藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

セルフケア【self-care】



[名]セルフケア, 家庭での手当て:ちょっとした病気やけがは医療機関に行かず家庭で治すこと.
                                                                                            http://kotobank.jp/ejword/self-care

マイノリティーリポートまで含めていくと話をする気も萎えるのでダラッと書き流します。
書き続けるって不思議なものですね。どんどん内容がシンプルになっていきます。
3コードで伴奏が成立するように、治療の内容も3箇所に絞られてきているのはその為か。
世の中は腰痛肩こり程度で済むはずなのに、医原病のせいで理論も理屈も治療内容も複雑になっているだけ。
先日も松菊堂にお世話になった際にも話を交えていたのですが、その1つに
 
「患者はセルフケアをしない」
 
と言う事。大体の医療機関代替医療機関に於いても、
来院患者に対しては大なり小なりセルフケアの手段を伝えていると思いますし、
ご覧になっている患者群に関しても、セルフケアの手段を聞いた事は1度や2度位あるはず。

セルフケアって非常に意味合いの広いものだと思いますので、話の内容も絞らなきゃと思うのですが、
例えば、今私はこのPCに向かっている時、右足を組んでキーボードを叩いています。時に左足を組みます。
月並みな治療院では、足を組む姿勢を否認する傾向にありますが、私は比較的容認しています。
何故なら、それは足を組む事がセルフケアになるからです。
言い方を変えれば、足を組まざるを得ない身体状態だからなのです。
足を組む事で身体姿勢はどのように変化するでしょう。
臀部や大腿外側は伸張位が取られ、ストレッチ効果が得られています。
 
もう少し、緩い話をすれば、長時間の座位姿勢を取り続ければ、
時に臀部の荷重位置を変えたくなったり、肘掛があれば肘掛に体重を掛けたくなったり、
下肢を内転させたり外転させたり、足底の付く位置を変えたりしたくなるでしょう。
可能であれば立位になり、背中を反らしたくもなるでしょう。
これも、セルフケアの1つだと思います。
長時間の同一姿勢は簡単に疲労を蓄積させる事を人間は痛みや重だるさを自覚する事で避けようとします。
 
腰椎下部(L5/S1辺り)で上半身の体重をロックさせて立位保持している人、
立位時に膝関節内側に荷重を掛け、内股で立位保持している人、
腕を組みたがる人、首を回したがる人、肩を回したがる人、
吊り革にぶら下がりたくなる人、全ての動きはセルフケアの範疇ともなり、
成らざるを得ない身体状態である事が示唆されます。
 
上記に記した内容は、皆様も一度や二度した事もあるでしょうし、
過去から現在に掛けて継続的に行っている人もいると思います。
良いか悪いかの話は置いといて、自身の疲労から避けようと無意識の内に行われている動作です。

では、このような動作を外部の人間がアドバイスしたところで治せるかと言ったら
患者は即座に治す事は出来ないものです。何故なら、先ほども書いた通り、
成らざるを得ない身体状態が現在進行で持続しているからです。
 
筋骨格系統の症状を呈している患者群に関しては単純な話です。
鍼でもマッサージでも整体でも何でも良いですが、このような無意識に行われているセルフケアを
行わなくても良い身体状態に変えれば良いのです。でなければ、私等は患者が無意識に行っている
セルフケアを否定するだけの人間で終始してしまいます。
荷重位置や配分の話をすればキリが無くなりますが、
患者は出来ないものは出来ないんですから仕方がありません。
 
治療を重ねる毎に変化していく身体状態が、無意識下に於けるセルフケアの変化、減少へと繋がります。
いきなりマッケンジーをやれと言っても出来ない人だっているでしょう。
マッケンジーを出来るような身体状態に高めてからでなければ、患者は出来ません。
もっと分かり易く書けば、絶賛頚骨骨折中の人間に走れと言っても走れません。
やるかやらないかという話は、身体には通じない場面も多くあります。
しかしまぁ、純粋な筋骨格系統の症状であれば、話はこれ位で終わりますので簡単なものです。

では、これが薬害や栄養偏重だった場合はどうしたら良いでしょうか。
上述した純粋な筋骨格系の症状にも繋がる話かもしれませんが、
例を1つ挙げましょう。最近は覚醒剤の話題をテレビで多く見ます。
「依存」「禁断症状」等々のワードが随分と飛び交っています。
 
依存や禁断症状なんて言葉は違法薬物に限った話ではありません。
当ブログの【精神科領域】精神医療の真実断薬.comを見ても、
どれだけの人間が苦しんでいるでしょうか。
そして、言ってしまえば苦しんでいる状況下にいる方々は、幸いにも気付いた方々であり、
手放しにしていられないのが、気付いていない方々でもあります。
でも、人間って不思議なもので、自身に取り込んでいる「何か」が身近なものであればあるほど、
外部の人間がとやかく言っても反意を示すもの。ここに外部が介入する事によるケアの難しさがあります。
 
結果から言えばなんぼ言ったって駄目でしょ。
マッケンジーしてと言ったらしてくれても、デパスを止めろと言っても止めないでしょ(笑)
こんな場面は別に医療者側の立場だけでなくとも、一般家庭内でも山ほど巻き起こっているでしょう。

何で止めれないかと言うと、依存性があるからです。
依存性の高いものは止められない。仮に一時的に停止出来たとしても、強烈に取り込みたくなる。
 
私も以前から糖質を制限しています。でも、強烈に糖質を摂取したくなります。
プリンだって丼一杯食べたいし、ショートケーキだってホールのまま食べたいし、
カロンに囲まれたいし、ソルビンがタップリのスルメを齧りたいし、ベルミーコーヒーをがぶ飲みしたいし、
パンには蜂蜜を塗って食べたいし、福田パンに挟まりたいし、二郎は大盛を頼みたいしと妄想は止まりません。
何でこんなに糖質は人間を魅了するのか…。何でグルコーススパイクを起こすまで食べたくなるのか…(笑)
 
では、このような食の衝動性は何なのか。これも依存性が高い食品群になるからです。
世の中を見渡せば、生野菜を塩もドレッシングも掛けずに食べまくる人はどれ程いるでしょうか。
 
人間の身体を動かす為に、構築する為に、構成する為には必須となる栄養素が存在します。
必須脂肪酸必須アミノ酸、聞いた事があると思いますが「必須糖質」という言葉は聞いた事が無いと思います。
 
身体を動かす為にはブドウ糖は必要です。脳や網膜、赤血球等々、
私達はブドウ糖の恩恵を受けなければ生きられません。
但し、ブドウ糖は能動的に摂取しなくとも体内で作られるようになっています。
 
その為に、外部からの糖質摂取は無用なのです。
しかし、今の栄養学を見てみるとどうでしょう。
食品摂取栄養素の割り合いはどのようになっていますでしょうか。
糖質は6割摂るように推奨されています。何故6割という試算が出たのでしょうか。
私達はそこの歴史から知る必要があります。これも教育や統計学による擦り込みや誘導が成したものです。
その結果、未だに糖質を摂取させてインスリンを打つという、マッチポンプな医療が罷り通っています。

身近なものであればあるほど、止められない。
我慢、忍耐力が患者自身に必要になってきます。
我慢と忍耐力ってのは人間にとって嫌な事です。
しかも、今日止めたとしても、明日に結果が出るものでもない。
そして、依存性の高い薬や食品ほど、禁断症状が惹起され、
理解が無ければ症状が悪化しただの何だのと患者自身も周囲の人間も騒がしくなる。
処方した人間は薬のせいにしない。元疾患の悪化とする。薬の増量を勧める。
自律神経のせいにする。そんな事はない。精神医学に元疾患も何も元から存在はしないし、
自律神経とやらを狂わせたのは、患者の仕事じゃない、家庭環境じゃない、薬が元凶です。
少しぼやきますが、精神薬問題に取り組んでいると一番厄介なのがコレ。
 
数週間~数ヶ月~数年掛けて初めて結果が出始めてくるものです。
それを即座に改善したかのように見せかけるのが、また薬であり、特定の食品だったりもします。
それは患者自身が一番知っている事かもしれませんし、日々葛藤しているかもしれません。
 
このように、セルフケアとは我慢しなければならない要素も多分に含まれている面を鑑みると、
なかなか出来ないものだと思います。一度味を占めると止められないんですよ。
リタリンなんて良い例だと思います。適用がナルコレプシーのみになったら地下で個人売買されまくり。
病気の為に飲んでいるんじゃない、あんなの単なるジャンキーの集いですがな。
 
「適切な治療」とは何なのか。1~7

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