藤原航太針灸院

痛み・痺れ・麻痺・自律神経症状の難治例の検証と臨床

再考をする 7 2021/3/29~2021/5/26

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/4041441045947131

 

重篤副作用疾患別対応マニュアルの後半には対処方法を交えた多少の症例が記載されています。https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1j09.pdf では24頁目がそれに該当し、それに沿ってか薬物の副作用及び離脱症状、又は自然発症性(?)問わず、アカシジアやその類(レストレスレッグスシンドローム等も含む)を抱えたケースの多くがβ遮断薬(プロプラノロール/インデラル)の使用は散見します。当該症例の末尾を見ると、

 

>>プロプラノロールを 60mg に増量したところ、その翌週にはソワソワはおさまり、じっとしていることができ、気分的にも落ち着き、意欲もそこそこ維持できていると述べた。

 

で終えられ、中長期的な経過の記載がないのですが、薬剤使用の悩みどころに耐性の獲得がある為、飲み始めは良いけど数週で効果自覚が薄れる(厳密には薬剤関係なく症状が増悪した可能性もあるが)例も多く、増量し続けてみるか、どこかでバッサリ切られるかの2択になりがちなのも現状です。

 

それはそうと、たまたま過去の日の思い出的に当該ページが挙がったので当該内容交じりで書きましたが、この手の症例集(重篤副作用疾患別対応マニュアル)は基本的に「良い部分のみを断片的に切り取って書いている」のが実際で、無効症例の記載は存在しません。表題の性質上、無効例を記載してもマニュアルにも何にもならないですからそこの部分は理解しますが、読む側は常に留意しなければならない部分かと思っています。

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/4046938058730763

 

症状を抱えている個々が解釈する病態の表現は貴重なもので、離脱症状を考察していく上でも重要になるのですが、個々が離脱症状を知る迄に至った経緯と情報元によっては、多少の差異と同時に表現内容にも変化が見られます。これは離脱症状に限った話ではなく全てがそうで、ヒトは今まで見聞きしてきた情報や経験で成り立っていることが前提で、且つヒトの身体は「分からない」で成り立っていると思っていますから、時に奇跡的な状況を見ることもあれば、腰痛ひとつも難儀する場合もあります。

 

それを踏まえたとしても、ひとつひとつ、特徴や傾向はないかと引き続き集積し続けてはいるものの、集積するほど中央値がバラついていく為に、結局は「分からない」に偏るものですが、全般通して言えることは、「症状を良きものとしてとってはいけない」ことかと思います。例えば以下

 

>>「離脱症状が出ないのは自分の脳ミソが壊れているからだ」「薬を止めたら離脱症状は出るべきだ」「あの人は薬を減らしたらこうなった」「この人は薬を減らしたらこうなった」と主張する

 

離脱症状の惹起確率の高低や、惹起した場合の軽重や長短に関しては度々考察してはおりますが、症状が出ずに何事もなかったことは先ず良いことで、「離脱症状は出なければならない」とする先行的な概念が生んだ弊害(?)によるものかもしれませんが、風邪を引いて咳や鼻水でウイルス君が排せつされている状態や、腐ったものを食べて下痢をする生理反応等とは異なり、神経障害と思しき離脱症状と呼称される症状群は、幾ら症状が出続けてもそれは治るサインでは一切ないと思います。

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/4089655674459001

 

外因物質でGABAを増強させ続けていた結果としての神経適応=常用量離脱症状がGABAのネガティブフィードバックによるもの及び誘発された症状群とした場合、常用量離脱症状を今以上増悪させない手段が減薬や断薬であれば余計に増悪するでしょう。副作用の恐怖を謳い、そして個々の服薬歴や服薬背景を鑑みず、土台も出来ていない状態から早期に減薬や断薬を促す個人と集団は、向精神薬の推進派以上に対象の個に対して後の不幸を招くケースが多い印象があります。

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/4092393020851933

 

如何なる理由でも突然(厳密には緩慢でも状態が成っていなければ何れにしても無理に近くなる)供給が絶たれたケースのリスクは、東日本大震災以外にも、その前の新潟中越地震や後の熊本地震でも同様で、類似記事は探せばありますが、同一薬剤同一量で先発品⇔後発品にスイッチする程度でも離脱症状は発生しうるリスクを備えている為、大概の良かれと思った行為は全て裏目に出る可能性があると踏まえれば、一旦踏み止まることが最も安全だと気が付けるはずです。

 

離脱症状は薬剤が契機となりますが、薬剤に当該物質の増強等を頼り続けていた結果、当該レセプタの変性や自己分泌能の問題で発生し続けている症状群と推測される為、薬剤由来ではなく自己を由来とするものです。傷んだレセプタや頼りない生合成、傷み過ぎた神経細胞に薬を突っ込んでも、余計おかしなことになるのは目に見えています。折角なのでこの機会に、自分自身で回復するという意味に目を向けるのも良いのかもしれません。

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/4103780353046533

 

>>「こちら側が脆弱であるほど相手に協力を求めざるを得ない」

>>「こちら側が強固になれば、相手に協力を求めなくても良くなる」

 

ヒトは対ヒトであれば、適当に言いくるめたり薬漬けにしたり縄でしばったり、または自分から薬漬けになったりでそれを解決とした手段や感覚に慣れたのか、忖度のない対ウイルスにもその感覚で対応しようともそれはそれは厳しいものです。感染症に限らず、何らかの契機で惹起される症状全般もそうで、大概の症状は自分自身の言うことを聞いてくれないを先ず前提とすれば、考えようによっては悩み事は減るものですし、言うことを聞いてくれないという気持ちは、言うことを聞いてほしいという欲が邪魔をしているのかもしれません。

 

このように、相手に協力を求める気持ちの裏には自分の不安があるからと捉え、自分の不安を相手に押し付けず自分で解決しておけば、息苦しさの1つや2つくらいはなくなり生きやすくなるのかもしれません。

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/4103951306362771

 

ヒトは不安になると足並みを揃えたがる生き物ですが、足並みを揃えるには頭数を集める必要があります。しかしながら個々の産物である症状に対して、足並みを揃えようと頭数を集めたとしても、ひとりひとり別物である為、足並みが揃うことはありません。その為、集団化した場合も当初は良くても何れは分裂し、その枝分かれ先でまた集団化を求めますが、個々の産物である以上、それはいつまでも徒労に終わるどころか、薬剤絡みのケースでは各々が手元に最大リスクを保持している為、余計なリスクが生まれてきます。

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/4126938657397369

 

「刺針部位の脆弱シーズンは、易再発タイミングであることを知る」

 

組織の脆弱部位の成立にinflammationが1つの理由になり、当該部位で発生後の組織は血管走行数や受傷レベル等が関連するも、hypoxiaに移行した組織で引き続いた容積変化による罹患部位の疎通の不具合や周辺組織とのクリアランスの悪化で、持続的な症状自覚に繋がる印象があります。上記が概ねの継続的な症状自覚の惹起要因かと推測されますが、これを意図的に惹起させて罹患細胞の改善へ繋げる行為が治療にも備わる以上、同様なリスクを考察し続ける必要がありますし、メスやハサミ、注射針でも、身体を切れば同一な現象は発生しますし、遠達性はあるものの、外圧次第でも発生するでしょう。

 

侵襲度も含めてとはなりますが、都度のリスクの低減化は治療を重ねる上では極めて重要で、同一部位に頻回して異物となるシリコーンを残存させる恐れや、派手にinflammationを惹起させ続ければ組織の癒着に繋がり、治療由来で当該部位の疎通が不具合になる可能性もあるでしょう。それらを回避する為、シリコンフリーの素材の活用や、刺針部位の選定と絞り、治療間隔、有限の血液で回るヒトをBlood stealing syndromeの病態概念から応用した側面にて挙げてきましたが、罹患部位が主に末梢性脳神経を除く末梢神経性の症状群のケースではより留意する印象があります。

 

都度の治療からinflammationが目立つ時期は、既存症状の増悪自覚をメインとするリバウンド現象が目安になるものの、自覚有無は病期や個々の耐痛閾値、症状の内容で左右される側面もある為、自覚有無問わず、そしてそれが現症や治療由来問わず、組織の脆弱性が高いと思しき時期の伝達内容の重要性も見えてきます。

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/4132736710150897

 

「受傷速度による症状自覚の有無例から、症状自覚後の緩慢な経過を求める重要性を知る」

 

※添付写真は、経年による緩慢な梗塞であれば、これほど成長してもヒトは無症候でいられる例です。これに限らずあらゆる部位は緩慢な受傷であれば都度環境に適応し、無症候でいられる状況から、逆説的に考察して治療に応用させていく重要性を考えます。

​​​​​

硬度差の高い部位で摩擦を主とする曝露の継続で、当該部位組織が受傷するのが日常生活を通じての症状群と推測されるものの、日常生活で惹起=易負担部位、又は骨性の構造的異常=易負担部位でもある為、突発的なエネルギーによる事故的状況と比較するとVASの不安定性は認められ易いものですが、以後の経過が仮に緩慢としても、状況に適応する要素はヒトは多分に持っています。

 

傍目は異常でもFunctionalな側面に異常がないケースは珍しくなく、例えば脊椎の微細骨折の頻回で円背を呈した場合、経年で膝OAを呈した場合等、構造的な異常の過程と結果が現在進行でOverlapが濃厚でも無症候なケース、微細な脳血管イベントや脊髄出血/梗塞、キアリ奇形等は検査機器が発達した結果であり、その個そのものは無症候でも撮影して初めて分かるケース等も珍しくないと思います。

 

その為、目に見える異常が今の症状とは直接的に関連しないケースも往々に存在するものの、大雑把ながら考えられる事としては、ヒトは受傷速度が緩慢であれば無症候レベルで環境に適応し、急激であれば環境に適応できず、結果論としての症状(症状自覚)へと繋がる印象があります。

 

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/4140707986020436

 

個体差はあると思いますが、各々の部位が成熟期を迎えるまでは一定の時間を要し、大脳皮質は20歳を過ぎてからとも言われています。また、激しめなinflammationが惹起されている最中や衰弱時も、血液脳関門の脆弱度が高まり、透過物質の選択性が保てず、本来ははじかれる物質も侵入する懸念もあり、それが原因で中枢神経に傷害を与える可能性も考えられます。上記を一旦まとめると、その時の脆弱度の高低が受傷理由(再受傷理由)と重症度に応じた以後の不安定性の高さへと繋がると推測されます。

 

GABAの前駆物質がGADを介したグルタミン酸であり、当該神経伝達物質が、例えば早発性/遅発性含む興奮性細胞死の惹起や、関連した低酸素性神経細胞壊死が、選択的な脆弱部位はあるものの、GABAが関連する離脱症状とされる中枢神経障害は標的レセプタが広域に存在する為、結果論となる症状群も多岐に渡ると思います。

 

この病態はinflammationが当初期の受傷理由にはならず、hypoxiaから始まると思われます。その為、上記病態があたかも自己免疫疾患に類似した症状群であったとして、そしてまた、検査結果が乏しくとも当該病態に応じた薬物治療でも大概が無効例になる理由でもありますし、四肢抹消に諸々と異常が出れば脊髄症(主に頚椎症性脊髄症)を疑うものの、それらも異常なしと除外される理由になります。

 

実際は写真を撮ったタイミングでは、年齢的に多少の脊椎の変形や脊髄周辺の靭帯の硬化、椎間板のヘルニアや骨棘等々もザラなので、椎間孔を拡大したり摘出したり、ボルトで固定する例もありますが、それらも無効ですし、例えば視野狭窄があるとMRIに入ったら、下垂体に腫瘍があると摘出しても無効だったりと、見えたもの=悪、とする例は枚挙に暇はないものです。抜歯とかブラッドパッチも多いと思います。

 

このように良いか悪いかはさて置き、観血的、非観血的問わず消去法的に追い詰めた最後が「精神病ですね」となる現実は流石に辛いものがありますが、一切考察されていないのが、身体に入れてきた物質による弊害です。

 

離脱症状とされる中枢神経傷害は、神経障害である以上、早発性と遅発性の2種が存在し、遅発性神経障害の収束を見届けるまでは、その個に悪影響を及ぼす物質をスイッチし続ける行為が更にリスクを呼ぶと思うものの、離脱症状の病態概念を持ち合わせていなければ、悪い方向に転がり続け、一層の脆弱度が高まり続けると思います。

 

手を変え品を変えと手出しする為、時間の経過で脆弱度/重症度が高まり続け、規模感が大きくなっていく現象は離脱症状の界隈でも同じです。いずれにしても、症状は感情を持たない産物で忖度は利かないですから、この手の社会的(医療的?)背景をエピソードに持つ病態を抱えたヒトが、忖度まみれの社会生活に慣れていたのであれば、全く言う事を聞いてくれない自分自身の身体に腹が立って、直ぐに死を選びたがるのも傾向に挙げられます。

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/4156180774473157

 

GABAを増強して生合成するタイミングは、炎症や空腹を代表に、身体/精神/環境ストレスの曝露時に自律的に執り行われるものの、当該神経伝達物質が何らかを理由として分泌等々に関わる機能が不全状態になると、拮抗する神経伝達物質の抑制が効き難く、結果論として諸症状へ発展すると推測されます。

 

ただ、上記を基礎病態に抱えた場合も、想定する症状群とは正反対の症状を呈する例も珍しくありません。例えば 硬直⇔弛緩 脱毛⇔多毛 乾燥⇔脂漏 閉尿⇔頻尿 高血圧⇔低血圧 熱感⇔冷感 うつ⇔興奮 過眠⇔不眠等、想定とは真逆を呈するケースを指します。

 

これが全くの別個人であれば、併発症状や惹起理由含め洗い直し、病態そのものが異なると前段階で推測は出来るものの、同一個人でも日内日差で往来するケースも散見します。それがGABAをエンハンスするイベントの曝露量や時間か、個々のサーカディアンリズムの差異か、それとも生理的に代謝要求の高い部位や既往部位を受傷理由とする諸症状が目立つ為、それが関与したものかは定かでないものの、当該イベントは極力回避することで、安定感は保持し易いかもしれません。

 

自己分泌能の問題は、スイッチをオンオフするように瞬間的に変化(良化)することはなく、レセプタその他もアミノ酸で構成される脆い集合体であり、即時的に受傷前と同等の機能やキャパシティを獲得できる事はない為、病状が悪い時ほどイベントに曝されれば不安定に波を打ち易いものの、いずれは同等イベントに曝されても、穏やかに保たれている印象を持ち、この点は体性神経由来の経過と類似しています。

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/4164412560316645

 

例外という解釈はあまり好きではなく、必ず何らかの理由があるからこそ、その事象が見られていると捉えます。その為、恣意的、自己防衛的、世間体的にマイノリティを無視する姿勢は好きではありませんが、どの分野も予想以上にマイノリティの事象を無視する姿勢を持つヒトは多いと思います。

 

こちらの界隈であれば、副作用や離脱症状、副反応のネガティブな事象の無視、又は否認です。星の数ほど傷病名が存在しますが、大概はそれで包括出来る→視点を変えれば、時系列的には適切でも、ヒトが介入してヒトに与えたネガティブな事象も、ヒトが創造した傷病名が包括してきた歴史があると容易く推測出来るものです。

 

先ずはそれを踏まえた上で、巷に出回っている一般的に知られた離脱症状の惹起確率が上昇する「長期服薬」「短時間作用型」「高力価」に十分あてはまるヒトでも、一気断薬(又はそれに近しい)であれ、ほぼほぼ離脱症状が見られないケース、または数週で収束するケースの服薬歴や服薬背景も私は併せて追跡しています。

 

この手の薬物を飲めば、副作用ありき、離脱症状ありき、後遺症ありき、訴訟ありきで動いているヒトは、恐らく左記の事例を無視しているでしょう。ただ、1日も早い減薬を躍起に求むのではなく、症状を優先とした観点、それは自ずと服薬者自身の今とその先の日常生活を優先する観点で捉えていけば、なぜ一気断薬でも問題ないヒトが存在するのかも知る必要があります。

 

実際には、離脱症状は表面的な長期服薬という表現ひとつでは、惹起確率の高低や、重症度の軽重を推測することは出来ないですし、それに関連して、脂溶性物質ゆえに細胞に貯留し続ける説もないと思われることから、それを理由に減薬を急ぐ必要性も見当たらず、服薬中の作用及び副作用の自覚も、離脱症状の惹起確率や重症度の軽重とも関連する印象がないのが現実です。

 

情報は書くヒトによってある程度の思惑が介入していると思います。減薬したいヒトは減薬しているヒトの情報を見ると思いますし、​​​​有害性/危険性を大前提とした情報を見ると思いますが、その情報を書いているヒトもどこかから情報を得て書いているとは思います。傷病名と薬物の解釈はヒトそれぞれの為、逆も然りかもしれませんが、先ずはそれを知る必要があると思いますし、近年では副作用と離脱症状を混在した情報も多い印象があります。

 

副作用と離脱症状は症状惹起の発端が全くの別物と捉えています。その為、副作用を大上段に構えて減薬を急かしたり、経年の服薬による細胞貯留説を掲げて減薬を急かしたりするのは先ず大前提が違うと思う為、過剰なリスクをその個は曝露する可能性もありますし、だからと言ってゆっくりが良いかと言えば、タイミングによってはそれすらも無理なヒトもいます。

 

ヒトは具合いが悪くなるほど動き、動かそうとする生き物ですが、動かない動かさないのもひとつの選択で、それが最良となるケースもよく見ています。既に飲んでいるヒトが飲んでいないヒト向けの情報を真似するのは危ないだけの為、飲んでいるのなら飲んでいるなりのやり方で前に進むしかないと思います。

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/4179344585490109

 

GABAをエンハンスする物質は幾つもある為、ベンゾに限った話ではありませんが、抑制性神経伝達物質を亢進させることで、「様々な」興奮性神経伝達物質が抑制される状況が外因物質により獲得された場合、その離脱期(常用量含む)は「様々な」がネックとなり、多種多彩な症状が惹起される傾向にあります。

 

主に大脳や小脳、脊髄に当該レセプタは散在している為、当該部位に沿った症状群とはなりますが、各種神経障害に誘発される中枢性/末梢性脳神経症状や代謝障害も高確率で併発する為、全身状態は深刻さを増します。シェア内の症状群は以下となります。

 

-----

age 40 sex m  

動悸 身体の揺れ 吐気 一歩も歩けない 身体に力が入らない(ほぼ寝たきり/移動は車椅子) 手足の浮腫み 肌や白目の部分が黄色くなる 足の皮膚感覚異常 足の冷え 足の指が時折動かなくなる お尻が勝手に動く 右半身を中心とする身体の揺れ 胃腸が常にバクバク動いている 37℃台の持続的な微熱 食事量は変わらず2年前は175㎝95㎏の体重が昨年夏に70㎏、現在48㎏ 流涙症 呂律が回らなくなる 誤字脱字やひらがなが極端に目立つ 暴力的になる キレる 過食

-----

 

個人的に印象深かった点は、治療中に突然大きなイビキをかいて寝始め、治療を終えた後、ゆすっても叩いても起きてくれないことでした。詳細は割愛しますが、血中濃度がピークを迎える時間帯と治療の時間帯が被れば、昼夜問わず、このような気絶睡眠を見ることになります。この場合は、限られた空間での出来事なので危険はありませんが、例えば車を運転していた時に訪れていたらと考えると、不安を覚えます。実際には上記理由で事故を起こしたり、事故に発展せずとも、明らかにおかしな運転になったりする例は全く珍しくないと思います。それはそうと、

 

※1)2ミリから3ミリに増量を意を決して一縷の望みで試みましたが、残念ながら全く反応はかわりませんでした 

※2)2.5ミリからさらに2ミリに戻してからの状態の時行動に出ようと

 

の部分を少し掘り下げます。外部から物質を入れることで、想定する反応の自覚有無問わず、強制的に当該物質の性格に沿った機能/器質変化が起きると思いますが、※1)は数か月経過してから増量した後、想定した前向きな効果が得られないからと、数週間内に減薬しています。※1)では有効自覚が得られず、※2)では離脱期と思しき新規症状群が惹起(及び既存症状の増悪)しています。恐らくこの過程は、離脱症状と自覚したケースでも多くが経験されていると思います。

 

離脱症状は、その呼称表現からも「薬物が足りないからだよ」とも読み取れますから、増量行為に至るのは自然ですし、結果が伴わなければ少ないほうが良いと考え、増量前の量に戻す行為も自然ですが、この期間で無視されているのが時間の経過です。臨床の世界はこの手に限らず、「時間軸の無視」は全く珍しくないもので、時間経過による薬物等が介さないヒトそのものが持つ変化を読まない場合があります。

 

また、このようなケースでは「神経適応を来す物質が絡んでいる」も前提となります。この例で表現をすれば、「増やせば増やしたなりで反応の有無問わず神経適応する」です。仮に時間が経過しても、自律的に変化がない素材が相手であれば、上記行為もネガティブな現象はゼロのまま、自由自在に増減出来るかもしれませんが、ヒトの場合は自己分泌能もレセプタも自律的に変化し続けていると推測される為、この手の問題が起き易いと考えています。

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/4187226618035239

 

自覚症状の寛解増悪の評価が、受傷部位の細胞レベルでの改善の評価とはイコールで結ばれず、また、前者は薬物や温冷で制御出来ても、後者の場合は前者の行為で余計に歪みが出る可能性が示唆されています。この手の検討は経口/貼布問わず、NSAIDsやステロイドの使用/不使用ではどうか等の資料も以前から存在するのですが、

 

個人的に興味深かったのは、添付画像の右側、non-icing では inflammatory macrophage が day3 でピークを迎える点です。針刺し行為で惹起される inflammatory mediator と、関連するリバウンド現象を推測する上でも期間は概ね合致している印象もあり、細胞の損傷度は異なれど、その期間に差異が見られない点です。

 

また、損傷レベルで inflammatory macrophage の産生数のピーク期に差異が見られないのであれば、inflammatory mediator を意図的に発動させて罹患部位の回復を見込む針治療は、無碍に大きな損傷を作る必要がないと読み解くこともでき、罹患部位(≠症状自覚部位)へは最小の刺針本数と、安全なレベルで到達可能な番手で問題ないことになります。

 

「アイシングは肉離れなどの筋損傷後の再生を遅らせる」

https://www.kobe-u.ac.jp/res.../NEWS/news/2021_04_23_01.html

 

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/4188881541203080

 

>>「本当のリアルは後遺症がひどくて、手の震えが止まらない。耳鳴りがずっとしている。眠れない。うつ病を患って5年目です」と現状を告白。睡眠薬を処方され服用しているが、眠れないといい、「(また薬物を)使ってしまうんじゃないか…という気がします」と再び薬物に手を出してしまう恐怖と闘い続けていることを明かした。

 

こちら日本では、非合法薬物やアルコール、ギャンブル中毒者等への身体/精神症状の回復と称し、向精神薬の処方が当たり前です。上記の >>睡眠薬 もそれに該当します。それがバルビツール酸かベンゾかオレキシン受容体拮抗薬か、抗ヒスタミン剤抗うつ薬やメジャーやCDB的なものを眠剤としているかは知りませんが、

 

常々思うことに、各々の薬剤で標的レセプタや作用機序は多少違うものの、これらの症状群は、薬剤の類で傷めたレセプタや自己分泌能異常の結果論で惹起されている症状群と推測される為、当該部位に更に負担を掛ける行為は、服薬者の想定外の反応を示す経過と結果は珍しくなく、仮に想定内の反応を示しても、治る治らないの檀上で議論出来る状況とも異なります。

 

この手の問題は、その根底に合法=(心身に対して)善、違法=(心身に対して)悪とする観点で起きていると思うのですが、ヒトが決めた善悪は、国や時代が変われば移り変わること、法律や政治、宗教、横柄で横暴なプライド高きオッサンの感情論で構築された集合体ではないことを再認識しなければ、具合いが悪いヒトが持つ目標からは遠のく印象を持ちます。

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/4198659956891905

 

一般的にイメージされる全ての症状含め、薬物による作用/副作用の自覚や、離脱症状の自覚の有無は、あくまで個々の閾値を超えて初めて表現されると思いますし、それが日常生活や社会生活が可能なレベルで推移していれば、それは表立って表現しないかもしれませんし、適当な傷病名で表現しているかもしれません。

 

その為、実態は確と見えるものではないが前提とはなりますが、離脱症状重篤度の軽重や期間の長短には関わらない印象も常々持ちます。書き方を変えれば、離脱症状の惹起確率は左記に依存しない為、俗にいう「高力価」「短時間作用型」「長期服用」を判断材料にしてはいけない事も意味してきます。

 

その他、いざ離脱症状と既知したうえで情報収集をすれば、現在はテーパリング系が主流となっていると思いますので、それに沿った情報群を見ることになるかもしれませんが、その情報を見るにあたっても、「もしかしたらこのヒトは、そもそも急断薬でも平気な可能性の高い服薬歴や嗜好品歴を持つヒトで、緩徐な減薬とステイで不和を自覚せず断薬まで漕ぎ着けた体験を以て、テーパリングであれば大丈夫と表現しているのかもしれない」と推測することが大切かもしれません。

 

急断薬により年単位で症状固定様状態に陥っているケースや死亡例(主に心血管イベントの急性発症による死亡や自殺/不審死になると思います)は古くから数多く存在しますので、それらの情報も説得力も増し、緩徐であれば問題ないとする思考の刷り込みに繋がり易いのですが、緩徐でも生活に適応出来ないレベルまで重篤化するケースの存在も知る必要があります。

 

離脱症状は服薬開始時点から、症状自覚の有無問わず、機能/器質異常が惹起されていく可能性がある」状況でもありますから、「ゆっくり減らせば治る」「ゆっくり減らせば大丈夫」の直結的な観点は間違いと捉えています。

 

https://www.facebook.com/kouta.fujiwara1/posts/4209691132455454

 

絶対にその症状が惹起される、ではありませんが、離脱症状はその薬物が持つ性格の鏡像的現象が多くを占めてきますので、例えば高齢者が腰が痛いとか関節が痛いなどで服薬後(シェア内には書いていませんが、サインバルタは慢性腰痛症に承認適用後、間も無く変形性関節症にも適用を得ています)、常用量含む離脱症状に苛まれた際の現象で、「歩けない」「力がはいらない」等の要は脱力が惹起された場合、「年だから」とされがちです。「年だから」とは何なのかはさて置き、

 

脊髄の当該レセプタも標的となる為、実際には下肢症状のみならず、全身状態へ影響は及ぶ可能性もありますが、行動範囲に大きく制限の掛かる下肢症状の継続で初めて不和を自覚するのかもしれません。年代問わずとはなりますが(若年層であれば身体表現性障害とかになるのかしら)、この手の症状が惹起された際には、先ずは脊髄症や神経筋接合部疾患を疑いながら進めるとは思いますが、離脱症状は万が一にも単一的な症状惹起ではない為、併発症状を見ていくことで、当該個人の病態起因はクリアになります。

-----

参考)

https://www.facebook.com/groups/445953252774442

 

SNRIや三環系、四環系、又はトラムセットやトラマドール的な準オピオイド系鎮痛剤にもその性格を備えるセロトニンノルアドレナリンの再取り込みの阻害や、NaSSAと呼ばれるノルアドレナリン作動性特異的セロトニン作動性抗うつ薬、あと、薬剤の名前は度忘れしたのですが、最近出た再取り込みの阻害と作動性の両者の性格を持つ薬剤(これが登場するまでは、SNRI(又はSSRI)やNaSSAを組み合わせる、カリフォルニアロケット燃料という出し方をしているはず、今もそうかも)の類も全て含めてになってくると思うのですが、

 

あくまで標的レセプタは脊髄後角の当該レセプタ「のみ」とはならず、標的レセプタ全てがターゲットとはなると思うので、どちらかと言えば抗うつ作用でランナーズハイ的な状態になった結果、後追いで「あれ、飲めば痛みが楽になる」で始まったと思います。

 

その有名どこが2010年前後の塩野義のサインバルタですよね。「うつは痛む」的なコピーで始まったやつ。余談ですが当時のテレビコマーシャルが凄く暗くて怖いということで、視聴者からクレームが入って途中で打ち切りになったんですよ。話は戻しますが、上記の通りアゴニストがアンタゴニストかで多少説明は変わるかもしれませんが >>長く停留させる目的 というよりも、時間の長短は薬剤の性格で変わると思いますが、「停留」というより「増幅」、という感じかもですね。

 

以下は参考です。※2)の感じでは、ノルアドレナリンセロトニンで優位性に違いはありそうですね。

----------

>>腰部の両側脊髄後角のノルアドレナリンおよびセロトニン濃度の上昇が認められ,また,末梢神経損傷モデルの脊髄くも膜下腔にα 2 アドレナリン拮抗薬またはセロトニン拮抗薬を投与すると,末梢神経損傷モデルでみられる痛覚過敏状態が増強されることが認められる※1)

 

>>5-HT/NA再取り込み阻害薬(serotonin noradorenalin reuptakeinhibitor : SNRI)ミルナシプラン、選択的5-HT再取り込み阻害薬(selective serotoninnoradorenalin reuptake inhibitor : SSRI)パロキセチン、選択的NA再取り込み阻害薬(selective noradorenalin reuptake inhibitor : NRI)マプロチリンを静脈内投与し、脊髄後角でのNA/5-HTの変化と痛覚過敏抑制作用との関係を検討した。全ての薬剤が、ラット神経障害性疼痛モデル(spinal nerve ligation : SNL)の痛覚過敏を抑制し、脊髄後角でのNA/5-HT(特にNA)の上昇が、痛覚過敏抑制作用に強く関与していることが示された。神経損傷後の2週間では下行性抑制系は活性化しており、抗うつ薬は脊髄後角での再取り込み抑制によってさらにNA/5-HTを増加させ、神経障害性疼痛を抑制することが示唆

 

※1)https://sapmed.repo.nii.ac.jp/...

※2)https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-21791435/

----------

クリックまたはタップでご覧頂けます ⇒【治療費/所在地/自己紹介】 ⇒【フェイスブック】

【電話】 0173-74-9045 または 050-1088-2488 (携帯電話 090-3983-1921)

【診療時間】 7:00 ~ 21:00 ※時間外対応可 

【休診日】 なし 土曜/日曜/祝祭日も診療しています

【メール】 fujiwaranohari@tbz.t-com.ne.jp

ご予約/適応症状/非適応症状/病態解釈/経過予測/リスク/費用/治療内容などのご相談やご案内はメールでも承っています。お気軽にご連絡下さい。

f:id:fujiwarakota:20200710112556p:plain イメージ 1 ~針治療から病態定義の見直しを~

----------