藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

再考をする 12 2021/9/28~2021/11/5

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/4577948312296399

 

https://www.yomiuri.co.jp/culture/20210924-OYT1T50117/ 2021/09/24 12:05 に

 

>>転機は結婚3年目。帰宅した茶さんの異変に気づいた。ろれつが回らず、手が震えて料理を箸でつかめない。パーキンソン症候群だった。

 

>>病院でやせ細った茶さんを看病する日々。考える時間が増えた。「ウチがダメじゃったかな」。自分を見つめ直すことができた。その後、茶さんの病は癒えたが、手の震えが止まらず戸惑っていた茶さんの姿が頭を離れない。「もう二度とあんな恐ろしい思いをしたくない」。やるべきことを悟った。

 

とあります。ただ、

 

>>「ウチがダメじゃったかな」

 

ではないんですよね。ウチがダメじゃったではなくて、薬剤性パーキンソニズム(今件に限った話ではなく、薬剤性と呼ばれるもの、離脱症状と呼ばれるもの全て含め)は、例えばその相手が家族でも誰でも、その状態を以てリハ的に残存能力を高めようとか、又は失した能力を生き返らせようとか、会話で何とかしようとしても、ほぼ不可能に近いと思います。もちろん、神経細胞の傷害が会話で治るなら楽な話ですが、現実はそうではありません。

 

もしかしたらその時は頷いてくれますし、もしかしたらその時はその通りに動いてくれるかもしれませんが、それで良い評価を付けているのであれば、それはパターナリズムというかエゴに近いと考えています。また、にっちもさっちもいかず業を煮やし続ければ、対応者側の閾値も下がり、当事者に暴言や暴力、無視等の要らぬ身体/精神ストレスを与える可能性もありますし、「ウチがダメじゃったかな」のように、自身に非があるように思いこみ始め、共倒れのリスクも生まれます。

 

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「L5横突起間靭帯の距離の短さとL3罹患の関係性を考える」

 

右膝が痛くなったら左膝も痛くなるよねという話なのですが、代償部位が更に受傷していくケースは、隣接する腰椎でも起こり得ると推測されます。ただ、そこに画像所見依存の弊害が惹起される為、今の動きを見ずに写真を眺めては凹む日々になるのかもしれません。仙骨翼上端と第5肋骨突起を繋ぐL5横突起(肋骨突起)間靭帯と、L5を除く他腰椎の横突起間靭帯の距離関係の違いが気になり経過します。恐らく「腰椎」で画像を検索すれば、L5だけが他腰椎と比較して、肋骨突起間の距離が狭い事が分かります。

 

只、生理的な曲線を描いたまま背面から描写すれば、前弯の関係上で距離が短く見えるだけと落ち着いたものの、そうでもない印象もあります。実際に最下位の腰椎からナンバリングして椎間孔近傍へ刺入するにあたり、私の場合は如何なる腰椎高位を目的とした上でも、仙骨翼上端とL5肋骨突起を針尖で触知した上で進めています。横臥位であれば例外もありますが、大概は腰椎を後弯化した姿位になる為、上記理由で肋骨突起と仙骨翼上端の距離が短いのであれば、後弯で距離は伸びると推測されるものの実際は狭いままで、他腰椎と比較しても2分の1程度の距離感が一般的な印象を持ちます。

 

それを前提とした上で、腰椎椎間関節のrange of motionからもL4が恐らく最大値を示す為、多くはL4で構造異常を惹起する確率は高いと思います。遊びが大きい関節ほど壊れやすいのは他部位も同様で、それは腰椎椎間関節も例外ではないと思います。L4を知るにはL5を同定する必要があります。その為、結果的にL5にも同様に刺入していることになるのですが、遊びの大きい部位と構造異常の惹起確率の高低と関係性で書いてきたものの、前置きとして構造異常の惹起部位=症状自覚部位(または関連部位)ではないのも現実です。

 

これを大前提に踏まえた上で、必ずしも症状自覚部位=構造異常部位ではないものの、構造異常=不安定性の高さ=遊びが大きくなる、には繋がります。それを起因として当該部位を走行する神経系の受傷はあるかもしれませんが、それともうひとつは隣接する腰椎のストレス量の変化かもしれません。写真は静止状態を写したものですが、現実は臥位や座位、立位、歩行及び、それに要するまでの運動も発生しますし、同一姿位による曝露時間は反映されません。

 

このように、動作上での神経のtractionとcontactのリスクを持つ椎間孔の関係を描写する検査機器は現存しない為に推測の域を超えることはありませんが、ヒトが傷める時は自動他動問わず何らかの運動が発生した時点で例えばinflammationが惹起し、経時的に拡大します。

 

L4とL3(正確にはL4からL2)は椎間孔から頭を出した後、肋骨突起の外端を過ぎた先辺りでひとまとまりになり、腸骨前面へ下る神経が存在する為、画像所見上は骨性的にL4に何か異常があってもそれが必ずしも原因とならず、L3が症状自覚部位の原因となる例は相応に存在するかもしれませんし、L3とL4のダブルクラッシュの可能性もあるとは思いますが、先の通り受傷タイミングは静止時ではなく動作時が大半であるケース、画像所見の異常部位と症状自覚部位が必ずしも直結しないケース、構造異常=不安定性の高度化による隣接高位のストレス量の変化の可能性のケースを考慮すると、特に構造異常を持つ例では隣接高位の受傷確率も非常に高と推測出来る反応性を見掛けることがあります。

 

それが仮にL4の構造異常だとした場合、ダブルクラッシュ部位は横突起間靭帯が短くROMも狭いL5よりは、寧ろL3寄りになると考えられます。腰椎椎間関節を意識しながら前屈や後屈すると感じられますが、L5がL4より動いている印象は殆どないと思います。脊椎全般を通しての最下端はL5の為(L6があるよとか、L5と仙骨が癒合してるよとかは一旦置いといて)、重量的な曝露量は確かに高いかもしれず、それを理由とした構造異常の惹起もあるかもしれませんが、それ以上にROMの広さが罹患理由になると考えています。

 

※関連

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薬剤が契機で具合いが悪くなったかどうかを認めるか認めないかは個人や組織でしかないので、そこは私にとってはどうでも良い部分です。具合が悪くなったら何故具合いが悪くなったかを考える背景に、厚労省や制度や薬剤の顔色を伺って良くなる訳がありません。ヒトの身体は厚労省や制度や薬剤で出来ている訳でもないですしね。その薬剤を出した側にとっては仮に薬剤が契機かなと頭を過っても、責められる要因になるので認めない可能性があるだけで、隠れ蓑として〇〇病や〇〇障害、〇〇症候群の名称を巧みに使ってアドヒアランスの低下を防いでいるのかもしれません。

 

推進派によるものでも反対派によるものでも増悪のcase studyが溢れている為、それを真似しなければ良いのですが、何故かそれを真似て同様に増悪する事例が多いのは、何らかの契機で具合いが悪くなった場合の情報の汲み取り方と解釈の仕方が類似している為なのか、動物的な本能によるものか、または現存の制度の影響かは分かりませんが、試験管を振り回して見えてくる情報がヒトの身体では通用しない理由として、ヒトは経時で自律的に変化し続けていることを大前提に見ていないことが挙げられます。

 

レセプタとてアミノ酸で構成されている脆弱なものです。適宜環境に応じて幾らでもレギュレーションは変化するでしょうし、外因物質でエンハンスなりを続ければ、ネガティブフィードバックで自己分泌能の不全状態を惹起すると考えるのも自然です。その上で現在服薬しているのであれば、その薬剤によって神経適応を来したヒトは薬剤が命綱になる可能性が高く、飲んだら飲んだなりでの進め方を考えていく必要があるのですが、そこに良いの悪いのと感情を入れるからおかしくなるのでしょう。

 

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シリコーンでコーティングされた針を体内に刺入した場合の間柄は、針(ステンレス)⇔シリコーン⇔生体になると思います。これが薬液を放つとか血を抜くとか、又は神経に針尖を接触させて鎮痛を目的とする等の用事であれば、そのリスクはさて置き目的を果たせますが、mediatorを最大限に利用させてもらって罹患細胞の回復を直接的/間接的に求める場合、シリコーンが生理反応を弱める傾向にあると推測されます。

 

都度の治療は作用に天井が存在すると思いますが、それを前提とした上でも力価を高めれば、もちろんどこに刺すかが大前提とはなるものの、経時経年で不動な症状、押しても引いても動かなかった症状に動きが見られる場合もあります。そういえば最近はvasで聞いておらず、経時で行動範囲とそれに伴う負担量が狭くなったか広くなったか的な聞き方になっています。症状は当該症状を惹起させる契機となった機能を持つ細胞の状況による結果ですから、正確には症状に動きが見られるとは自覚の有無でしかなく、耐痛閾値や日内日差その他の複雑な絡みがある為、逆に正確性に乏しくなる印象もあります。

 

罹患細胞の回復状況とその経過による状態は、過去と同様の又は過去以上の身体/精神/環境ストレスの曝露に耐えられるか否かだとは思います。聞くヒトや聞き方の態度ひとつで大きく左右されそうですし、面前で良いの悪いの10が5になった云々は、仮に私がその立場であれば答えるのが難しいなと思うところです。

 

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「慣れる前」とは「慣れていない」状態で減らしていく、になると思います。この話題の「慣れる」「慣れない」の持つ意味は、「減薬を始めて以降、都度都度の減薬量に応じた服薬量で、その量に応じた常用量離脱症状が惹起される前に減らしていく」を意味していると思います。「〇〇mgまで必死になって減らした」的な話とも関連性は高いのですが、先ほどの話に戻ると、「慣れる前に減らしていく」とする概念が存在する背景には、「離脱症状を知っており、既に減薬が始まっている」も意味します。

 

慣れる前に減らすその前に、離脱症状が存在しているのであれば、その先々で想定している慣れた後に惹起される新規の常用量離脱症状よりも、既存の離脱症状の増悪を抑止することを優先したほうが良い印象があります。離脱症状の惹起確率や軽重は、服薬中の容体に依存せず、過去から現在に掛けての服薬内容(休薬や服薬を繰り返しているか、増減の頻回度合い、当該薬物を拮抗させる薬物の摂取歴や、アルコールの摂取歴etc…)に左右される印象が強い為、何らかの薬物を服薬していて、その薬物で大変調子が良いと改善自覚を得ていたからと、離脱症状が出ないかと言えば全く関係なく、軽微な減薬で重症化するエピソードも多くありますし、先述の通り状態が悪い時に減らせば、より状態が悪くなる確率も高い印象を持ちます。

 

容体が悪いほど服薬時間や服薬量が僅かでも変動すれば簡単に増悪するデリケートな状況も、容体が落ち着くほど(症状が減弱傾向又は症状の種類の減少、又は無症候となった)、服薬時間のズレや飲み忘れにも耐えられるようになります(良いか悪いかは別としてね)。その為、先ほどの「〇〇mgまで必死になって減らした」的な話も、既に大きな負担が掛かり続けての今の為、この観点で進めていけば、その先もずっと必死になり続ける可能性も高く、かと言ってその必死な努力で容体が安定するかと言えば、想定するベクトルとは逆を向くと思います。

 

今が良くなければその先も良くないと思うので、今以上悪くしない為にも、必死とか努力とか、精神論は一旦引っ込めたほうが良いのかもしれません。過去から現在に掛け、どのような飲み方で(途中の休薬も含む)経年的にレセプタに負担を掛けてきたかに依る印象があり、当該部位を起因とした中枢神経の多彩な傷害は、気持ちひとつでどうなるものでもないと思います。

 

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昨日テレビを見ていて変な感じがしたのをネットでも見つけました。一旦全文コピペしようと思ったのですが、コピーできなかったのでスクリーンショットを載せます。うえにそのURLは載せてます。違和感を感じた部分を以下に手で打ちます。

 

>>20代の女性は、事故などで病院に搬送され、搬送時に感染が判明しましたが、外傷により、その日に死亡しました。新型コロナに感染した20代が死亡するのは3人目です。

 

死因は事故などによる外傷と思しき内容なのに、新型コロナで死亡してカウントが取られたような表現になっている点です。あーこれね、と思いました。以前より死因問わず新型コロナの感染が分かった場合、死に方は何であれ新型コロナで死亡したとカウントを取っていく話はありましたが、そのことですかね。仮にRSウイルスやライノウイルス、既存のコロナウイルス等に罹患した状態で、そのうえで事故による外傷等での死に方であれば、このような取り上げられ方はしなかったと思いますし、それぞれのウイルスで死んだとカウントは取られないはずなのに、変な日常ねと思いました。

 

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罹患部位とは無関係の上で推移させ続ける為、罹患部位の細胞レベルの状況は残存させたまま、改善自覚の良し悪しを評価するのが薬物治療の脆弱性と疼痛学問の未発展化に繋がると推測しています。画像所見で異常部位が在り、服薬で改善自覚を得ても当該部位が異常と定める理由にはならないのが、全身投与となる脆弱性、及び脊椎変性疾患であれば、改善自覚による一層の構造破壊の懸念、そのうえで、準オピオイド系や向精神作用性の薬物はネガティブフィードバックによる自己分泌能不全や標的レセプタの変性等々と様々なリスクがあります。

 

2017年頃から添付文書に離脱症状の文言も記載されるようになりましたが、一般の方は添付文書を目にする事は殆どないと思いますし、仮に離脱症状の存在を既知とした上でも、1週間で半分、2週間でゼロなどの卒倒レベルのスピードで減らしたり、離脱症状の長期化は既存疾患の再燃、新規疾患(障害/症候群名含む)の惹起など、幾らでも向こうの良いように包括され続けます。整形領域や脳神経領域は比較的短期増減が多い印象を持ちます。ひとつケースを挙げますので参考に見ていきます。

 

age 50 sex f

 

ベンゾ服薬歴15年 アルコール摂取歴 機会飲酒程度

 

帯状疱疹後神経障害で三叉神経領域に疼痛が残存する為、Carbamazepineが処方される。定量維持に入る4day前後から疼痛自覚が軽減し、2週間後の再受診時にその旨を伝えたら服薬量が半分になる。1週間ほど経過した後、三叉神経領域の疼痛の増悪ほか、下肢脱力で歩行困難その他となり、再度2週間後にその旨を伝え、当該初期の服薬量に戻すも症状の改善自覚が見られないため増量し続けた結果、過鎮静気味となり日常に支障を来し始める。

 

度々ながらレセプタは薬物でレギュレーションは変化し続けますが、併行して薬物関係なく自律的にも変化し続けると推測される為、減量によって症状(離脱症状含む)が増悪及び惹起されたからと、一定期間が経過した後の増量は、時に無効、又は過敏性を伴い、患者が想定する前向きな変化が見られず、薬剤そのものが根底に持つ性格ばかりが目立ち(この場合は鎮静や抑制状態を指す)ます。

 

しかしながら即時的に減量しても、身体状態は更に増悪傾向を示す悪循環に陥りがちになります。これら面倒臭さを回避する為には初めから飲まないことなのですが、飲んだら飲んだうえでも、極力レセプタに負担を掛けない状態を維持することが重要になります。教科書的な長期的な服薬、高力価、短時間作用型や多剤処方等が背景に存在したうえでの増減が離脱症状のリスクに取り上げられる傾向にありますが、短期増減によるネガティブなケースも散見する限り、既存の離脱症状惹起の懸念背景でヒトを読み解くことも大きなリスクになることが分かります。

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/4630304390394124

 

https://www.asahi.com/articles/ASP9V4CQZP9NPLBJ001.html

>>ステロイドだけを発症後すぐに使ったり、ステロイドを抗ウイルス薬より先に投与されたりした患者は、一般的な患者がたどる経過よりも急速に肺炎が悪化して搬送されてくる場合がある

 

https://www.jstage.jst.go.jp/.../nish.../33/4/33_4_1064/_pdf

>>近年腱鞘炎,慢性関節リウマチ等に対し,ステロイド剤局所注入が一般的療法としておこなわれており,またそれによりおこったと考えられる腱断裂の報告も多い

 

https://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php...

>>一部の非ステロイド系消炎剤はインフルエンザ脳炎・脳症の発症因子ではないが、その合併に何らかの関与をしている可能性があり、インフルエンザ治療に際しては非ステロイド系消炎剤の使用は慎重にすべき

 

https://www.jstage.jst.go.jp/.../4/24_16-0053/_html/-char/ja

>>NSAIDs,オピオイド,局所麻酔薬などの鎮痛薬は抗炎症・免疫抑制作用を有するものが多く,鎮痛目的で炎症を抑えてしまうことにより炎症・治癒過程が遷延し,逆に痛みが慢性化する可能性が示唆

 

ヒトは受傷と同時に回復に向かう要因に、inflammation mediatorの関与が取り上げられています。ヒトは当該mediatorの内訳的に存在する代表的な疼痛物質となるBKやPGを嫌う為、その合成を防ごうとNSAIDsを服薬しているのかと推測しますが、合成阻害は血管収縮が誘発される恐れがあり、患部の細胞レベルでの組織的な回復遅延がリスクとして挙げられるほか、前項通り薬剤は全身投与の為、脳血管や心血管イベントのリスク上昇も挙げられます。

 

近年の比較的カジュアルな再生医療に用いられている当該mediatorを増強させて患部に誘導させる手法となるのですが、上記の薬剤は全て拮抗というか惹起されたmediatorを打ち消しに掛かります。特にNSAIDsやステロイドは何処でも誰でも入手できる為、何らかの疼痛惹起後は常用しているケースが多いのですが、受傷期から陳旧期に掛けては組織レベルの病態は変化する為、当該薬物の効果自覚も薄れることになり、少なくとも針治療が目的としているmediatorの惹起も打ち消すことになる為、常用者かそうでないかでは、何処となく手応え、経過に違いが見られる印象を持ちます。

 

ただ、私も空虚な問答は何度もしたくないので初め1回しか言わないですし、そのうえで対比した経過を見ることが出来ている為に、このようなケースも見えてくるのですが、傷めた際に薬剤を使用せずに何とかいこうと思う層は、スポーツ障害であればプロに近いほど、NSAIDsやステロイド、ピリンショックでも何でも、いちど薬剤の害に曝露したヒト、自分の身体は自分の身体で治ろうとしている恒常性の存在を知っているヒト程度かなと思うところです。

 

どうしてもこの手の薬物は、痛みの軽減自覚と治癒遅延をトレードオフすることになりますが、患者感情としては前者がメリットとして上回ると思うので、気持ちはよく分かります。故にシェア内のゼロベース症例と名付けた、初めから一切薬剤を使用しない経過を見るケースの割り合いは、今の時代むしろ貴重かもしれません。

 

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標的レセプタが外因物質で脆弱性を抱えた際の諸々はネガティブフィードバックと表現していますが、当該病態は自律的/恒常性機能の減弱と表現しても差し支えなく、契機は薬剤となるも離脱症状と呼称される中枢神経障害は、自己の上記病態で惹起される病状となる為、分枝の症状も多少の共通点があります。

 

大カテゴリ的には大脳や小脳、脊髄とはなりますが、更に生物的に代謝要求の高い部位が挙げられ、主に脳神経であれば視神経や聴神経(蝸牛神経/前庭神経)、Range Of Motionの高度な部位、既往による器質的異常が高度な部位、抗重力筋を代表とするエネルギー消費量が高い部位、毛髪(髭)や皮膚、爪等も代謝が高い部位の為に目立つ傾向があります。

 

代謝要求が高過ぎても回復が追い付かず、改善し難い状況に陥る可能性もあり、大きく傷んだ神経は中枢/末梢神経に限らず自力回復が難しく、当該神経伝達物質の前駆物質が細胞死を招くかもしれません。個々で症状の数や種類、軽重は異なるものの、逆算すれば当該病態の組織的変性の道程やその傷病部位の共通点からも、冒頭通り契機は薬剤でも薬剤ではない厄介さが付き纏いますし、「あ?副作用?なら止めれば?」と誤認され地獄を見るのもこの手の薬物です。

 

経時で変性するレセプタは時期により増減そのものがリスクで、例え減量で具合いが悪くなっても前と同じ量、前よりも多い量も奏功しないケースも多く、それでも具合いが悪いと盛り続ければ、「症状は分からなくなったけど自分も誰だか分からない」になるのが、中枢神経を潰しに掛かる薬物群かもしれません。

 

そのレセプタに異常を来す確率は、頻回な増減や服薬や休薬の繰り返し、NSAIDsや一部抗生剤による半ば強制的な阻害による増悪等、挙げればキリがなく、その上で現在該当薬物を服薬しているのであれば、服薬しているなりでの進め方を模索しなければ、上記諸々の進行増悪のリスク等も付き纏います。

 

近年は規制強化で風当たりは多少強くなっているものの、なぜこれほどまでに体内事情が面倒臭くなる薬物が大手を振って存在しているのか、病院が出してくれなきゃ個人売買や横流しなど、何としてでも手に入れたいほどの相応のニーズがあるのも事実で、逆に凄いねと思いますが、このような状況だからこそ淡々にやっていこうと思うようになるものです。

 

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神経根ブロックは神経実質に麻酔薬を放つので、神経損傷が前提となる行為ですが、手荒でなければ穿刺後の後遺障害は比較的少ないとされています。また、腰部硬膜外ブロックであれば、ここらの脊柱管内を走る神経は馬尾状に展開しているので、更に確率は低いと思います。穿刺が目的となる注射針は、アプローチするにあたって神経損傷が前提とありますが、薬液を放つ際のスピード=注入圧で神経障害が惹起されるケースもあるものの、有名どこのヒトが書いた書籍か何かに、素早く刺してブシュッと放って素早く抜く手技が良い的な記載があり、この手技が拡がっているのが原因じゃないかと考えています。

 

こういうのは湿布をゆっくり剥ぐかバリっと剥ぐかどっちが良い?みたいな話なのですが、治療由来の疼痛時間や恐怖感を短縮させる為には、素早い手技が良いのかもしれませんが、後遺障害の確率を下げる為にはゆっくりが良いかなと思っています。それはそうと、写真はコメント欄に載せているのを参考に続けていくと、除圧はスペースを確保し神経の疎通を改善することが目的の為、傷み過ぎた神経には不向きで、その結果論で表現される症状群の改善自覚も得難い弱点を抱えています。その為、仮に罹患部位を同定した上での術後無効例は傷み過ぎていたことが原因になると推測しています。

 

勿論、画像所見に依存したあまりに罹患部位を誤ったり、トンネルをほじくって不安定感が高まり間も無く再燃したり、ボルト固定した為に経年で上下のどこかがやられたり(骨と金属なら金属のほうが硬いので)、そのあと結局外したりと様々あるかもしれませんが、先ずは写真のDを見ます。腰骨ですね。積み木のように積み上げられてますが、宙を浮いているように見えます。この透明な部分に椎間板があります。写真を撮ると水分を含んだ組織は透過する為、このように透明に見えます。

 

では仮にこの透明な部分がなくなり、積み木がピタッとくっついたとした場合の椎間孔をイメージすると分かるかもしれませんが、仮に透明に見える椎間板がゼロになったとしても、椎間孔は十分にスペースを確保出来ていることが分かります。ここまでは非常に知られている話です。もしかしたらその上で前方又は後方に滑っていたりすればより狭小化は見込まれるかもしれませんが、日常生活で仮に経年で水分が減って弾力性に乏しくなったとしてもゼロになる可能性はどれほどか、またはそれに加えて夥しく突出していたとしても、3膜程の保護がなされている神経に傷つけることが出来るほどの硬度が椎間板に存在するのかとも考えれば、かなり微妙な印象を持ちます。

 

ここまでを一旦まとめますと、椎間孔は椎間板がゼロになってもそこを通過する神経や血管のスペースは確保されている、仮に滑りや分離、突出等の目に見える器質的異常が確認されているとしても、神経を傷付けるほどの硬度を持ち合わせていない。そうなると何が神経を傷めるかと言えば下椎切痕程度しか思い浮かばず、当該部位で傷めるであろう神経頭側(表現は分かり辛いですが、上椎切痕側を尾側とした場合)にアプローチを掛ける理由が見えてきます。

 

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>>たくさんの量の注射をすれば、炎症物質を洗い流せると考えられてきたが、今回の研究では、皮下注と硬膜外に差が無かった。おそらくは、自然経過と変わらないのであろう。リミテーション:椎間孔注射(神経根ブロック)を検討していない。結語:仙骨硬膜外の生食注射とステロイド注射は、慢性的な腰部神経根症には勧められない。

 

炎症期は当該部位のターンオーバーが激しく組織的な脆弱性を抱える為、当該期に前項の通り神経根に針先を刺し込んで薬液を勢いよく放つと、薬液で神経細胞の内圧亢進が原因で組織が更に破壊→重症化へ繋がる可能性が推測され、これは皮下や筋細胞、静脈内のように逃げ場が沢山ある、又はすぐに逃げてくれる組織と異なる側面があります。

 

前項では除圧と傷み過ぎた神経のネガティブな面を挙げましたが、この話題そのものの根本的な問題を考える必要があります。上下の椎体が密着するほどの脊椎へ変性したとしても、ヒトの椎間孔はスペースを確保している点で、除圧そのものの必要性と、除圧行為による構造変化が招いた経時経年でのネガティブです。

 

除圧の概念は圧迫が症状を惹起する可能性を前提としたものですが、元々逃げ場が存在する環境では除圧そのものの意味が薄いこと、硬度差が少ない組織同士が衝突しても傷は付きにくい可能性があること、特に末梢神経は3層の膜でカバーリングされていること、これらの点を併せると腰部のみならず脊椎全般でも同様な応用が利かせられる他、筋細胞や靭帯含む易負担による炎症→肥厚化/線維化による圧迫が原因と示唆される症状群へも応用が利くようになります。

 

シェア内の火のないところに煙が立つ異所性発火説は、犬の神経根に輪を掛け電気を流して脱分極の発生を契機としており、これが俗にいう侵害受容器の存在しない部位の神経を圧迫しても痛いとか痺れとかが出るんだよの話に発展していくのですが、犬殺しとレッテルが貼られる代わりに博士号が貰えた歴史もあり、その威信は崩されたくないという感情も関係しているかもしれません。

 

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前項は非炎症期に抗炎症の措置を講じても不変だよを意味します。翻訳すれば火は消えているのに水を掛けている状態か、火は元々起きていないのに水を掛けている状態に対して「火が消えません」と言っているものです。そのような状態で水を掛け続けられればいずれ寒くなります。これは経時で病期が変化し組織的な病態の状態を急性期と同様の措置を継続させ続けた場合に発生するネガティブなのですが、例えばこれに限らずヒト感情として「治そうかな」とした場合、作用と拮抗する行為を取り込むケースはどうしても存在します。

 

概ねどれも「治療」と書かれているので、それも誤解が生まれ易いのかなと思いますが、身近なものであれば針を刺して湿布を貼ってもそうですし、マッサージして電気を掛けて風呂に入って湿布でも、運動してストレッチして湿布でも良いのですが、左記は全て拮抗しています。このように身近な行為ひとつ取ってもヒトは「何かしよう」とした場合、取り込む内容がひとつだけではない可能性もあり、生理とは真逆な反応を示す行為を取り込むこともあるでしょう。問題は上記行為が案外同じ屋根の下で行われている場合も多い為、どうしても嫌悪を抱く契機となります。

 

ただ、それは知っているから「えー!?」と思うのであり、知らなければ「沢山詰め込んでくれてありがとう」になります。それが仮に目に見えるものであれば早期に気が付きます。ご飯を炊くのに水が多過ぎてお粥みたいになったよとか、少なすぎて焦げたよみたいに。ただ、ヒトの症状は目に見え難いのでこのような事態が当たり前のように起きますし、いくらでも傷病名が存在するので何かあっても言いたい放題が出来ます。そのギャップを少しでも埋めることが出来たら、もっと違ってくる気がしています。

 

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副作用や離脱症状等の薬剤絡みの身体/精神異常は、薬剤の性格や特徴が前以て把握出来ているので、ある程度それに沿った事実性の高い話として展開出来ますが、一先ずの自然発症性の起因は多くの仮説が存在します。その為、SSRISNRI、NaSSAで改善自覚が得られたからと、その個の病状起因の理由や原因とは紐付けられないものです。これでは分かりづらいのでもう少し具体性を上げれば、2016年頃、SNRIのデュロキセチンが、腰痛や変形性関節症等の整形外科領域疾患に承認を取りました。

 

当時、厚労省の当該審査会では副作用に自殺企図(治験では健康な成人男性が4人ほど自殺)が存在する為、異例の多数決となったことが話題に挙げられましたが、セロトニンノルアドレナリンをエンハンスさせることで、腰痛が治るか?と言えばまた別な話ですよね。どちらかと言えば、患部は残存したまま中枢神経側で感じなくさせる、になります。常時ランナーズハイと思えばイメージも湧くと思いますが、ヒトは興奮していると転んでも痛みを感じなかったりする状態を、薬物で形成すると捉えれば、そりゃ日常でも無敵の身体/精神を持つヒトが登場するのも珍しくなくなります。以下

 

>>抗鬱剤で根拠のない自信が湧いてくるの、つまり鬱でない正常な人はそんな根拠のない自信で常に満ちあふれてるということになると思うと正常な人ってかなり恐ろしい存在かそれともナルシストか何かに見えてくる

 

実社会でのコミュニティ内での体験を挙げたと仮定した場合、この方はひとつの可能性を見落としていますよね。それは「周りの皆も飲んでいる」、という可能性です。逆に薬物で無敵になったほうが楽しく人生を送れるって可能性もありますけど、それは価値観それぞれかもしれません。また、仮に世の中に「うつ病」という病が存在した場合で取られたデータでは、最も早期に回復して予後が良好だったのは「未服薬群」でした。神経伝達物質はヒトの自律的機能を担うので、それを外因物質で上げ下げすると、平たく書けば追々自律的機能が奪われるリスクがあり、どうしても後味が悪くなりがちです。

 

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別要因の比較的継続性が見込まれるinflammation惹起イベントで既存症状が増悪する傾向は、逆説的に既存症状へ繋げた機能異常を齎す神経細胞が如何なる状態で症状自覚へ繋げているかを読み解くポイントです。これは例えば外因物質でω1~2のGABAをエンハンスした結果、negative feedback mechanismで当該神経伝達物質の自己分泌能不全や当該レセプタ異常の際、inflammationやhunger等の緊急反応で自律的な動態変化が乏しく、興奮性神経伝達物質の抑制が効き難い部分ではなく、既に左記理由で神経障害を負い長期的に症状を抱えているケースでは、tissue hypoxiaと思しき経過を指します。

 

減薬から一定期間(概ね1~2週間内)を経て同一量又は増量した際に、服薬者が望む減薬による惹起症状の改善が果たせないケースが散見されるのは、経時で標的レセプタが自律的に変性している他、既に傷んだ神経細胞へは薬物の有効性が乏しい(薬物では傷んだ神経細胞が回復する機序が存在しない)のが理由かもしれません。

 

glutamate decarboxylaseが触媒となるglutamateのレセプタの代表はNMDAとなりますが、当該病態絡みの急性症状はAnti-NMDA receptor encephalitisと類似するのも理解出来ますし、中長期的な病態でイメージし易いのはstiff person syndromeです。ただ、何れも左記病態の第一選択薬がGABAのエンハンスでもあり、上記の通り一定期間を経た増量は無効又は過感受による増悪が目立ちます。その為、原則的に同一標的レセプタで代替え物質による改善自覚を望むにはリスクが高い印象の他、メジャー系に繋ぎたい症状群に溢れるケースもあり、複雑さを増すというか削られたヒトになりがちです。

 

一定の理屈を知ればシンプルですが、薬物による症状の改善自覚が細胞の回復と思っている場合、効くまで飲む、それでも効かなければ別な種類も足す的な思考では裏目に出がちなのと、結合阻害作用物質の存在が身の回りに多く存在する為、より安定感が欠きがちです。ヒトはアクシンデントが発生すれば、前に進むか後ろに退くかの2択になりがちですが、一般イメージの良かれと思った行為が裏目に出易い病態は、気が付いた時が最良とし、先ずは今以上悪くならない為にも何もせずそこに留まる姿勢が有効なのは、皮肉ながらもこの手の病態の特徴です。

 

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「「分かっていない」を「分かっている」ヒトが強い理由を考える」

 

動態観察は時に自分が犠牲になる必要がありますが、度々プチ社会実験をしています。例)https://www.facebook.com/groups/445953252774442/posts/584317615604671/ ヒトは何を好み、何を嫌うのかを知る必要があります。因みに左記はリンク内でも軽く触れていますが、受療前に渡す書面で、「副作用やリバウンド現象を沢山書いている」>「副作用やリバウンド現象をあんまり書いていない」>「渡さない」 で受療継続率が違います。渡さないが最も良いという結果です。

 

多少はこうなると予想していましたが、内容を知らないで受けるのと、内容を知っていて受けるのでは「どっちが良い?」って問われると、恐らく多くは後者を選択するとは思うのですが、この辺りは薬剤や手術の副作用をちょろっとしか伝えないほうが怖がらずに服薬や受療するのと同じだと思います。

 

ただ、いざそれで無効例ならまだしも、副作用や離脱症状、その他の事故などで後遺症や死亡となれば、状況は変わってくると思うんですね。「なんで教えてくれなかったんだ」etc…。もちろん、相手側も本当に全く知らない場合もあります。その良い例が、離脱症状や禁忌や併用注意を無視した内容だったりですが、その話はさて置いても、出来る限りの情報は伝えたうえで選択してもらったほうが良いと思っています。

 

また、「分かっていない」を「分かっている」ヒトほど試行錯誤を繰り返し、その途中でも以前なら満足した結果も今では満足出来なくなったりと課題は増えても、それを嫌わず好んで進んだヒトが幸先が良い印象があります。自分ではない何かが壊れた時は、案外冷静に観察できるのに、自分が壊れた時は冷静さが失われやすく、症状を抱えながらも一息付くには一定の期間を誰しも要するかもしれませんが、そのうえでそのヒトが今までどのようにして時間を送ってきたかでも左右される印象があります。

 

「はい」と「いいえ」でヒトやモノを動かしてきたヒト、ヒトが作った制度に沿ってヒトやモノを動かしてきたヒト、100かゼロかでヒトやモノを切り分けてきたヒトなど、「分かっていない」ヒトやモノを「分かったことにしよう」で慣れたヒトは、いざ自分が具合いが悪くなると、「はい」「分かっている」の回答を求めて彷徨うのでしょうけど、「はい」「分かっている」と立ち振る舞うことは誰でも簡単に出来るので、彷徨うヒトを待ち受けている怪しい世界は存分にありますし、そこまでいかなくともそのようなヒトや制度がその時に初めて鬱陶しく感じるでしょう。

 

ただ、それって今まで形は違うにせよ自分も他人にしてきたことなのです。そうやって社会が形成され、それが当たり前と慣れたことが危険と感じます。その為、分かっていないを分かっているヒトほど、分かっていないが前提にあるため、分かろうとしていますし、幸先が明るくなる理由にもなるのでしょう。

 

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ヒトの身体は機械と異なり、これを入れてみよう、ダメなら抜いてみよう、次はあれを入れてみようが想定通り進まない理由に、本人の効果自覚の有無問わず、入れたら入れたなりでのレセプタ変性が見込まれる為、抜いたことで変性を起因とする諸症状の惹起や、次を入れようとしても以前の薬剤でレセプタが変性している為、想定外の経過を辿り易いのが特徴です。

 

上記の入れたり抜いたり別なのを入れたりする試行で効果自覚が得られないのは、概ね標的レセプタが全て同じであれば、このようになりやすいものの、別なレセプタ相手、今まで半ば強制的にエンハンスされていないレセプタであれば、想定通りの効果自覚を得られやすいケースもあります。しかし、こちらもいずれ変性が起きれば、上記と同様の道程を辿りがちです。それでも尚、まだ曝露していない別なレセプタを相手にすることも出来ますが、近いうちにキリが見えてきます。

 

当初からカクテル処方であれば、考える暇なく多種のレセプタが標的となりますが、単種類で経時経年的に処方されるケースの場合、契機問わずGABAのエンハンスが先ずは多いと思います。それもいずれセロトニンノルアドレナリンをエンハンスさせたくなる諸症状が惹起されてくると思います。そしていずれドパミンの分泌を落としたくなる諸症状が惹起されてくると思います。

 

なぜこのような道程を辿るケースが多いのかを考えれば、全てそれぞれの薬剤で惹起される常用量離脱症状で説明が付いてしまいます。ただ恐らく一般的には、初めは何らかの契機で訪れた不眠や不安や肩こり腰痛、または適当な傷病名から始まると思います。それがいずれ双極性障害と呼ばれ、統合失調症と呼ばれ、またはそうは呼ばれなくても当該傷病名を連想させる症状群に溢れてきます。

 

一応はこれら薬剤を契機とする身体/精神異常は物質・医薬品誘発性精神病性障害と呼び名はあり、それに対する治療薬も明示されているものの、結局は上記いずれかの選択になる為、傷んだレセプタに突っ込むことには変わらないネガティブ、悪循環が生まれるのも実際です。身動きが取れないほどの過鎮静レベルに持っていこうであれば別ですけど。

 

それはそうと、傾向的にはGABAのエンハンスが先ずは多いのは変わりません。GABAは様々なものでエンハンスされます。身の回りのものであれば、アルコール、ベンゾジアゼピンチエノジアゼピン含む)、バルビツール酸ステロイド、バクロフェン、プレガバリン等になると思います(健康食品や食品としてGABAの効能を謡うものは血液脳関門で弾かれる可能性が高いので除外)。

 

ただ、これらの物質を摂取したくなる身体/精神症状の要因が、全て自然的な身体/精神/環境ストレスのみでもないと考えるのも大切かもしれません。ここは一旦、何故自然発生のストレスに対して不耐性となったのかを考える必要があります。GABAをエンハンスさせたくなる状態とは、GABAの結合が阻害されている状態、それはすなわちGABAの結合阻害物質を先行的に摂取している可能性が、年代的にも優先されているかもしれません。一応は酒と呼ばれるもの、安定剤や睡眠薬、筋弛緩薬と呼ばれるもの、痛み止めと呼ばれるものの多くは、一定の年齢に達してからになるとは思います。

 

中学生や高校生がオピオイド薬の中毒になっている話題もあるので、これに限った話ではありませんが(日本ではトラマドールが入手し易いでしょうか)、恐らくNSAIDsの多用が契機でGABAが足りなく感じる身体/精神状態となり、GABAのエンハンスへ繋がる物質の摂取に発展していくと考えることも十分可能です。

 

もしそれであれば家にも転がっているでしょうし、誰でもお店でも買えるので、学童期からでも多用は可能ですが、手軽な為に使っているという感覚すらないかもしれません。ただ、貼付であれ経皮吸収で全身を回り代謝されることには変わないと思います。服薬背景を追跡することで何やらNSAIDsの多用が過去に目立つ印象があれば、仮に今NSAIDsの使用がなく且つ上記薬剤の服薬中であれば、離脱症状の惹起確率が高い可能性があるかもしれませんし、上記薬剤の服薬中且つ何らかの理由によるNSAIDs使用で結合が阻害され、離脱症状惹起の可能性があれば、注視して損はないのかもしれません。

 

これらの薬剤で具合いが悪くなった場合、自らが進んで服薬したのであれば別ですが、直接的/間接的に服薬を誘導させたヒトに牙は向きます。もし親側がこれらの薬剤を子に服薬するよう誘導した後に牙を向けられたとしても、子を自分の手は汚さず社会的にも免責されそうな物質で抑えつけようとした親の責任です。

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