藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

狭い車内では御座いますが


お知らせ
 
【ゴールデンウイークも診療しております】
【東京】5月13~15日  5月27日~28日【往診】は東京におります。

過去数回の東京往診には高速バスを使いました。
車内で眠れる器用な人間にとっては高速バスのメリットは様々あります。
 
1)新幹線や飛行機と比べ、格段に安い
2)出発は21:00~22:00頃、到着が7:00~8:00頃の為、バス乗車前後の時間をフルに使える。
 
因みにデメリットとして…
1)トイレ付きバスの場合、出発~到着まで降車出来ない運命共同体、体調不良は許されない。
2)遮光カーテンで左右前後仕切られるのも一因ですが、満席の場合、凄い圧迫感。
3)隣席で匂いの立つ唐揚げ弁当を広げられないかドキドキする。
4)出発前の「狭い車内では御座いますが、ごゆっくりおくつろぎ下さい」の車内アナウンスで余計緊張する。
 
と、幾つかのメリットとデメリットは生じます。(デメリットが多いと思わないで下さい(苦笑))
到着も浜松町や品川や池袋や東京だから、羽田~ゆりかもめの移動とか、
時間も短縮出来る等々のメリットも沢山あります。
別にバスだからと言う訳ではなく、それが新幹線でも飛行機でも利用者の都合や事情によっては
様々な長短がある以上、是非を問う問題でもありませんし、最近は乗り慣れてきたので構いませんが、
本音を言えば、グランクラスでPC片手に青森~東京間を行き来したい…、実現するのは何時の日か。

私自身、旅行という旅行も今までした事ありませんし、旅行したいと思った事もありません。
東京に住んでいた頃も、上京当初こそ東京タワーを初めとした所謂「名所」を見て回りましたが、
電車で行って帰ってこれる、簡単に手の届く範囲の名所というのは意外にも感動は少なく、
現在、青森におりますが、青森の名所を見て回ろうとする感覚も薄く、
まして、ここ最近の東京往診にて東京に出向いても鍼ばかり打っています。
 
一体、私の人生は何なのか、よそ様に比べたら詰まらない人生なのかと思う部分も時としてありました。
多分、鍼さえ打っていれば、私はそれで幸せな人間なのだろうと腹を括っている所存ではあるのですが、
私の不徳の致すところ、臨床現場を通じて様々な反省は沢山してきました。
この点に関しては、今後の臨床を通じて活かしていけるよう励んで参ります。
 
患者側の要求と、術者側の提供が異なる以上、確実に疑念は生まれます。
その1つの中に術前術後の術者側の情報提供が、患者側に確実に伝わって納得して頂いているか、
術中に患者側の要求として、発痛箇所に対してのアプローチの意義の有無を納得して頂いているか、
過去に受療されてきた医療機関代替医療で説明されてきた事と異なる部分の説明に対して、
如何様に伝えて納得して頂けるか、鍼灸治療によるリスクとベネフィットの伝達は上手く伝わっているか。
 
結局は鍼を打つという行為よりも、大切なのは相互の理解であり、
1つの治療指針が構築されつつある以上、短時間且つ、高効率で結果を出す事が肝要と感じてきました。
実はという訳ではありませんが、数ヶ月前から1つのデータを取り始めていたところ、とある事に気付き、
数ヶ月前から治療内容も僅かずつ変革しております。私自身、過去から現在に掛けて、
精神医学や整形領域での矛盾、栄養摂取内容に於いての無駄な面の排除を考察しておりましたが、
私自身の治療内容の無駄な面も常に考察はしておりました。
 
1つは治療時間です。治療に際しては、特殊なケースを除き、治療ベッドに横になってもらい治療は
進む事になるのですが、基本的に鍼を打ち込んだ状態の患者というのは、半強制的に動きが取れなくなります。
中には、動き回っても何とも無いという方もいますが、大方は動けないものです。
体動不能状態に陥った患者群は、慣れている人ならまだしも、慣れていない人には苦痛であるでしょう。
 
もう1つは鍼の使用本数です。もしかしたら、私は他所様と比べると多いそうです。
多いから良いとか、少ないから良いという話ではなく、多ければ多いほど、身体の負担は単純に増します。
中には、「長い時間、治療してもらって」や「沢山鍼を打ってもらって」という良い意味での声は頂きます。
只、それは、他所と比較しての「時間」と「本数」の事だけであり、「効果」や「結果」とは異なる部分です。
 
癒しでもリラクゼーションでも無く、あくまで治療を標榜している以上、
5分で終わるなら5分で終わったほうが良いと思っていますし、
1回の治療で終わるなら1回の治療で終わったほうが良いと思っています。
 
患者側は知らない事かもしれませんが、主目的さえ施すというスタイルであれば、
過去から現在までの大抵の患者は本当に5分で終わらせる事が出来ます。もっと言えば3分でしょうか。
様々な説明の時間を除外して、あくまで鍼を打って抜くまでの時間という事であればです。
但し、何で5分で済む内容に対して1時間~1時間30分も治療に時間を充てていたかと言われれば、
補助的な要素も相当数込めていた事、それは、私自身の不安とエゴの部分も多く含まれての事だったのかも
しれません。直後効果の面、restの意味合い、患者ニーズに悪い意味で乗っかってしまったetc…、
それらは、私自身の後ろ盾を作る意味での治療時間と治療本数だったのかもしれません。
只、人間ってのは「長時間」「多鍼」が「満足感」に繋がり治療効果として評点されるもの。
厳密に言えば、本来「満足感」と「治療効果」は関係ない部分なのですけどね。
 
今は、周辺の医療機関代替医療機関を見回しても、
オシャレな内装でリラックスした空間を演出されており、スタッフの方々の対応も大変丁寧で、
逆に恐縮してしまう位です。ふとこないだ、東京に出向いた際、たまたま通りかかった整骨院から出てくる、
とある患者に向けられた言葉は「有難う御座いました」でした。言葉の投げ掛けはどうでも良いと思いますし、
整骨院のスタイルが「有難う御座いました」ならそれでも構わないのですが、
患者は違和感を感じないのだろうか、声掛けしているスタッフは違和感を感じないのだろうか、
中では何が行われているのだろうかと、私まで違和感を感じてしまいました。
それでも、世の中がそのような流れになっているのであれば、そうなのでしょう。流行廃りの問題ではなく。
 
このように、今現在の私の治効理論を鑑みる限り、「長時間」「多鍼」という部分は、
もしかしたら「サービス面」としてのカテゴリーに含まれてしまい、治療効果とは縁遠いのかもしれません。
様々なサービスもプラセボも全て除外して、本当に純粋に純粋に治療効果を追い求めていく為に
学生時代の臨床実習から始まったのではないかと、ふと思い起こし、改めて初心に立とうと思いました。
 
駆け出し時の治療場所はカラオケボックスや旅館の時間貸しのスペースでした。
プラセボもサービスも無い、まさにマイナスの環境下で信じられるのは自分が打つ鍼しかなかったでしょと。

無駄話が過ぎてしまいましたが、鍼灸とは全く関係ない環境に身を置く事で、
治療内容の変化も出始めてきています。それを更に今後に繋げれられるよう、
高効率化と低負担に努めていきたいと思います。その先にグランクラスが見えてくるのかもしれません。
同等の効果が得られれば、短時間、低負担に越した事はないでしょう。
この先は生理学的解釈が付き纏うので難しい話は書きませんが、
どこでもドアレベルを最終的には目指していきたいものです。


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  ~針治療から病態定義の見直しを~