藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

「適切な治療」とは何なのか。4


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発症機序が明確な症状群に対してさえも「心因性」と診断付ける状況下に於いては、
患者側が思考を変革せぬ限り、「心因性」と告げられても、精査により器質的異常が生じていようと、
現代医療に於いて使用される薬物は結果的に「心因性」に帰結している事を知る必要性があります。
以前軽く触れましたが、意味を飲み込めない方々がいらしたようなので、補足的に記載していきます。
 
例えば、「心因性○○」と診断された場合、
身近なものであれば「心因性腰痛」「心因性頭痛」等々という表現で述べられると思います。
では、この方々に対して処方される薬剤を少々調べてみると、
SSRI、SNRI、NaSSA、MPH、BZD、オピオイド及び非オピオイドが選択されています。
言ってしまえば、「筋筋膜性腰痛」とか「緊張性頭痛」とか「群発性頭痛」でも何でも同じですが…。
 
他、医療機関で「うつ病」と診断された場合の選択薬はどうでしょうか。
統合失調症」と診断された場合は?「高次脳機能障害」と診断された場合は?
若しくは高齢患者が知らず知らずの内に「認知症予防で」と飲まされていた薬は?
例えば、「椎間板ヘルニア」と診断され、医療機関での治療効果が芳しくない場合で処方される薬は?
 
と考察していくと、診断名如何問わず、結果的には皆一様に根本的に似た薬が処方されています。
見方を変えれば、確かに、各種現症状の軽減~改善という自覚を患者側は得る事が
出来ると思われます。但し、処方されている薬物はあくまで「治療薬」では無い為に、
原因が残存している限りは、薬を飲んでいれば対処していられる症状も、場合によっては、
依存の形成、常用量離脱、長期服用から減薬時に於ける離脱症状等々と、
確実に生活を脅かす程の症状群と対峙しなければならぬ時期は訪れます。

例えば、ステロイドステロイドに関しては、投与~減薬時の離脱症状群等々がある程度確立されている為に
医療機関にても患者側への説明が為されていると思いますが、
それでも、あくまで病態把握やステロイドという薬に対しての見方も処方する人間によっては
個々人に大きく差がありますので、処方時の説明も異なれば、減薬時期も相応にして異なってきます。
それでも、明らかに不要な投与が散見されているのも事実であり、
本当に必要な方というのは極々一部に限られてくるのではないかと思われます。
あくまで、対処療法である以上、それ以上でもそれ以下でもありません。

例えば、精神薬。言わずもがな精神医学及び精神薬は全く不要ですが、
100歩譲れば、医師によってはhttp://javelinthrower.blog61.fc2.com/blog-entry-210.htmlのような
考え方もあり、他者に危害を加える状況下に於いては善悪の話は置いておき、必要悪となる可能性もあります。
 
一部抜粋↓
>>我々救急医は傷病者の精神状態がどうであれ、何とかその場をしのぐことはできる。
麻酔や救命の技術が大いに武器になっているのであろう。血まみれで阿鼻叫喚し大暴れする
傷病者なんぞザラに診ている。検査目的の鎮静なんぞお手の物、患者に有無を言わせず、
なおかつ短時間検査・治療をする義務を全うするためである。最近は傷病者に襲われたり、
耳障りな罵詈雑言を浴びせられたりすることが増えて来ており、
防衛のためにも一層麻酔・鎮静のテクニックが要求される。
 
言葉は極めて悪いが獰猛な動物を麻酔銃で眠らせる飼育員の心境である。
警察官も凶悪犯を取り押さえ逮捕し、取り調べに乗せるまで一苦労あると思うが、それとも類似するであろう。
さて、全国的に精神科病床を擁する「総合病院」は非常に少ない。それは、精神疾患者は見張り・抑制・鎮静などに多くの人員を割かなければならず、また他の入院患者に不安を与え迷惑をかけるからであろう。
北見日赤はその点では、高評価を受けて良いかと思われる。
 
一方、北見日赤は内科医の大量撤退が話題になった病院である。
精神疾患をもつ内科患者」も内科が診ていたことと思われるが、ストレスは甚大であったであろう。
精神科医というのは総じてフットワークが重く、コミュニケーション障害がある。
精神病患者および精神科医らにかき回される内科医の苛立ちが目に見えるようである。
精神病床の存在は他科の疲弊・消滅を招くものであり、
全くの想像であるが北見日赤の内科撤退はそれが遠因であるのかもしれない。

今回の事例は、精神科医が鎮静をかけたことで起こったようである。
しかも上手に処理ができず、刑事・民事両方から訴えられる失態を犯してしまった。
今後ますます精神科医が救急患者を診なくなってくるであろう。

今後、我々救急医の負担がますます増えることが予想され溜息しきりである。
本来、救急医は生産人口の維持に最も寄与しなければならない立場にあるが、その逆をいくことになる。
すなわち精神病人の延命・医療や福祉費の増大さらには治安低下や犯罪の増加に与することになるのである。

我々救急医に精神疾患者の生殺与奪の判断はしかねる。精神科医にはプライドを持って診療に
あたってもらいたいものだ。そうすれば生殺与奪の権限は今後ともゆるぎないものになるであろう。
今回の訴訟は是非勝ってもらいたい。
 
上記URLの医師のコメントに関しては、致死量に至る処方内容を知らない状況下でのコメントなので、
その後の見解は異なると思われますが参考までに。
上記URLの詳細は以下URLで。
 
トロペロン(点滴) (抗精神病薬) 8~24mg
トロペロン(内服) (抗精神病薬) 25mg
セレネース     (抗精神病薬) 30mg
リスパダール    (抗精神病薬) 6~9mg
ジプレキサ     (抗精神病薬) 20mg
セロクエル     (抗精神病薬) 100mg
レボトミン      (抗精神病薬) 30mg
テグレトール    (抗てんかん薬) 800mg
ベンザリン      (睡眠薬)    10mg
ヒベルナ       (抗ヒスタミン薬) 30mg
マイスリー      (睡眠薬)    10mg
 
CP換算値で6000mg。

他にも、湿布薬や抗ヒスタミン薬等々と、挙げればキリがなくなりますが、
改めて自身の症状に対して出されている薬の特性を知り、
薬を飲む事の意義を医師に委ねるのではなく、自分自身で考察せぬ限り、
薬によって健康を脅かされるケースは後を絶たなくなります。
 
「○○と診断されたから良かった」「原因不明ではなく、○○病と分かって良かった」なのではなく、
大切なのは「○○と診断され、△△のような症状に対して如何様に対峙していくか」であり、
原発を無視し、頭から潰してしまうような対処療法を施行され続けた場合、
毒に毒を盛り続ける結果ともなりますし、長期間に及べば及ぶ程、
脱出する事が困難になってくる事は明白であります。
 
勿論、医療機関側が意図的に拗らせている訳ではないと思うのです。
現代医療の治療手段のマニュアル~ガイドラインがそのようになっている以上、
言ってしまえば何か不遇な事態が起きても、医療機関に落ち度は無いと司法の場でも容認されてしまいます。
その為に、結果的に拗れていくのであれば、患者側が先に気づかなければなりません。

画像診断の限界、及び、画像診断への依存、画像診断依存故の神経学的所見の無視、
様々な問題はあるかもしれませんが、現状を見ている限り、
救急医療を除いた各種疾病に対しての医療機関の薬物治療を見ている限り、
冒頭でも触れた通り、結果的に「心因性」と同等の処方に帰結しており、
その事を患者が気づかなければ、薬害問題が終結する事はないと思われます。
 
しかしながら、薬物を処方されるに至るまでの経緯に関しても、
諸問題が多く残る以上、薬だけに焦点を当てていても根本的な解決に至らないかもしれません。
例えば以下を見てみましょう。一般患者の質問に対して、一般的な答えを提示するとこのようになります。
そして、恐らく下記の答えが世間一般での椎間板ヘルニアに対しての認識とも言えるでしょう。

Q、椎間板ヘルニアはどうやったら治りますか
 
A、ヘルニアの状態によって変わります。
椎間板が少し飛び出ていて神経を刺激している程度なら
麻酔科やペインクリニックでの硬膜外ブロックをお勧めします。
だた、ブロック治療をしてもすぐには治りません。
硬膜外ブロックは痛み止めの注射ではなく血流改善のための注射です。

ヘルニアのある周辺の血の巡りを良くして、傷んだ神経のダメージを回復する注射です。
何回か注射をして神経のダメージが改善してきた頃に効果が出てきます。
また、椎間板ヘルニア自体が改善しなければ神経を圧迫しダメージを与え続けているので、
ずっと注射を続けないといけない場合が多いです。たまにヘルニアが引っ込むこともあります。

他に椎間板の中身(髄核)をレーザーで焼いてヘルニアをひっこめる方法もあります。
これは細い針を使って行うので局所麻酔でできます。
今は分かりませんが以前は保険対象外だったため医療機関によって値段が様々でした。
椎間板の飛び出し方がひどくて中身が出ている場合は入院して
持続硬膜外ブロックをした方が良いと思います。
飛び出した中身は体にとって異物と認識されるため、貪食作用でなくなることがります。
 
硬膜外ブロックによる血流改善がこの作用を促進します。
また破けていない椎間板の中に注射をしてわざと破裂させ、
体に椎間板を吸収させる椎間板加圧注入法という治療もあります。
この段階で手術をし、その後予防措置を何もしない場合再発することも多いようです。
古いデータになりますが、腰部椎間板ヘルニアの人で手術した人としなかった人とで比べた場合
5年後の痛みの度合いが同じだったという報告があります。
また、一度手術をすると再手術は大変なようです。
もちろん一度の手術で良くなる人もたくさんいます。

椎間板がものすごく飛び出して神経をつぶしている状態、
足がしびれて動かない、排便の感覚がわからないような時は急いで手術をした方が良いと思います。
まず神経を守りましょう痛みの治療はそのあとです。

麻酔科、整形外科、脳神経外科などで椎間板ヘルニアを治療していますがそれぞれの科で、
また同じ科であっても医療機関によって意見は様々です。
私のお勧めは、侵襲の少ない順に治療を進めていくのがいいと思います。
なのでまずは麻酔科かペインクリニックですかね。
椎間板ヘルニアの場合、手術してもしなくても痛みが全く無くなるということは難しいです。
痛みと上手に付き合っていく方法を探しましょう。なんにしても医者とよく相談してください。

上記アンサー内で同意出来る点は
>>飛び出した中身は体にとって異物と認識されるため、貪食作用でなくなることがります。
>>腰部椎間板ヘルニアの人で手術した人としなかった人とで比べた場合5年後の痛みの度合いが同じだったという報告があります。
位になるでしょうか。病態把握が異なると、確実に治療内容も変わりますし、
結果の出方も異なってくるでしょう。どちらが正しいかというものは、生理学的考察、整形外科的考察により
差異がある為としか申し上げられませんが、患者側からしてみたら「良くなればそれで良い」訳ですから、
今更難しい話を並べる必要性は無いと思います。
 
但し、現代医療の中心が薬物治療である以上、そして、「鎮痛=治癒」という図式を患者側が持っている以上は、「治癒」とは異なる方向へベクトルが向いているのを認識しなければならない点だと思います。
 
例えば、もう一例見てみましょう。

睡眠薬マイスリーと、アモバン、どちらが脳への負担が少ないでしょうか?
どちらも眠れますが最近健忘があります。
今はマイスリー10mg使用しています。
2ヶ月前までアモバンは7.5mg+その半分を割って使用していました。
自分はアモバンの方が、健忘があったような気がしました。

あと、抗不安薬デパスソラナックスは、どのような違いがありますか?
ソラナックスはパンチが弱いけど、眠くならない。
デパスは眠気がきて、結局寝ることで不安も解消しているような感じがあります。
デパスソラナックス以外でお勧めの薬はありますか?ネットでセディールという薬をみつけました。
セディールに変更してもらおうか、検討しています。

SSRIのルボックス50mg使用しています。SSRIはやめたいと思っています。
ルボックスは7年近く50mg服用してきました。
でも、イライラと凶暴性がどうしようもなく出るときがあります
SSRIに変わるお薬はありますか?
いろいろと質問してすみません

このような質問があった場合、アナタならどのように答えますか?
力価とか相互作用云々の説明をしますか?
ベンゾジアゼピンだから~とか、SSRIだから~とかの説明をしますか?
それとも、「そもそも薬は必要なのか?」と問いただしますか?
理解はあれど納得が出来なければ強い依存が形成された薬からの脱却は命がけになります。
必要なのは患者側が何処まで納得するかによって、治癒までの速度は変化してきます。
「眠れないから何の薬にしようか」ではなく、「何で眠れないか」を考察し、
根っこを正していかなければならないと考えるべきです。
 
では、もう1例見てみましょう。

高次脳機能障害です(交通事故後遺障害自賠責3級) その後 1年リハビリ
リハビリ終了後 再婚し いろんな嫌なことが重なりそれから半年後から神経科に通っております。
 
今 通院しだして1年余りがたちましたが先生ははっきりした病名は言って下さいませんが
薬はコンスタン・ルーランセルシンレンドルミンマイスリー・頓服にリスバダールを処方して頂いて
頓服をあわせると1日5回飲んでおります。朝は一人で起き上がれない程震え
手が熱くなり 普段は疲れが酷くフラツキはずっとで バスや電車で出かける時は特に
普段変わったことがあっても 不安で胸が締め付けられるようになります
 
最近はなくなりつつありますが勝手に涙がでて座り込んで立てなかったり
夢か現実か分からず主人の過去の浮気を攻め立て包丁を持ち出したり死にたくなったり
 「高次脳機能障害」の症状もあると思いますがネットや本を調べると「自律神経失調症」や
「うつ」と似ている気がします。ただ お伺いしたいのはこの薬をやめられる時がくるのか?と言うことです。
 
とてもじゃありませんが今の段階では薬が切れるような時間になると
体は震え頭を横に振り始めるか足を動かさないとじっとしていることが出来ないほどおかしくなります。
先生は症状が改善して来たら徐々に減らしていくしかないとおっしゃいますが
薬を飲むのを忘れていても体が覚えています。
こんな状態で薬をやめられる日がくるのか不安でたまりません。
 
薬の依存症になっているのではないかとか根本的治療になっていないんではないかとか不安しかありません。症状は少しづつ良くなっている気はしますが 一体なんの病気の症状なのかもわからず
ただ薬を飲み続ける日々で体も頭の中も辛くて仕方が有りません。

>>薬が切れるような時間になると体は震え頭を横に振り始めるか足を動かさないとじっとしていることが出来ないほどおかしくなります。
>>夢か現実か分からず主人の過去の浮気を攻め立て包丁を持ち出したり死にたくなったり
 「高次脳機能障害」の症状もあると思いますがネットや本を調べると「自律神経失調症」や
「うつ」と似ている気がします。
 
医師に意見を求めず、自身で薬の作用、副作用を調べれば上記症状の解決策の糸口は見つけられます。
新たな症状が出てくる度に新たな病名を探すのではなく、自身が飲んでいる物、食べている物、
触れている環境等々に対して振り向く機会を作らなければ、一生同じ事を繰り返す事になります。

切羽詰れば誰しも情報は鵜呑みする傾向にあるのは致し方ない点だと思います。
現に、一度は実害に遭わなければ人間は気づかないものです。
それでも尚、傷は浅い内に気づくに越した事はありません。
 
今の立ち位置を確立する為には、一度は自分をゼロに持っていかなければ始まらない事があります。
そこに薬が含まれている以上、疑わなければならないのは、他疾患を躍起になって探すのではなく、
自分自身の現状を振り返る事が肝要なのではないでしょうか。
そして何より一番恐ろしいのが、この手の薬の長期服用により、
重篤疾患までマスキングされると同時に、重篤疾患を幾らでも形成してしまう事です。
 
どのような診断が下されても飲んでいる薬が一様に同じなのであれば、
結果的に「心因性」「気のせい」に帰結している事がこれで分かると思います。
厳密に言えば異なりますが、100人が皆異なる病気だとして、
その100人にどんなに病気の説明をしても、最終的には同じ薬です。
○○病は○○の神経伝達物質が云々とかという、仮説で創り上げられた疾患に対して、
実際に脳内を引っ繰り返すかのような薬物を飲む必要性があるのでしょうか。
大切なのは、初めから飲まないという選択肢を患者側がチョイスする事なのではないでしょうか。

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