藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

【号外】降圧剤データ操作、5大学に11億円寄付


降圧剤データ操作、5大学に11億円寄付-検討委でノバルティス社が開示

医療介護CBニュース 8月9日(金)22時21分配信
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検討委員会の意義などを述べる田村厚労相(9日、厚労省
 製薬会社ノバルティスファーマの降圧剤「ディオバン」(一般名バルサルタン)の医師主導臨床研究で、
同社の社員(当時)がデータ操作に関与した疑いが指摘されている問題で、同社が医師主導臨床研究を行った京都府立医科大など5大学に対し、2002-12年の間に11億円を超える寄付をしていたことが9日、分かった。

 この問題を調査するために同日開催された厚生労働相直轄の検討委員会で、同社が明らかにした。寄付金を受け取ったのは、京都府立医科大、名古屋大、千葉大東京慈恵会医科大、滋賀医科大。いずれも同社の医師主導臨床研究にかかわった大学で、臨床研究の主任研究者が主宰する研究室などに対して寄付したとしている。

 大学ごとの寄付金額は、京都府立医科大が最多の約3億8170万円。次いで名古屋大(約2億5200万円)、千葉大(約2億4600万円)、慈恵医科大(約1億8770万円)、滋賀医科大(約6550万円)の順。

 同社は、5つの大規模医師主導臨床研究の実施期間中、奨学寄付金による支援を認めた上で、「使途を指定していないため、実際に臨床研究に使用された寄付金額を把握していない」とした。07年以前の寄付金については、金額に応じて社長や総括部長らが最終的に承認していたが、07年以降は寄付金審査委員会が決定しているという。

 京都府立医科大では奨学寄付金を京都府医学振興会で受け入れ、各教室に配分。慈恵医科大は大学財務部を経由して研究者の所属の口座に振り込まれていた。千葉大は「寄付目的に沿って使用している」としたが、「一部の経費以外については、関連性を特定することが困難」と説明。名古屋大は、研究資金は循環器内科学への寄付金を使用しているとしながらも、「寄付者別に管理していないため、ノバルティス社からの寄付金の使途を特定することはできない」とした。

 検討委員会に参考人として出席したノバルティス社の永田修コンプライアンス本部長は「(検討委員会の)事務局からの要請に応じて奨学寄付金を開示した」と説明。今後は使途を特定しない奨学寄付金方式から、契約書で取り決めた使途にしか使用できない委受託研究契約方式に移行する考えを示した。

 次回以降の検討委員会で、元社員や研究に従事した関係者らからのヒアリングを行い、データ操作などの実態の解明を進めるとともに、大学などの研究機関と製薬会社との間の透明性の確保のあり方などを議論する方針。【新井哉】


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