藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

再考をする 20 2022/9/1~2022/9/22

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>>10代後半よりベンゾ系や抗うつ薬を断続的に服薬した結果、経年で調子が悪くなり続け、一切の薬物を受け付けない状態となるも具合が上向かない事を契機に来院

 

上記の >>一切の薬物を受け付けない状態となる この点も様々な性格の向精神作用性物質をスイッチしてきた結果、それぞれのレセプタのアップレギュレーションにより、ネガティブな反応を示し易い状況かもしれません。 >>向精神薬は継続的に処方されるも、薬剤等の化学物質全般に過敏反応を示す も同様でしょう。前項では奇異反応等々と表記しましたが、恐らくこれらの表現を用いない、或いは表現を知らなければ、「副作用」としか表現してこないと思います。例)「飲んでも副作用が酷くて…」。例えは違いますが、ベンゾ離脱のヒトがGABAのreduceが懸念されるNSAIDs等を服薬して間も無く具合いが悪くなり、実際はベンゾ離脱の悪化が濃厚でも「NSAIDsの副作用が酷くて…」になると思います。

 

それはそうと古くからある有名なRCTで、腰椎椎間板ヘルニアと診断された患者を2群に分け、一方は全身麻酔で実際に摘出し、一方は全身麻酔だけで「摘出したよ」と伝えたところ、症状の改善率が両群共に同等である事から、椎間板の突出/脱出(=ヘルニア)が隣近所を走る神経に齎す影響の意義が問われる事態となったのですが、末梢血管に散在する交感神経を、局所全身問わず麻酔でブロックすれば血管の収縮機能を持つ交感神経の機能が遮断され、当該部位の血管は拡張傾向となり、細胞の回復が促され、この道程が上述のRCTの結果と推測されます。

 

マラリア療法も同様、意図的な感染によるinflammatory mediator群の血管拡張作用を持つ分泌物の恩恵を受け、前向きな結果が見られた事例と推測されます。持続性や安全性、繰り返し行為を前提と考えれば、inflammatoryのmediatorに分はあると思います。大前提として罹患部位を同定した上でとの話ですが、このように細胞は何に依って栄養と維持、代謝がされ、仮に傷めても何に依って回復が求められるかが見えてきますが、その上で >>ヒトの体内を流れている血液量は有限 >>血液を散らかす行為をすれば効果も散らかる は大切な部分と考えています。

 

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>>断薬から5年10年を経ても継続している症状群は、薬剤の細胞(脂肪)貯留説を否定出来る材料になります

 

>>これは何を意味するかと言えば、5年目10年目の症状に限った話ではなく、5ヶ月目10ヶ月目の状態も、5週間目10週間目の状態も病態の根源は同様と捉える事も出来ます

 

>>定量維持で服薬し続けていれば、レギュレーションはアップもダウンもなくある程度は一定かもしれません

 

>>ヒトは機械と異なり、どのような細胞も常に修正しようと機能し続ける為、時間の経過でレセプタのレギュレーションも変わると思います。「傷んだまま」「増えたまま」「減ったまま」「数を変えたまま」「変性したまま」はないと思います。この状況を、良い意味でも悪い意味でも捉えながら進めていく

 

離脱症状の病勢は、服薬中であれば薬物の動かし方次第、及び服薬背景による自己分泌能とレセプタの変性具合いで大きく変化し、服薬中でなければ、過去の服薬背景と自己分泌能とレセプタの変性具合いと推測されます。その上で、断薬後も進行増悪する状況は、ネガティブフィードバックによる自己分泌能の異常と、レセプタのアップレギュレーション(応答能の増大/感受性の増大含む)の経時的経年的な増強による乖離が示唆します。減薬を進める上で、一定のリスク回避手段に過程でステイを挟め、安定自覚を得てから再減薬を繰り返す事例をイメージしても、上記道程を交えればより具現化したイメージは付き易く、また、タイミングを外した再服薬或いは増量の危険性や、早急な減断薬の危険性も再認識出来ます。

 

関連)https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/pfbid0L4m6HSDes6X3g4HpSAXKrJSC7pvzT98wi6PJwGxw8gKphbKkXpzzybQcLsZk42PQl

 

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dunning kruger effect(※コメント欄に添付)は、ヒトとヒトの関係性や立ち位置問わず相互に惹起するシステムで、知り始めの mount stupid が最も精神面で無敵感が高く、将来リスクを無視する傾向にある為、視点を変えれば高リスクと推測されます。ポイントは当該効果の表面化は相手の存在が前提となる為、時に相手を奈落の底に落とす可能性がある事と、落とした側は無敵感の気持ち良さが上回り続ける為に気が付き難く、良かれと思って継続的に被害を拡大し続けるケースもあります。賛成派でも反対派でも、右でも左でも何でも良いですが、表現方法や手段はふり幅が大きいほど人目を引けるのが特徴で、リスクも大きくなりがちなのも特徴です。

 

この手の情報利用は慎重になったほうが良いよねと、年月を追う度に分かります。見たり聞いたり会話したり読んだりして治る神経障害なんて無いばかりか、薬物絡みのヒトの集団化は、薬害を大看板に掲げて以後のリスクとなる離脱症状の背景を無視したやり取りが目立ち、より危険度が高い印象があります。離脱症状は副作用と病態成立の機序は異なるので、それを薬害と捉えた行為や手段を取ると、身体的に危険な状態に陥る可能性があり、時に命取りになるのですが、群集心理か正義によるものか、ヒトが死んでも責任の希薄さが目立ちます。

 

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仮に離脱症状惹起の契機がベンゾやバルビツール酸でも、帰結はGABAの強化や当該レセプタの変性を見る必要がある為、アゴニストとして機能※1)する現時点で判明している全物質の摂取状況と再検討が必要になるのですが、身近な物質はアルコールになると思います。本来であればω1~3の詳細化でより具現化した話が出来ますが、一旦は大雑把に進めると、結果的に上記理由によって、アルコール離脱の治療と呼称し、ベンゾ等が一般的には用いられたり、ベンゾ離脱の方々がアルコールを摂取し、ベンゾ離脱の症状群に抑制を掛ける事例も散見されます。

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age 30 sex f

契機は不明だがベンゾの断薬後、耳鳴その他が惹起するも、アルコールを摂取すれば多少の落ち着きを見せる為、起床から就寝までの時間帯は、3時間置きにワンカップ酒を摂取するようになる。

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「ワンカップだとコスパ悪くないですか?」と伺ったのですが、試行錯誤(量の調整のし易さ、購入のし易さ、アルコール濃度諸々)の末、現状は3時間置きのワンカップ酒に落ち着いたそうです。GABAの異常動態及び当該レセプタの変性が惹起すれば、ヒトが備える生理的に代謝要求の高度な部位から受傷及び結果論となる症状自覚へと発展し易い為、脳神経であれば視神経や内耳神経の異常も目立ちます。上記の耳鳴もその1つと推測されます。

 

上記の通り >>GABAの異常動態及び当該レセプタの変性 はアゴニストとして機能する全物質を見直す必要がありますし、当該神経伝達物質のreduceが懸念される物質に、NSAIDsや一部抗生剤もありますので、それらも全て見直す必要があります。その上で個人的に重要な点として、ベンゾで具合いが悪くなれば、ベンゾの事しか見えない聞こえない話したくない状態になる方々も少なくないのが実際です。ベンゾ離脱を知れた事は幸いかもしれませんが、ベンゾに囚われの身になる弊害も生じやすい印象があります。

 

ただ、そのベンゾが反応を及ぼす部位は、その他の物質でも当該神経伝達物質の動態変化とレセプタ変性は惹起されるので、病勢を加速させたり、病状の増悪を強化させない為にも、ベンゾだけではなく、時に全体を見直してみる事も大切かもしれません。

 

※1)https://www.chem-station.com/blog/2016/09/gabaa.html

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/pfbid02qJFsJGvzX5YyghEx9G5Aeh9jqmcCvA2fo7MRSNjwe2mKWzky4816saQdhuDMQF3rl

 

程度の差こそあれ、末梢神経の損傷で当該脊髄高位のGABAレセプタがダウンレギュレーションする経過からも、損傷によりGABAの生合成を自力で増強した痕跡を知れます。レセプタはダウンすればアップする性質を持ち、それが生理的な変性であれば振り幅は狭いも、外因物質で非生理的な動態変化を求めれば、その振り幅も大きく、後々問題になる一因、後々の扱い辛さに直結すると推測されます。

 

局所的な損傷で当該脊髄高位のレセプタ変性が惹起の際、他部位のレセプタ変性度合いは不明確ですが、例えば腰神経の受傷で不眠/不安/焦燥等の現象も、「痛いから」「治るか分からないから」等々の理由は挙がるも、ω1のGABAレセプタの変性が示唆された結果と捉えられます。一般的には「ω1のGABAAレセプタがダウンレギュレートしたようだ」と表現はされず、大概は身の回りの別な理由に置換されます。上記の例に問わず、個々の身体状態や内外環境に理由は置換され易く、当該理由が薬物の副作用や離脱症状が濃厚なケースでも同様で、大方は転嫁されます。

 

ここまでをまとめると、何処かを損傷した場合、神経伝達物質も自律的に機能し、受傷度合いで左右はされるも、レセプタ変性が認められるまで増強して対峙した痕跡を残します。当該状態は内分泌等でも同様で、激しい炎症に遭遇した以降は、ACTHが低値傾向を推移する等の現象と類似します。改めて末梢の局所的な損傷で、当該脊髄高位のレセプタ変性が認められるケース、当該脊髄高位のレセプタ変性と脳のレセプタ変性が認められるケース、どちらも共通する事に、Zドラッグ除くベンゾやバルビツール酸、アルコール等で、非生理的にGABAを動態変化させたケースでは、ω1~2のGABAレセプタのダウンレギュレーションはより加速されると推測されます。

 

それぞれの症状も、「薬を飲んでいないヒト」と「薬を飲んでいるヒト」に大分類され、それぞれの経過を知れますが、後者が根が深い経過を示すのは、外因物質で非生理的な神経伝達物質を増強した結果のレセプタ変性や、関連するネガティブフィードバックも関与した状況と推測されます。只、大切な事として、「薬を飲んでいるヒト」が「薬を飲んでいないヒト」になる事(じゃ薬を止めれば良いのね、ではなく)は、上記理由で服薬契機となる症状の増悪リスクや、離脱症状のリスクを踏まえれば難しい為、飲んだら飲んだ上での安全を考慮しながら、進める必要があります。

 

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プラセボ(或いはノセボ)は除外する必要があるものの、そもそもプラセボ(或いはノセボ)とはどのような現象を指すものかを知る必要があります。「プラセボ 神経伝達物質」で調べてみたところ、これらを紐解く材料は数多く存在します。麻酔薬を使用しないにも関わらず、罹患細胞の組織的な改善とは到底無縁なタイミングで発動する、直後結果の前向き(或いは後ろ向き)な相手方の所見(所感)は、即自的自律的に動態変化する神経伝達物質に過ぎない(=評価対象外の反応)と導き出す事は容易ですし、その上で針刺し行為で生じるInflammatoryではGABAが生合成を強化し、Inflammatory mediatorの内訳にserotoninが存在します。

 

また、耐痛閾値は相手方に依存する事にはなりますが、強刺激ほどnoradrenalineの関係性も視野に入ります。勿論、これらは針刺し行為でなくても惹起する事は可能ですし、強刺激に依存する鎮痛作用を求め続けた結果、当該刺激及びそれに準じた分泌量に依存し、一層の強刺激を求める傾向にヒトはなります。これら上記の道程は、治療云々関わらず全ての事に通じます。刺激に準じて発動する神経伝達物質にヒトは徐々に慣れてきます。慣れてくればより強い刺激(=今まで以上の神経伝達物質の発動)を求めます。しかしながら、それは神経伝達物質の分泌量に耐性が付き、一層の強化(強刺激)を求めている行為に過ぎない事も分かります。そしてそれはプラセボ(或いはノセボ)の範疇である事を知ります。

 

効果(=罹患細胞の組織的改善)にInflammatory mediatorを利用する為、針刺し直後からプラセボ(或いはノセボ)と見込む効果は時間軸がオーバーラップするも、※1)の通り、如何なる部位の刺針でも、>>プラセボ効果は、疼痛・抑うつパーキンソン病などで顕著 の発生は、多くが感じているかもしれません。このように、プラセボが相互の展望を閉ざしかねない側面もありますし、それを見越した上で >>安易なプラセボ使用に関しては、人道的見地からも、また客観的治療効果の面からも批判されている とあります。後述しますが、術者がこの類のプラセボ反応を効果と勘違いしてしまうと多くの弊害が生じます。

 

以前触れたかどうか忘れましたが、ROM制限のない右肩部痛患者に対し、誤って左腕神経や左肩部に刺すも、その直後にある程度の本気感を感じる「良くなりました」から、何故このような現象が起きるのかを考える契機になります。東洋医学的な観点で見れば、巨刺(=患側の反対側に刺す手技)と呼ばれる手技が存在するのですが、私の場合は単にやっちまったから始まるものの、この結果は「ヒトの身体はどこを叩いても何らかの反応を示す」「ではその反応は何が介入しての結果か」「直後結果は罹患細胞の組織的な改善とは到底無縁なタイミング」「それは神経伝達物質の動態変化に過ぎず評価対象外の変化」「針刺し行為で惹起されたInflammatory mediatorは、最低72時間は動態変化が見込まれる為、当該期間は評価対象外」と導き出せますし、この反応全てを除外して経過を追う必要があると考えています。

 

では、これらの現象を逆手に取るとどうなるかも併せて考えます。「強い刺激で毎日、或いは週2程度で治療と称し、生体に物理的(或いは機械的)刺激を介入させ続けると、常にヒトは鎮痛作用が働き続ける、或いはどこか心地良い状況を生み出せる」となります。勿論、この状況は治療ではないと考えていますし、Inflammatoryが収束しないタイミングで更に介入させ続ける身体への弊害、非日常的な神経伝達物質のエンハンスによる、レセプタ変性の弊害等々を踏まえれば、恐らく初めは問題なく逆にポジティブな印象を生むも、いずれ患者の負担が大きく上回る事も分かります。

 

※1)https://www.jstage.jst.go.jp/art.../jscpt/40/4/40_4_145/_pdf

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/pfbid0erUCMJKJHVYVLrK2SNKGK8bagvbGEpNKzxWg1ByhNQRq93HfGuh4jZ7z6PPMduZ4l

 

「短時間作用型の性格を利用した、自律的な当該レセプタのアップレギュレートを逆手に取る、力価の減衰行為を考える」

 

タバコを常用しているヒトが、久し振り(数時間後~十数時間後)に吸うと「頭がくらくらする」という感覚を得る事はないでしょうか。一旦この状況を、「当該レセプタが自律的経時的にアップレギュレート(応答能増大、感受性の増強)した」と仮定します。このように、ヒトが備える生理的なレセプタの動態変化を上手に使い、減煙から禁煙(断煙)まで運べるのではないかの話です。短時間作用型の向精神作用性物質にニコチンが挙げられ、主にドパミンセロトニンノルアドレナリン等のモノアミンの類のエンハンスが示唆されています。

 

添付は目安ですが、ニコチンの血中濃度です(※資料により多少ズレはあります)。極めて短時間で半減期を迎えるニコチンは、レセプタのアップレギュレートの土壌は作り易い状況だと思います。就寝中に濃度は低下し、起床後間も無く本来であれば摂取したいところ、更に2~3時間に渡り渇望を我慢した後の摂取で、当該感覚が得られるかもしれません。この感覚を、「以前まで摂取していたニコチンの力価による応答能の増大、感受性の増強と結果」と仮定します。そうすると、この力価とレセプタとの関係性で、被験者は「今までの力価は必要ない身体(=力価を落とせる)」となります。書き方を変えると、強いタバコから弱いタバコに切り替えられる事になります。後はこれを繰り返せば良いという話です。

 

※アルコール等でも同じですが、禁酒や禁煙を望む場合、離脱期の不穏な身体/精神状態を抑制する為、運動等で代替する試みも目立ちますが、代替行為による神経伝達物質のエンハンスで、逆にレセプタを荒らし逆効果の可能性もあるので、普段通りの個々の生活リズムで過ごす事が大切です。

 

向精神薬の減/断薬は、力価を変えずに長時間作用型に一旦置換し、減衰させる手段が主流ですが、添付図を借りて説明すれば、赤矢印と青矢印の波の平坦化を目的とするも、白や青のエリアで平坦化し易い為、離脱症状が増悪し、増量や頓服が余儀なくされる事例も目立ち、そもそもとなる置換の難しさが窺い知れます。

 

今件は短時間作用型の性格を利用した、生理的に惹起されるレセプタのアップレギュレートを用い、短期間での力価の減衰手段の為、性質も段取りも異なるものです。

 

添付画像)https://hatchobori.jp/blog/5742

 

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「短時間作用型の性格を利用した、自律的な当該レセプタのアップレギュレートを逆手に取る、力価の減衰行為を考える 2」

 

ω1、GABAAレセプタのベンゾサイトに結合してGABAをエンハンスさせるも、ベンゾ骨格を持たない為にカテゴリ的には非ベンゾと呼ばれる一休さんみたいな薬がマイスリーやルネスタアモバンですが(類似した話で古くはデパスも議論の対象でした)、近年は解釈がベンゾに統合されつつ、非ベンゾとはオレキシン受容体拮抗薬等に置換しつつあります。

 

このように解釈は時代やヒトで変わるので、あくまで同一サイトに結合する従来のベンゾも一休さんも含め、及びGABAをエンハンスする外因物質全てで共通と見ていきますが、当該サイトへの結合でサイトそのものが器質的に傷み、機能面でも影響が起きるのかは不明瞭なものの、一旦の仮定としてベンゾ離脱の惹起以降は特に、他のサイト結合物質となるバルビツール酸やアルコールも想定外の反応を示し易い経過から、アゴニスト的にエンハンスさせたGABAそのものがGABAレセプタ全体へ影響(レギュレーション変化)、グルタミン酸デカルボキシラーゼの影響、前駆物質のグルタミン酸の影響が想定されます。

 

神経伝達物質の濃度異常で神経細胞が破壊されるのは上記物質に限らず、個人的にはアセチルコリンが知られた話かと思っていますが、それはそうと離脱症状と呼ばれるものも神経障害で変わらず、標的部位が広範囲且つ中枢神経になる為、受傷すると極端にQOLは低下します。どのような受傷の仕方でも病期や病勢は存在し、それはベンゾ離脱1つ取り上げても同様ですし、傷め過ぎれば自力回復が難しくなるのは数多くの過去事例で知る事が出来るはずです。先ずは今以上に悪くしない為の対策と、その為には今手元に薬物が存在しているのであれば、その薬物はどうしたら良いのかから考える必要があります。

 

半減期の長短で減薬のし易さを見ていきます。短時間作用型が離脱症状惹起の高確率リストに挙げられますが、前項の通り管理次第ではムラが生じる為、局所的な時間単位で見た離脱症状の可能性はあるも、減薬のし難さを意味するものではありません。また、日中に濃度低下のムラが生まれるか、夜間に濃度低下のムラが生まれるか等は用途次第ですが、そのムラの時間帯で生じる生理的な反応が、先々の減薬のし易さに繋がるのであれば、長時間作用型のデメリットが上回る結果になります。長時間作用型は服薬管理の容易さと日内での血中濃度のムラは起き難いものの、減薬時の容易さを示すものではなく、短時間作用型の服薬管理は手間は掛かるも管理次第でムラは出来ず、減薬時はコントロールし易い傾向を示します。

 

ここまでを書き直すと、短時間作用型は管理の手間はあるも減薬がし易く、長時間作用型は管理の手間は少ないものの、減薬もし難い傾向が全般的に伺えます。この傾向は普遍的な為、長時間作用型への置換そのものが勧め難く、また、前項の※印欄のデメリットが追随すると泥沼化へ繋がります。短時間作用型の減薬のし易さに、濃度低下時のムラ(=自律的なレセプタのアップレギュレートが惹起出来る時間帯の存在)が関係しているのなら、四六時中に渡りムラの存在し難い長時間作用型は今後どうすれば良いのかの課題が生まれます。

 

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この頃は漂白剤を飲めばコロナが治るブームもあり、自分で飲むなら自爆で済みますが、同居者の身を案じて飲食物にコッソリ混ぜていた家庭もあったのではないか、匂いでバレないだろうとカレーに混ぜていたのではないかと考えたものです。向精神薬も飲食物に混ぜて犯罪に使用したり、悪気は全くなく上記同様に身を案じて飲食物にコッソリ混ぜる(逆に捨てられて一気断薬になる)話は珍しくなく、ペットや赤ちゃんの誤飲も含めてですが、家に向精神薬が転がっている環境は色々と気を付けたほうが良いよねと思うところです。

 

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薬効は十分に効かせる必要がある為、添付文書を見ても禁忌や併用注意等々の事項が並び、前項まで触れたニコチンやアルコール、カフェイン等の身近な物質も数多く触れられています。また、減薬中は離脱症状重篤化させない為、当該事項をよりシビアに見ながら、有効自覚問わず引き続き薬効を適正且つ十分に効かせる必要を感じます。その為、解毒と称した薬効を奪う行為や、服薬時間のズレや飲み忘れはいずれも増悪要因になります。離脱症状の病態は薬物が契機ですが、「薬剤性」でも「薬害」でも「薬物が脂肪組織に蓄積され漏出され続けているもの」でもなく、レセプタ変性や分泌能異常その他の、「自己の生理的な反応が継続的に異常を惹起している状況とその結果」と捉えています。

 

その為、離脱症状はまるで自己免疫疾患様症状が多数並びますし、異常部位が一般的な検査項目では描写出来ないスケールで惹起されている為、急性期は多少の異常値を示す項目はあるも、大概は「異常なし」になると推測しています。エンドポイントが死ぬまで服薬なら別ですが、服薬から無傷で休薬までをエンドポイントとするなら、面倒事が多過ぎて「そんな薬は飲みたくない」となるも、飲んだ以上は傷を少なく休薬する為にも、収集する情報も精査する必要があります。

 

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「短時間作用型の性格を利用した、自律的な当該レセプタのアップレギュレートを逆手に取る、力価の減衰行為を考える 3」

 

一定の割合で一気断薬でも問題のない事例も存在する為、それが離脱症状の無理解にも繋がるのかもしれませんが、理解の有無は腰の痛み1つ取り上げても同じです。同じ負担を掛けても傷めるヒトと傷めないヒトがいますし、まして理解を得てもらう為の労力は徒労に終わる可能性が高いものです。日本でも十数年前から離脱症状の懸念は挙げられ、世界的には60~70年前から懸念されていましたが、相当な遅れを取った2017年3月のPMDAによるベンゾ離脱の発表や規制強化、診療報酬の改定で風当たりも強くなり、一種の減薬ブームが起きました。この時期を境に減薬する人口の割合が増えれば、一気断薬でも問題のない層と情報も増えます。

 

また、一気断薬が危険な情報も併行して発表されていましたので、元々一気断薬でも問題のない服薬背景のヒトも、減薬から断薬まで地味に繋げた層も増えると思います。ここで発生する問題は、一気断薬でも問題のないヒトは、どのような手段で減薬しても問題は起き難い為、その手段を真似すると、一定の割合で無理が掛かるヒトが現れる事です。このように、離脱症状を知ったコミュニティの中でも更に問題は起き、知ったもの同士でも何れ理解は得られ難い現象は発生し易く、寧ろリスクに繋がる為、理解を得てもらおうとする選択自体を取らないほうが賢明かもしれません。

 

前項の通り、当該レセプタのサイト結合で惹起されたダウンレギュレーションとネガティブフィードバックを、同一レセプタの他の結合サイトで代替しようにも、左記の状態では望む結果は乏しく、且つタイミング次第ではネガティブな側面が際立つ事例を挙げました。物質依存で傷めた神経細胞は引き続いた物質投与でも有効自覚は乏しく、且つ減断薬後も残存する可能性を残します。物質投与後の上記病態による神経伝達物質の濃度異常で傷害を受けた部位は、物質が傷める契機となるも物質では治らない皮肉が生まれ、分泌能とレセプタ変性による乖離感で、断薬後も経年的に増悪し続ける理由にも関連します。

 

重症度は曝露量と曝露時間に左右されると推測出来る為、少しでも重篤化の確率を減らす為、既に薬物調整では変化自覚の乏しい障害が存在しても、何らかの薬物を入れている場合は、既存症状の増悪予防と新規症状の惹起確率を減らし、また、新規症状を自力回復が不可能な重症度まで以降させない対策が必要になります。アップレギュレートも経時的に増強するのか、度を過ぎればタイミング次第でリスクに転換され易いものの(奇異反応やアクティベーションシンドローム(※知らなければ「飲んでも副作用が出て飲めないが飲まないともっと具合いが悪い」等の表現になる)、前以て理屈を咀嚼出来ていれば、当該リスクに曝露する確率も相当低いと考えられます。

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f:id:fujiwarakota:20200710112556p:plain イメージ 1 ~針治療から病態定義の見直しを~

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