藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

鍼灸治療を「知らない」から「知る」へ

今回は軽い内容です。

私が鍼灸治療を知ったキッカケは、交通事故後の後遺障害に対して(当時は痛みや可動域の制限)、
現代医学の無力さに気づいた事に端を発します。その後、鍼灸という存在を知ったのが21歳でした。
たまたま医療とは無縁の大学ではなかったかもしれませんが、
21歳という年齢で鍼灸を知り、鍼灸師を目指す事になった為、年齢的には恐らく遅いほうかもしれません。
 
大学在学時は、
GSKが「うつは心の風邪」であるとキャンペーンを打ち、パキシルが日本でも販売され始めた時代でした。
当時、精神医療が何たるかを全く知らなかった私は、黒板に書き込まれる内容を鵜呑みにしていました。
今考えると、交通事故に遭わず、鍼灸も知らず、黒板の情報を鵜呑みにしたまま社会に出て、
何処かの病院や施設等々に就いていたら、どんな言動を患者にとっていたのかと思うと凄く怖くなります。
 
「お医者さんが出した薬だから言う事聞いて飲んでね」とか言ってたのかしら。
「湿布貼ってコルセット巻いてロキソニンを~」みたいな会話とかしてたのかしら。
精神科への橋渡しとかも沢山する事になるような職業に就いていたかも。今考えると恐ろしい…。
卒業論文も「身体障害者が抱える精神疾患云々」みたいなタイトルで、細かい内容なんて忘れましたが、
恐らく現代医学を肯定的に捉えた薬物治療を主体とした内容だったと思います。
 
…まぁこの話は今回は置いといて、
 
スポーツ障害を抱える中学生、高校生の方々は、
トレーナーや教員の方より鍼灸を勧められ、知り、受療される機会も多いでしょう。
鍼灸が盛んに行われている地域に関しては小児鍼も一般的な為、
0歳から鍼灸治療を受療されている方もいます。
 
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                                          可愛いですね
 
このように、知るキッカケや受療されるキッカケというのは、
他者からの推薦(トレーナーや親御さん)があって足を運ぶ事になるのでしょうけど、
自ら鍼灸治療を知るキッカケを掴むケースというのは少ないのでないかと思います。
 
私自身も大した後遺障害を事故で生じてなかったら、
鍼灸治療という存在すらも知らないままだったと思います。
鍼灸に触れないまま人生を送る事になっていたかもしれません。
 
鍼灸に触れないまま人生を過ごすという事は、
健康な証拠である為に悪い事ではないかもしれませんが、
様々な後遺障害等々や現行医療が創り上げた病の数々に嵌って抜け出せない方々に対しては、
鍼灸治療以上に奏功する治療手段は無いと考えています。
 
しかし、「鍼灸」という言葉に触れる機会が無ければ知る事も出来ないでしょう。
そして、鍼灸治療に対してのイメージもあるかもしれません。
且つ、以前も書いた通り、鍼灸治療には良くも悪くもマニュアル化された
治療理論も殆ど存在せず、術者(治療院)によって治療内容もバラバラです。
 
他の方々も言うとおり、当時の私も以下の3点は考えていました。
Q1>>怖いかも Q2>>痛いかも Q3>>治るのかな  
このように考えるのは至極当たり前だと思います。
 
来院患者を見る限りでの私見でありますが、
鍼灸治療を受療される方々、及び対象疾患は、命を脅かす重篤な病を持つ方々は少ないかもしれませんが、
痛みや痺れ、麻痺を代表とする、仕事や家庭内で潤滑に時間を送る事が出来ないような疾患を
持つ患者が大半を占めています。
 
言ってしまえば我慢しようと思えば我慢出来る疾患群ですが、
(我慢出来ない程の痛みを抱えている方々も沢山来ますが…)
鍼灸治療は、このような急激に低下したQOLを引き上げ、
時間の経過により、痛みや痺れも様々な箇所に飛び火している状態の患者に対して
現行医療で執り行われている保存療法(薬物治療含む)では成し得られない結果を出し続ける事が可能です。
 
では、1つずつ、上記3点の疑問に関して考えていきましょう。
(※治療院によって考え方は異なります。あくまで今は私の考え方という事で)
 
Q1>>怖いかも
腕を組んでヒゲを生やしている男(左上)が鍼を打ちます
 
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鍼にも太さや長さがあり、患者の症状や体格によって使い分けます。
私は15種類位の鍼を常備しているのですが、1人の患者に使う種類としたら実質2~3種類位です。
主に6~9cmの鍼を使い、パルス(クリップ付けてピクピクするやつね)は用いません。
体に数本~数十本の鍼を打ち、鍼が体に刺さった状態でベッド上で休んでもらうスタイルを取っています。
 
Q2>>痛いかも 
痛みの感覚は症状や年齢等々で個人差が大きい為に、何とも言えません。
「気持ち良い」と言う人もいれば、「痛い」という人もいます。
酷く「痛い」という人は、身体に手を置いて鍼を打つ素振りをしただけでも
「痛い」というので、こればかりは心理状態も左右されてくるでしょう。
特に初診の場合、緊張もあるでしょうしね。
症状の度合いによっては、身体がズドンと重だるく感じたりする時もあるでしょうし、
発症時期や症状の度合いで左右されますので、現場で患者個々に事前にお伝えしています。
 
Q3>>治るのかな 
鍼灸治療院に来院される患者の抱える疾患は多岐に渡ります。
どの疾患が治るか治らないかは患者個々に事前にお伝えしています。
【治療理念】内に記載の適応症や【WHOの適応症】を参考にされても良いと思います。
治療院によって得意分野は異なりますし、
疾患に対しての考え方や、「治る」という概念も術者によって異なるでしょうから、
気になる方は目ぼしい治療院を見つけたら電話で聞くのが一番ですね。

今回、このような内容を書いた理由と言うのが、
カルテ整理をしていて来院患者層に興味深い傾向がありました。
 
青森県外からの県外出身者が来院される事に関しては特段珍しい事例ではありませんが、
青森県内在住の青森県外出身者が圧倒的に多い事が挙げられます。
 
今後は県内在住の県内出身者と県外出身者との相違点を知る必要性もありそうです。
何となく分かってはきたのですが、決定打に欠ける為に今は詳しくは書かないでおきます。
私も青森に越して2年しか経ってませんし、他の治療院も同じ傾向かもしれませんので
もう少し、様子を見ていきたいと思います。
 
2013年は
を初め、県外への往診依頼が幾度もありました。
 
元来、症状の度合いが高く、発症から相当な時間が経過している患者群を見るにあたり、
継続性を持った中長期的な治療計画が必要となってくるケースも多いのですが、
どれだけ症状がキツクとも2~3回の治療で飛躍的に症状から解放され始める為に
「完治まで行かなくとも、少しでも良いから楽になりたい」という
患者の強い願いに対して希望に沿える事も、鍼灸治療の効果の強さからくるものなのでしょう。

但し、鍼灸治療を受療されるまでには、
様々な症状に苦しめられている患者群が「鍼灸を知る」事が無ければ鍼灸治療と接点を持つ事が出来ません。
その繋ぎ役に鍼灸治療を知るトレーナーや親、若しくは既存患者の紹介という形が無い以上、
「知る」という事すら出来ない方々も多いのではないでしょうか。
 
当ブログすらも、受療・未受療問わず、「鍼灸」を知らなければ見る事も無かったかもしれませんし、
看板を掲げていたところで、何に効果があるか分からなければ、取っ掛かりを掴む事も出来ません。
 
当院に至っては、否定している医学は完全否定しています。
それに伴う薬物治療なんてもっての他だと思っていますし、
薬物治療を初め、様々な医原病で苦しんでいる患者を診れば診るほど、
現代医学の「治癒」と「治療」と「予防」の概念すらも、全て叩き壊す必要があります。
 
その為にも「鍼灸を知る」以前に、
患者側が「治癒の意味を知る」、「治療の意味を知る」、
この2点に対して理解が無ければ、鍼灸治療を受療されるに於いても、
現代医学が提唱する「治癒」と「治療」との概念が異なりすぎて、
混乱する結果にもなるかもしれません。
 

但し、先ずは鍼灸という存在を知ってもらう事も大切だと思います。
そして、患者の身体に対して考える医学が他にもある事を知る事も大切だと思います。
現代医学と異なる視点で治療を施す事が出来る治療院も沢山ある事を知る事も大切だと思います。
 
中には丸っきり鍼灸を知らない方々もいるでしょう。
鍼灸という言葉すらも知らない方もいるでしょう。
このブログを読んで頂いている方々に関しては、治癒や治療という概念に関して触れてきたと思います。
私自身も記述していく事で、改めて考える事ができ、このように形に残す事が出来てきたと思います。
 
「知る事」 「気づく事」 「動く事」
 
どこかのHPの名文句かもしれませんが、
まさに、この3点が無ければ患者の症状は改善に転じる事がありません。
その為にも、今後は鍼灸を知ってもらう事も大きな課題となってくるでしょう。

では、どのように知ってもらうか。
 
多くの治療院が既に様々なキャンペーンを打っていると思います。
・初回無料 ・初回半額 ・友達紹介で無料 ・友達紹介で半額 等々です。
当院はそのようなキャンペーンは行っていませんし、今後行う予定もありませんが、
近所の治療院が行っているようでしたら、鍼灸を体験出来る良い機会かもしれませんね。
 
他、「鍼灸整骨院」「鍼灸接骨院」の看板を掲げている所では、
保険証を持っていけば、鍼灸治療に保険が適用されたかのような低費用で受療は可能です。
要は治療院側の不正行為なのですが、整骨院に受療したかと見せかけて、
鍼灸治療を行うという、振り替え請求をしている治療院も数多く存在します。
「ここにあるよ」とは書けませんが、まぁ沢山存在します(笑)
この手の話は法律的にもブラックな要素が多いのですが
他の院が不正行為をしてようが何してようが私は興味が無いのでこれ位で。
本来、鍼灸治療で保険適用される場合は事前に医師の診断書か同意書が必要になりますので念の為。

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このようなお祭りも存在します。面白そうですね。
鍼灸治療を広める為に、様々な鍼灸師が活動をしています。
医療って、定型化した形や発表方法ってのは無いと私は思っています。
どんなキャンペーンを打とうが、お祭りをしようが、私はアリだと思います。
因みに私の看板はココに立っています↓。現在、「広告募集」と貼られている部分に私の看板があります。
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関西方面では盛んである鍼灸治療。西高東低である事は昔から変わりありません。
スポット的に盛栄している治療院はあれど、業界全体で見たら衰退しているのが現状の鍼灸業界。
しかし、様々な治療法や治療薬が生まれても患者は増え続けています。
 
                   
 
このように増加する純粋な運動器疾患患者に歯止めを掛け、
患者数を減らすべき力を持っている治療手段こそ、他でもない鍼灸治療です。

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