藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

依存症(中毒)あるいは離脱症状とはどのようなものでしょうか?/向精神薬由来の症状は既にイニシアチブを向精神薬に握られている

単語の羅列ではなく、凄く分かり易く説明された離脱症状群です。患者は表現内容は異なれど、似たような状態を呈する方が大半かと思います。このような状況に陥った事に対して、患者は何処のラインで気づくかが重要なのかもしれません。薬物は時間という存在が重要になってきます。
~以下転載~
【依存症(中毒)あるいは離脱症状とはどのようなものでしょうか?(経験したことのない方、詳しくない方向け)】
頭の中はいつもぼんやりとして、混乱し集中することは出来ません。気分のムラは激しく、突然爆発するように攻撃的になったりします。前触れもなく襲ってくるパニック発作に悩まされ、頭が完全におかしくなってしまうように感じます。
あたりを見れば、視界はいつもぼんやりしています。あるいは、光が眩しくサングラスが必要になったり、パソコンやテレビの画面を見ることが耐えられなくなったりすることもあります。夜には、視界に閃光が見えることがあるかもしれません。飛蚊症や他の目の症状を発症することもあります。
皮膚には針でチクチク刺すような感覚がし、鳥肌が立つように感じます。あるいは、身体からは変な臭いがするように感じるかもしれません。また音が大きく聞こえ、例えば時計のカチカチという音など、何でもない普通の生活音に耐えられなくなるかもしれません。そして、絶え間ない耳鳴りに悩まされるようになります。
身体のバランス感覚もおかしくなり、いつも酔っぱらいのようにフラフラします。筋肉は極度に緊張、硬直し、関節や身体中が痛みます。頭はヘッドバンドを巻いているかのように硬直し頭痛に悩まされます。睡眠中には歯ぎしりを起こすこともあり、場合によってはマウスピースが必要になります。胸は苦しく、脈が速まり、動悸で心臓がドラムのように鼓動する感覚になります。息苦しくなり、パニックが始まることもあります。
夜は寝ようとしても寝付けず、ドキドキと心臓の音が聞こえます。また、突然ののぼせや寒気に悩まされ、絶えず、毛布をかけたり外したりを繰り返します。寝汗を酷くかくこともあります。
そして、ビクッとした不随意運動にも悩まされ始めます。特に入眠時に起こります。また、一日中、筋肉が痙攣するようにもなります。
セックスライフ?諦めた方が良いです。性欲はなくなり、ともかくしたいとは思わないでしょう。たとえしようとしても、おそらく上手くいかないでしょう。女性は生理の問題が出てくることもあります。
腹痛が起きたり、激しい吐き気に悩まされたりします。たとえ、何回も吐き出そうとしても何も出ってこない(dry reaching)が繰り返されます。また、頻尿になり夜中にトイレに行くために何度も起きなければいけなくなります。便秘になることもあるかもしれません。口の渇きに悩まされたり、金属様味覚がしたりします。体重は増減し、もう普通に生活できない状態まで極度の疲労に苦しむようになります。
実際の年齢よりもずっと老けて見え始め、顔はやつれ目は暗くくぼみ顔色も悪くなります。皮膚には発疹が出て絶えず痒みに悩まされるかもしれません。認知機能の障害が悪化するため車の運転が出来なくなり、働く能力も無くなります。また、人と“普通”に交流することも出来なくなり、家庭生活、社会生活が酷く損なわれます。
続いてこれらすべてがより酷い孤立感や気分の落ち込みにも繋がっていきます。また、非現実的な感覚や偏執的な考えにとらわれ始めます。閉所恐怖や広場恐怖のような恐怖症が出てきて、買い物などの外出が困難になることもあります。感情も麻痺し、よくいう“ゾンビ”のような風貌やオーラが身に付いてしまいます。
あなたの主治医に悪化する体調を訴えても、医師は処方薬の危険性について全く何も理解していません。また、薬物依存や禁断作用の本質について知識を持ち合わせていません。
それどころか、医師はあなたに別の病名を付けます。あるいは、あなたの元々の主訴が悪化しただけだと言ったり、問題を悪化させてしまう薬をどんどんと追加処方し始めたりします。友人に相談しようとしても、誰も理解することはなく、「全部気のせいだよ」と思われます。
体勢を変えることで一時的に痛みが緩和されることのある怪我の場合とは異なり、禁断症状による苦痛は心身に及び、来る日も来る日も一日中続きます。逃げ場所がないのです。
この苦悩や苦痛は、実際には何が起きているのか全く理解できないこともあり、長期間続くと耐えられなくなって自殺念慮が頭に浮かんでくるかもしれません。
しかし、このように思考プロセスが乗っ取られていても、これらの問題を引き起こしているのが薬であることにようやく気付き、医師の言っていたことが間違いであったことを知ると、あなたはそこからは、この薬を減断薬することに全力を注ぎ続けることになるでしょう。
しかし、減薬するにつれ、多くの酷く不快は激しさを増します。それは恐ろしいもので、酷く苦しみます。それと同時に、その苦痛に耐えなければ、何とかして切り抜け脱出しなければと気付くことでしょう。ただ、脱出するのにどれくらいかかるのかは見えず、時には脱出し切れるかどうかも判らないのです。
幸運にも適切な減薬指導を得た場合、減薬は少しは楽になるかもしれません。しかし、医師側の教育や知識、そして減断薬施設が決定的に不足しているため、あなたが必要とする援助を見つけることは、不可能ではないにしろ、非常に困難でしょう。これは政府の責任です。
そして、最終的に処方薬を完全に止めた後、これらの有害作用や禁断症状のいくつかが消えるのに、あるいはそれらと上手く付き合えるようになるのに、何か月も何年もかかることがあります。たとえ医療的に管理された状態で減薬を行っても長引くケースがあるのです。
~転載終了~

※多剤大量処方が害悪であるとばかりに目が行きがちですが、単剤処方でも当たり前だが有害事象は発生します。昨今の事例を1つ。
脳外領域で観血的治療を要しない程度の入院時に眠れないからとハルシオン0.125mgを処方された後、退院後も増減なく服薬し続けて3ヶ月。患者側も処方内容に関しては特に気にする事なく継続。
その後、急激なうつ症状、健忘症、離人感、不眠、知覚障害等々を発した患者もいる。幸い近くの人間だったから直ぐに脳外に副作用ではないかと問い質すように勧めて受診するも、「年齢的に認知症が始まったのでしょう」と言われただけで(age 65)、ハルシオン由来は否定され、アリセプトが処方された。
結果的には患者はハルシオンの減薬に踏み切る(ハルシオンは2つに割り易いからね。その後はピルカッター使用)。当初2週間程度は反跳性不眠も生じたが当人も理解はあった。その後、不安定な時期はあったが半年掛けて断薬。1年後には先述した全ての症状が消失し、現在はパート業務にも就け、旅行も出来るほどに回復した。
何を信じるか、誰を信じるかは患者に任せているが、せめて診療するにあたっては時系列に合致している事象だけは見てもらいたいと本当に思う。それは年齢での切り分けだけでの判断ではなく、薬剤性である事を優先して考えるべきなのではないのだろうか。まして自分が出した薬なのに。そうでなければ今頃は、ハルシオンアリセプトも服薬し続け、ボケ老人をやっていたんだろうかと思うと本当に恐ろしい。

誰か1人でも良いから向精神薬を飲んでいる人間に聞いてみたら良い。「その薬は依存性や副作用が強く、数ヶ月間飲み続ければ離脱症状が出てくる可能性があるのを知ってますか?」と。恐らく、人間関係ごと破壊するだろう。事実や正論は、それ程迄に人間を傷つけるのだ。現実はどうだろうか。実際に気が付く迄には、自身か親しい人間が同様な事象に「巻き込まれ」、且つケチョンケチョンに現代医療で叩きのめされてからでなければ気が付かない人間が大半である。
これは薬害問題だけではなく他科領域でも同様である。例えば、腰が痛いと整形外科の門を叩き、注射とシップと薬を貰ってで治らなかったとする。まぁもっと細かく書けば様々な治療手段があるのかもしれないが、未だまだその段階ではUFOを見て騒いでいる連中の事は見えないのである。存在すら知らないだろう。
ようやく「コリャマズイ、治らない」という事でインターネット辺りから情報収集すると、星の数ほどの治療手段があり、全てが良い事ばかり書かれ、何処に行っても治りそうな気になる。既に不安や焦りも募っているだろうから手当たり次第ショッピングする。その時点で既に罠に掛かっている事を未だ患者は知る由もない。
何故なら、莫大なコストが掛けられた現代医療から溢れ、その後、莫大なコストは掛けられなくても虚偽の情報は書けるインターネットの情報に絆されている事が、痛みというフィルターで盲目とさせられてしまうからである。
そんなに私は夢物語を書いているだろうか。こんな書き方をしている人間を信じる人間なぞ多くないと思う。何故なら事実と正論しか書いていないからだ。事実と正論は人を傷つけてしまう。何故なら、人間は出来る限り幻想の中で生きていたいからなのだ。
耳鼻科に行けば全員の鼻づまりが治り、難聴が治り、頭痛が治るか。整形外科に行けば全員の肩コリが治り腰痛が治り膝痛が治るか。その多くは幻想なのだ。では、何故その幻想に患者が迷い込むのか、私達が考えなければならないのはそこからかもしれない。

向精神薬由来の症状は、断薬後も、向精神薬に主導権を握られています。その意味を知るには、現段階で嗜好品の如く向精神薬を齧っている人間や、向精神薬が無ければ生きていけないという状態の人間には分からないかもしれませんが。
どうしたら良いですか?という言葉は不安が根底にあるから発せられます。「巧みな業者は、その患者の不安を金に変える事で財を成します。」不安ビジネスの根底がこれです。
話を少し戻しますが、針治療というのは幾度となく様々な医療・代替医療で奏功せず、且つ自己の短期的及び中長期的な将来性を目指した積極的治療姿勢を持つ患者群が多く見受けられます。勿論、受療動機が自発的であるか、無理やり連れてこられたかによって治癒率というのは異なります。そして、治療回数と治癒率が比例するのは事実です。ある程度の平均受療回数は算出しているものの、症状も重ければ治療過程でステイする感覚もあれば、一時的に憎悪する場合もあるでしょう。皆が皆、ベッドで一日中過ごせるような好環境でもありませんので。
勿論、症状の由来が何であるかにより全く異なってくるので各種由来による改善推移まで書くと莫大な量になるので書きませんが、
もっと根底にあるのは、悪い言葉で書けば術者による患者支配、良い言葉で書けばイニシアチブを術者が取る事によっても大きく患者将来は異なってきます。患者自身でどうしようもない、どうしたら良いか分からない為に他者にコンサルトするものなのですが、向精神薬を服薬している向精神薬由来の症状を抱える患者は既に向精神薬によって主導権を握られている事を知る必要もあるでしょう。
向精神薬は「見えない拘束衣」「(薬を指して)白い拘束衣」とも古くから言われている位、患者の主導権を奪ってしまう存在です。では、私みたいな何処の馬の骨か分からないような所まで来るには、服薬歴10年20年30年はザラで、当たり前ですが具合が悪いからコンサルトしてくる訳です。一昔前は今のように整形外科領域でもバンバン向精神薬が処方される時代ではありませんでした。私の記憶が定かであれば、10年前程度はパニック障害とか強迫障害とかうつ病とか、そのような診断名が流行していた記憶があります。
その後、今のように発達障害双極性障害という病名が流行り始めたのは、薬剤による躁転を鑑みなかった結果であったり、製薬会社の営業によって驚異的に広まった喧伝による結果でしかありません。政府広報でもACでも公的機関に掲示されたポスターでも何でも良いですが、向精神薬が一気に拡大されていったのは、GSKによる1999年の「うつは心の風邪」キャンペーンを皮切りに始まった事は記憶に新しいところ。
では、まぁそれは置いといて、実際に具合が悪いものだから何とかしたいと言う気持ちは大変理解しておりますし、何かしかの手引きをしたいところではあるのですが、既に「見えない拘束衣」に主導権を強く握られてしまった患者と言うのは、どれだけの割合が脱却出来るのかと言うのが問題になってきます。根底に「極度な不安」という症状があります。それが、現症状が改善するか否かに対しての2次的不安なのか、薬剤性による不安なのかを判定する為にも、患者は「見えない拘束衣」から結局は脱却しなければ先には進めない。
今もそうかもしれませんが、当時は、自然発症性が極めて高度な世間一般で言う「自律神経失調症」と言う、何でもありな症状群に対して向精神薬は処方されていたケースが圧倒的に多かったでしょう。では、そのような自然発症性が極めて高い症状に対して向精神薬を処方し、脳内が強制的に変動した場合、治るものも治らなくなります。服薬し続けている限り、治るものも治りません。
向精神薬を服薬していなければ自然治癒率も極めて高いでしょう。しかし、薬物で強制的に変えられた脳を変える為には薬物を抜いてからがスタートであり、減薬過程ではスタートでも何でもなく、断薬後から様々な離脱症状が出てくる可能性と闘いながら日常を送る事になります。それが何ヶ月続くか何年続くかは分かりません。後遺障害として残る症状もあるかもしれません。其処まで考えた場合、自身が乗り越えられるかという不安も、既に不安という症状を抱えている患者が乗り越えられるかという問題もあります。
自身から発せられる症状は誰にも頼る事が出来ません。何故なら誰にも分からないからです。治るか治らないかは別として、検査上の数値や構造的な異常なら情報として共有する事が出来るでしょう。誰にも分からない症状を、一体誰が治してくれるでしょう。それは、患者自身が治すという強い気持ちが無ければ無理だという事に行き着きます。それが辛辣ながら向精神薬由来による症状群かもしれません。
その為、前項でも書いた通り、インターネットでは虚偽の情報が沢山書けると書いた理由です。最終的なゴールに至るには、患者努力によって症状発症由来を除外しなければなりません。それが先ずは断薬です。「睡眠薬を飲んでても眠れないから〇〇療法を受けたら眠れるようになった」。事実あるでしょう。それは私も経験している事です。しかし、それだけでは患者の将来性はゼロである事、治療としての本質で無い事も知らなければなりません。
治療は常にユラユラと軟着陸であるかのような事を言っている業界側の人間もいますが、根底的由来を除外せぬまま上っ面だけ改善させるだけの手段をしているのであれば、それは先述した通り「巧みな業者は、その患者の不安を金に変える事で財を成します。」でしかないって事です

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  ~針治療から病態定義の見直しを~