死去 ハリウッドをむしばむ薬と酒
 
死亡前に精神科治療を受けていた自殺既遂者の心理社会的特徴
 
自殺者の7割が精神科受診 抗うつ剤副作用疑う声も
自殺で亡くなった人の7割は精神科を受診し治療中だったことが、
全国自死遺族連絡会の遺族への聞き取り調査で分かった。
12年連続で自殺者が3万人を超える事態に、政府はうつの早期受診キャンペーンに乗り出している。

予防効果を上げる治療の在り方などが問われそうだ。
連絡会は2008年、仙台市の藍の会など自死遺族の集いを開く自助グループや、遺族らが発足させた。
現在は26グループ、約900人が参加。調査は06年7月、藍の会が独自に始め、
連絡会発足後は各グループも実施。遺族から寄せられた電話や手紙、対面での相談をきっかけに、
自殺者が精神科を受診していた例が多いことに着目。

今年3月までの調査では対象となった1016人の自殺者のうち、
精神科を受診、治療中だった人は701人で、69.0%を占めた。
藍の会が単独で調査していた07年末までの「受診率」は51.9%だったが、
連絡会発足後の08年1月以降は883人のうち632人と、71.6%に上った。

その多くは抗うつ剤などを1回5~7錠
1日3回(一部はほかに就寝時も)服用し、女性の割合が高いことも特徴。
「もうろうとした状態での衝動的な行動だったのでは」などと、副作用への疑いを口にする遺族も多いという。

調査とは別に、自殺への不安などで悩む人の藍の会への相談では
「うつの薬が効かないと受診先で種類を増やされ、1日に40錠服用している」との実例もあったそうです。
代表も務める田中さんは「受診は増えても、自殺は減っていないのが実情。
自殺予防はうつ対策からとキャンペーンを展開する前に、国はしっかりと調査をやってほしい」と訴えている。


             


冒頭が長くなってしまいましたが、精神科領域に関しては、薬を飲む事で本当の病人になります。
使い回しで申し訳ありませんが、http://blogs.yahoo.co.jp/anti_white_supremacy/11375348.htmlでも
取り上げている薬ってのは、攻撃性を持つだけでなく、自殺もしたくなります。
今こうしてネットを見れているって事は、自分で飲んでいる薬の添付文書も調べられるでしょう。
「自殺企図」とか「自殺念慮」って添付文書に書かれていませんか?

では本題に入りますが、前項で紹介した松菊堂のHPのアクセスが上がっているそうで、
ここのブログを通して松菊堂へ来院される方もいるでしょうから、改めて諸注意を書いておきます。
 
改めて松菊堂の紹介⇒http://shogikudo.com/
松菊堂の院長はシャイだから、面と向かって患者に言えない事もあるでしょう。
院長との出会い…鍼灸重宝記をノートに丸写ししていたのですが、今でもしているんですか?
あんまり難しい事を言われても、僕は言葉の意味すら分からんよ(笑)
でも、八木下勝之助のようにはなりたいというのは、今も昔も変わりません。
患者が溢れて治療院の前にバス停が作られるようになるまで頑張ろう。
今の時代ならインターチェンジでもOKです(笑)
 

「何でも治す。何でも1回で治す。」の噂、情報に対して。
この噂話や人伝による情報は、私たちにとってはプラスでもありマイナスでもあります。
アチコチ回っても治らない患者が鍼灸治療1~2回で治るなんて事は多くありますが、理由があります。
 
・他医療機関、他代替医療機関に於いて、原因発症部位の誤認、若しくは原因発症部位ではなく、
 症状発症部位に固執した治療が継続的に執り行われていた場合。
 
・原因発症部位を定めた治療を行っていたにも関わらず、
 侵襲能力の低い治療により、部位に届いていない可能性。要はアプローチしきれていない。
 
他にも何点かあると思いますが、
痛い部位ばかり揉んでも鍼刺しても電気掛けても何にも変化はなかったでしょう?
自分で痛いところを揉んでも治らないのなら、他人に金を払って揉んでもらっても治らないのです。
勿論、湿布貼ろうがロキソニン飲もうが気休めである事は患者が一番知っているのではないでしょうか。
 
しかし、個人的には上記のような「1回で治る」とか「何でも治す」という情報は流してもらいたくないところ。
実は、この情報は危険。こぞって期待値が高くなっても、1回で治せないもんは治せないのであしからず。
 
重症度合いが高い患者群が占めてくる鍼灸院に関しては、
「2ヶ月掛かる」「半年掛かる」「1年掛かる」なんてザラです。
整形領域に関しては1年という期間は滅多にありませんが、
薬漬けになっている患者というのは、極々当たり前のケースではないでしょうか。
時に治癒過程で症状に波は出れど、治療回数を追う毎に症状は軽減していきます。
 
痛みとか痺れとか感覚がおかしいとか、力が入らないとかの諸症状が何であれ、
その状態が形成される過去から現在に掛けての身体状態の優位性というのは、
発症から期間が経過していればしている程に高くなります。その身体状態を治療で突き崩していき、
元来の症状が出ていない状態に引き上げるには時間が掛かるものです。
 
このような、長期に渡る治療期間を聞けばドキッとする方もいるようですが、仕方ありません。
過去の症例と照らし合わせた結果、導き出された期間です。
このような長期に渡る治療がシンドイなら、他を回ってもらうしかありません。
 
1~2回で治る好環境にいる患者群には「1~2回で治る」と事前に伝えますので、
それ以外の中長期に渡り継続的な治療が必要な患者群に関しても凹まないで下さい。
1~2回で治る患者群は早期段階で来て貰っているから早期に治るのであり、
「俺は坐骨神経痛歴40年だぁ!!」と自慢されても、そんな自慢はしないで下さい(苦笑)
 
と言う訳で、あの人とこの人は違います。
小指をカッターで軽く切ってしまった人と、車に轢かれた人では治る期間は違うでしょう。それと同じです。
相応の症状と変えられぬ悪化因子を抱えながらの環境では、基本的に改善迄には時間が掛かります。
 
例えば、それがスポーツをしながらの場合、現症状の発症が現労働内容から発症した場合等々です。
だもんで、過度な期待はしないで下さい。治療に奇跡なんてないのです。
 
以前も書きましたが、それが、高エネルギー外傷を伴った症状であったり、
過去の労働環境時に発症した症状であれば、
現在の負荷の掛かり方と過去とは異なる為に、治りも早いものです。
 
あまりにも話しを聞かん患者には、治療現場で擬似的に現症状をワザと再燃させるスベもあります。
原発さえ定まっていれば、一時的に症状をワザと強く引き起こす事で納得してもらう事もあります。
 
あまりにも「ヘルニアが~」とか「狭窄症が~」と妄信しまくりの患者群に知ってもらう為には、
腰を一切いじらずに、ベッド上で、ある姿勢を作ってもらいます。
 
ヘルニアや狭窄が腰椎の神経に触れて痛いのなら、どんな姿勢を取ったって痛いはずでしょう。
何でこの姿勢で数分待つと痛みが消失するかというのを、事前に叩き込む必要があります。
その事で発症の原因箇所が腰では無い事を分かってもらえる事でしょう。
 
治療回数を重ねて症状も軽微になってくれば、姿勢変化によっても顕著に症状の発症が
明確になってくるでしょうから、患者自身も気をつけてくれるようになると思います。
 
このように、その場で鍼灸治療をせずとも、擬似的に現症状を消失させるスベもあります。
私達は、その現症状を感じない身体状態を作れるように、鍼灸治療で追い討ちを掛け続ける事になります。
理解が足りなければ、「鍼灸治療で駄目だったら手術」という頭を片隅に持たれる可能性もあり、
半端な治療意識しか患者は持てなくなった結果、治療脱落へと繋がります。

鍼治療は何でも治る訳がありませんし、何でも1回で治る訳がありません。
当院に関しても、明らかに適応外の患者に関しては、サッサと書類を作って病院送りにしています。
 
患者と術者の相互間の理解があって、そこからが異なるかもしれませんが、
MRIやレントゲン、血液検査で重篤な疾患は除外された上で、
原因不明、若しくは整形領域の何かしかの診断名が付けられた場合、
病院側の説明は手術、保存療法等々の選択肢を提示し、薬物治療が始まると思います。
 
何度も書いているのでアレですが、整形領域に於いて観血的治療を必要とする症状というのは、
相当限られてきます。患者の大半は整形領域になってくるでしょうから少し挙げていくと、
 
・骨折後の後遺症  ・捻挫後の後遺症  ・後縦靭帯骨化症  ・黄色靭帯骨化症
・変形性脊椎症   ・頚椎椎間板ヘルニア  ・頚椎症性脊髄症  ・頚椎症性神経根症
胸郭出口症候群  ・胸椎椎間板ヘルニア  ・腰椎椎間板ヘルニア  ・腰部脊柱管狭窄症
・頸部脊柱管狭窄症・腰椎変性すべり症  ・腰椎分離症・すべり症 ・五十肩 ・胸郭出口症候群 
・肘部管症候群  ・テニス肘  ・野球肘  ・変形性股関節症  
・変形性膝関節症・オスグッド病  ・各部位の筋断裂後の後遺症
 
この他にも、写真を撮っても「よく分からないね~」系の痛みです。
首でも肩でも腰でも膝でも足首でも何処でも良いです。先ずはこの辺りの患者と術者の相互理解です。
 
理解が異なれば、手術します。手術しても良くならない。
仮に症状が改善~消失しても数ヶ月で再燃し、再度病院に行き写真を撮る。
仮に異常所見があれば再発とし、再手術の悪循環。
仮に異常所見が無しの場合であれば、「気のせい」「心因性」で終わる悪循環。
 
どっちにせよ、必要なき投薬は続き、他傷害のリスクも高まる一方、
症状を薬で抑え込まれた場合、原因を残存したまま動き続ける事により、
薬が切れた時点で、前よりも強い痛みに悩まされる。更に強い薬が出る。
 
とまぁこんな感じで、整形領域の診断名と発症内容をリンクさせる思考を先ずは無くしたほうが良いでしょう。
症状自体も軽度、且つ、労働環境や生活環境を是正出来れば自然治癒の可能性も高くなりますが、
環境を変えられない、及び、薬で抑え込まれた状態で日数が経過すれば、
自然治癒の可能性は限りなく低くなります。
 
このような話が信用出来なければ、隣近所に聞いて回ればそんな方々はゴロサラいるんじゃないでしょうか?
何処の病院に行っても良くならない。ヘルニアの名医に手術してもらっても良くならない。
再発した、なんだかんだ。名医も何も、ヘルニアと腰下肢症状の理由は違うのですから、
どんなに腕の利く医師に手術してもらっても結果は同じです。
 
強いて言えば、術後に症状が変わらなかった場合の理由として、
「発症から期間が経ちすぎた」「ヘルニアが大きすぎて未だ僅かに残っている」「頭おかしいんじゃないの?」
のどれかでファイナルアンサーでしょう。
一度は手術しなければ気が済まない患者もいるでしょうから、止めても聞かない人間には傍観してますけどね。
何事も、1回は自分の好き勝手やってみて気が済まない内は、何言ったって話を聞いてくれないものです。
 
何度も言いますけど、ヘルニアや狭窄が痛みの原因だと思っているのなら、
保存療法で時間潰しをしていないで、サッサと手術すりゃ良いのです。
侵襲性の少ない手術なんて今は山ほどありますよ。日帰りも出来ますし、
再発したら2回目の手術費が半額になる病院も紹介しますがな。私は責任を持ちませんが。

と言う訳で改めて要約すると、
 
鍼灸治療に奇跡はありません。夢もありません。只ひたすら現実を直視した治療です。
 
※奇跡と夢を信じたいなら、「大宇宙が~」と言っている所にでも行って下さい(笑)
お札を買わせられたり、ツボを買わせられたり、一緒にツボを作る為にと登山する羽目になっても
責任は持てませんよ。ツボ買って治るのなら、私も既にロクロをフル回転させてますがな。
患者が奇跡と夢を抱くのは構いませんが、術者が奇跡と夢を抱くのは些か危険です。
患者に持ち帰ってもらうのは希望と目標です。治療は確実性と再現性しか私は求めていません。
そこに対峙する際に個体差が生じている以上、治療回数や治療期間に差異はどうしても生まれます。
 
鍼灸治療は神秘でも何でも無く、1回で治る人もいれば1年掛かる人もいる。
 
※神秘でも何でもなく、他院の治療が間違えていただけの可能性もあり。
治療中、治療直後、2日後、3日後、3回目、4回目と治療回数を重ねても、
良くも悪くも「全く」症状に変動が無い場合は少し怪しい(笑)
どれだけ症状が重くても、3~4回と治療回数を重ねれば、何かしかの変化は自覚出来るもの。
 
・症状の改善度合いは、患者の過去から現在に掛けての状況によって左右される。
 
※重症度にも左右されますが、無職や、休職中、寝たきりの患者程、治るまでの期間は早く、
現症状の発症が現在の労働を起因とした症状に関しての治りは遅い。
 
・環境を変えられない患者群に関しては、改善の度合いも緩やかで、何度でも再発する可能性はある。
 
※本人も自覚している為、環境を変えられない患者群の多くは説明に納得してくれますが、
鍼灸を奇跡の治療だと思っている人には私の説明では納得してもらえず(笑)
私は1回で治すと誰彼にも言っていないですよ。隣近所のオッちゃんが言っていただけでは?
 
・難病を治している
 
※国の指定してる難病なんて適当ですよ。上記の鍼灸適応例にも幾つか難病指定が含まれていますが、
診断名と症状がリンクしていない場合も多く、患者ニーズには鍼灸治療で十二分対応可能です。
しかし、本当に治らない難病というのも存在しますが、この場合、医療機関の誤診も多く、治るものは治る。
除外して除外して除外してようやく診断の付いた病名も、まだまだ治癒への余地だってあるもの。
鍼灸で治る場合、それは奇跡でもなんでもなく、他医療機関による単なる誤診です。
 
難病だと凹む前に、国に対して制度改革を求めてプラカード掲げてスピーカーを握る前に、
その時間を治す事に全力で注ぎ込んだ患者が最後に勝ちます。だから頑張って。
 
・頭痛持ちが腕立て伏せを続けたり、腰痛持ちが腹筋背筋し続けたり、ギックリ腰持ちが車高の低い車の
乗降を繰り返したり、膝が痛いのに踏み台昇降を頑張っていたり(例えがズレてきたからこの辺で(笑))、
早い話が負荷を掛け続ける行動が多ければ多いほどに治りは悪く、治療の効果を消していきます。
今のアナタの目標が治る事なのか腕立て伏せをしたいのか、どちらかに決めてくれない限り共倒れです。
 
「なかなか痩せないわ」と言いながら牛丼の大盛食べて寝転がりながら「何とかして」と言っているものです。

ついでにこちらも併せてご覧になって下さい。
 
診断名とアドヒアランスの悪化
 
手術と鍼灸
 
誤解を生む「西洋医学東洋医学」という考え方
 
1)当院は、整形外科領域に於ける、器質的異常と発痛原因の相関関係は無いものと考えております
  例・椎間板ヘルニア 脊柱管狭窄症 分離・すべり症 腱板断裂等々
 
2)精神科領域に於ける薬物使用患者、及び、過去に精神科領域の薬物を使用していた患者、
  各種事情によりステロイド免疫抑制剤含む)を使用している患者、
  各種事情によりステロイド免疫抑制剤含む)を使用していた患者、
  低血糖様症状を呈している患者、低血糖様症状を過去に呈していた患者、
  各種栄養の欠乏及び偏重を呈している患者、各種栄養の欠乏及び偏重を呈していた患者は
  治療後に以下の症状が引き起こされる可能性が高まりますので留意頂きたく思います
 
   A 抗精神病薬抗うつ薬抗不安薬睡眠薬、抗てんかん薬、中枢神経刺激薬等々を
     現在服用中、もしくは減薬中、及び断薬間もない頃に関しては、薬の反応により、
     脳の神経伝達物質が不全状態に陥っています。主に、減薬中、断薬間もない方に関しては、
     鍼灸治療による脳の血流量増大により、一時的に離脱症状を強く発する可能性があります。
 
   B 外用薬、内服薬問わず、ステロイドを使用している患者(主に過去に使用していた患者群)に
     関しては、副腎皮質から分泌される糖質コルチコイド(抗炎症ホルモン)の分泌量が健常者よりも
     少なくなっている為に、鍼灸治療で生じる微小な炎症を通常よりも抑制し難い身体環境です。
     この事により、通常は2~3日で収束する鍼灸治療による炎症反応~治癒過程が、
     延長される可能性もあります。
 
3) 上述した2)のA及びBに関連する内容ともなりますが、
   薬物の使用の有無に関わらず、受療日の体調、年齢、体力、症状の発症範囲、症状の度合い、
   日常的に高緊張状態に曝されている方、日常的に糖質摂取の多い方、アルコール摂取量の多い方に
   関しては、治療後に身体がダルイ、頭がボーっとする、フワフワする、鍼を打った箇所が引っ張られる
   感覚に数日苛まれる可能性が高まります。但し、数日でこれらの反応は全て収まります。
  
4)過去から現在に掛けて、強圧による指圧やマッサージを受け続けてこられた方、
  筋線維の微小な断裂~血腫形成が頻繁に繰り返され、筋肉の柔軟性が失われ、
  各種当該関節~各種当該筋肉の伸張短縮の状態が不全状態に陥った結果、
  疼痛を生じている方の刺鍼箇所は通常よりも増える可能性があります。
    他、手術にて身体にメスが入り、表層~深層の軟部組織に癒着を生じている方、
  廃用性筋萎縮も該当します。及び、鎮痛剤の長期服用により疼痛を免れていた方、

はい、ハードルを上げておきましたよ(笑)
せっかくだから、超重症患者から挑んだほうが後々楽です。 
私もコッソリ大物患者を送るから、お互い頑張りましょ

【電話】 0173-74-9045 又は 050-1088-2488
                             (携帯 090-3983-1921 Cメール可)
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  ~針治療から病態定義の見直しを~