藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

再考をする 9 2021/7/12~2021/8/4

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/4341149325976300

 

高度なトラクションによる下椎切痕とのコンタクトで、当該神経頭側の受傷が契機となる神経障害を来したケースでは、罹患細胞周囲の栄養血管の(細)動(静)脈の拡張/凝集を意図的に誘発/遊走させ、組織回復を求め続けています。では、文章の上では、下椎切痕が位置する罹患神経の頭側にアプローチすれば良いとの結論に至ります。


Thの終盤から馬尾性に展開する腰神経は、頸/腕神経より比較的自由度が高く、椎間板が仮に消滅しても、または背側や腹側、側方に脱出/突出しても、椎間孔が脈管系の逃げ場を十分に確保している構造を持つおかげで、骨性の構造は左記の為に多少不安定性は持つも、脈管系への負担は回避される為、脈管系の組織さえ健全であれば、画像所見で椎体や椎弓、椎間板の極端な異常が存在しても、無症候が溢れているのがその理由になると推測します。

 

見方を変えれば、椎間孔の拡大や椎間板の摘出等の観血的治療後の無効例は、傷んだ脈管系の回復理由にそもそも寄与出来ていない事も意味します。疎通が良くなる理由でスペースを確保することを目的としているのかと思いますが、「既に傷んでいる」が前提となると、思い通りにはならないものです。

そしてまた、神経という細胞が傷んだ際の結果論となる症状は、多くがイメージする発症部位、症状の内容、疼痛レベルetc…の知識は凌駕し、非常に多種多彩な表現をする為、「このような症状がこの部位に出るのは不思議」「知らない(聞いたことがない)」と考えてしまう既成概念が何れ不味い結果を生む要因になりがちです。添付写真は左が頭側、右が尾側のL3です。赤点は大雑把ながら「じゃぁどこに針を刺せば良いの?」を後ほど考える為に点けたものです。トラクションによるコンタクトが発生する環境は、何らかのエネルギーがその前提で発生しているケースが大半かと思います。

では、針刺し行為となる治療中はどのような姿勢でしょうか。横臥位や伏臥位(なかには座位や立位もあると思います)がその大半かと思います。私の場合は色々と訳アリで横臥位一択ですが、この姿勢では椎間孔から頭を出した腰神経は、受傷時同様のトラクションは掛かっていません。そうなると、下椎切痕の位置は針尖で把握出来ても、当該神経頭側が何処に存在するか分からない為、赤点の部位全てがアプローチ部位としては正しいという解釈が出来ます。

もちろん赤点全てに針先を1本1本持っていこうという話ではなく、1本の針が持つ冒頭の >>罹患細胞周囲の栄養血管の(細)動(静)脈の拡張/凝集を意図的に誘発/遊走 の有効範囲を把握していれば、赤点通りの過剰さが生まれることはありませんが、ここまでの話をまとめると、診断名とその病態には元々大きな剥離が存在し、その病態を成立させる症状群も多種多彩さを極める自由性を持ち、それに対して何らかのアプローチをするとしても、杓子定規な考え方と手段と知識では、大概間違い続ける為、先ずはヒトが持つ自由度を型枠に入れて考えないことが大切と思います。


関連 https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/4299558096802090

 

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写真(1枚目)は、椎間孔から四肢抹消へ向いた末梢神経をイメージした図です。神経は横軸へ向かう伸張には強いものの、縦軸からの力には弱いゴム性の性質を持ちます。これは末梢神経に限らず脊柱管内を走行する中枢神経(脊髄)も同様で、多少の伸張性があります。写真(2枚目)は、過剰なトラクションで下椎切痕とコンタクトして受傷した部位のイメージ図です。冒頭の通り神経は多少の伸張性を持つ為、トラクションゼロの時と、トラクションが掛かった時では伸張度が異なり、後者は前者と比較すると神経全体が奥に入り込み(脊柱管内に入り込み)、

 

そのタイミングで受傷すると、前者とでは受傷部位は椎間孔より多少離れた位置と想定され、前者と後者を往来する(した)部位全ての罹患神経頭側が受傷(引き摺るような傷)していると推測することも可能になります。当該部位近辺の神経全般に言えることですが、主要な神経は全て腹側に向けて走行する為、受傷部位が下椎切痕(椎間孔=下椎切痕+上椎切痕)だとしても、当該部位に針尖を向けるとしたら、効果を求む上で包括性を高める為にも、椎間孔を越えて椎体の位置まで針尖を運ぶ必要性が生まれます。

 

ここで視方を変えると、この手の問題で行うroot blockの意味や意義が問われます。それが罹患細胞の組織回復を目的としたものではなく、あくまで鎮痛としての解釈であれば別ですが、日常生活上のエネルギーで受傷したケースでは(尻もちや転倒、交通事故によるものなども含む)、トラクションが必ずと言って良いほど発生すると思います。そうなると、受傷部位はrootに限らず個々で多少の変動はあっても不思議ではありませんし、構造上の差異や奇形走行含む多様性の存在、ブラインド上でのアプローチにならざるを得ないこと、罹患神経の高位は単独ではなくダブルやトリプルでのクラッシュの可能性もあることなど、罹患部位は常に一律であるとは到底考えられないことから、それらを踏まえた包括力のある部位で求め続ける必要があります。

 

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中枢神経由来は全身状態へ反映されますが、構造上は球関節が自由度が高い為、肩甲上腕関節や股関節が関与する筋群が大きく異常を来せば、主に前者が目立ちますが、亜脱臼~脱臼まで至ります。脱臼レベルで筋群に異常を来すのであれば、そこまで至らずとも日常生活でも支障が存在し続ける動作が連続するということで、

 

例えばシェア内の下段となるコンサータストラテラ、時代的に記載はありませんがインチュニブやビバンセ、ドパミンが濃厚に関与するメジャー系の処方が、現在の自分の状況を上手く言葉で説明出来ない年代にされていた場合、これらの調整は全て要らぬ知識で染まった年代に委ねてしまうことになる為、後者の都合の良い事情に沿った表現と手段で終始してしまうことです。最もこの手の薬物のリスクは「成長遅延」になるのですが、それすらも、でしょう。

 

話は戻しますが、亜脱臼~脱臼要因は上記の通りなので、整復操作は基本的に姑息的手段でしかなく(ダメという意味ではなくてね)、その原因は各関節のアライメントを大きく外す程の筋群の異常を来す中枢神経異常の為、そちらが収束しない限りいつまでも惹起される可能性が存在します。

 

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中学生の理科では、遺伝子分野で今迄の「優性・劣性」の表現が、単語が持つイメージから誤解を生まないよう「顕性・潜性」となっているようです。「優性」と聞くと、ここ最近では旧優性保護法の話題もニュースでよく見かけたかもしれません。精神病床数が世界一、ベンゾの処方が世界一、目に障る動きを取る子どもや老人を中心にドパミンを遮断させて動かせなくする、力で抑え付けようとする、縄でしばるetc…も、言うことを聞かせたい、言うことを聞いてもらいたい、その思想に成り立つものと解釈します。

 

この手の問題は、ヒトがいるからヒトが病気や障害と見做される点です。逆説的にそのヒトがいなければ、そのヒトは病気や障害と見做されない点です。少なくともヒトは言うことを聞かない生き物で、ましてヒトから発せられる症状と呼ばれるものは、もっと言うことを聞かないものです。その為、思い通りに進んでいると思ったら、それはどこかに無理が掛かっている可能性も一旦は視野に入れて再考する必要があると考えています。

 

ほか、それを何とかしようとしてきた思想が、精神病床数やベンゾの処方率を世界一とさせたのかもしれませんが、抑え付けようとするほど親となる側は独裁的、支配的となるものの、子となる側はそれをよく見ている為、多くはそれに比例した反撃を喰らう歴史もあります。

 

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業界全体を通して「感染対策を徹底しています」がひとつのウリ文句になっていますが、私のところは動線やスケジュールの工夫を併せて提示したうえで、「患者にはマスクをさせませんよ」でOKを貰っている書類があります。不特定多数が基本的に存在しない小規模な環境なので出来ることですが、その相手はどこか具合いが悪いが前提となる以上、追い討ちを掛けるような酸素動態の変化が懸念される行為は無くしたいものです。こういうのは元気な側がどんどん犠牲になれば済むだけの話で、全く難しい話ではないものです。

 

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添付画像は「(第54回)東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議資料(令和3年7月15日)」、【感染状況】①-5-イ 新規陽性者数(同一感染源からの複数発生事例)です。赤色の部分が飲食店になります。飲食店叩きが激しい今日ですが、その割合を見ると他業種と比較すれば相当低いことが分かります。それにも関わらず、多くの人間が見聞する媒体を通して発信される飲食店叩きの情報で、どの業種よりも悪そうな、危なそうな位置づけでイメージが埋め込まれます。

 

飲食店はヒトの目に触れやすい形で営業を取る場合も多く、お酒が絡む場合もあるので、それに伴うアレコレも重々知っているつもりですが、形は違えどこの構図はよく分かります。目に見えるものが悪いとしか判断出来ない人間が生み出す構図は、椎間板ヘルニアが神経を圧迫して痛みや痺れを出しているとしか言えない人間の構図とそっくりです。因みに椎間板ヘルニアの議論と対立は100年続いています。

 

飲食店もこのままでは百年の孤独を覚悟する必要がありますが、議論の余地を作らない物言いをしてくる相手には、幾ら伝えようとしても伝わらないものです。その為、裾野を広げるのではなく、より深い方向にベクトルを向け、確立したほうが良いのかもしれません。裾野を広げても、広い側は少しの風で流されるので、そこに様々なコストを割き続けるのはあまりにもキツいものです。

 

https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/.../20210715_04.pdf

 

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「拮抗剤による離脱症状の増悪事例」

 

3~4年前にも日本で僅かに話題になった、ベンゾ離脱の治療手段として拮抗剤を入れるというもの。事の発端は海外の10代の男性がベンゾ離脱に苦しんでいる最中、拮抗剤を入れて(入れ続けて)回復したという論文が元になります。どう考えても傷口に塩を塗る行為だからと私はひとり批判的でしたが、実践/追試された方々はどうだったでしょうか。では最近の話です。

 

※プライバシーの観点から多少改変しています

 

先日、減/断薬を標榜するクリニックで断薬後、激しいベンゾ離脱に耐え切れず、かと言って過去と同一量の再服薬では効果自覚を得られなかった為、過量服薬するも後に救急車で運ばれ、ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤を打たれて更に激しい離脱症状が惹起され、「ヒトを殺したい」という衝動に陥り、警察に駆け込んだお話を伺う機会がありました。

 

簡単におさらいがてら話を進めますと、普段からベンゾと書いているのはベンゾジアゼピン受容体作動薬と呼ばれるもので、抑制性神経伝達物質のGABAを増強し、抑制/鎮静作用を期待します。主に、大脳や小脳、脊髄に広範囲高密度にその標的となる受け皿(受容体)が存在する為、その作用や副作用、離脱症状も当該部位を原因として全身へ表現されます。

 

使用現場で多少解釈は異なると思いますが、日常使用としては、筋弛緩/抗不安/抗不眠/抗痙攣/健忘を主作用と見ていると思います。睡眠薬や安定剤と表現している場合もあるでしょう。他、全身麻酔として使用したり、暴れる患者を鎮静させたり等、その時々で使用法は異なりますが、根本的な部分は、中枢神経のGABAを増強させる体内現象は共通しています。

 

また、GABAを増強させる物質はベンゾに限らず、身近なものであればお酒(エチルアルコール)、ステロイドバルビツール酸あたりになる他、プレガバリンも意見は割れていますが、ガバペンチンとの共通点より、同様な側面があることは当初から指摘されています。

 

この手の薬物は精神状態にも変動を及ぼす為、冒頭の通り無差別的な「ヒトを殺したい」に限らず、「死にたい」「殺してくれ」は比較的多いのですが、添付文書的な表現であれば、うつ、不安、衝動、焦燥、攻撃性、自殺、自殺念慮、自殺企図あたりが、形を変えて具現化したものと考えています。これは飲んでいても止めても惹起されるリスクがあります。

 

一旦話は戻しますが、今件のように拮抗剤を打った後に「ヒトを殺したい」という衝動を抑えられず、保護を求めて駆け込んだ為に伺うことが出来ている点が重要で、仮にそのままヒトを殺していたとしたら、この手の薬物のリスク、薬物の増減で具合いが悪くなった後の対応によるリスクは表在化することも考察を入れることも不可能だった点です。

 

表現は悪いですが、仮に医療用量として定められている(?)ラインから大きく外れれば、それはもしかしたらオーバードーズ、乱用、中毒等々呼ばれるとしても、それをそのまま相手方に伝えると、「このヒトはこのような薬物の中毒者でこのような状態になった」と拮抗剤を入れられ、余計に酷い離脱症状が惹起されるリスクが今度は生まれる点です。

 

ここで当該者が具合いを悪くした理由を挙げます。先ずは減断薬を促すクリニックの薬物に対する解釈が1つ。当該クリニックは脂溶性薬物の継続服薬で脂肪に蓄積される為、中長期服薬は副作用や離脱症状が酷くなる理論を持ちます。その理論は中長期服薬=副作用や離脱症状の重症化を意味する為、早期断薬を促します。この理論は間違えていると私は考えています。

 

次点として上記行為で離脱症状に耐え切れず乱用し、運ばれた先で拮抗剤を打たれ、更に激しい離脱症状を惹起させてしまったことが1つです。もしかしたらこの時に当該者は、乱用やオーバードーズ的な表現を正直に伝えてしまったことで、ならばと拮抗剤を打たれた可能性もあります。

 

そのような背景がある為、個々でベンゾ離脱の病態概念を既知していれば(正確にはベンゾに限らず、先述の通りアルコールやバルビツール酸ステロイド、プレガバリン等でも可能性はあります)、万が一、当該人物と似たエピソードを持ったとしても、拮抗剤を打たれれば余計に離脱症状が増悪すると警戒しておけること、

 

他、そのまんま拮抗剤と名の付くもの以外にも、一部抗生剤や一部鎮痛剤等でも拮抗作用を備えている薬物もある為、それらも可能な限り回避するのが無難ですし、仮にそれを理由に具合いが悪くなったとしても、理由を知っていれば多少は心持ちも楽に過ごせるのではないかと思います。

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/4381078375316728

 

パラ聖火の採火地点と当初は選択された津久井やまゆり園では、遺族の中止要請が相次ぎ、結果的に中止となりました。得てして推した側は

 

https://www3.nhk.or.jp/.../20210507/k10013017821000.html

 

>>共生社会を実現する決意を示したいとして

 

とされていますが、採火地点としたところで亡くなった方が生き返る訳もなく、単にそれが感動という感情を惹起させ、その共通項から手を繋ごうと目論んでいたのであれば、それはヒトが持つ感情動態を変化させるために計画した薄め液と捉えます。

 

これに限らず、感動という感情を惹起させる行為は、過去と現在進行のネガティブをマスキングする可能性があり、それを逆手に取って第三者が意図的に行使し続けているのだとしたら、それは行使側の都合に沿った事情が背景に存在すると考えます。

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/4381202225304343

 

「解剖的死腔と筋細胞の高度な弾力、脊柱の構造異常による筋細胞の走行変異や高密度化による針刺し行為のリスクを考える」

 

シェア内の症状に多少沿わせていけば、罹患部位となる中枢神経系へ間接的にアプローチを掛けるに辺り、体表から棘突起の突出具合いで大雑把に高位を把握しながら、後~側方から切り始め、後結節や前結節を針尖で位置確認し、頸/腕神経含む椎骨動静脈や総頸動静脈等の主要な組織に触れないよう、針体が骨に触れる手応えを感じながら頸部前面に針尖を沿わせていきます。

 

頸部片側が持続的に伸張位で、拮抗側は持続的に収縮位を示すケース、他、椎体や椎間板の摩耗や圧壊、突出や滑り等の存在は、筋細胞の走行変異や、重力や体重問わず、垂直や斜めの構造異常を理由に押し潰されている状態が継続している手応えの他、上記理由によるものか、進行過程で手応えが急に抜ける解剖的死腔の存在も少なくありません。

 

このように、幾つかの理由で筋細胞の硬さと死腔が混在する状況になると推測されるケースも存在する為、硬いからと力いっぱい針を持って刺し込むと、途中でスコッと手応えが抜けて、死腔内で勢いが付いてその先で無駄な痛みやリスクを発生させる可能性もある為、進行過程で抵抗に負けたらこっちも直ぐに負けるくらいの力、普段着けているニトリルグローブのグリップ力に任せる程度が丁度良いのかなと思うところです。

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/4390148251076407

 

「遅発性神経障害の成立理由を考える」

 

神経障害は早発性と遅発性の存在が知られています。何らかの理由で傷めて間も無く訪れる早発性神経障害であれば、何となく成り立ち具合いはイメージ出来るものの、受傷(受傷とは身体/精神/環境ストレスから派生する生理的及び選択的脆弱部位、血管イベント、摂取や接種、感染によるレセプタ変性や分泌能の動態変化、自己分泌能異常、前駆物質による興奮性細胞死や低酸素性神経細胞壊死、放射線曝露等全て含みます)から数週後、数か月後、数年後に訪れる神経障害、遅発性神経障害の成り立ちが考えられた情報は案外存在しません。

 

それはそのものが無症候、または無症候となったものを無自覚=健康/元気と誤解している可能性と、耐痛閾値の存在を交えることで、幾つかのケースでは遅発性と呼ばれる存在の疑問も多少は晴れるかもしれません。恐らく無症候であれば、または無症候となったものであれば、その先はデータの取りようがない場合も多いかもしれませんが、中長期的に機械/物理刺激含む様々な拮抗作用が何なのかを聞き続けていけば、遅発性とは無自覚となった上でも、未だ当該部位が脆弱な上に拮抗作用を働かせた結果と関連付けられるケースが目立つ印象もあります。

 

日常生活を送るうえで身近な、又は身近に存在するもので神経障害が惹起する原因は幾つか挙げられます。ヒトそのものの生理的な代謝要求の高低による惹起し易い部位、既往による構造異常や脆弱部位の差異や高低、個々の生活環境による負担部位の差異や高低、及びこれらの連鎖的受傷、薬剤や関連する離脱症状、ワクチン、感染症、神経毒等であれば各々の標的レセプタによる差異や前駆物質、それに伴う内分泌の動態変化等による連鎖的受傷、放射線障害等が一般的です。

 

症状自覚とは、あくまで個々の耐痛閾値を越えた結果の為、閾値を越えない限りは罹患組織を残存させ続けていても、無症候で推移すると推測されます。その為、見方を変えれば無症候=無自覚=元気、とは直ぐに判断出来ないものです。ヒトは各々で耐痛閾値が異なる為、そのヒトでは問題がないものも、このヒトでは問題に感じるケース等は往々に存在しますし、その時の体内環境や摂取物の内容次第で閾値は大きく高低します。例として摂取物(薬物)で閾値を上げて症状自覚が無くなれば、そのヒトは患部の状況云々はさて置き無自覚/無症状となります。

 

その将来リスクは傷害部位の経時的な残存と、組織レベルの重篤化、場合によっては構造破壊に繋がり、より一層の重篤化を示す場合もありますが、更に閾値を上げれば無自覚/無症状のままで時間を送ることも出来ます。または薬物で閾値を上げなくても、例えば階段の昇降で膝に痛みを抱えるヒトも、階段が存在しなければそのヒトは無症状として推移することになります。このように、様々な条件や環境ひとつで個々のレベルは変化していきます。

 

またはそうではない道程で、無自覚になった、または無自覚であったとしても、何らかの拮抗作用を加えることで瞬く間に閾値を越えて症状自覚となるケース、経時経年で負荷を加え続けていた為に、どこかのタイミングで閾値を越えて症状自覚となるケース、既に病態完成が見込まれた受傷を当該初期に曝露したものの、症状自覚から病態完成までの組織レベルに変異するまでは時間を要するケースなど、様々あると考えられます。

 

ヒトはエラーを来せば、自律的に回復しようとする機構を備えているとは思うので、その恒常性と受傷速度が当初は対等していても、何らかの要因で後者が上回れば症状自覚となるものの、それにも時間の経過は必要で、結果的にそれは遅れて出てきたと感じた=遅発性の障害と解釈することも出来てしまいます。

 

神経障害はどのような罹患理由だとしても、単独/複合的な罹患理由だとしても、早発性と遅発性の2種類が存在し、共にそれぞれのみが惹起、及びオーバーラップ的に惹起されたとしても、それが重篤化/遷延化するとも限りませんが、重篤化/遷延化するケースもある為、俗に言われている早発性だから良い、遅発性だから悪い、早発性だから治りやすい、遅発性だから治りにくい、とも端的に述べることも出来ず、あくまで曝露量や曝露時間で組織レベルの重症度が左右され、受傷後の在り方で変化する可能性と、一般イメージで著効し難い神経障害レベルでも、何らかの形で側副路形成等々のポジティブが働けば、大きく矛先を変えていく印象があります。

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/4393427790748453

 

ロキソプロフェンナトリウムによる薬剤性肺障害(間質性肺炎)を知るの巻」

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1)ワクチン接種で微熱や頭痛、腕が痛い等々が惹起された為、ロキソプロフェンナトリウムを飲む

2)その後、乾性咳嗽や呼吸困難が惹起され、「コロナちゃうん?」と不安になり、どこかでPCR検査を受けるも陰性

3)しかし上記症状が継続する為、レントゲンを撮ると線維化が見られる

4)「コロナちゃうの?でも陰性やん」と、不安になる。「他の病気?」等々と思考がグルグルする、眠れないとか色々も出る

5)どこかで眠れる薬みたいなものをもらったりもらわなかったりあーだこーだ

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世の中、不安事を解決する為に取り入れた物事で余計な不安事を招く事例は多いものです。表題通り、ロキソプロフェンナトリウムで薬剤性肺障害(間質性肺炎)が惹起される可能性がありますが、バタバタが続く状況では冷静さが失われがちになります。冷静な時、具合いが悪くなったら先ずどのような自己判断をするでしょうか。先ずは「腐ったものでも食べたかな?」とかではないでしょうか。そして、口に入れたもの、身体に入れたもので具合いが悪くなるのは、食べ物だけではないという冷静さを持つことも、常に大切なことかと思います。

 

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「知らないヒトには触れてはいけない話題」

 

業界には必ずタブーが存在して、会話のなかで「政治」「宗教」「スポーツ」は絶対に触れてはいけないと教え込まれてきた手前、私も「巨人勝って良かったね」とか言ったことがないと思います。どこに地雷があるか分からないですからね。そしてまたもう1つのタブーがあって、「薬物を知らないヒトに薬物の話をしてはならない」があります。

 

特に神経適応が見込まれる薬物は、時に微量の増減や拮抗作用の摂り込みで、瞬く間に病状(離脱症状)が惹起及び増悪するリスクがあります。先ずはここは情報屋ではなく、どれだけ安全に目の前の日々とその先を送れるかを考え、経過や治療に反映させていくかであり、即時的に「やめたい」のニーズに応える場ではないということです。

 

​​​​​前項ではロキソプロフェンNaによる間質性肺炎に触れましたが、当該病態は幅広い薬物/物質でそのリスクがある為、これに限った話ではありませんが、ロキソプロフェンNa含むNSAIDs全般は、GABAの当該レセプタへの結合を阻害することも示唆されている為、全者共通でGABAが阻害された際の症状群が惹起される可能性があります(例)筋硬直/不眠/不安/痙攣/興奮/抑うつ等々)。

 

キノロン系やマクロライド系との併用(それぞれ単独でも同様の阻害作用は示唆されてます)で、より阻害状況は増強されることは都度症例交じりで述べていますが、例えば服薬タイミングの段階で、既にGABAの自己分泌能異常や当該レセプタの変性が推測されるベンゾ離脱を代表とする病態を抱えていた場合、これらの症状群が重篤化する懸念があります。

 

度々ながら当該病態を検討するにあたって極めて重要な部分として挙げているのが、ベンゾ離脱を代表とするGABAの自己分泌能異常や当該レセプタの変性が示唆される病態及び症状群を惹起している可能性が高い場合、今現在服薬しているGABA関連の薬物の類は減量することで病状が増悪する懸念で、

 

仮にその服薬量や服薬期間が一定期間を経過していた場合(恐らく1週間や10日前後がリミットかと)、経時による自律的なレセプタのレギュレーション変化で、具合いが悪いからと増量してもデメリットが上回り(アクティベーションシンドローム的な状況やキンドリングの惹起や効果自覚が得られるまで増量すれば過鎮静の懸念など)、先々のことを考慮しても不安が残ります。

 

結果、一旦はステイという概念が重要になるのですが、毎度のことながらステイというワードや上記単語を知っている以上、既にベンゾ離脱の病態概念を知っているが前提となる為、諸々の拮抗作用の回避等々も出来る知識もあると思うのです。

 

その為、最も不安視されるのが漫然と服薬している方が、何らかの理由で冒頭の通り、NSAIDsや抗生剤の類を服薬したり、または何らかの媒体を見聞して急断薬したり、2017年のPMDAの通知(各々の医療機関への通知や掲示物その他)によるベンゾからオレキシン受容体拮抗薬へのスイッチや、指示による急断薬での惨事、診療報酬改訂の度にベンゾへの風当たりが強くなることでの急断薬等々による参事が起きている歴史もある為、知らないヒトへは皮肉にも触れてはいけない話にもなります。

 

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「超音波照射によるキャビテーションと、熱産生が存在しない細胞から考える治療応用」

 

定期的にHIFU(ハイフ)の事故情報がメディアに流れる為、それを見て思ったことですが、https://www.asahi.com/articles/ASP7Z6HH0P7ZUTIL04L.html 先ずは前提として私はHIFUを詳しく知らないこと、HIFUにもしかしたら、超音波とは別に熱を生む機能が付いているかもしれない為、私が持っている超音波治療器とは異なる可能性もあります。

 

記事の内容を読む限りも、照射位置を固定した上で連続使用すれば、タンパク変性(「麻痺」「腫れ」「ヤケド」のこと)は惹起される可能性はあります。それはHIFUに限らずどの超音波治療器も共通していると思います。そのため私も以下に理由は書いていますが、超音波を照射する時は絶対に固定せず、常にプローブを移動させ続けています。

 

ただ余談ながら、超音波を同一部位に固定し続ける事を治療手段と用いている団体も存在するのは事実で、大丈夫かしらと思っているところです。このように、事故の有無は使い方、又は教え方で、リスクは大きく変動します。

 

個人的には同じ部位に固定して長く照射し続ければ効果が高い、という訳では決してないと考えていますし、上記のタンパク変性のリスクや、部位によっては骨芽細胞への刺激もある為、時として異形成のリスクもあります。また、骨芽細胞への刺激がある為、骨折後の早期治癒目的として用いる場合もあるのが超音波治療器です。案外幅広いと言えば幅広く使われていると思います。

 

それを前提としたうえですが、写真は膿盆に生卵を入れ、超音波(1MHz)を照射して2~3分ほど経過したものです。先に超音波治療器を簡単に説明すると、選択した周波数にもよりますが、1MHZですと1秒間に100万回の振動を与えます。実際にヒトが受けた場合は高速過ぎる振動の為、振動として感じることもなく、痛みも伴いません。強いて言えば皮膚に水分(主に汗)がある場合、それが反射してパチパチとした弱い痛みがある程度です。

 

写真では分かり辛いですが、照射中は卵白全体がプルプルと共鳴しいるように見え(黄身は視認出来ませんでした)、照射から数分経つと卵白の細胞が破壊され、古い卵のように白身がデローンとまとまりがなくなるのが分かります。また、黄身の振動は視認出来ませんでしたが、恐らく細胞が破壊されたのか、箸でつまんだ感覚としては、黄身の割れ方も普段とは全く異なる脆弱さがありました。

 

ここからが本題なのですが、こちらの卵に数分に渡って超音波を照射しましたが、熱によるタンパク変性が起きていないことが分かります。要は、卵を焼けば白くなったりするアレです。よく超音波をウリにしているところでは、「超音波による熱で」と表現しているところを見掛けますが、超音波そのものは熱を持たないと考えられます。(厳密に言えば、皮膚と接触する銀色の部分(アルミが殆どだと思います)が、機械の連続使用で触れないほど熱くなる場合もありますが、それは機械の発熱で、超音波としての発熱ではないと思います)

 

その為、熱産生が出来る細胞群の存在が1つの条件下に置かれたうえで、初めて結果論としての「温かい」という自覚を得ることになりますが、ここは効果とは異なる部分です。その上で大切なのは、生卵のように死んだ細胞に振動を与えても、細胞は揺れ動かされるだけで、針治療の観点から応用するにしても、罹患部位に栄養を運ぶ為には、それが直接的/間接的でも、何処かから栄養を持ってくる必要があり、それに沿った刺針部位の選定の必要性が再認識されます。

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f:id:fujiwarakota:20200710112556p:plain イメージ 1 ~針治療から病態定義の見直しを~

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